妖怪
概要
いろんなところに存在する、「恐るべき者達」と呼ばれ、「下等で奇怪」と地域によっては蔑まれる存在。
いろいろな力と知能を持つ、生物でも無生物でも霊的存在とも似て違うものとされる。
恐るべき破壊力を持つ、見るとどんな者でもたちまち命を奪われる、無限の富を生み出す
などと言われているが、そのような能力を持つ者も居れば、そうでない者も居る。
知能レベル、保有魔力、身体能力などは、種類、個体によってさまざま。
人間と同程度の知能や能力を持つものもいれば、まったく違う弱いものも強いものもいる。
制御するには「妖力」と呼ばれる、魔力とも霊力とも違うものが必要とされる。
妖怪たちは、時代に合わせて姿や棲処、媒体を変え、噂が尽きる事は無い。
生態
個体により様々な生活史を持ち、知能が高ければ同じ種族でも個人単位で趣味や生活リズムが違う事もある。
一部の研究者は「思念の具現化的存在」や「魔力、PSY、科学いずれかの古代の実験により生まれた」などと囁かれているが、定かではない。
肉食、草食、光合成とエネルギーを得る方法はさまざまであり、生物の魔力を吸い上げる者も居る。
とにかく主食となるものは種類が豊富で、「気」や「魂」、「チャクラ」などと存在が疑問視されるものまで有る。
妖怪たちの一部のデータ
殆どが目撃談すら少ないものであり、解明されていないものが多い。
そのため、「〜とされている」と文末に付くものが多い。存在を疑われるものもいる。
この他にも、数え切れないほどの種類がおり、どんどん種類は増えているらしい。
「アマノジャク」
嘘つき小男、と姿形を伝えられる妖怪。人の言葉、行動と全て逆の事をする。
その「反対言葉」や「反対行動」には何らかの魔力があるとされている。
個体によっては逆に、人と全く同じ事しかしないマネっこ妖怪と化す者も居るとか。
その場合は、生まれて初めて化かした相手が同じアマノジャクで、
それ以来アマノジャクと逆の行動=人のマネしかしなくなったとされる。
「イジャロコロガシ」
生首に化けるとされる、陶器の妖怪。人を驚かすとされている。
脅かす相手には子供を好み、よく子供を泣かすらしい。
陶器の妖怪ではなく、供養されない死体が陶器に取り付き、
人を脅かす事で供養を求めているのだと言われる事も有る。
「ウブメ」
鳥と人類の女性二つの姿を持つとされる、人の子を攫う妖怪。
人目を盗み子を盗むが、現場を目撃されると、目撃した人間は大きな爪で引き裂かれると言う。
学者によると、流産を経験した母親の苦しみと悲しみの念が寄り集まって具現化した妖怪とされる。
その証拠に、とその学者が説明するには、奪った子供はわが子として大切に可愛がり育てるらしい。
余談だが、学者が「証拠に」と語った点は、直後周囲に「どこが証拠に?」と突っ込まれている。
「エンエンラ」
煙の妖怪。炎の妖怪の起こした火事の現場によく居るとされる。
火のない所にあがる煙のだいたいの正体ともされている。
攻撃的性質、知能、身体能力ともに不明。
「オウマガトキ」
決まった形を持たず、星全土に訪れる「怪異を引き起こす時間帯」。
存在を疑問視される妖怪の一つで、詳しい事は分かっていない。
オウマガトキに話しかけられた人間は神隠しに遭うという。
「カイナンホウシ」
怨霊の集合体が時を経て妖怪化したものとされ、「見たら死ぬ」と伝えられている。
見た人間を、どういった方法かで死なせるらしい。
オウマガトキと並んで解明された部分の少ない妖怪。
「ギバ」
馬を殺すとされる、魔性の風。風の形態を取る妖怪とされる。
吹きかかった馬に取り付き、徐々に弱らせて殺すといわれている。
取り祓う方法は、全国の寺に舞踊儀式として伝わっていると言う。
「クビカジリ」
土葬の墓場に現れ、死体を掘り出しては首を齧るとされている妖怪。
目撃談は多いが、事を終えるとすうっと消えるとされ、情報は少ない。
みすぼらしい姿をした女性の妖怪であるとされる。
「ケンエオウ」
人生で犯した罪の重さを見抜くとされる、狂相の老人の姿をした妖怪。
死に際、もしくは死後霊となった人間の前にしか現れないとされている。
妖怪自体の名前ではなく、妖怪の役職であるという説も有る。
「コローカ」
古い灯篭などに取り付く、体が炎で出来た蛇のような妖怪。
普段は炎のマネをしており、何もしないとされている。
噂に過ぎないが、人懐こい性質であり、ある餌を与えれば飼えると言われる。
「サンメヤヅラ」
その名の通り、三の目と八の面を持つ妖怪。凶暴で、人を食らい怪力を持つとされる。
巨体の人型をした妖怪であり、火を嫌い、叫び声は外向円状に並んだ顔から八方へ響くと言う。
「シラトコヤドリ」
木のような姿をした妖怪とも、人間レベルの自我を持って生まれた木とも言われる。
軒並み高齢の樹木であり、人間に対しての怒りが激しいとされている。
シラトコヤドリとされ、叫ばれた木は必ずただの木として以外の側面を見せない。
「スイコ」
3mほどの体躯を持ち、カッパのような皿を頭に持つ。水棲。
人間と交流できるほどの知能をもちながらも凶暴で身体能力は高い。
酒と肉を好み、カッパと同じようにキュウリ等を与えると激昂するらしい。
「セキヨウ」
石の妖怪。ただ石として転がる事はなく、人に化け悪戯や致命的な事を働くとされる。
詳細は不明で、石妖が化けた人があなたの隣にも居るかもしれない。
「ソデヒキ」
夕暮れ時に、人の袖を引く妖怪。しかし振り向いてみても誰も居ない。
それ以上の事はせず、姿は不明。
学者によると、それに驚いたり怖がったりする人の「気」を食うと言われている。
「タツクチナワ」
人の耳を持つ蛇。水面を泳いで人に「この川には水難が有る」と伝えるとされる。
ただ水面を泳ぐだけのところしか目撃されておらず、近年は妖怪枠から外れ、動物の一種にされようとしている。
糧とするものは、「災厄を教えてくれた事に対する、人類の一抹の感謝の感情」らしい。
「チョウチン」
提灯。古くからお化けや怨霊のアイテム、はたまた提灯自身が妖怪の化身と語り継がれてきた。
ここでは、「提灯お化け」の事を書く。このチョウチンオバケは、夜道を歩く人を驚かす妖怪とされている。
その形態は、独りでに浮き動く提灯とも、木にかけられた提灯に近づくと驚かしてくると諸説有る。
いずれも、横真っ二つに割れた提灯から巨大な舌が出て、人の眼球が一対、ぎょろりとついているとされる。
「ツチコロビ」
「槌」の形をした妖怪。山道を歩く人の下にコロコロと転がってきて、足などに噛み付くとされる。
噛み付いて怪我を負わせるほどの力はあるが、切断したり重大な怪我を負わす能力は無いと言われる。
某所には、数千年生きたツチコロビが屍骸を不壊の槌とした、と祭り上げている場所が有る
「テング」
長い鼻と岩のような体を持ち、高い知能と身体能力を併せ持つ。
人間との交流が多く、比較的解明された存在で、近年人類という種族に組み込まれようとしている。
学者が発表するには、呪術で身体を改造してきた、山窩の陰陽師の一族が霊的存在と化したとされている。
「トウビョウ」
人や家屋に取り憑きく、蛇の妖怪。憑き神の一種とされ、稲荷信仰に対し蛇神信仰と言われる。
75匹の群れの蛇であり、一つに集まって衣を纏い、人間からもてなしを受け、人同様の生活をすると言う。
トウビョウの座を奉る家では、大事に奉る間は家が裕福で居られるが、粗末に扱うと家の血統を滅ぼすとし
大事に扱われている。トウビョウが憑く方法は儀式で呼ぶ、トウビョウに選ばれる等があるが、詳細は不明。
「ナメオンナ」
舐め女。やたらに男の体を嘗め回したがる、美貌の女性型妖怪とされる。
妖怪ではなく、単なる奇怪な性癖を持つ女性がそのように語り継がれたと言われる。
が、こういう都市伝説も有る。
どこかの村では、「美貌」を持つ「男の体を舐めたがる女」が数十年周期で生まれる。
その女は必ず村の外へ出て行き、大きな財を得て成り上がると言われる。
一説には、舐女自体が妖怪なのではなく、胎児に取り憑き生まれ、そのおなごの舌を媒介に男の体を舐め
自分の糧となる何かを得るかわりに女に財を与える憑き神、憑霊の一種とされる。
「ニライカナイ」
丹来華乃。美しい理想郷を見せ、人や魂を連れ去る妖怪。姿は不明。
この妖怪には3説有り、人を連れ去り食う妖怪、哀れな魂を救済する神と言われる。
3説目は、同形態、同音異字の名前を持つ別種族と言われている。
その場合は人食いニライカナイを「人莱渦綯」、神の方を「丹来華乃」とする。
「ヌリボウ」
夜の山道を歩いていると、いきなり足元から突き出てくる何か。
妖怪である事だけは間違いないとされ、人を転ばし、脅かすと言う。
「ネコダンカ」
二足歩行する、人の大人ほどの体長を持つ猫の妖怪とされる。
人に何かをしてもらうと、必ず何かお礼をすると言われており、特別悪い性質は持たない。
「ノダケ」
世にも奇妙な現象を引き起こす竹、もしくは竹の子。人の心に入り込むと言われる。
詳しい事は分かっておらず、成長しきると、何かしら竹以外の物に姿を変え、災厄を撒き散らすとされる。
「バク」
獏。人の夢を食らい、夢の内容に見合った力を手に入れるとされる。
姿はよく分かっておらず、アリクイのような細長い口を持つけだものであったり、
毛むくじゃらの巨体の化け物、人に姿を変える事が出来るとまで言われる。
夢ではなく、嘘とギャンブラーを食い潰すイケメンに変化する個体が居ると噂される。
「ヒマムシ」
家の縁の下に住まうとされている妖怪。縁の無い家にはクローゼットや棚の中に住む。
非情にのっぺりとした、太った体が特徴で、のろのろと面倒くさそうに歩くと言われる。
個体によって微妙に性格は違うも、種族単位で「人間は働きすぎだ」と言う意見を持つ。
そのため、人を休ませるために、陰からわざと仕事を失敗させる、という悪戯を働く。
人から姿を隠したり、すぅっと消える能力などは無く、人に見られても隠れたりしない。
非常に解明された点の多い妖怪で、天狗より先に「妖怪」枠から外れ、人類入りしている。
「フリーカムイ」
やあ!僕はカムイ!フリーの神さ!
核弾頭を素手で止めるとか無理難題でなければ、けっこう何でも出来る。
無理難題を頼むと「あ、無理です」と言ってすぅっと、それ以上何も聞かず消えてしまう。
ソレ相応の報酬は必要である。ちなみに人の前に姿を現す時は、その人物の深層心理に呼応するとされる。
「ヘイロク」
人々にデマを流し、注目を集めたがる妖怪。
その「注目」を食らい、悪く見られるか善く見られるかは問題ではない。
どんな御祓いや力も体を透け抜けて行くとされ、対峙する方法は「構わない」事。
要所要所で、自分がいちばん注目される方法を取る本能が有るとされる。
「ホウサンジン」
妖怪を打ち払う為、自らの身を妖怪と変えた一族とその血を引く人物。
人と同様の生殖能力、生活能力を持ち、見た目も人と変わらないものの、
どんなに血が薄くなろうとも「魂」の質が90%妖怪に変質しており、人には戻れないと学者は語る。
ホウサンジンの子供は生まれつき式神や念動力を操れるとされる。
普段は高い山の頂に居を構えており、人と交わる事はあまり無い。
「マオウ」
オトーサーンオトーサンマオーガークルーヨーと語られた実績を持つ妖怪。
人の子供を連れ去る事に関しては神掛かり的な腕前を持つと裏の世界で言われている。
「有名な営利誘拐の事件にはマオウが必ず絡んでいた」と言われている。
よくフリーカムイとつるんでいると言われているが、出所不明の情報である。
「ミエズニョウボウ」
見えず女房。仕事や出征などで夫を失った女性の無念が、寄り集まり妖怪化したとされる。
曰く姿は見えず、一生結婚できない運命を持った、且つ多忙な男の元に突然現れると言う。
男が家に帰ると、置手紙と共に豪勢な晩御飯が作られていたり、家が綺麗に掃除されていたり
洗濯が済んであったり、家事全般が誰も居ないうちにこなされていると言う。
姿が見えないのは「その男」のみであり、男が隣人に「綺麗な奥様ですね」話された、とも言われる。
その一生、姿を見せずに甲斐甲斐しく男の世話をし、姿を見せるのは、男が死ぬ前の十数秒前とされる。
取り憑いた人間以外には姿を見せる為、姿は「長い黒髪を持つ美女」と記録されている。
「ムラサ」
海面で、夜中昼間問わずボォッ、と光るだけの妖怪。姿は「膝を抱え、丸まった人型」と言われる。
それ以外は解明されておらず、この妖怪が存在する事で何にどんな作用が有るかは、定かではない。
「ムラマサ」という人物名とはたぶん関係ない。
「メンレイキ」
面が長く生き、妖怪となったもの。何をする妖怪でもなく、ただ話すだけとされる。
長く生きた故に知識は豊富で、話すだけと言えど悩みを解したり、何かを教えてもらうには
絶好の相手だと学者は語る。感情は人と同じなので、ぞんざいに扱われたりほこりが被ったり
した際には、「大事にしてくれ」と頼んだり、「顔をふいてくれ」と頼んだりするらしい。
なお、家人や持ち主以外には話しかけないと言われている。
「モクレンアジャラカ」
記憶妖怪。物事を無限に記憶する能力を持ち、どんな人類、妖怪、神もそれを殺めてはならないとされる。
但し、モクレンアジャラカ自体は求めればどんな知識も与え、モクレンアジャラカから悪用のために知識
を引き出す事も自由であり、引き出す事自体は罪とされず、罪状審判はその種族の世の掟に委ねられる。
姿は定かではないが、妖怪絵巻によれば、頭部が異様に膨れ上がった、袈裟着の禿頭の老人(坊主)とされる。
アジャラカモクレンとも呼ばれる。普段はどこにいるかなど、所在に関しては不明。
その所在を突き止め、見つけるまでの苦労が、モクレンアジャラカから知識を引き出す為の代償とも言われる。
「ヤリケチョウ」
先端に毛玉を付けた槍、すなわち毛槍が妖怪と化したものとされている。
妖怪界の戦士、傭兵であるとされ、槍と鉄槌、武者鎧で武装している。
実力は高く、武術以外に、奇怪な形状の頭部中央に存在する大きなガラス球からレーザーを放射するとも。
人間に姿を変える能力は持っておらず、奇怪な頭部を持つ賊や傭兵を見かけたならば、この妖怪かもしれない。
「ユウレイキカンシャ」
その名の通り、幽霊機関車。深夜に、運行予定の無い列車が線路を爆走する怪異と言われる。
廃棄された機関車の幽霊とも、狐狸・魑魅・魍魎の類が化けたものともされるが、両方であるとも言われる。
深夜の終電などに、真っ向から体当たりをすると見せかけ、激突する瞬間消えるという悪戯を頻繁に行う。
たまに停車する事があり、それが幽霊機関車と気づかず乗った人間や、好奇心で乗り込んだ人間をどこかに
連れて行くと言われており、その先は地獄、天国、気づいたら野原に放り出されている、など様々。
「ヨナルテパズトーリ」
死神と言われているが、姿は不明で音のみの妖怪。どちらかというと「怪異」に分類される。
夜中に「しゃりしゃり」だとか「ギシャギシャ」だとか言う音を鳴らし、その音を聞いた者の命を奪う。
個体によっては命を奪う前に病気にしたりする者も居ると言われている。
ある妖怪作家(画家)の絵には、毛むくじゃらの体に愛くるしい目と口、短い手足を持つ姿で描かれている。
「ラジョウ」
羅猩。毛深い巨体と頭部の巨大な角、赤く光る目に鋭い牙を持つと、化物と称するのに相応しい姿を持つ。
知能はかなり低く、食欲に任せて、肉、鉄、木、砂などあらゆる物を食い尽くし栄養にする。
破壊規模は大きいものの、出現時期は短く神出鬼没。
「リョウメンスクナ」
鬼の一種とも、武神の一種ともされ、地域によっては祠で祭られていたりする、巨体を持つ妖怪。
巨体と言えど、2、3mそこらではきかず50〜100mほどあり、更に両面六臂であり、多数の武器を扱う。
一般に絵巻などで装備しているのは、槍、弓矢、刀、七肢刀、火縄銃、槍(二本目)となっている。
その存在は時として人間界を荒らしまわる邪悪なもの、時として巨大な怪異に見舞われた人間を
鼓舞し、率いて危機を打ち破る、人に味方する軍神ともされている。
「リラックスマン」
詳細不明。脱力を自在に操る機械の体をした妖怪と言われる。
世界各地で細々と目撃されており、ヒーロー気取りに現れ、悪人を撃退するという。
専門家の話によると、正義漢のマッサージ師でありヨガの達人でもあった男が
死後、戦士か刑事になりたかった夢を捨てきれず妖怪化したものと言われている。
「ルイヌシ」
人の絶望や悲しみの感情が宿主から抜け出て、そのまま行き所を失い妖怪化したもの。
黒いモヤの中に、絶望の表情を称えた人面が浮かんでおり、近づいた人間の口や鼻から入り込む。
取り憑かれた人間はその場で死んだり、病気になったり、不幸になったりはしないが
どうしようもない絶望感や悲愴感に苛まされ、全ての事が上手く行かなくなる。
強固な精神を持つ人間は、逆に跳ね返してこの妖怪を滅せるという。
「レイキ」
Psykick power...!を自在に操るとされている鬼。霊鬼。姿はいかにもな青鬼スタイル。
よくフリーカムイにマオウとつるんでいると言われているが、出所不明の情報。
「ロクドウサイコ」
六道債壺。六つの壺に体を貫き、住処とした大百足の妖怪。元々は地獄の判官だったと言われている。
厳格な判官で有名であったが、家族が罪を犯した際に意図的に罪を軽く判じた為に職を剥奪される。
その後人間界に追い出され、何をどうしていいか分からず何の変哲も無い壺を住処にしたと言われる。
壺の中には、連なっているはずの体は無く、地獄での生活を懐かしむ情景が封じられていると言う。
「ワライハンニャ」
恐ろしく狂気的な笑みを浮かべた鬼女。凶暴な性質を持ち、子供を好んで殺すとされる。
とにかく近づいてもまるで良い事は無いとされ、遠めに見つけた時には逃げるべし、とされている。
一説には、人の邪心を吸い取り心を治療する、女性陰陽師が、邪心を処理しきれず妖怪化したものともされる。
「ヲカスベリ」
丘を滑ってくる、何か。どんな丘も必ず4秒で滑りきって、自分の足元にやってくると言われる。
遠めに見て大きさの比率は同じで、フジヤマに居ようが造成地の砂山に居ようが、子供ほどの大きさ。
ヲカスベリを見たら、滑ってくる軌道から外れなければ体当たりで両足を吹き飛ばされ、奪われるらしい。
なぜ初出の絵巻で「オ」ではなく「ヲ」だったのかは、明らかにされていない。
「ンデグリスグリベリ・ジャヌグルサバルトベミネ・キイレイレチリシタガリヤ・バジヌルッキセンポエノラ・カリルトラバジニクシャンチギナリ・クル」
「世にも恐ろしいもの」。影から影に忍び寄り、物の影を数回経て人の影に取り憑くと言われる。
取り憑かれた時、何をされるか、何をするかは分かっていないが、名前がべらぼうに長いのは「容易な顕現を防ぐ」為と言われる。
最初に姿が確認された時は「ン」と名づけられたが、その時は大量発生し、疫病となって数万人を殺害したとされる。
学者は、「名前とは人の存在を縛るものであり、命名は容易にされるべき物ではない」と解説している。
余談
ここまで読んだ人はスゴイヨーエライヨーシャッチョサンヨー
最終更新:2012年08月07日 01:35