巷を騒がせる牛人による誘拐事件。それは神札が一枚、
アステリオスの仕業だった。
列車の荷物護衛任務を終わらせた一行にそのことを話す
ムーサ。
「アステリオスは本来女のみをさらうのに、今回は男もさらっている。何かがおかしい。」
対策を練ろうとそのまま話を進めていると、なんとアステリオスが出現し、希鳥を連れ去ってしまう。
かくして希鳥を取り戻すために手がかりのないまま奔走し、途方にくれる一行の前に泰紀が現れる。
泰紀に招かれるがままに一行がたどり着いたのは真夜中の寂れた海小屋。しかし、そここそがアステリオスの隠れ家だったのだ。
アステリオスの領域「鏡大迷宮(カタレプステーク・ラビリントス)」に踏み込んだ一行。
しかしそこではアステリオス以外に、彼の寄り代となったことで復活を遂げた犀渠が復讐に燃え上がっていた。
さらわれた男は、みんな犀渠に甚振り殺されるためだったのだ。
「奥で、希鳥を甚振りながらまっている。」
そういって迷宮の奥に姿をけす犀渠。
鏡に映り、具現化して襲い掛かる敵を退けながらそれを追いかける一行。なんとか追いついた先で希鳥を発見するが、彼は酷い仕打ちを受けていた。
その仕打ちをした張本人は、歪んだ笑いを浮かべながらいよいよ一行と対戦。
しかし「鏡大迷宮(カタレプステーク・ラビリントス)」はアステリオスの支配領域であり、外部(聖域)からの干渉は不可。犀渠や鏡より具現化した敵は、アステリオス本体を倒さないかぎり何度でも復活するのであった。
しかもアステリオスは鏡の向こう―一行の攻撃が届かないところ―にいる。
悔しげに鏡の向こうをみる一行。そのときだった。
アステリオスの頭を、鍵の意匠をした斧が叩き割った。
ムーサより助けを呼ばれた
ムヴァが、
アイアコスの能力で外部外(冥府)からアステリオスのもとへ転移したのだ。
長い戦闘の末にアステリオスに打ち勝った一行。
美味しいところを全部掻っ攫われたことにぶーたれながらも、一行は海で朝日を迎えるのであった。
・・・己に、もう少し力があったならと、朝日に背を向けた青年がいた。
最終更新:2013年12月02日 20:52