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カドゥケウスZ 2つの超執刀

【かどぅけうすぜっと ふたつのちょうしっとう】
ジャンル 医療ドラマアクション
対応機種 Wii
発売・開発元 アトラス
発売日 2006年12月2日
定価 5,800円(税別)
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント 新主人公のシナリオ追加&br;キャラデザは賛否両論
カドゥケウスシリーズ



概要

DSで人気を博したSF外科手術アクション『超執刀カドゥケウス』をWii向けに再構築したリメイク作品。
ハードの特性を活かした直感的な操作が特徴で、北米や欧州では『Trauma Center: Second Opinion』として発売され、40万本を超えるセールスを記録。海外市場におけるアトラスの主力シリーズとしての地位を確立した。


仕様・システム

  • 直感的な操作デバイス
    • DS版のタッチ操作に代わり、Wiiリモコンによる「ポインティング」と、ヌンチャクによる「術具の切り替え」を採用。
    • グラフィックは全面的に描き直され、ワイド画面非対応(4:3専用)ながら、大型テレビでのプレイに適したディテールへと進化した。

  • 難易度設定の導入
    • ステージごとにEASY、NORMAL、HARDの3段階から選択可能。DS版の「人を選ぶ難易度」が緩和され、初心者から熟練者まで幅広く対応できるようになった。


ストーリー

あらゆる難病の研究と医療テロへの対抗を目的とする世界組織「カドゥケウス」。
外科医・月森孝介は、自身の持つ特殊能力「超執刀」を武器に、テロ組織・デルフォイが散布する未知の寄生体「ギルス」との死闘に身を投じる。
本作ではこれに加え、謎多き女医ミラ・キミシマを主人公とする新エピソードが追加されている。


特徴・評価点

  • ミラ・キミシマ編の追加
    • 既存の月森編とは異なる「ダーティーな側面」を描く新シナリオ。
    • 彼女の超執刀は「バイタル(体力)を回復させる」という特性を持ち、初心者にも扱いやすい。
    • 術野が暗い状況でのオペなど、月森編とは異なるギミックの手術が用意されており、ゲームの幅を広げている。

  • Wiiリモコンに最適化されたアクション
    • カウンターショック(除細動器):リモコンとヌンチャクを画面に近づけ、タイミングよくボタンを押す新アクション。臨場感が大幅に向上した。
    • 操作性の良さ:ピンセットで物体を掴む、ドレーンで吸引するといった動作がデバイスの特性とマッチしており、タッチペンとは異なるスピーディな操作感が楽しめる。

  • 音質の向上とSE
    • ハードの移行に伴いサウンド面が強化。手術中のバイタル音や処置のSEがリアルになり、緊迫感を演出。
    • BGMも再評価され、特に一新されたラスボス戦の楽曲は非常に熱いと好評。


賛否両論

  • キャラクターデザインの刷新
    • 池端まぐろ氏から土居政之氏へ変更。アニメ調から、海外展開を意識した線の細いリアル寄りの絵柄に変化した。
    • 以降のシリーズのスタンダードとなったデザインだが、初期の雰囲気を好む層からは根強い賛否がある。


問題点

  • 終盤シナリオの大幅なダイジェスト化
    • 新シナリオとの兼ね合いから、DS版で山場だったデルフォイ中枢との決戦が「黒背景にテキストのみ」で処理されている。
    • 主人公・月森の見せ場が削られた形となり、DS版既プレイ者からは不満の声が多い。
  • フルボイスの未実装
    • ボイスはDS版同様、重要なシーンのみのパートボイスに留まる。据え置き機へのリメイクとして全編フルボイス化を期待したユーザーからは物足りなさを指摘された。
    • また、手術中のテキストメッセージ中も時間が経過するため、音声がないと指示を読み取るのが困難な場面がある。
  • 専門用語辞典の不在
    • 医療用語や作品独自の造語が多用される一方で、それらを解説する機能がないため、新規プレイヤーが世界観に浸る際の障壁となっている。
      • 医療ドラマなら時間の都合上説明を省くのは仕方ないが、プレイヤーのペースで進められるゲームメディアなのだから、用語の意味を理解できるようにする配慮は普通にあって然るべきであろう。
  • ゲームバランスの偏り
    • 追加シナリオが本編の5分の1程度と短く、全体を通して「ギルス戦」の比重が高いため、バリエーション不足を感じる場面がある。


総評

携帯機の名作を据え置き機に見事に適合させた一作。
操作体系の変更は単なる移植に留まらず、より「手術をしている」という没入感を高めることに成功している。
一部の演出やシナリオのカットといった課題はあるものの、Wii初期のラインナップにおいて、リモコンのポテンシャルを最大限に引き出したアクションゲームとして高く評価できる良作である。

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最終更新:2026年05月04日 14:45