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戦場のヴァルキュリア4

【せんじょうのう゛ぁるきゅりあふぉー】
ジャンル シミュレーションRPG


対応機種 プレイステーション4&br;Windows(Steam)&br;Nintendo Switch
メディア 【PS4】BD-ROM&br;【Win】ダウンロード配信&br;【Switch】ゲームカード
開発元 メディア・ビジョン
発売元 セガゲームス
発売日 【PS4】2018年3月21日&br;【Win】2018年9月25日&br;【Switch】2018年9月27日
定価(税別) 【PS4】&br; 通常版:7,990円&br; 限定版:12,990円&br;【Win】8,629円&br;【Switch】7,490円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
廉価版(税別) 2020年10月22日/2,700円
判定 良作
ポイント 原点回帰の正統派進化 &br;ファン待望の据え置き版続編&br;ゲームバランスが改良&br;『3』から退化した部分も見られる
戦場のヴァルキュリアシリーズ


概要

  • 『戦場のヴァルキュリア』シリーズの誕生10周年を記念する作品であり、前作『戦場のヴァルキュリア3』から約7年ぶりの正統続編。
    • 物語のテーマには「成し遂げようとする意志」を掲げ、シリーズ第1作以来となる据置型ゲーム機での展開となった。
    • 舞台はシリーズの原点である第1作や『3』と同じく、征暦1935年に発生した「第二次ヨーロッパ大戦」下のヨーロッパ大陸。
    • 過去作では主にガリア公国の視点で物語が進行したが、本作では初めて大西洋連邦側の動向に焦点が当てられる。主人公クロードの手記を辿る形式で、大戦史上最大の犠牲を払ったとされる決死の進軍「ノーザンクロス作戦」の全貌が描かれる。
    • 現実の第二次世界大戦における東部戦線をモチーフとしており、ゲーム全体の約半分が雪原マップで構成されているのが最大の特徴。吹雪による視界不良(ホワイトアウト)や雪崩といった天候・地形ギミックが豊富に盛り込まれており、過酷な環境下での戦術的な判断が求められる。

システム

    • プラットフォームを据置機へ戻したことに伴い、『2』や『3』で導入された複雑な兵科分岐や「剣甲兵」「機関銃兵」などの要素を整理。第1作のシンプルかつ洗練されたプレイフィールをベースに構築されている。
    • 一方で、対戦車猟兵による武器換装や、CPを消費して味方を随伴させる「直接指揮」など、携帯機シリーズで評価された有用な要素は適宜継承されており、シリーズの集大成的なバランスとなっている。

新要素

  • 擲弾兵(てきだんへい)
    • 迫撃砲による長距離曲射を得意とする新兵科。従来の歩兵の射程を大きく上回り、遮蔽物越しや高低差を無視した爆撃が可能。
    • 特筆すべきは「迎撃」能力を有している点。敵ターンの移動に対しても強力な範囲攻撃を見舞うことができ、広大なマップにおける防衛の要となる。これにより、従来の「迎撃を耐えて突っ込む」戦術に対して新たな回答が用意され、戦略の幅が大きく広がった。
  • 雪上巡洋艦センチュリオン
    • 物語中盤より登場するエディンバラ海軍の巨大戦艦。艦首の衝角で氷原を突き進む雄姿を見せる。
    • 戦闘中、艦船からの支援を受ける「シップオーダー」が使用可能。広範囲の敵を察知する「レーダー」、指定地点を焦土に変える「艦砲射撃」、瀕死の兵士を救う「救護部隊」、大破した車両を再出撃させる「車両応急修理」など、戦況を一変させる強力な援護が揃っている。
  • ブレイブ
    • ユニットが敵の攻撃で瀕死(HP0)になった際、確率で発動する特殊アクション。
    • 「立ち上がる」を選択すれば、最期に1回分のアクション(移動や攻撃)を行うことが可能。また「託す」を選べば、付近の味方の能力を強化しつつCPを回復させ、次の一手に希望を繋ぐことができる。

ストーリー背景

    • ヨーロッパ大陸を二分する「東ヨーロッパ帝国連合(帝国)」と「大西洋連邦機構(連邦)」。エネルギー資源「ラグナイト」を巡る対立は、1935年の帝国軍による侵攻を機に全面戦争へと発展した。
    • 圧倒的な軍事力を誇る帝国の前に敗退を続ける連邦軍は、起死回生の一手として帝国首都を直接突く冬季大規模侵攻作戦「ノーザンクロス作戦」を発動。
    • エディンバラ連合王国軍のE小隊隊長となったクロードは、幼馴染たちと共に過酷な戦場へと身を投じ、理想と現実、そして戦争の真実に向き合うこととなる。

評価点

  • ファン待望の据置機での正統進化
    • ハードスペックの制約があった携帯機向けの『2』『3』では、マップ分割やグラフィック面で評価が分かれていた。しかし今作はPS4の性能をフルに活用しており、第1作のような広大かつ戦略的なフィールドを駆け巡るゲーム性が復活。据置機ならではの正当な進化を遂げている。
    • ステージごとに異なるギミックや勝利条件が設定されており、マップ総数も豊富なため、同じような地形を何度も攻略するマンネリ感が払拭されている。

  • 幅広い層に配慮したゲームバランス
    • SRPGにアクション要素を融合させた独自のシステムは、初見プレイヤーにはやや難易度が高く感じられる面もあったが、今作ではイージーモードの搭載によりライト層でも遊びやすい調整となった。
    • 単に易しくなっただけでなく、最高評価のSランクを獲得するには高度な戦術が要求されるため、熟練プレイヤーにとっても手応えは健在。
    • 難易度の緩和により攻略の自由度が向上し、お気に入りのキャラクターを使い込んだり、特定の兵科に特化した編成で挑んだりと、多彩なプレイスタイルが可能になっている。

  • 新要素による戦略の深化
  • 新兵科「擲弾兵」の導入
    • 山なりの弾道で砲撃を行うため、これまでのシリーズでは対処が難しかった遮蔽物越しの長距離攻撃や、高所に陣取る敵への有効な対抗手段となる。
    • 対人・対甲どちらの武器も装備可能で、迎撃時には敵の移動を阻害する足止め効果も発揮。最大の特長は、味方が敵を視認してさえいれば死角からでも自動ロックオンが可能になる連携システムで、前線で索敵を行い後方から爆撃するという、近代戦さながらの戦術を実現している。
    • 一方で、機動力や耐久力が低く弾数制限もあるため、運用には工夫が必要。敵側にも配置されているため、足の速い兵科で潜り込むか、榴弾耐性を持つ対戦車兵で耐えながら進むかといった、既存兵科の役割を再定義する存在となっている。
  • シップオーダーの活用
    • 艦船からの支援として、未発見の敵を暴く「レーダー」や広範囲を焼き払う「艦砲射撃」など、前線への直接介入が可能。
    • シリーズ初となる「車両応急修理」により、撃破された車両の即時戦線復帰ができるようになったほか、キャラロストを防ぐ「負傷者救護」も戦術的な価値が高い。
    • 過去作の偵察支援に比べて使用回数や範囲が適度に制限されており、指揮車である戦車の配置場所や生存率が重要視される絶妙なバランスとなっている。
  • ブレイブシステム
    • HPがゼロになった際、確率で最後に「反撃」「再行動」「味方へのバフ継承」のいずれかを選択できる救済措置。
    • 戦略に組み込むほど確実なものではないが、予期せぬ窮地を脱する一打となり得る。発動時には専用の演出やセリフが入り、死の間際の熱いドラマをゲームシステムとして表現している。

  • 調整された既存システムと戦闘バランス
    • 戦車の出撃コスト(CP)が歩兵と同じ1に設定され、2台同時出撃も可能になるなど、戦力としての存在感が増した。ただし敵の迎撃や特殊なオーダー、装甲を貫く重機関銃などの脅威も増えており、安易な運用は許されない。
    • 「直接指揮」や「装甲車」の活用により、移動力の低い兵科の運搬が容易になった。
    • 上級兵種へのクラスチェンジで狙撃兵が迎撃可能になるなど、安易な単騎特攻を抑制する調整がなされている。
    • 一見突破が困難なステージも、オーダーの強化や車両による兵員輸送を組み合わせることで、詰将棋のように鮮やかな手数でクリアできる奥深さが保たれている。
    • 地雷のダメージは「即死はしないが致命傷」という適度な数値に調整され、設置場所も理不尽なものが減少。また、敵ターンの速度を上げる設定が据置機で初めて採用され、プレイのテンポが向上した。

  • シナリオと演出
  • 原点回帰と重厚なドラマ
    • 第1作が掲げた「青春と戦争」というテーマに立ち返り、若者たちの絆や淡い恋模様を描きつつ、戦争の残酷さや民間人の犠牲といった重苦しい現実を正面から描いている。
    • キャッチコピーにある「熱い友情」の通り、過酷な状況を共有するE小隊の群像劇が物語の核となっている。
  • 世界観の拡張
    • これまで背景設定に留まっていた「大西洋連邦」の内部事情が詳細に描かれ、連邦とガリアの関係やヴァルキュリア研究の進捗など、過去作(特に『2』)の設定を補完する描写が多数盛り込まれた。
    • 帝国によるダルクス人への迫害描写なども含め、多民族国家である連邦側の視点が加わったことで、世界観に奥行きと新鮮さが生まれている。
  • 隊員断章と個別描写
    • 特定のユニットに焦点を当てた「隊員断章」は、複数を1つのエピソードにまとめることで、キャラクター同士の相関図を明確にしている。
    • メインストーリー終盤の特別任務では、選んだ一般隊員一人ひとりに個別のセリフが用意されているなど、サブキャラクターへの愛着が湧くような丁寧な作り込みがなされている。
  • ボリュームとキャラクター
    • 本編クリアまで約50時間という充実した遊び応えに加え、クリア後の隠し要素やキャラクターの救済措置も完備。
    • キャラクターデザインも好評で、実直なクロードや熱血漢のラズといった主要メンバー、敵対しながらも武人としての矜持を見せるヴォルツ中佐など、敵味方問わず魅力的な人物が登場する。
  • DLCの充実
    • 追加コンテンツでは、第1作の主人公ウェルキンたちとの共闘任務や、水着衣装が楽しめる海水浴エピソードなど、ファンサービスに満ちた断章が配信されている。


論争点

  • シナリオ面での課題
  • 「戦争」描写のリアリティ
    • シリーズ第1作から継続して指摘されている点だが、ポップで親しみやすいキャラクターデザインが重苦しい戦記物語の導入を助けている一方で、軍隊としての規律や描写が甘いという批判も存在する。
    • 特に、占領直後の敵国市街地において、一般市民が生活している中、友軍同士で私闘に近い模擬戦を行うといった描写には、軍事的な緊張感やリアリティに欠けるとの突議が多い。
  • ミネルバとの確執
    • 中盤、F小隊を率いるミネルバが、自身の小隊が壊滅した原因を「E小隊の救援遅延」としてクロードを非難するシーンがある。遅延の理由は帝国基地の襲撃だが、これが連邦の作戦上の優先事項ではなく、クロードたちの故郷であるガリアへの補給路を断つという私情に基づいた行動であったことが議論を呼んでいる。
    • クロード側の「故郷を救いたい」という動機は理解できるものの、その寄り道によって本来予定されていた救援が遅れ、結果的にF小隊が甚大な被害を受けたことは事実であり、ミネルバの怒りには正当な側面がある。一方で、圧倒的な戦力差を考えれば合流しても被害は避けられなかった可能性も高く、一概にクロードのみを責める描写には違和感を覚えるプレイヤーも少なくない。
  • 終盤の展開と道徳的葛藤
    • 最終盤において、クロードたちが特殊爆弾を用い、敵国首都を民間人もろとも爆破しようとする計画が描かれる。「早期終戦」や「仲間の犠牲」という大義はあるものの、大量虐殺を厭わない姿勢は、帝国側の蛮行と比較しても過激すぎるとの批判がある。
    • また、戦略的な観点からも、首都を焦土にしたところで帝国側が抗戦を続ければ根本的な解決にはならず、作戦の妥当性に疑問符がつくとの指摘もなされている。
  • 結末に対する不完全燃焼感
    • 物語の幕引きは連邦と帝国の「停戦合意」に留まっており、完全な勝利や問題の解決には至っていない。停戦後の混乱の中でキャラクター個々の因縁には決着がつくものの、戦争そのものの終結としてはスッキリしないという意見がある。
    • ただし、ここで連邦が完全勝利してしまうとシリーズ他作品の歴史設定と矛盾が生じるため、世界観を維持するための制約という側面もある。
    • また、味方陣営内に潜む非道な謀略についても、過去作では明確な悪役が末路を辿ることでカタルシスが得られていたが、今作では黒幕的な組織や人物が明示されず、制裁も下されないまま終わるため、消化不良を助長させる一因となっている。

  • システム面での課題
  • ミッション総数の減少
    • 今作のミッション数はDLCを除き70程度。携帯機の過去作(『2』は約170、『3』は約150)と比較すると、単純な数値上はボリュームダウンしている。
    • ただし、『2』は物語に直結しないキーミッションが多く、『3』はマップ素材の使い回しが目立っていた。本作は全マップが新規作成であり、本編とフリーミッションでの流用も最小限に抑えられている。新規マップの質とストーリーの密度を重視した結果とも言えるが、お遊び的なサブ任務を求める層からは物足りなさを指摘されている。
  • 「遊撃戦闘」の単調さ
    • 本編外の稼ぎ要素である遊撃戦闘において、クリア条件が「敵本拠地の占拠」にほぼ固定されており、バリエーションに欠ける。
    • 過去作では目標破壊や護衛など多様なルールが存在したため、それと比較すると淡白に感じられやすい。反復プレイを前提とした簡略化という見方もできるが、本編クリア後の高難易度ミッション(HARD-EX等)に至るまでは、遊びの幅が狭まっている印象は否めない。
  • リーダー枠の固定化による編成の制約
    • ターン開始時のCP加算や「直接指揮」を行えるリーダー枠(最大6枠)のうち、5枠が固定のメインキャラクターに割り当てられている。出撃枠が10名程度であるため、効率的な攻略を求めると常にメンバーの半分が固定されてしまう。
    • 50名近い隊員がいながら、リーダー権限がメインキャラに集中しているため、自由にお気に入りの一般隊員を主力に据えにくい。過去作(『2』『3』)ではリーダー枠を自由に設定できたため、第1作の仕様に先祖返りしたことへの不満が見られる。
    • 特に性能面でもメインキャラ(特に狙撃兵のカイ等)が際立っており、一般隊員の起用理由が薄れがちである。ただし、Sランククリアにメインキャラが必須というわけではなく、創意工夫で補う余地は残されている。
  • 携帯機シリーズからの要素オミット
    • 『2』『3』で登場した「剣甲兵」「機関銃兵」「技工兵」といった兵科や、「剣・爆剣」「楽器」などの特殊な近接・支援武器が削除された。
    • これらは独特の運用が可能だったため削除を惜しむ声もあるが、一方で「銃火器と戦車の世界観に合わない」という意見もあり、本作では支援兵への役割統合などを経て、バランスを再構築している。特に近接武器に関しては、作中セリフでも時代遅れとして言及されるなど、世界観の整合性が図られている。

問題点

  • シナリオ・キャラクター面の課題
  • 作戦立案の不自然さ
    • 物語の核となる「ノーザンクロス作戦」をはじめ、資源や兵力を消耗し尽くしている状況下での強引な北上や、例年より早い降雪を無視した進軍など、戦略的に無謀な描写が目立つ。
    • 終盤には戦力が大幅に低下した状態で敵首都を急襲し、物資は現地調達という過酷極まる作戦を決行するが、そこに至るまでの軍上層部の判断根拠や描写が不足しているため、単なる無能集団に見えてしまう。
      • 連邦が多国籍連合体であるゆえの主導権争いという背景設定で一定のフォローはなされているが、説得力に欠けるとの指摘も多い。
  • 部隊設定とキャラクターの乖離
    • 主人公のE小隊は精鋭の「機甲レンジャー隊」という設定だが、メンバー構成がその肩書きにそぐわない。一般小隊から全員が選抜試験を突破したという経緯の強引さに加え、追加隊員が「婚活中の女性」「小説家」「お笑い芸人」など、特殊部隊らしからぬ面々。
    • 過去作の義勇兵や懲罰部隊といった「寄せ集め」の設定ならば納得できたが、今作は「正規軍の最精鋭」という看板があるため、アルコール依存症や奇抜な言動の目立つキャラが混在している点に違和感を生じさせている。
  • 主要メンバーの描写不足
    • 主要キャラたちが帝国に故郷を焼かれ、復讐心から志願したという重要な背景が、プロローグのナレーションのみで処理されている。帝国に対する憎悪の深さがプレイヤーに伝わりきらず、動機づけが薄いと感じさせる一因となっている。

  • キャラクター個別の賛否
  • クロード(主人公)
    • 序盤から中盤にかけて、大きな失策もないまま幼馴染や同僚から一方的に非難されるシーンが多く、プレイしていて気分の良いものではない。また「弱虫」という評価も、子供時代の具体的な回想シーンが乏しいため、周囲の評価だけが先行している印象を与える。
    • 終盤、帝国の非人道性を批判しながら自らも民間人を巻き込む首都爆破を計画するなど、戦争の狂気に呑まれる描写があるが、そこに至る心理的葛藤の描写が不足気味。戦後の冷遇や降格処分も含め、結末のスッキリしなさが指摘されている。
  • レイリィ(ヒロイン)
    • 過去の悲劇において「火災現場に飛び込もうとする自分を止めた」という、10歳の子供(クロード)としては至極妥当な判断を下した彼を長年恨み続けている。
    • 人命救助を優先した当然の行為に対して「八当たり」に近い態度を取る序盤の描写は、プレイヤーの反感を買いやすい。物語が進めば関係は修復されるものの、初期の印象が悪すぎる点が惜しまれる。
  • フォルセ / カイ・シュレン(兄)
    • 連邦の非人道的な実験に憤り帝国へ寝返ったという大義を掲げながら、帝国側でも非道な作戦を冷徹に遂行する。妹や故郷を顧みない言動が目立ち、動機と行動の矛盾が「狂っている」と評されるほど極端な描写になっている。
  • カイ・シュレン(妹 / リナ)
    • 兄の命でスパイ活動を行い、多数の味方を死に追いやった重罪人だが、終盤に寝返った後は一切の法的・軍事的なお咎めがなく、有耶無耶なままエンディングを迎える。
    • 本人の罪悪感は描かれているものの、数百人の犠牲に対する責任が「チャラ」になる展開や、親友であるラズ以外のメンバーが彼女のスパイ行為を追求しない不自然さが批判の対象となっている。また、兄に逆らえない明確な理由も最後まで明かされない。

  • グラフィックと演出の課題
    • PS4作品としては、前々世代のPS3で発売された第1作から飛躍的な進化が感じられにくい。マップの広大化やエフェクトの強化、処理落ちの低減などハード性能を活かした面はあるが、Switchとのマルチ展開を考慮した影響か、次世代感は薄い。
    • 地形判定の甘さも継続しており、小さな段差で足止めを食らったり、当たり判定が不明瞭だったりする。髪が服を貫通する、屈むと浮くといった描写も残る。
    • 新兵科の擲弾兵による爆撃演出で、兵士が岩や壁にめり込むといった物理演算の不具合が、リアリティを削ぐ要因となっている。
  • キャラクターモーションの簡略化
    • 第1作では一般隊員の撃破モーションに兵種・男女別のバリエーションがあったが、今作では兵種別のみに統合され、男女差が消失。細かい演出面での多様性が後退している。

  • システム・操作性の不備
    • 会話パートのオート再生やバックログ機能が欠如しており、特に戦闘中のイベント会話を見直す手段が乏しい。
    • 拠点での訓練や開発のたびにキャラクターの反応が挟まり、テンポを阻害している。
    • 敵ターンの進行中、援軍到着などのメッセージで一時停止するため、ボタン入力を要求される手間がある。一部の大型兵器やギミックのスキップ不可な長い演出も不評。
    • 装備品(特に入数限定のアクセサリ)の付け替えに際し、誰が持っているかを探して外す手間がかかり、キャラクター数が多い今作では管理が非常に煩雑。

  • DLCの価格設定
    • 断章一つあたり1,000円から1,500円という価格は、シリーズの過去作と比較して高額。内容自体は1作につき複数のミッションが含まれるなど充実しているが、フルセットで揃える際の負担は大きい。現在はシーズンパスによる低価格化が進んでいる。

総評

    • ファンが待ち望んだ据置機での続編として、第1作のシステムを正統進化させた佳作。携帯機時代の要素オミットや第1作から引き継ぐ細かな課題はあるものの、独自の戦闘システム「BLiTZ」による戦略性は依然として高く、評価は安定している。戦争という過酷な舞台での人間模様や、独創的なメカデザインといったシリーズ独自の魅力は損なわれておらず、旧来のファンから新規プレイヤーまで幅広く推奨できる一本。

余談

    • 作中に登場するアズサ・ツキカゲの背景設定(本国と合衆国の関係悪化による帰国)から、次回作では太平洋戦争をモチーフにした展開が描かれるのではないかと推測するユーザーも存在する。

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最終更新:2026年05月06日 17:21