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信長の野望・新生
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信長の野望・新生
【のぶながのやぼう しんせい】
ジャンル
戦略シミュレーション
imageプラグインエラー : ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (信長の野望・新生.jpg)
対応機種
Nintendo Switch
プレイステーション4
Windows(Steam)
開発元
コーエーテクモゲームス
発売日
2022年7月21日
定価
9,800円(税別)
レーティング
CERO:A(全年齢対象)
判定
なし
ポイント
郡の追加
要地の取り合いの合戦
優秀なAI
信長の野望シリーズ
概要
評価点
論争点
問題点
総評
概要
作品概要
歴史シミュレーションの代名詞的シリーズ第16作目。「知行」「合戦」「戦略」「ドラマ」の4要素を軸に刷新された。
シリーズで初めて「自ら考え行動する生きた武将」というコンセプトを掲げ、AIの搭載により敵味方の武将たちがそれぞれの意思に基づき、自律的に動くシステムが導入されている。
内政システム:知行と領地管理
知行制の再現:獲得した土地を家臣に与える「知行」システムを採用。武将の能力や適性を見極めて領地を割り当てることで、家臣は自らの意思でその地の開発や発展を進める。
統治範囲の制約:本拠地から遠く離れた城は統治効率が落ち、収入が減少する。これを防ぐには「軍団」を編成して統治を委任する必要がある。
郡単位の統治:城の下位区分として4〜8の「郡」が存在し、個別の郡に武将を配置できる。武将が勲功を上げ出世することで、統治を任せられる郡の数も増加していく。
城下と領内の開発:城内には兵糧の基盤となる農村や資金源となる市があり、これらを強化する。郡内には金銭収入や防御拠点となる施設を建設でき、城下には灌漑水路や商人町などの大規模な施設を造営可能。
領内諸策:国衆の懐柔や内政の直接的な強化指示を行うコマンド。
内政システム:勢力運営と外交
政策の実行:勢力全体に影響を及ぼす施策。織田家などの特定の大名には固有の政策が存在する。発令には威信や特定の身分、資金が必要。一部の政策は、寺社寄進のように特定の主義を持つ武将しか担当できない。
威信システム:勢力拡大や官位・役職の獲得によって上昇する数値。威信が高いと外交交渉が有利に進むほか、攻めてきた敵軍を萎縮させて攻撃力を低下させる効果がある。
人事と家臣の動き:賞罰、縁組、隠居、解雇といった人事コマンドを搭載。家臣からは引き抜きや破壊工作といった謀略の「具申」が行われ、プレイヤーの戦略を補助する。
領内の諸問題:台風や凶作による飢餓、野盗の出現といったトラブルが発生し、放置すると一揆に発展する。解決しない限り、兵糧収入の低下や出陣制限といった実害が生じる。
外交交渉:同盟、婚姻、援軍要請、従属、仲介など多岐にわたる。勢力規模や過去の因縁(親族の殺害等)によっては従属に応じないケースもある。
交易:商人を通じて家宝や兵糧を売買する。季節や作柄により相場が変動し、取引量には上限がある。
戦争システム:進軍と兵糧管理
多面ルートの戦略:城へと続く道には、大軍が展開できる大道と少数の部隊しか通れない小道がある。複数のルートを確保し、城を包囲するように進軍することで、攻城戦を有利に進められる。
腰兵糧:部隊が城を出発する際に携行する食糧。これが尽きると軍は瓦解するため、遠征には緻密な兵糧計画が求められる。
攻略目標と臨戦状態:特定の城の攻略を家臣に命じると、城主は「軍備」を開始する。準備が整い「臨戦状態」となった部隊は能力が大幅に上昇し、強固な敵城への勝率が高まるが、その期間は領地の発展が停滞する。
攻城戦:被害を抑えつつ時間をかける「包囲」と、被害を覚悟で早期落城を狙う「強攻」を選択できる。
戦争システム:合戦と武将の自律
合戦指揮:大名自らが周辺の部隊を率いて戦う直接指揮モード。最大で8対8の部隊が同時に展開し、後詰を含め最大16部隊が参戦可能。
勝利条件と士気:単に兵数を減らすだけでなく、要所や退き口の確保、本陣の強襲によって敵の「士気」をゼロにすることで勝利となる。
武将の意思:戦場でもAIが機能し、武将たちは自らの功名や勢力の勝利のため、戦況の変化に合わせて自律的に判断し行動する。
威風の影響:合戦で劇的な勝利を収めると「威風」が発生し、周囲の城や郡が一斉に寝返るほか、他勢力の外交評価にも大きな影響を与える。
軍団と国衆:前線に近い軍団は兵糧の補充を提案し、従属度の高い国衆は援軍として出陣させることが可能。他国への援軍時は、要請元の勢力に指揮権が委ねられる。
評価点
進化したAIによる臨場感
本作のAIは極めて優秀であり、敵味方双方が不可解な挙動を抑え、状況に応じた的確な判断を下す。前作で見られた不自然な行動が改善され、あたかも実際の人間と対峙しているかのような緊張感ある駆け引きが楽しめる。
膨大な歴史イベントと演出
収録イベント数は330を超え、過去最大級のボリュームを誇る。演出面も強化されており、アニメーションやナレーション、専用BGMを駆使することで、単なるテキストの羅列に留まらない歴史ドラマのような没入感を実現している。
当時の武士の価値観を反映した「改名イベント」が充実しているほか、最新の歴史研究に基づいた「幕府に忠実な松永久秀」といった新解釈の描写も盛り込まれている。
仮想イベントも豊富に用意されており、織田信長に仕えた黒人武将・弥助が約20年ぶりにイベントに登場。流暢な日本語を操るなど、描写の質も向上している。
視覚効果の向上
グラフィック面は順当な進化を遂げており、美麗な映像で戦国時代の空気感を追体験できる。
内政システムの利便性と深化
内政全般が整理され、石高と収入を向上させることで兵力を増強するという、直感的で理解しやすい仕様となった。
中盤以降に疎かになりがちだった内政要素が、今作では常に配慮を要する設計になっており、大名としての統治能力が試される。
台風や豪雨といった自然災害への対策が重要視されており、これらを放置すると一揆が発生するなど、当時の統治者が直面した苦労をリアルに体感できる。
戦略性を高める「郡」単位の攻防
従来の「城」単位だけでなく、より細かい「郡」単位での攻略目標設定が可能となった。「刈田」などの挑発行為で敵を誘い出したり、城を落とさずとも周辺の郡を制圧して敵の経済基盤を削るといった、史実に即した戦略的な運用が行える。
実用的な家臣の具申
家臣が提案する調略(扇動や離間など)の有用性が高く、プレイヤーが直面している脅威を的確に把握した実戦的な策を提示してくれる。
武将登用と知行の説得力
遠隔登用が可能になり、隣接地域だけでなく各地の浪人を雇用できるようになった。
武将に領地を分け与える「知行」システムは、中世の封建制度としての説得力があり、戦国大名としてのロールプレイをより強固なものにしている。
論功行賞における昇進確認が自動化され、煩雑な操作なしに部下の育成状況を把握できるようになった。
戦争における高度な戦略性
敵AIの判断力が鋭く、プレイヤーが手薄な箇所を突いて侵攻したり、奪還された城の隙を逃さず再侵攻を仕掛けるなど、常に予断を許さない知略戦が展開される。
勢力が十分に拡大していれば、有力大名であっても従属・臣従に応じるようになり、終盤の作業感を軽減しつつ史実(豊臣政権下など)に近いリアルな統一過程を辿れる。
合戦のリアリティと駆け引き
単なる兵数の多寡だけでなく、要所の制圧や地形を活かした高所からの攻撃、士気の管理が勝敗を分ける。
敵本隊を引き付けている隙に本陣を急襲するなど、全滅以外の勝利条件が豊富。強力な武将に対しても、体力を削ることで低能力の武将が対抗できる救済措置があり、バランスが保たれている。
合戦に勝利することで複数の拠点に影響を及ぼす「威風」が発生し、広範囲を効率的に制圧できるため、テンポ良くゲームを進行させることが可能。
論争点
イベントに関する
イベント数は増えたものの、改名イベントのようにゲーム的な能力上昇に結びつかない要素も多い。また、歴史イベントの発生により武将が急死したり勢力が滅亡したりすることもあるが、それがプレイヤーに利益をもたらす場合もあり、評価は分かれる。
政策運営の仕様
一度発令した政策を任意で中止するコマンドが存在しないため、慎重な財政計画が求められる。ただし、赤字に転落した場合は自動的に停止され、再発令が可能になる仕組みとなっている。
極端な難易度バランス
隙を見せれば執拗に攻勢をかけるAIや、凄まじい勢いで回復する敵兵力など、局面によっては理不尽さを感じる難易度設定となっている。一方で、特定の操作で敵を孤立させて一方的に勝利できるといった穴もあり、攻略の振れ幅が激しい。
プレイ中にいつでも難易度を変更できるが、ペナルティがないため緊張感を損なう側面がある。特に「超初級」の導入以降、歯応えを求めるプレイヤーにとっては物足りなさを感じる場合がある。
武将特性の制限と影響
1人の武将が所持できる特性数が少なく、組み合わせの妙を楽しむ設計だが、特性による能力上昇値が控えめである。そのため、特性の工夫よりも武将本来のパラメータの高さが優先される傾向にある。
チュートリアルの簡略化
過去作に見られた専用の寸劇チュートリアルは廃止され、選択した勢力の家臣が解説を行う形式に統一された。機能ガイドは充実しているが、演出としての面白みを欠くと感じるファンも存在する。
進化したAIによる臨場感
本作のAIは極めて優秀であり、敵味方双方が不可解な挙動を抑え、状況に応じた的確な判断を下す。前作で見られた不自然な行動が改善され、あたかも実際の人間と対峙しているかのような緊張感ある駆け引きが楽しめる。
膨大な歴史イベントと演出
収録イベント数は330を超え、過去最大級のボリュームを誇る。演出面も強化されており、アニメーションやナレーション、専用BGMを駆使することで、単なるテキストの羅列に留まらない歴史ドラマのような没入感を実現している。
当時の武士の価値観を反映した「改名イベント」が充実しているほか、最新の歴史研究に基づいた「幕府に忠実な松永久秀」といった新解釈の描写も盛り込まれている。
仮想イベントも豊富に用意されており、織田信長に仕えた黒人武将・弥助が約20年ぶりにイベントに登場。流暢な日本語を操るなど、描写の質も向上している。
視覚効果の向上
グラフィック面は順当な進化を遂げており、美麗な映像で戦国時代の空気感を追体験できる。
内政システムの利便性と深化
内政全般が整理され、石高と収入を向上させることで兵力を増強するという、直感的で理解しやすい仕様となった。
中盤以降に疎かになりがちだった内政要素が、今作では常に配慮を要する設計になっており、大名としての統治能力が試される。
台風や豪雨といった自然災害への対策が重要視されており、これらを放置すると一揆が発生するなど、当時の統治者が直面した苦労をリアルに体感できる。
戦略性を高める「郡」単位の攻防
従来の「城」単位だけでなく、より細かい「郡」単位での攻略目標設定が可能となった。「刈田」などの挑発行為で敵を誘い出したり、城を落とさずとも周辺の郡を制圧して敵の経済基盤を削るといった、史実に即した戦略的な運用が行える。
実用的な家臣の具申
家臣が提案する調略(扇動や離間など)の有用性が高く、プレイヤーが直面している脅威を的確に把握した実戦的な策を提示してくれる。
武将登用と知行の説得力
遠隔登用が可能になり、隣接地域だけでなく各地の浪人を雇用できるようになった。
武将に領地を分け与える「知行」システムは、中世の封建制度としての説得力があり、戦国大名としてのロールプレイをより強固なものにしている。
論功行賞における昇進確認が自動化され、煩雑な操作なしに部下の育成状況を把握できるようになった。
戦争における高度な戦略性
敵AIの判断力が鋭く、プレイヤーが手薄な箇所を突いて侵攻したり、奪還された城の隙を逃さず再侵攻を仕掛けるなど、常に予断を許さない知略戦が展開される。
勢力が十分に拡大していれば、有力大名であっても従属・臣従に応じるようになり、終盤の作業感を軽減しつつ史実(豊臣政権下など)に近いリアルな統一過程を辿れる。
合戦のリアリティと駆け引き
単なる兵数の多寡だけでなく、要所の制圧や地形を活かした高所からの攻撃、士気の管理が勝敗を分ける。
敵本隊を引き付けている隙に本陣を急襲するなど、全滅以外の勝利条件が豊富。強力な武将に対しても、体力を削ることで低能力の武将が対抗できる救済措置があり、バランスが保たれている。
合戦に勝利することで複数の拠点に影響を及ぼす「威風」が発生し、広範囲を効率的に制圧できるため、テンポ良くゲームを進行させることが可能。
イベントに関する賛否
イベント数は増えたものの、改名イベントのようにゲーム的な能力上昇に結びつかない要素も多い。また、歴史イベントの発生により武将が急死したり勢力が滅亡したりすることもあるが、それがプレイヤーに利益をもたらす場合もあり、評価は分かれる。
政策運営の仕様
一度発令した政策を任意で中止するコマンドが存在しないため、慎重な財政計画が求められる。ただし、赤字に転落した場合は自動的に停止され、再発令が可能になる仕組みとなっている。
極端な難易度バランス
隙を見せれば執拗に攻勢をかけるAIや、凄まじい勢いで回復する敵兵力など、局面によっては理不尽さを感じる難易度設定となっている。一方で、特定の操作で敵を孤立させて一方的に勝利できるといった穴もあり、攻略の振れ幅が激しい。
プレイ中にいつでも難易度を変更できるが、ペナルティがないため緊張感を損なう側面がある。特に「超初級」の導入以降、歯応えを求めるプレイヤーにとっては物足りなさを感じる場合がある。
武将特性の制限と影響
1人の武将が所持できる特性数が少なく、組み合わせの妙を楽しむ設計だが、特性による能力上昇値が控えめである。そのため、特性の工夫よりも武将本来のパラメータの高さが優先される傾向にある。
チュートリアルの簡略化
過去作に見られた専用の寸劇チュートリアルは廃止され、選択した勢力の家臣が解説を行う形式に統一された。機能ガイドは充実しているが、演出としての面白みを欠くと感じるファンも存在する。
問題点
全体的なプレイ時間の長期化
後述する様々な要因が重なり、1回のプレイに要する時間が非常に長くなる傾向にある。その影響で、史実の年表に合わせたゲーム進行が困難となっており、例えば豊臣秀吉が天下統一を成し遂げた1590年などの節目を、かなりの確率でオーバーしてしまう。
身分制度による統治の制約
本作では、組頭の身分では郡以上の領地を治めることができず、攻略のたびに武将をいちいち出世させなければならない。特に敵国はAIが武将を出世させていないことが多いため、こちらが攻め込んだ際には名もなき「城代」や「郡代」ばかりと対決する羽目になり、いまいち盛り上がりに欠ける場面が多い。
さらに、降伏させた武将がどのような経歴であっても組頭からの再スタートになることが多く、元大名クラスの人物ですら侍大将からの開始となる。降伏武将の忠誠度が低く設定されがちなのは、こうした不自然な身分設定が原因の一つかもしれない。なお、パワーアップキット版では朝倉家の固有政策などにより、元の身分を維持したまま登用できるといった改善もなされている。
歴史イベントの発生と矛盾
どのような戦況であってもイベントが勝手に発生し、勝手に進行していく仕様となっている。そのため、プレイヤーのこれまでのプレイ内容や勢力状況によっては、著しい矛盾が生じてしまうイベントも少なくない。
過去作に見られた「イベント合戦」という要素が存在せず、歴史の追体験という側面では従来作より劣化していると感じるユーザーもいたが、これについてはパワーアップキット版で追加実装が行われた。
煩雑なユーザーインターフェース
UIの設計が非常に煩雑になっている。特にNintendo Switch版においては、決定にXボタン、否定にYボタンといった無駄に多くのボタンを使い分けさせられる場面が目立つ。戦争後の処断の際などは「ZRボタン+Xボタン」で決定するという、まるで隠しコマンドのようなボタン配置を要求される。
また、操作のたびに「〇〇になりますが、本当にいいんですか?」といった内容の、しつこいほどの確認ダイアログが表示される配慮があり、これが選択の手間を増大させ、プレイ時間をさらに長くしている。
過剰な報告メッセージ
相変わらず「報告が多い病」とも言える仕様であり、病気の報告や同盟切れの通知などが頻繁に表示され、鬱陶しさを感じる場面が多い。中には自動で流すことができない報告も多数存在する。
おまけに元服や死亡の報告では、まず一度武将が専用の台詞を発し、その上でさらに武将一覧表から名前が消えたことをわざわざ見せてくるという二段構えの演出となっており、テンポを損なっている。
大軍運用時の渋滞と兵糧問題
大軍同士がぶつかり合う戦いになると、進軍ルート上で部隊が渋滞を引き起こし、ただ時間だけが経過して兵糧不足で軍が崩壊することが多い。そのため、基本的には合戦で敵を打ち破り、あらかじめ敵兵を少なくしてから城攻めに移行するという戦術が定石となりがちである。
合戦の実行制限
合戦は大名が参戦している場合にしか行えず、この仕様が全体のゲームプレイ時間の増加に繋がっている。
敵大名の脱出仕様とAIの挙動
敵の本拠地を攻め落としても、大名を処断することはできず必ず脱出されてしまう。城の包囲を毎回突破して逃げ延びるという、現実味の薄い仕様となっている。
この仕様の影響か、AI城主が自分の本拠地が攻められていても平然と放置するという、おかしな行動を取ってしまうことがある。
年齢による処断の制限
本作ではなぜか16歳以下の武将を処断することができない仕様となっており、子供に対して妙に甘い大名として振る舞うことになる。清盛入道かよ、とツッコミを入れたくなるユーザーもいるだろう。
一族郎党が滅ぼされることも少なくなかった凄惨な戦国時代において、この処分はあまりにも軽すぎるという意見もある。
兵科指定の不可
軍勢に対して兵科を任意で指定することができず、騎馬隊や鉄砲隊の編成はシステム側で勝手に決められてしまう。もし今回の合戦システムにおいて兵科の自由な指定などが可能であれば、より戦略の深いものになっただけに非常に残念である。
威風の効果と地形による格差
合戦に勝利すると「威風」が発生し、同盟国の評価が上がったり、周囲の城や郡が寝返って手に入ったりするが、部隊数や地形によってはその規模が小さくなってしまう。
合戦時の敵部隊数によって威風の規模が「弱・中・強」と変化するため、たとえ10万の大軍勢を倒したとしても、肝心の敵部隊数自体が少なければ、城の一つ二つが手に入るかどうかに留まる場合がある。
さらに地形の影響も大きく、せっかく威風大を起こしても山脈に阻まれて効果が広がらない事態が発生する。一方で、遮るものがない近畿などの城が密集している地域で威風大を起こすと、一度に10もの城を寝返らせることも可能であり、東北などの城数が少ない地域との格差が激しくなっている。
築城不可による補給の困難
新規に城を築くことができないため、戦術的な腰兵糧の補給拠点を作ることができず、軍の維持が非常に困難となっている。
町設置の回数制限
一つの城に対して、町を設置できる回数が一回に限定されている。
婚姻年齢の設定差
15歳以下は婚姻できないという仕様になっているが、これは15歳以下の婚姻が頻繁に行われていた戦国時代の史実とは全く異なっている。
政策による機能制限と個性
武将の移動や城内内政の自動化といった要素が、政策を実施しない限り行えなくなった。特に家宝の売買について、なぜ政策を実施しないと買えないのかという疑問の声も多い。なお、パワーアップキット版では政策を使わなくても特定条件を満たせば高価な家宝を購入できるようになっている。
政策による主義思想の反映も乏しく、キリスト教徒の大名が寺社を建立したり、仏教徒の大名がキリスト教寺院を建てたりすることも可能であり、勢力ごとの個性が薄れてしまっている。
郡管理の手間
一つの城に4〜8つの郡が存在する。そのため、ただでさえ面倒な城の管理に加え、郡の管理まで加わったことで余計に手間が増大した。さらに武将を自動で配置する機能もないため、領土が大きくなると管理が非常に煩雑になる。
知行と恩賞の不足
侍大将になってようやく城一つの領地を任せられるようになるが、これは一国どころか何国も与えられていた史実の恩賞に比べるとあまりに少なすぎ、功労者への恩恵が足りていない。家老以上で軍団を作成すれば複数の城を与えられるが、それでも不十分である。
個々の武将に土地を与える仕様のため、領地替えを行うのも手間がかかる。しかも「制度改新」を発令しない限り、一度任命した領主や城主を自由に変更することができない。
また、与えた土地の石高や立地条件によって武将の忠誠度が上下するといった要素も存在しない。
武将数の圧倒的不足
「郡」という単位が増えたことで、管理に必要な武将の数が圧倒的に足りなくなっている。
結果として、味方も敵も「モブ郡代」や「モブ城代」ばかりが目立つ状況になりがちである。
拠点移動のコスト問題
本拠地の移動費用が非常に高額に設定されており、気軽に引越しをすることができない。遠方への遠征などは兵糧の問題も重なるため、移動が制限されるのは非常に厄介である。また、合戦が大名しかできない仕様と相まって、大名の移動制限がプレイ時間の増加に拍車をかけている。
腰兵糧仕様の不備
本作最大の問題点と言える。軍勢が城を出る際に「腰兵糧」が設定されるが、この量は固定されており、使い切ると軍が崩壊してしまう。
さらに、この腰兵糧を他の城から補充したり、後方から兵糧部隊を送って補給したりといった手段が存在しない。そのため、九州や東北といった遠隔地から中央へ大軍を送り込むことが物理的に不可能となっている。パワーアップキット版では補給拠点を任命することで、ようやく兵糧の補給が可能になった。
この仕様のせいで、AIが少数の兵を小出しにして自軍を攻撃し、時間稼ぎをして兵糧切れによる軍の崩壊を狙ってくるという戦術を取るようになり、非常に厄介である。パワーアップキット版では部隊が壊滅した際に動揺状態になり動けなくなる仕様が追加され、ある程度の改善が見られる。
AIの好戦性
AIが非常に好戦的である。設定で非好戦的なモードを選んだとしても、どんどん攻め込んでくる。地方に目を向けると、気づいた時には大勢力同士がぶつかり合う展開になっていることが多い。
北条家の圧倒的な強さ(北条無双)
本作では「城の数」が「部隊数」と「兵数」に直結しており、内政による戦力強化が極めて重要となっている。そのため、内政と戦争をいかに両立させるかが攻略の鍵となる。
この仕様が北条家に極めて有利に働いており、ほぼすべてのシナリオと難易度において、NPCの北条家が一強状態になることが多い。
織田や武田といった強豪大名も存在するが、北条がこれほど伸びやすいのは周辺の大名が弱すぎるためである。武田が強敵に囲まれているのに対し、北条は初期シナリオから9つもの城を所有しており、関東圏には「食べてください」と言わんばかりの小大名が並んでいる。中級以上の難易度なら、開始半年で侵攻が始まり、5年もすれば東北の伊達家と交戦を始めるほどのスピードで拡大する。
さらに、大名・北条氏康の固有特性「禄寿応穏」が強力すぎる点も大きい。通常、敵から奪った郡や城は荒廃し内政を一からやり直す必要があるが、この特性があれば荒らさずにそのまま奪うことができる。他家が激戦で兵を減らし、1000〜1500人の兵数から再スタートしている横で、北条だけは3000〜5000人の兵力を維持したまま次の戦争へ向かえるため、能力に圧倒的な差がない限り勝負にならない。
また、北条氏康本人の能力が全武将の中でもトップクラス(総合値8位)であり、家臣団も北条綱成を筆頭に優秀な人材が揃っている。飲み込まれた里見や佐竹、そして武田の優秀な家臣たちも全員北条の配下となるため、物量と質の双方で隙がなくなる。
これに対抗するには、北条の近くの勢力で始めて巨大化前に叩くか、遠方なら接敵する前にそれ以上の大勢力を築くしかない。毎回北条と戦うことになる展開を「巨大勢力との決戦」として楽しむこともできるが、マンネリ感は否めない。
なお、シナリオ「群雄繚乱」では初期城数が抑えられているが、北条早雲や北条氏綱といった超強力な先祖武将が追加されるため、結局は周囲を飲み込んで北条無双になりやすい。
総評
本作は「郡」という新しい単位を導入したことで、史実の戦国時代における土地支配のリアリティを追求した一作となった。
その代償として、大名としての自由度が低下し、多くの制約や不自由さが生じたことで、プレイの窮屈さと時間の増大を招いている。
一方で、合戦の駆け引きや内政のバランス、AIの思考ルーチンなどは完成度が高く、長時間に及ぶプレイに耐えられるユーザーであれば、じっくりと遊び込める本格的なゲームに仕上がっている。```
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最終更新:2026年05月07日 23:42