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絶対絶望少女 ダンガンロンパ Another Episode

【ぜったいぜつぼうしょうじょ だんがんろんぱ あなざー えぴそーど】
ジャンル コトダマアクション(TPS)
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
発売元 スパイク・チュンソフト
開発元 スパイク・チュンソフト&br;シェード
発売日 2014年9月25日
定価 パッケージ:6,500円&br;ダウンロード:5,850円(各税別)
レーティング CERO:D(17歳以上対象)
廉価版 PlayStation Vita the Best:2015年12月3日&br;パッケージ:3,800円&br;ダウンロード:3,420円(各税別)
ダンガンロンパシリーズ



概要

  • 緊迫した舞台設定と魅力的なキャラ、巧みな伏線からの多数のサプライズで評価を得ている『ダンガンロンパ』シリーズの外伝作品。
    • 外伝ではあるがストーリー内容としてはシリーズ正史に組み込まれており、時系列は『1』と『2』の中間に位置する。
      • そのため『1』『2』共にプレイが推奨されるが、特に『1』に関しては物語の核心に触れる重大なネタバレが含まれるため、事前プレイは必須と言える。
    • 公称ジャンルは「コトダマアクション」となっており、推理アドベンチャーであったシリーズ本編とは大きく異なる。
      • いわゆるサード・パーソン・シューティング(TPS)にあたり、3Dフィールドで主人公を操作して敵を倒し進んでいくスタイルとなっている。
    • 主人公は『1』の主人公・苗木誠の妹である「苗木こまる」と、『1』のメインキャラクターの一人である「腐川冬子」のダブルヒロイン。
    • 開発協力は『バレットガールズ』などのTPSで実績のあるシェード。シリーズ共通のデザインテーマ「サイコポップ」は本作の3D空間でも健在である。
    • ナンバリング作品同様、公式により第2章以降のプレイ動画配信が禁止されている。
      • 公式サイトではマスコットのモノクマではなく、作中の敵勢力「希望の戦士」との「ヤクソク」という形式で注意喚起がなされている。

  • ストーリー
    • 第一作『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』のネタバレを若干含んでいる。
+ ストーリー詳細
      • どこにでもいる普通の女子高生であった苗木こまるは、家族と引き離され、マンションの一室に閉じ込められる軟禁生活を余儀なくされていた。
      • 中学生の頃に拉致されて以来、一年半もの間、外界から完全に隔離された日々を過ごしていたが、その生活は突如として部屋に侵入してきた「モノクマ」によって破られる。
      • 命からがら逃げ出したこまるが目にしたのは、街の至る所でモノクマが人々を惨殺する地獄絵図であった。
      • 逃走の最中、十神白夜から対抗手段として「拡声器型ハッキング銃」を手渡されるが、凄惨な状況に怯えるこまるは逃げ惑うことしかできない。
      • 救援も虚しく捕らえられたこまるの前に現れたのは、「大人を殺す」という残酷な計画を掲げる「希望の戦士」と名乗る5人の子供たちだった。
      • こまるは彼らの「狩りの対象」として街に再び放逐されるが、そこで殺人鬼「ジェノサイダー翔」の人格を持つ二重人格の女学生・腐川冬子と出会うことになる。

  • システム
    • 従来作と異なり、アクションパートとアドベンチャーパートがシームレスに繋がっているのが特徴。
      • 物語はナンバリング作品と同様に章立てで進行する。
    • ADVパート
      • シリーズで初めてキャラクターを3Dグラフィックで操作する形式を採用。
      • イベントシーンでは従来同様の2D立ち絵が表示されるほか、シリーズ初となるアニメムービーも多数導入されている。
      • アニメ制作はラルケ、監督は岸誠二が担当しており、オープニングや重要シーンで物語を盛り上げる。
      • モブキャラはサウンドノベルのようにシルエットで描かれる演出が取られている。
      • ストーリーの性質上、一度次の章へ進むと前のエリアに戻ることはできないが、チャプターセレクトによるやり直しは容易である。
    • アクションパート
      • こまるを操作し、「拡声器型ハッキング銃」で量産型モノクマを撃退しながら進む。
      • 章の最後には巨大ロボットを操る「希望の戦士」とのボス戦が待ち受けている。
      • 銃の弾丸となる「コトダマ」は全8種類。戦闘用のほか、ギミック攻略に使用するものがある。
+ コトダマ一覧
        • 自発破壊(コワレロ):標準的な通常弾。入手しやすい。
        • 連撃燃焼(モエロ):連射性能に優れた炎の弾。サブマシンガンのような運用が可能。
        • 送電麻痺(シビレロ):電撃を放つ。水場では広範囲に感電させるが自爆の危険もある。
        • 逆流噴射(フキトベ):敵を吹き飛ばす。ショットガンのように機能し、特定の敵に有効。
        • 操作舞踊(オドレ):モノクマを踊らせて足止めする。
        • 回路接続(ツナガレ):モノクマをハッキングし、主観視点で操作可能にする。
        • 強制作動(ウゴケ):機械類を作動させるパズル・謎解き用の弾。
        • 透明観察(カンサツ):隠されたヒントや収集要素を発見するために使用。
      • 「デコダマ」と呼ばれる強化パーツを装備することで、威力や装填数などの性能をカスタマイズ可能。
      • モノクマの赤い左目が弱点となっており、ここを射抜く「ナイスショット」で大ダメージを与えられる。
      • パズル要素として「モノックマンルーム」が存在し、特定の条件下でスマートに敵を全滅させることで章評価が上昇する。
    • 操作キャラの切り替え
      • 「バッテリーゲージ」を消費して、いつでも「ジェノサイダー翔」にバトンタッチが可能。
      • ジェノサイダーはダメージを受けない無敵状態であり、ハサミによる強力な近接攻撃や必殺技「チョッキンフィーバー」を繰り出せる救済措置的な存在。
      • こまるが瀕死になると「ゼツボウタイム」が発生し、目押しアクションに成功すれば腐川の助けでゲームオーバーを回避できる。

  • 収集要素・クリア特典
    • カクレキッズ:透明観察(カンサツ)を用いて、フィールドに隠された希望の戦士たちの絵を収集する要素。
    • スクラップ:道中で拾えるノートや本。「殺すリスト」など、今作の凄惨な背景や世界観を深く知ることができる。
    • 要救助民:『1』のキャラクターに関連する重要人物たち。彼らを見つけ出すことで意外な人間関係が明かされる。
    • クリア特典:本編クリア後には、仲島花音と葉隠康比呂を主役とした番外編小説が解禁される。

評価点

  • 丁寧に描かれたこまると腐川の友情と成長のシナリオ
    • 物語序盤、過酷な環境下で悲観的な言動を繰り返すこまると、十神のこと以外は眼中にない腐川。二人は生存のために協力はするものの、相互の信頼関係は皆無に近い状態からスタートする。
    • しかし、数々の死線を共に潜り抜ける中で、二人は徐々に強固な信頼で結ばれていく。この心理変化の描写は極めて丁寧であり、プレイヤーからの評価も高い。
      • その象徴として、システム上の「ゼツボウタイム」成功時のボイスが挙げられる。当初は「しっかりしなさいよ!」と突き放していた腐川が、物語の進展に伴い「こまるに何すんのよ!」と、相手を名前で呼び慈しむ台詞へと変化する演出がなされている。
    • こまる自身もシリーズ本編に引けを取らないほどの絶望に直面するが、腐川の支えを得て再起し、自らの足で立ち上がる展開はナンバリング作品のクライマックスに匹敵する熱量を持っている。
    • 腐川に関しては、『1』において十神以外に冷淡な態度を取り続けていたため、当初は相棒という立ち位置に疑問を持つユーザーも存在した。しかし、かつては事態の傍観者に近かった彼女が、自らの意志で絶望に立ち向かう強さを獲得していく過程が描かれたことで、キャラクター評価が劇的に向上したという意見も多い。
+ 『1』のネタバレを含むため閲覧注意
      • 殺人鬼人格である「ジェノサイダー翔」の行為を自身と切り離して考えている節があるため、「他者の命を奪う快楽殺人を棚に上げている」といった批判も存在する。しかし、今作では制御不能だったジェノサイダーを御そうと試みており、拒絶一辺倒だった過去作に比べ明確な精神的成長が認められる。

  • 演出に抜かりが少なく、これまでの作品同様に力が入っている。
    • ピンクを基調としたビビッドな原色使いや、シュールな映像表現は「ダンガンロンパ」シリーズのアイデンティティを継承している。
    • 世界観は過去作以上に陰鬱であり、独特の退廃的な空気感が形成されている。
      • マスコットであるモノクマも単にコミカルな存在ではなく、ホラー的な外見を持つ「ジャンクモノクマ」などが登場し、プレイヤーに視覚的な恐怖を与える。
    • フィールドの背景からメニュー画面の細部に至るまで、徹底した作り込みがなされている。
      • 壁面の子供による落書きや、過去作および他作品のオマージュが至る所に散りばめられており、探索中に視覚的な単調さを感じさせない工夫が凝らされている。

  • 説明が丁寧かつ操作も難しくないので、アクション要素自体は万人向け。
    • コトダマの切り替えはボタンとアナログスティックの組み合わせで直感的に行える。種類が増加しても選択に手間取ることはない。
    • 難易度選択機能が搭載されており、最低難易度の「ジェノサイダーモード」では無敵状態のジェノサイダーをほぼ無制限に使用できるため、アクションゲームが不得手な層でも物語を最後まで完遂可能。
    • 初登場のギミックや敵に対しては逐一チュートリアルが挿入され、戻り道にはショートカットが設置されるなど、ユーザーフレンドリーな設計がなされている。

  • 『2』以降の流れを引き継ぎ、クリア後のおまけややり込み要素も充実。
    • サウンド・ムービーギャラリーや、ゲスト作家による書き下ろし小説など、シリーズ恒例のクリア後コンテンツを網羅。
    • マップの各所には、世界観を補完するノートやメモ、コレクションアイテムが配置されている。
      • これらのアイテムを拾得する際にはこまると腐川の専用会話が発生するため、「行き止まりに何もない」という状況が少なく、探索のモチベーション維持に繋がっている。

  • BGM
    • 本編の印象的なフレーズやテーマ曲を重要な局面で効果的に再利用し、高揚感や恐怖を煽る演出が巧み。
    • モノクマキッズが合唱する「モノクマと遊ぼう」は、無邪気な子供の歌声と残酷な歌詞のギャップにより、本作特有の不気味さを象徴する楽曲となっている。

  • 相変わらずのパロディ、小ネタ
    • アニメや漫画に題材を取った多種多様な小ネタが世界観を崩さない範囲で導入されている。特に、クロクマによるマシンガントークはコミカルな要素として機能している。

+ おまけのネタバレ
  • 特典シナリオ『絶対絶望葉隠』では、桑田怜恩の従姉妹である仲島花音が登場。
    • 『1』の第一章で退場した桑田のエピソードが深く掘り下げられている。犯人という立場から否定的な印象を持たれがちだった彼の、平和な日常における性格や背景が明かされたことで、多角的な視点から彼を再評価する流れが生まれた。
    • 桑田を単に擁護するのではなく、彼の「才能」への無頓着さや「努力」の価値観が、舞園さやかのようなストイックな人物とは相容れないものであるという対比もしっかりと描かれており、キャラクターのリアリティを高めている。

論争点

  • 伏線がシリーズ本編ほど秀逸ではない。
    • 過去作『1』『2』では、終盤のどんでん返しが最大の特徴であり、序盤から緻密に張り巡らされた多重の伏線が評価の核となっていた。
    • 本作でも意外な事実が明かされる展開は多数存在するが、その多くはある程度推測が可能であったり、キャラクター評価を根底から覆すほどではなかったりする。
      • 伏線としての完成度が低いわけではないが、作品全体を揺るがすような衝撃度やインパクトという点では、本編に一歩譲る形となっている。
    • 主要キャラクターが章ごとに脱落していく本編のような不透明さがないため、ストーリーの全容を予見しやすくなっている面も否めない。
    • ただし、物語としての破綻はなく、一つの作品として整合性は取れている。

  • ある意味シリーズ本編より悪趣味・グロテスクな内容。
    • 本作では終始、モブキャラクターを中心に大量の死者が発生する。描写される犠牲者の数は、ナンバリング作品とは比較にならない規模である。
+ チャプター1&2ネタバレ
      • 『1』のキャラクターにゆかりのある人物が登場するが、多くが再会後すぐに明白な死亡フラグを立てて退場してしまう。固有の3Dモデルや立ち絵、ボイスが用意されているだけに、早期の離脱を惜しむ声も多い。
    • シリーズ特有の「ピンクの血」やデフォルメされたモブの描写により、直接的なグロテスクさは抑えられているが、常に殺伐とした空気が漂っている。
    • これは本作の設定や背景を考慮すれば妥当な演出ではあるものの、プレイヤーの間で人を選ぶ要素となっているのは事実である。

  • TPSとしては単純化された造り。
    • 戦闘で使用可能なコトダマは実質5種類に限られており、それらも段階的に解放されるため、序盤の戦略の幅は狭い。
    • 遮蔽物を利用した射撃や複雑なアクション操作といった概念は限定的であり、シューティングゲームとしての奥行きはそれほど深くない。
    • パズル要素である「モノックマンルーム」などで変化を付けてはいるが、シビアなアクション性を求める層には物足りなさが残る可能性がある。
    • 本格的なTPSを志向した作品ではないため、この簡略化されたシステムを許容できるかどうかで評価が分かれる。

  • モノクマの声は全て過去作のボイスからの流用。
    • シリーズの象徴であるモノクマの新規ボイスが存在しない点は、ファンにとって寂しさを感じさせる要素となっている。
    • 新キャラクターである「シロクマ」と「クロクマ」には固有のボイスが充てられているが、従来のモノクマ(大山のぶ代氏)とは異なるキャストである。
    • しかし、後に大山氏の健康上の理由で収録が困難であった事情が判明しており、これについては致し方ない面が強い。

  • 急増した下ネタ・エロネタ。
    • 本作では過去作以上に下ネタや扇情的な描写が強調されている。
      • 腐川による過激な妄想や、主人公こまるの視覚的なサービスショットなどが頻繁に挿入される。
      • 特定の戦闘における衣装の損壊演出や、物語中盤での「開発」シーンなど、アドベンチャーゲームとしては極めて露骨な内容が含まれている。
    • 過去作では選択肢や特定のイベント内に留まっていたため、ファンサービスとして機能していたが、本作ではストーリー進行上回避不能な形で組み込まれているため、戸惑うファンも少なくなかった。
    • 一部の描写はキャラクターの背景に関わっているものの、必然性に欠ける悪ノリに近いネタも散見されるため、好みは激しく分かれる。

  • 希望の戦士達
    • 敵対する子供たちは「超小学生級の○○の時間」という肩書きを持つ。これは本編の「超高校級」に準じた設定だが、劇中でその才能が活かされる場面は空木言子などの一部を除いて殆どない。
    • 彼らとの戦闘は、倫理的な配慮からか子供本人と直接戦うのではなく、彼らが操る巨大ロボットを破壊する形式となっている。そのため、過去作の黒幕を追い詰めた際のカタルシスには及ばないという意見もある。
    • 彼らが凄惨な過去を持つ加害者であることは描写されているが、それゆえに明確な報いを受けない結末に納得がいかないプレイヤーも存在する。
+ おまけに…(ネタバレ)
      • エピローグにおいて全員の生存が示唆されており、過酷な描写が続いた中でのご都合主義的な印象を拭えない。
    • また、子供を対象とした過酷な設定や描写が非常に多く、精神的な負荷を感じさせる内容となっている。

  • 幽霊の存在を匂わせるシーン
    • 物語のある場面で、こまるが幽霊から情報を得るという超自然的な展開が存在する。
      • この描写は腐川との掛け合いの中でギャグ調に扱われてはいるものの、科学やロジックがベースにある『ダンガンロンパ』の世界観において幽霊を肯定することに否定的な意見もある。
      • 死者からしか得られない情報が物語の鍵となるが、これを日記や遺言といった現実的な手段に置き換えても成立する構成であったため、幽霊という要素の導入には賛否がある。

問題点

  • ゲーム面
    • アクションパートの操作性は最適化されているとは言い難い。
      • 基本的には通常弾でモノクマの左目を狙い撃つ「ナイスショット」が主軸となるが、照準の微調整が難しく、移動する敵に対しては相応の習熟が必要となる。
      • モノクマの同時出現数は2~4体程度と控えめであり、大量発生時にはギミックによる対処法が用意されているため、難易度そのものが極端に高いわけではない。
      • エイム(照準)操作時にカメラ位置が不自然にずれる仕様があり、頻繁な切り替えを要する場面ではストレス要因となりやすい(特にPC版で顕著)。
      • オートロック(近隣の敵への自動照準)スキルは、視界内ではなく「主人公への純粋な距離」を優先するため、背後の敵に反応して狙いたい相手から外れてしまうなどの挙動が見られる。
    • 救済用キャラクターであるジェノサイダー翔は、無敵ではあるものの攻撃範囲や爽快感には課題が残る。
      • ダメージこそ受けないがノックバックや転倒は発生するため、無闇な突撃は立ち回りを制限される。
      • 劇中のムービーで描写される超人的な身体能力と、実際のプレイアブル時の操作感の乖離を指摘する声もある。
    • カメラワークの挙動も、アクションゲームを専門とするメーカーの作品と比較すると見劣りする。
      • 手動操作での補正は可能だが、操作の煩雑さを増大させる。上下の可動範囲が狭いため、高低差のあるマップや大型ボス戦では標的を捉えにくい。
      • 最終ボス戦ではカメラの回転方向が制限される箇所があり、攻撃回避の妨げとなっている。
    • マップのバリエーションは豊富だが、オブジェクトの当たり判定が厳しく壁に引っかかる箇所があるほか、収集アイテムの取得判定も狭い。
      • 回復アイテムなどのドロップ品を自動回収できず、一つずつボタン入力で拾う必要がある。
    • コトダマの補充手段が限られており、プレゼント箱やモノモノマシーンに依存するため、特定の弾種を狙って補給するのが難しい。
      • メイン弾種である「コワレロ」や、威力不足で消費が激しい「モエロ」は弾切れを起こしやすい。
      • ただし、特定のコトダマが攻略に必須な場面では補給手段が近辺に用意されているため、リトライを活用すれば詰むことはない。
    • デコダマによる強化システムでは、威力・弾数・連射の補正が可能だが、威力強化の実感を得にくいという側面がある。

  • 複数のバグと最適化の不足。
    • 「ギャラリー内のムービー名と再生内容が一致しない」といった軽微なものから、進行不能に陥るフリーズまで複数の不具合が報告されていた。
      • 発生頻度はそれほど高くなかったものの、条件が不透明であったため不安視する声は少なくなかった。
      • これらは後のアップデートにより修正されており、現在は安定してプレイ可能となっている。
    • メニュー画面の起動やマップの切り替え時に数秒のロードが発生する。
      • 頻繁に地図を確認したりエリアを跨いだりするゲーム性において、1~2秒の蓄積がテンポを損なうと感じるプレイヤーもいる。
      • 会話イベント中、カメラ移動の演出が完了するまでテキスト送りが制限され、無言の待ち時間が発生する箇所が散見される。

  • モノックマンと周回要素
    • 謎解きギミックである「モノックマン」の起動演出がやや長く、リトライ時や連続発生時にスキップできない。
      • ステルス(隠密)要素の難易度が高いが、失敗しても戦闘による力押しで解決できる点は救済措置となっている。
    • ムービースキップ機能がボタン入力から数秒間反応しない仕様になっており、ロード時間と相まって周回プレイのテンポを阻害している。

  • シナリオ面
    • ファンアイテムとしては、期待される要素と実態に乖離がある。
      • 『1』や『2』の背景に関わる人物や事象は登場するものの、ナンバリング作品の主要キャラクターが直接物語に関与する場面は極めて限定的である。
      • 「要救助民」として『1』のキャラクターの大切な存在たちの詳細が明かされたが、具体的な関係性までは掘り下げられていない。
      • 特に十神白夜とその執事のような、本来の性格からは想像が難しい人間関係についても、補完するエピソードが乏しい点は惜しまれる。
      • 本作はシリーズの間を繋ぐ「正史」として位置づけられているため、純粋な外伝以上のファンサービスを期待したユーザーからは物足りなさを指摘されている。
    • 過去作と比較して「滑っている」と評されるユーモアや演出が目立つ。
      • 腐川のエロ妄想や収集物の小ネタなど、コメディを意図したシーンが必ずしも奏功しているとは言えず、反応に窮する場面も少なくない。
      • 強固なツッコミ役が不在なため、冗長なボケがそのまま放置される構成もその要因として挙げられる。

  • 終盤の展開と真相
+ 核心には触れないがネタバレに抵触するため閲覧注意
    • 物語終盤に提示される重大な二者択一において、「正しい選択肢を何度も選び続けなければバッドエンド」という演出がある。
      • 一度にスキップができず、正解も固定であるため、初見での緊張感よりも作業的な煩わしさが勝ってしまうという指摘がある。
    • 「モノクマキッズ」による虐殺の真相が、ヘッドギアによる洗脳であったことが最終盤で明かされる。
      • 子供たちが唐突に無差別殺戮を始めるという極めて不自然な状況に対し、解決間際までその可能性を疑わない主人公たちの描写に違和感を覚える層もいる。
    • 結末についても、抜本的な解決には至らず「問題の先送り」という形に落ち着く。
      • 時系列が『1』と『2』の間に固定されている以上、結末の範囲に制約があるのは不可避ではあるが、単体作品としての消化不良感は否めない。

総評

    • ゲームジャンルを刷新しつつも、シリーズ独自の「サイコポップ」な作風を維持しようとする意図が明確に感じられる一作。
    • 外伝という位置づけながら、こまると腐川の成長と友情を描いたメインシナリオや、凝った空間演出には相応の予算と労力が割かれている。
    • 一方で、シリーズの代名詞である「驚愕の伏線回収」や「キャラクターのサプライズ」については、ナンバリング作品と比較して小規模に留まっており、アクション要素も及第点の域を出ない。
    • 単体のゲームとしては十分に楽しめる水準にあるが、シリーズ全体の中では物語の補完としての「繋ぎ」の側面が強い作品と言える。
    • 「ストーリー」と「演出」という二本柱を強みとしてきたシリーズだが、アクションへの転換がその長所を活かしきれなかった部分もあり、シリーズ特有の構成の難しさが露呈した形となった。

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最終更新:2026年05月08日 19:49