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blood of game 一巻

――――全ての出来事には何事にも「理由」がある
それは人それぞれであると同時に、敵か味方か、善か悪か別れてくる






「やっと放課後か。あ~かったるいったらありゃしねぇよ」

少年は嘆くように叫ぶ

ここは県立舞陣高等学校2-A組
かなり偏差値が高い高校でもある県代表の学校
県外からの生徒もいる程有名なのだ

そして今叫んだ少年の名は島津 妙(以後ミョー)
このクラスのムードメイカーかつスポーツ万能な帰宅部(笑
かなりの切れ者という噂だが、実際はわからない

「仕方ないよ……でも何で私達のクラスだけ放課後残るんだろう…?」

「また性行為じゃね?最近の若者は生でやりすぎとか言ってたじゃん?だから妊娠!?みたいになるんだよってさ」

「…それは違うような・・・」

ちなみにこの女の子は吉田 雛日(以後雛日)
身長低めな明るい女の子
天才と言われ学校中で大人気なミョーの幼なじみ
いつもミョーの暴走に振り回されている


約二時間後
PM6:30

「……いつまで待たせる気なんだろうな」

半分キレてるミョー

「そうだね……外真っ暗だよ……」

不安な声を上げる雛日

クラスの面々もかなり不安になっていて、イライラしてたりおどおどしている



ガラッ

教室のドアが開き、校長が入って来た
誰もが校長に注目する

校長はやけにおどおどしている

「実は皆さんにやってもらわなければならないことがありまして…」

「それは何ですか?」

「それは……」

そのとき

パァンッ!!

いきなり銃声が鳴り響いた

ミョー達は怪我をしなかった

しかし

校長は頭から血を噴き出しながら倒れて死んだ
校長が倒れると同時に男が入ってきた
銃を持っていた

「きゃぁぁ!!」
「こ、殺される!!」

教室はパニックになっている

「静かにしろてめぇら!!」

一発天井にぶちかます男
途端に教室は沈黙に陥る

「まずてめぇらに転校生を紹介する。以後仲良くしてやれよ」

三人少年女子が入って来た

「てめぇらに今からあることをしてもらう」

「それは何です……か…?」

男はゾッとするような笑みを浮かべ、こう告げた





「てめぇらに殺し合いをしてもらう」

全員頭を殴られたような衝撃を受けた

それもそうだろう
楽しく過ごして来た仲間と殺し合うなんて
普通なら避けたい

「簡単にルールを説明する。先ほど言ったように、三日間お前らで殺し合いをやってもらう。食い物や武器は所々落ちてあるから拾え。範囲はこの学校全部だ。校門から出るやつは射殺されるからな。三日間生き残れば家に帰してやる」

全員が不安と絶望に包まれる
希望の希などどこにもない不安と絶望
仲間同士殺しあわなければならない悲しみ
これらが全て襲ってくる

「何で俺等が殺し合わなきゃならねぇんだよ!!ふざけんな!!」
ミョーが沈黙を破り怒鳴った

その瞬間男がミョーを殴り倒し、銃を頭に突き付けた

「いいか?次生意気な口たたいたら撃つからな」
ミョーは息を呑んだ

男はミョーから離れ話し始めた

「この殺し合いは世界政府が決めた。何故ならば今の餓鬼は腐っているからだ。窃盗、恐喝、援交、殺人……など数え切れないくらいの問題を起こしているからだ。発覚しても謝罪もしない。てめぇら世の中なめてんのか!?親のスネかじって生きてるくせにでしゃばってんじゃねぇよ!!」
声を荒げた
その威圧誰も何も言えない
男は続ける
「餓鬼は増える一方だ。だから世界政府は決めた。殺し合いをさせ減らせば平和になる、とな。そしてできた計画が『子供抹殺計画』
そして一番最初にてめぇらが選ばれたんだよ」

「世界政府」
それは腐った決まりごとだった
人間が人間の生きる刻を侵害す決まりがとうとう決まってしまったのだ
大人の勝手な都合他ならぬ子供同士の「殺し合い」で

「名前を呼ばれた順に教室から出ろ。全員出たら開始だ」

男は次々と名前を呼び上げる
生徒達は戸惑いながらもお互い泣き合ったり、お互い生きようなと誓い合ったりして、一人…また一人と教室から出て行った

全員が教室を出た瞬間チャイムが鳴り響いた


PM7:00
バトルスタート

残り43人


―――人は些細なことでも憎しみを持つものであり、殺意を抱く
このゲームに……情けは「死」を導く

雛日とミョーは隣の教室で待ち合わせをしていた

「何でこんなことになっちゃったんだろ…」
今すぐに泣きそうな声を出す

「ああ…だがあいつが言うことはわからないわけじゃない」

「どういうこと…?」

「確かに俺等は親や大人、世間をなめているかもしれない。最近ニュースで見るのは未成年犯罪ばっかりだ。人間は単純なことで憎しみや殺意を抱く。それは子供や大人関係ない。子供は大人がいるから生きている。親や大人は子供の行動を規制するからな。それからも憎しみや殺意は生まれると思う
そしたらは世の中や大人に負けたくないという子供の心の抵抗をする。だからヤンキーや族になったりしてその黒い心を消す。小さな抵抗さ。その抵抗をわかってもらえないのも事実。ただ俺等子供は、一生懸命生きてるだけなのにな……」

「うん、そうだね……」

「子供同士で殺し合いだなんて間違えてる。子供の勝手な都合でこうなるなら、大人だって同じなは……」


ドゴォォォン


いきなり爆音がなり、学校が揺れた

「何だ!?どこで爆発が!?」

「!!見てミョー!!理科室から煙が」
窓を見て叫ぶ

雛日の言うとおり窓から見てみると理科室から黒い煙が上がっていた















窓には血がたっぷりついていた















「だ…誰かが死んじゃった……嫌だよ……」

「くそっ!!いったいどこのバカがこんなこと……」


カツン・・・カツン・・・


「!!」
ミョーは耳を済まして再確認し、雛日に小声で言った


ミョー「誰かがこっちにくる。教室に隠れるぞ」

二人は教室に隠れた

二人は教室の隅の机に隠れた

数分後、一つの影が教室に入ってきた


「おかしいな…確かに声が聞こえたんだがな。遠くににげたか?」

教室を歩き回る影


(あいつは転校生の一人……確かゴーズとか言ってたな)


「……呼吸も聞こえてこないから気のせいみたいだな。仕方ねぇ、武器だけ補充するか」
はマシンガンを持っていて弾を持って出て行った

「……心臓が止まる寸前だったよ」

「私も…何か凄い殺意を感じた」
雛日はおびえている

「あの転校生は危ないな。注意しなければ……よし、教室から出よう雛日」


二人は教室を出た




















ゴーズがにやけながらマシンガンを構えていた

「雛、すまん!!」
ミョーは雛日の頭を掴み、床に伏せた
案の定、弾はミョー達の上を通過していく

「くっ……このっ!!」

ミョーはポケットからナイフを取り出し、ゴーズに向かって投げた

ナイフはゴーズの腕に刺さり、マシンガンを落とした

「ぐっ……てめぇ…」
ゴーズがマシンガンを拾うとするが、ミョーが突進しゴーズを転ばす

同時にマシンガンを蹴り壊した

ゴーズはまた毒づき、立ち上がろうとする

だが、ミョーにこめかみを蹴り飛ばされ、意識がもうろうとする

「雛!!ここは逃げるぞ!!」
雛日も我に返りミョーと共に廊下を走って逃げた






「痛てて……あのくそが……」
やっと意識がはっきりしたゴーズは頭をさすっていた


「クスクス……無様ね、ゴーズ」

「……チィか。何でここにいる?」

「見てたのよ、貴方の戦いを」

「………何で加勢しなかった」

「あたし今金属バットしかないのよ。遠くから金属バットでどうしろと?」
バットを出す

「投げれば良いじゃん」

「・・・殴り殺すわよ」


「……ちっ、マシンガンがぶっ壊れたか。また見つけねぇとな」

「確かあの人……ミョーだっけ?凄い人ね、貴方に立ち向かう人初めて見たわ。判断力と運動神経がいいわね」

ゴーズ「あいつだけは生かしちゃおけねぇ。おい、そういえばランドルはどうしたよ?」

「もう5人近くは殺したそうよ」

「さすがだな。じゃあ最初の爆発はランドルとみて間違えないな」

「クスクス……ランドル以外考えられる?」

「られんな。この廊下の先には何がある?」

「運悪く別れ道が続くのよ。家庭家室か職員室ね」

「俺の予測では家庭家室に奴らはいるが……まずはランドルと合流するぞ」

「クスクス……わかったわ」


二人は闇に消えた


ー家庭家室前ー

「ハァ…ハァ…なんとか逃げ切れたみたいだな」

「う、うん…疲れたよ……」

「一応こめかみ蹴っといたからしばらくは時間稼げるはずだ」

「うん…あ、さっきはありがとう」

「当たり前のことをしたまでだ。ここにいると無防備だから入ろう」


二人は家庭家室に入った

部屋はかなり綺麗に片付いていて、まだ誰も争ってはいないらしい

「…誰かいるか?」

ミョーは構えながら部屋に問い掛けた

「あ…ミョー?」

「その声は……マグナムだな?」

「やっぱりミョーか!!安心したよ」

教卓の裏からマグナムが出てきた

「無事だったんだな、マグナム。他には?」

「いや、他にはいない。ミョーは雛日と行動してるのか」

「ああ、一応な。理科室のことで何かわかるか?」

「えっと…レイドッグ、アルが爆発に巻き込まれて死んだ。そして、レイムが転校生に殺されたらしい」

「嘘………」
雛日は崩れ落ちた


「くっ、レイドッグも……転校生はゴーズか?」

「いや、ランドルとチィというやつだ。特にランドルは危ない。人間をゴミのように殺すからな」

「見たのか?」

「加勢しようと思ったんだが遅かった…だから必死にここに逃げてきたんだ」

「なるほどな……俺等はゴーズに会ったんだ。一応逃げ切れたがな」

「お互い運が良かったらしいな。このままここに居た方がいいか……!!」

いきなりマグナムがミョーと雛日を引っ張って机の裏に逃げ込んだ

「どうした!?」

「足音が聞こえた。一応隠れた方がいい」


「誰かいるんだろう?出てこないと殺しちゃうよん」

人影が一つ入ってきた


「……ブーンだ。どうする?」

「武装してる時点で殺す気だ。ミョー、挟み撃ちで止めよう」

「ああ」

ミョーは判断側の机に隠れ、時間を距離を計った

ブーン「いるのはわかってる。さっさと俺に殺されちゃえよ♪」

どんどん入ってくるブーン

「………今だ!!」

ミョーが声を上げ、マグナムと同時に飛びかかった


ミョーの思惑通りブーンは突然の大声で腰を抜かし、二人が挟みうちで襲ってくる状況を理解できなかった

ミョーはブーンのナイフを取り上げ、思いっきり殴った
それと同時にマグナムがみぞおちに一撃を入れ急所を蹴り上げる

このバトルは数秒で終わった


念のためミョーがブーンの後頭部を殴り気絶させた


「こいつどうする?」

「殺しちゃ駄目。だから……掃除道具入れに投げ入れておけば大丈夫じゃないかなぁ?」

「了解。マグナム、もう一度急所蹴り上げといて」

ドスッと痛々しい音が響く

ちなみにマグナムはサッカー部のエース
FWのため蹴る威力は尋常ではない

「多分もうお婿に行けないな、ご臨終」

と掃除道具の中に逆さまに入れ、口にはモップを詰め込み、パンツ一枚にしてドアを閉めた

「これでよしと」

「やりすぎじゃあ……」

「殺人未遂だからこれくらい当然だ、ちょっと様子見してみるよ」

と教室から出た





パァンッ!!

いきなり銃声が聞こえた




マグナムが倒れた
頭から血が流れる

「い……いや……いやぁぁぁぁ!!」

ミョーは慌てて雛日の口を塞いだ





だが遅かった





ゴーズ「誰かいるのか?」
ゴーズがにやけながら入ってきた
銃を持っている時点でゴーズがマグナムを殺したのは間違いない

ミョーの顔に冷や汗が流れる


「ゴーズ、より道は駄目よ」

「叫び声が聞こえたから誰かいる」

「今はランドルと合流するのが先よ。後でいくらでも殺せるんだからいいでしょ?」

「……それもそうだな」

「妙な情報が流れてきたの知ってる?」

ゴーズ「妙?」

「ええ、サファイアって子がとんでもない武器を持ってるみたいなのよ」

「とんでもない武器?」

「私にもわからないわ。とにかくランドルに合流して、サファイアって子を探すわよ」

「了解だ」
ゴーズは出て行った





「……行ったみたいだな」
と雛日の口から手を離す

「……ごめん…」
よほど怖かったのだろう
雛日は泣いていた

「いや、あの状況なら叫ぶのも無理ないよ」
とミョーはなだめた

「うん……でも、サファイアが危ない…」

「ああ、まずはサファイアと合流しなきゃならないな。まずどこに行く?」

「図書室…かな?逃げ場がないから多分あそこにはいないと思う」

「同意見だ。よし、図書室に行こう」

二人は周りに気を使いながら図書室に向かった















ー図書室前ー

「無事についたな。雛日の狙い通りだ」

「いなくて良かったね。入ろうか」
二人は中に入った


部屋の中にはたくさん本が散らばっていた
争ったらしい


「争った後みたいだな。ここに居るわけないな」

何故なら、サファイアは争いなどを嫌う落ち着いた図書委員長だからだ


「そうだね…どうする?」

「しばらくここに居よう。そしたら注意してここから……」

「ひ……雛日さん…?ミョー君………?」

奥の本棚から一人の女の子が姿を現した






























「サ……サファイアか?」


「やっぱり…雛日さんとミョー君・・・」

サファイアが安心した顔で近づいてきた

「サファイア!!無事だったんだね♪」

「はい。一度転校生の方に見つかったのですが、ここまで逃げてきました」

「無事で何よりだ。……!!誰か来る!!隠れよう」

三人は奥の本棚に隠れた

「……ここにもいねぇな。無駄足だったようだ」

「そうね。また荒らしとく?何か居そうな気配がするわ」

「言われなくても荒らすつもりだ」


二人はどんどん本棚に近づいてくる


(まずい……このままでは……)

ガラガラッ

いきなり図書室のドアが開いた

「誰だ!?」
構えながらドアに近づくゴーズとチィ



「俺だ」

「なんだ、ランドルか。探してたぞ」

「俺もだ。ちなみに図書室は先ほど調べたが、誰もいなかったぞ」

「サファイアは見つかった?」

「いや、全くだ。手がかりも何もない」

「かなり相手も頑張ってるみたいだな」

「迂闊にも逃してしまったからな。一刻も早く探さなければ」

「了解だ。今度は職員室か?」

「ここら一帯の部屋は全て調べたが、職員室はまだだ」

「じゃあ職員室に行きましょうか」

三人は部屋から出ていった



「よく隠れられたな、サファイア」

「本と本の間に隠れてたんです。分が悪い賭でしたが、切り抜けられました」

「凄いなぁ。ねぇミョー、これからどうする?」

「職員室方面に向かったのは間違いないな。俺らは放送室に向かおう」

「放送室には隠し部屋があるとレイジさんから聞いたことがあります。もしかしたらいるかもしれませんね」

「よし、じゃあ放送室に行くぞ」


ミョー達は周りを警戒しながら進んだ


廊下は地獄の光景だった
血や肉片が飛び散っていて、壁が殆ど血に染まっていた

「どうして……」

「皆さん……」

「……前を見よう、二人とも。死んでしまったみんなの分まで生きなきゃいけない」

「うん……」


三人は生きる希望を持ち、放送室に向かった



PM12:00
ー放送室ー

「誰かいるか?」

「レイジさん、居ますでしょうか?」

「誰か居る?いたら返事して!!」

三人は放送室内で呼びかけていた

?「ミョー…雛日とサファイアか」

いきなり声が聞こえ、突然壁が回転し、回った壁から三人の男女が現れた

「無事だったようだな、三人とも」

「無事で良かったよ♪」

「一応早く扉の奥まで来てくれ」

三人は回転扉の奥の部屋に入った

「ここが隠し部屋だったんですね?」

「うん♪先生も知らないんだよ、この部屋」

「防音設備も施してあるから完璧だ。それとサファイア、狙われてるみたいだな」

「はい…」

「そうだサファイア、あの転校生達から聞いたんだが、武器ってなんだ?」

「これです。私は何だかわからないのですが……」
と小型で厚さ約3センチの半円の形をしたものと、ボタンみたいなものをポケットから出した


「不思議な形してるね。何でこんなの狙ってるんだ?」
まじまじ見ながら呟くミョー

「……これなら狙われて当たり前だな」

「どういうことだい?」



「…リモコン爆弾だからな」

「爆弾!?」

白雷の発言に一同は驚きを隠せないでいた

「ああ。この断面部分を壁や床につけて、スイッチ押せば爆発する。そしてその爆発本体から出てる緑のスイッチがあるだろう?それを押せばセンサー爆弾になる代物だ」

「詳しいな……何で知ってるの?」

「親父がこういうのに関わってる仕事でね。もともとこれは地雷撤去訓練に使われているものだ。地雷は時々勝手に爆発して危険だからこれが使われてるんだ。リモコンや強い衝撃を与えない限りは爆発はしない」

「なるほど…それなら納得がゆく。ここにあるだけなのかな?」

「多分これだけだと思うな。かなりの費用がかかりそうだしな、これ」

「私も…これだけの気がします」

「これだけと見て間違いはなさそうだな。だが……これからどうする?レイジ」

「そうだね……もうそろそろバレるんじゃないかな?そこまで相手もバカじゃないと私は思ってる」

「そしたらなるべく早く行動するべきだな。善は急げって言うでしょ」

「そうだな……ミョー、お前はどうだ?」

「俺の推測だと……もうすぐ近くにいるんじゃないかな?」

「俺もそう考えている。逃げ場はもうないだ……」


ドンドン


壁を叩く音が聞こえた

すかさず覗き穴から白雷が相手を確認する


「転校生の女だ」

「チィだ。もう逃げ場はないな」

「……レイジ、武器はどれくらいある?」

「えっと…ナイフ2本と短剣が1本かなぁ」

「ミョーは?」

「ナイフ2本のみだね。この場合は…俺と白雷がナイフを2本ずつ持って、短剣がレイジって感じかな」

「そうだね。僕は投げるものがあればいいし」

「戦い方は…俺と白雷が切り込んで、レイムが援護しレイジは雛日とサファイアを守る。そして隙ができたら逃げる!!こんな感じでいいかな?」

「OK」

「僕もそれでいいよ」

「皆さん、無理しないで下さいね……」

「わかってるよ。白雷、この壁は蹴り破れるのか?」

「薄いベニヤ板だから楽勝だぞ」
笑いながら答える

「わかった。行くぞ、白雷」

「……ああ」
白雷は何か考えていたが、ミョーは深々と考えなかった


そして二人は壁を蹴り破って奇襲をかけた

蹴り破って部屋に出たら、チィが顔をおさえていた

どうやらミョーが蹴り破った場所にいたらしい
ダイレクトに顔面キックを受けたのだ

しかしそれを笑うことなく二人はナイフを構えチィに襲いかかる
チィもバカじゃない
短剣を持ち剣を円上に振り回し、距離をとらせる

二人は前進をやめ、バックステップで間合いをとり次の一手を待つ

間合いをとった瞬間レイムがチョークを数本投げる
チィの顔に当たり少しひるんだのを白雷は見逃さなかった
白雷は強靭な足腰を利用し前に踏み出す
チィを切る前に二人程人物が目の前に現れ、白雷は突っ込むのをやめる



現れたのはランドルとゴーズだった
二人とも短剣を持っている

(厄介だな……それにここが放送室っていうのも)

それもそうだろう
普通の放送室なので、とても戦えるスペースではない
ミョーは白雷に小声で話しかけた

「ここは狭いから隣の視聴覚室に移ろう。このままじゃまともに戦えない」

白雷は頷き、レイジの近くによる
「いいか?俺達が奴らを止めるから、隣の視聴覚室に移ってくれ」

レイジは頷き、二人に話しかける
両方納得した

ゴーズとランドルが襲いかかってきた
ギリギリで避け、相手をナイフで抑えつける


「今だ!!」


言葉と同時に三人は出口に向かって走る
チィがいたが、レイムが黒板消しを顔に投げひるませた隙に三人は放送室から視聴覚室へと移った

それを確認し、ミョーと白雷もナイフを力一杯前に押し付けてよろめかせ、レイジと一緒に視聴覚室へと移った


「逃げられたか!?」

「いや、それはないだろう。隣の視聴覚室に移ったみたいだ」

「私たちも行かなきゃならないわ。奴ら普通に強い」

「………皆殺しにする」


三人も視聴覚室に向かった

ー視聴覚室ー

「…何とか逃げられたな。さて、次はどんな奇襲が来ることやら…」

「ここなら広いから不利なことはないだろう。レイジ、お前は戦うか?」

「うん、僕も戦う。一人でも多い方が良いはずだよ」

「……無理はすんなよ」
白雷は微笑み、すぐ構えた


視聴覚室はかなり静かだった
聞こえるのは自分達の呼吸と心音だけ
自分の心音がこんなにうるさいのかと考えてしまうくらいであった


突然窓ガラスが割れ、ゴーズが突っ込んで来た


「……いねぇなぁ…出てこないなら……出してやるよ!!」
ゴーズが何かを投げた
それは雛日のそばに落ちた


羽更「雛日!!全力でそれを外に向かって投げろ!!」

雛日は慌ててそれを持ち、窓ガラスを無視して全力で投げた
突然空が大爆発した

そう、それとは手榴弾だったのだ

「そこにいるのか!?」
ゴーズは白雷のいる方向に向かってマシンガンを発砲する
しかし机が邪魔してるので当たらない
弾丸の嵐は止むことなく続く

「はっはっはっはっ!!みんな死んじまいな!!」

ゴーズは撃っているのに夢中で、次から次へと視聴覚室に穴を開ける

だがそれが不幸をもたらした
這い蹲りながら近づいているレイムに気づかなかったのだ

レイムはマシンガンに向かって野球ボールを投げた
マシンガンに当たり見事に壊れ、弾が出なくなる
ゴーズは毒づき、またマシンガンを用意しようとするが、レイムに殴り倒され床に押さえつけられた


ゴーズが悲鳴をあげると、ランドルとチィがドアと窓から奇襲し、レイムに斬りつける
しかしミョー、白雷、レイジはその行動を読んでいて、二人をレイムを斬りつける前に止めた


「…邪魔をするな」
低い声で凄みながら剣を押し付ける

「君達こそ……邪魔すんな!!」
レイジは剣をはじき、鉄パイプで対応する

しかしレイジは非力な為
鉄パイプをはじかれ、武器がなくなった
レイジの顔が絶望に染まる


「去ね」



レイジの顔に向かって剣を振り下ろしたーー

「危ねぇレイジ!!」
すんでのところで白雷がレイジを押しとばし、回避させる

「ちぃ……」

ランドルが白雷を払いのけ、また剣をレイジに振り下ろす

白雷「させるかぁ!!」

ランドルに思いっきり脳髄蹴りをかます
ランドルはレイジと逆方向に飛んでった

「大丈夫か!?レイジ」

「うん、大丈夫……ありがとな」

「ランドルを止めるぞ」

レイジ「了解!!」
二人はランドルに向かった





「はぁっ!!」
チィは短剣を振り回している
それに近づけず、ミョーは苦戦していた

(くっ……リーチの差が苦しいな…様子を見るとするか)
とバックステップをする


だがそれは間違いだった
チィは待ってましたと言わんばかりの顔をし、ポケットから拳銃を取り出した

(!!……まずい!!)

「逃げろ!!レイム!!」

「ゲームオーバー♪」










バァンッ










チィはレイムの頭を撃ち抜いた

誰もが銃声に反応する

「兄貴!!」

「あっはっは!!やっぱり人を殺すのは楽しいわ!!」
高らかに笑うチィ
それを見てランドルとゴーズがにやける

「よくも…よくもレイムを!!」
ミョーはナイフを構え突っ込んだ
しかしチィは銃をミョーに向け発砲
撃たれる寸前にミョーは床に転がってよけた

チィはまた高々に笑う
しかし周りに気配を配るのを忘れていて、凄まじい勢いで机の上を走ってくる白雷に気付かなかった

気付いたころにはすでに遅かった
白雷は思いっきりチィを廊下殴り飛ばした
窓ガラスを割りながら飛んで行く
すかさず白雷が後を追い、立ち上がろうとしたチィの腹に蹴りを入れる





ゴスッ





チィ「かはっ…」
地面に無情にも倒れる
しかし片手にはまだ拳銃を持っていた
「あ…あんたなんかに…あたしが…まけるわけ無いわ!!」
地面に伏せたまま拳銃を構えた

「……」
白雷は何かを投げて後ろに逃げた

「……あ」
チィは投げたものに気付いたが、遅かった





廊下に大爆発が轟いた


―――人は憎ければ憎いほど殺意がわいてくる
その殺意が抑えられない者は……死を導く可能性があるのだ



「白雷!?」
「チィ!!」
二人は同時に叫んだ

凄まじい煙が引いた後、人影が一つ立っていた










白雷だった
その目先には倒れているチィがいた
チィを感情のこもっていない目で見つめる羽更

チィは苦しそうに話した

「ゲホッゲホッ……あ、あたしが……あたしが……こんな……とこで……」
上半身を起こし、白雷に弱々しく手をのばす

白雷は足下にあるチィの拳銃を持ち、告げた

「お前等の殺人劇はこれで終わりだ」
拳銃を構えた

「あ……ああぁ…」





「消えろ」




バンッ

白雷はチィの頭を撃ち抜いた
チィは地面に倒れた

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最終更新:2008年11月07日 19:47
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