桐乃の告白でえらいものが目覚めた




リアと別れた後、俺は桐乃の部屋にいた。

『――あんた、あたしの彼氏になってよ』

桐乃の突然の〝お願い〟に放心して動けずにいたところを引っ張られて連れてこられちまったんだ。
今は二人してベッドに腰掛けている。
「桐乃。い、いったいさっきのお願いはどういう?」
「だから、そのままの意味じゃん」
「いや、そのままって!?」
なに言ってんの? この妹は!? 兄妹の間で交わされることの無いセリフじゃねーのかよ!?
「お、おおおまえ! 言っている意味分かってんのか?」
「ウザイなー。あんた『聞いてやる』って言ったじゃん。今更取り消しとか無しだからね」
い、いやおかしいだろ? い、妹の彼氏になれって……。
つ、つまり。恋人ってことだよな?
ね、ねええええええええええよ!? 妹と恋人って、どんなエロゲーだよ? こいつは何考えてるんだよいったい!? 
「なによ。あたしの彼氏になるの嫌だっての?」
桐乃は眉を顰めて俺に言い寄る。
「嫌とかそんなんじゃなくてだな……」
俺がうろたえていると桐乃はしゅんと顔を俯かせてしまった。
いつもはあまり見ない姿に心臓が少し締め付けられる。
「あたしさ……、あんたがリアと勝負してるときに『俺はシスコンだ!』って言ってくれたの、嬉しかったんだけど? あれ、やっぱウソなの?」
「あれは、嘘じゃねえけどよ」
あんとき俺は走っている桐乃に自分を重ねて、本心から言った。嘘なんかじゃ断じてない。
でもそれは、確かに桐乃のことを思って口走っちまったけど。決してそんな女としてどうのってとは違うっつうか……。
「だったら、いいでしょ? あんたシスコンなんだから……嬉しい……でしょ?」
俯いた顔を少し上げ、俺を見つめてくる。顔を赤らめて潤んだ瞳で見つめてくる。
うう……、だからそんな目で見るなよ。なんかおかしい気持ちになっちまうじゃねえかよ。
あれ? でもこれって~~~、前にも無かったか?
桐乃の態度を見て、俺は過去の記憶を思い出した。
たしかあやせとケンカになった時、こんな風にイタズラされたことがあったのだ。
は、は~ん。そういうことかよ。俺がシスコンなんて叫んじまったから、またぞろこいつは俺を騙してからかおうって腹づもりなんだろう。
ふん、そうはいくかよアホ桐乃め。同じ手を食うお兄様ではないわっ!
「そうだな、俺もおまえが恋人だったら嬉しい、かな?」
こいつのお願いを聞いてやるフリをして、『へへーんまたひっかかった。バカじゃ~ん』とか言ってきやがったら、逆に「ひっかかってねーよ、ばーか」と返してやる。
「じゃあ、あたしの彼氏になってくれる?」
桐乃が嬉しそうな声で聞いてくる。演技だと分かっているんだが不覚にも可愛いと思っちまった。
ええい騙されるなよ俺。
「ああ、是非彼氏にしてくれ! いや彼氏にさせてくれ!」
さあ彼氏になってやったぞ。来い! いつそのマル顔を膨らませて笑い出すんだ?
「あは、ありがと。それじゃあ、その、キス……していい?」
「おう、キスだな、俺もしたいぞ」
そうそうキスを…………。

ん?
俺が頭に疑問符を浮かべるか浮かべないかの瞬間、桐乃は両手で俺の肩を掴むとドンとベッドに押し倒してきて、
「んちゅ……」
キスをしてきた。
「ちゅりゅ、ぺろ、ちゅうう」
な、ななななな! なななななななななななんじゃこりゃああああ!!
頭が一瞬で真っ白になった。その間にも桐乃はがっちりと俺の頭を両手で抱えて、俺の口に自分の口を押さえつけてくる。
「んふっ……、ちゅっちゅっ…ちゅぴ」
「ま、待ふぇ桐っ! んむ!?」
言葉を発しようとして開けた口は、桐乃と密着しているために上手くしゃべれず、変わりにヌルンと俺の口内へ何かが入り込んできた。
「じゅる……ちゅぷるる、ちゅぽ…くちゅ…くちゅ……ちゅるる」
こ、これ。桐乃の舌か!?
這い回るように、口の中を蠢いている。めちゃくちゃ気持ちいい。
なんとか桐乃を引き離そうとしているんだがディープキスの感触にうまく力が出ず、桐乃の服をギュっと掴んでジタバタするだけで精一杯だ。
「んふぅ……じゅ…じゅちゅ…ちゅぱ、ちゅっ。ん……ふぅ、はぁ……」
ようやく口と口が離れ、トロンとした目で息継ぎをしながら俺を見下ろしてくる。
「はぁはぁ……。き、桐乃! な、なんのつもりだよ!?」
「なにって、キスしたんじゃん。あんたもしたいって言った」
「そ、それはだって。おまえが、いつかみたいに俺をからかって冗談だと思ったから!」
「冗談じゃ、ないし……」
俺を見下ろしながら桐乃は言う。
「あんたとこうなりたいって、ずっと……思ってたし」
「じょ、冗談じゃないのかよ」
「だから違うって」
ま、マジかよ? こ、こんなんどうすりゃいいってんだ? 不測の事態すぎんだろ!
あの桐乃が、いつも俺に文句は言うわ、可愛げないこと言うわでさんざキラってるもんだと思ってたのによ。
「わ、わりい。俺は冗談だとばかり思っててさっきのは――」
「ダメ、あんたもうあたしの彼氏に決まったから。無しとか言ったら、キスしたことお母さんに言うから」
「ちょ!?」
とんでもないこと言ってんなこのアマ! そんなこと言ったらともに破滅だぞ?
いや、お袋のことだから俺が妹にイタズラしたとかそんな流れになりそうだ。
そのまま親父の耳にまでいったら、そこで俺の命は尽きるだろう。
「お、おちつけ桐乃。とりあえず冷静に話しあおう!」
「せっかくだからこのままあんたの童貞貰ってあげる」
話しを聞かずにゴソゴソと俺のズボンを脱がしにかかる桐乃。
「らめえええ! それはらめえええ!?」
桐乃の両手を抑えて俺は必死に抵抗を試みたが「邪魔!」と頭に頭突きを喰らい思わず昏倒してしまう。
その隙に、ズボンとパンツは下半身から取り払われてしまった。
「な、なによあんた。嫌がってるくせにこんなになっちゃってんじゃん」
あらわになった俺のリヴァイアサンは、自分でも気付かないうちにガチガチになっていた。
「これは! そりゃあんな気持ちイイことされたら」
「へー、気持ち良かったんだ。あたしとのキス。さすがシスコン」
「う、うるせー!」
思わず本音が出てしまった。

「それじゃ、挿入るから」
「桐乃! よせって! 俺たち兄妹なんだぞ!?」
俺が叫んで拒むと、桐乃は一瞬押し黙ったが、すぐに「うるさい!」と怒鳴り俺のチ○ポを自分の股座に勢いよく沈めていった。
ずぷっ! ずぶぶ、プツッ。
「痛ッ! ~~~~ッ………!」
は、挿入っちまったよ!?
桐乃は顔を激しく歪めている、かなり痛そうだ。
「このっバカ桐乃!」
俺は桐乃の痛みが和らぐようにと、からだを抱えてやりそのまま静かに横たえさえた。
頭を撫でてやりながらも文句ぶつけた。
「無茶するなっての!」
「うるさいシスコン。頭撫でんな、キモい」
言いつつも、手で撥ね退けようとはしない。たぶん痛くてそれどころじゃないんだろうな。
「それにおまえ、初めてだったんかよ?」
「わ、悪いっての」
「いやそうじゃなくて、ちゃんと準備しとかんと初めてって痛いんだろ? なんでこんな?」
「あんたが……」
「え?」
「あんたがバカだからじゃん」
「な、なんで俺がバカなんだよ!?」
意味が分からん。どうして俺がバカだからおまえがこんなことするんだ?
「あんたが兄妹だからって。そんなん……百も承知だっての。それでも……あたしはあんたと、あんたが彼氏になるって聞いて……あたし、もう……抑えられ――――」
桐乃の目から涙が零れ落ちていった。それが処女を失った痛みからじゃねえってのは、今聞いた言葉から充分すぎるほど理解できた。
つまり、桐乃は俺のこと……、男として見てたってことだよ…な?
兄妹の間で持つには余りにもぶ厚く硬い壁が出来てしまう感情だ。それをこいつは『ずっと思ってた』って。
俺のこと嫌っているんだと思って会話もしなかったときも、人生相談を聞いてなんでこいつは俺を引っ張りまわそうとしているのかと思っているときも、
アメリカに飛んでっちまって連絡も寄越さねえ冷てえやつだと思っているときも、ずっと一人でその感情を持ってたってことかよ。
ばか桐乃が。
俺はひとしきり泣く桐乃をあやすように頭を撫で続け、そして、
「桐乃、キスしていいか?」と聞いた。
なんの気負いも無く俺はキスを妹に求めた。

桐乃は目を見開く。
「俺はシスコンだからな。妹の、おまえのわがまま聞いてやるように出来てるんだ」
それに、と俺はさらに言う。
「正直、ヤっちまった後で言うのもなんだが、思ったよりおまえのことすんなり受け入れてる。キスしたいってのもイヤイヤだからじゃなく、本音だ」
「ほんとに?」
「ああ。実際、これが今だけの特殊な感情なのかそうでないのかは分からんけどさ。とりあえず、俺が一番やりたいのはおまえを抱きたいってことだ。てか、俺彼氏なんだろ? ヤらせろ!」
そうまくしたてると、桐乃は歪めていた眉を和らげた。
「バカ、シスコン、変態」
「チッ。どうとでも言いやがれ」
「じゃあ、このまま続き、してよ」
「んぐ!?」
すんげー可愛い顔で言われて、つい勢いを殺がれた。
桐乃は黙って俺を見つめている。
そんな目で、見られたら? おまえ、分かってんのか? 俺シスコンなんだから、そんなお願いくらい、
「聞いてやる……よ」
顔をゆっくりと近づけていき、俺は妹に、桐乃にキスをした。
「ちゅ……、んん、あに……き」
「桐乃……」
すぐに唇を触れ合わせるだけじゃ満足せず、お互いに舌を絡ませだした。
「ちゅ、ぴちゅ…ちゅっ……じゅりゅりゅ」
桐乃の舌を味わい、歯茎を丁寧に舐めていく。
「ふぁ……、兄貴……。もっとシて。じゅちゅ…ちゅちゅ、うんん」
「おまえのツバ、甘いな」
「へ、変態」
舌に吸いついたり桐乃が流し込んでくる唾液を味わう内に、股間が一気に熱を帯びる。
「ゆっくり動くけど痛かったら言えよ?」
「童貞に優しくしろなんて期待、してないし」
「この、一言多いんだっつの」
「やぁ、ん……ちゅ、ちゅぴ。キ、キスで誤魔化されないんだからね」
減らず口だよなーったく。
ただ、それも今は非情に愛らしく感じてしまう。
俺はゆっくりと腰を動かしていった。

「うっ、あん、あっ……あっあっ」
キスしたことでからだがほぐれたのか、桐乃の秘所は愛液に濡れて俺のチ○ポの抽送を助けている。
「あっ、んぁ……はふっ…いっいいよ、ちょっと気持ちよくなってきた…かも……。あっ」
「俺も、おまえの中すげえ気持ちいい」
ぬるぬるした愛液とキュッとすぼまるように吸い付いてチ○ポを離そうとしない膣中の感触に、快感が強まる。
「やっ……あん、あっあっあっ。兄貴のチ○ポ、あたしのなかすごい突いてる」
「わりい、腰が止まりそうもねえ」
さっきよりも強く腰を動かしだす俺。
「ひゃっ! はふっん……あっ、ゃああ、あっあん。感じちゃってるよあたしぃ。初めてだけど兄貴のチ○ポ挿入して、かき回されて、あたし気持ちよくなってる!」
桐乃も快感に夢中になっているようだ。顔を紅潮させて口を半開きにしている。
「き、桐乃!」
「ん、んむむぅ! あ、兄貴! んちゅ、ちゅぶ、ちゅるる、ん……んはぁ」
淫靡な顔を見せる桐乃がいとおしく感じて、もう一度舌を挿し込んで口内をむさぼった。
それと同時に、腰もさらに激しく動かす。
ていうか、可愛すぎだろおまえ!? 
激しく動くのは抑えて、出来るだけ優しくとか考えていたけど、こんなの、抑えろってのが無理だっつの!
「あ……はぁ…んんむ。ちゅ、あっあっあふぅ…ん、んああ! あ、兄貴! 兄貴!」
桐乃が俺に抱きついてくる。背中に手を回して男の俺でもきついと感じるくらいだ。
熱くほてった桐乃のからだを感じて、俺もいっそう全身が熱くなる。
いつのまにか射精感がすぐそこまで迫ってきていた。
「お、俺。もうイきそうだ!」
「あ、あたしも、イ、イきそう。あっ……。きょ、今日は大丈夫だから、あっ……んあ……膣に、膣に出していいから、兄貴!」
「わ、分かった」
絶頂に向かって俺、いや、俺と桐乃は抱き合いながら腰を動かす。二人で、兄妹で快感を高めあっていった。
膣出しか……。大丈夫って言ってたけど。
一瞬、大丈夫じゃない方が――なんて考えがよぎった。
「桐乃! イくぞ! おまえの膣に出すからな!?」
「う、うん! い、いいよ。 あっ、あたしもダメ、イく、イっちゃう!」
桐乃の一番奥まで届くように腰を突き出しチ○ポをねじ込んで、
「あ、ああああ―――ッ!」「イ、いくううぅぅぅうっ!!」
どぷっ! どぷぷぷぷぷぷぷ――――――ッッ!
精液を桐乃の膣奥に注ぎ込んだ。
「はぁ…あ、ああああ! 兄貴のチ○ポから出てる。精液、あたしの膣に、子宮に流れてきて…る……」
絶頂を迎えて痙攣しながらも桐乃は俺の精液の感触を下腹で感じているようだった。
「はぁ……はぁ……、桐乃」
「ん……兄貴……」
俺と桐乃は抱き合ったままキスを続けた。

――キスをしながらしばし時を過ごした後、後始末を終えて俺たちはまたベッドの上で隣りあって座っていた。
ただ今度は腕を、指を絡ませて。
「「………………」」
や、ヤっちまったんだな、桐乃と。
な、なにを話せばいいんだろうな、こういうときって。
あ~~~~なにも思いつかねえぞ!? 世の恋人同士は事後ってどうやって普通の状態に戻ってるんだよ! 後でインターネットで『事後 会話』で調べてみるか……?
「ねえ」
俺が煩悶していると桐乃が口を開いた。
「後悔…………してる?」
首を動かして桐乃を見るがこっちを見ていない。前髪が垂れてどんな表情をしているのかも分かんなかった。
後悔……か。
そうだよな、俺たち兄と妹で、血が繋がった実の兄妹なんだよな。
このまま関係続けたとして、世の恋人同士みたいな――
そこで俺は思考をストップさせた。
単に悩むのを止めて、問題から逃避したんじゃない、俺の心はいつのまにか答えを出し切っていたからだ。
自分でもびっくりだよ。
もしかしたら、もうずっと前から出ていた答えなのかもしれない。
「桐乃、俺たちは兄妹だ」
「…………っ……」
俺を握る手に力が入った。
「いろいろ考えて、悩んで、苦しんでいくのかも知れん。だけど――」
一呼吸入れて。
「俺はおまえを嫁に行かせる気はねえかんな」
「は?」
桐乃は顔をあげて俺を見てくる。何いってんだって顔してるな。
ぐいと肩を引っつかんで真正面に向かい合わせた。
「絶対ほかの野郎なんぞにおまえはやらねえ! 親父とお袋にぶっ殺されようが、ぜ~~~~ったい! やらねえっ! おまえがイヤがっても断る! いいか、おまえは俺の――」
さて言うぞ、こんちくしょー!
聞けよ、俺の気持ちを! こう考えちまったんだから仕方ねえんだくそったれ!
どうにも動かしようもねえ、事実だ! 俺の、俺だけが持っている桐乃に対する感情だ、正しいとかそんなんじゃあねえ!
おまえは俺の―――――――

「俺の嫁だああああああああああぁぁぁぁ―――――ッ!!」

分かったか、ばか桐乃。俺のシスコンは真性だ!
自分勝手な感情ってのは分かってるさ。だけどな、だけど! 俺は桐乃、おまえのことを考えるさ。
たとえ、俺のことを見なくなったとしても、ずっとおまえがそうしてきたように。
こんなクソバカ兄貴を目覚めさせちまったのはおまえなんだからな、責任とれよ?
俺の魂の叫びを聞いて桐乃は、感動のあまり「兄貴!」と腕を回して俺と熱い抱擁を…………しなかった。

ダン! と俺を跳ね除けて立ち上がり、そしていつものように俺を罵倒する。「このシスコンッ! キモい!」ってな。
ただし、とびっきりの笑顔で。





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最終更新:2010年09月05日 10:59
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