『帰ってきた学園コメディ』
エイブリーその4。
PC達はだいたい6~7レベルまで成長している。
アウイナイト:そういえばミスティック取ったけど勝ち戦でいいよね。富!富!富!とかじゃなく。
メリエル:騎士として恥ずかしくないのか!w
タルタリク:結局偽物対策ってどうしたんだっけ?
アウイナイト:耳に妖精契約用の宝石付けて、聖印は外した。
ミサ:えっそんな!w
メナ:ミサもルーンフォークだしミサの偽物が出たら聖印付けてないのが偽物になるのか……。
今回は久々の授業フェイズ。
ミサ:やっとルーン様に会いに行ける。
ノエ:イーサン先生に怒られにいこw
GM:ところで今週末魔法試験があると思っていたようだが、色々変わりました。あるのはクィディッチ大会だ。
タルタリク:確かクィディッチの名前変えたんじゃなかったっけ?
GM:あ、そうだ。確か……。
ノエ:グランブルー?
GM:それ! おそら!w
GM:で、どう怒られるの?
ノエ:どうしようかなーw
今週の授業は、魔神の封入具について。
実際にイーサンが魔神を封じ込めたものとそうでないものを見分ける。
GM/イーサン:「これぐらいは見分けてもらわねばな」
アウイナイト:実際どんな感じなんだろうな。
GM:卓外から某魔神使いを呼んで解説してもらうのが丸いかもな。
メリエル:丸いとは?w
ノエ:見分けるのに失敗したら封入具でお手玉しそう。
GM:じゃあ判定してみますか。デモルラ技能か冒険者の半分から。
ノエ:はーい……あっピンゾロ。
ノエが適当に目を付けた壺を持ち上げた瞬間、それは最初から自由だったかのように手から滑り落ちた。
何かが割れる音に一瞬遅れて、ノエの足元に現れる黒い影。
メリエル:なんでいきなりファンブルなんだよw
GM:じゃあ1d22振ってw
ノエ:えー……3。
メナ:これ高いの振ったら×付の魔神が出てくるやつでは?w
GM:なんだ雑魚か。じゃあ解放されたダスキーグレイスはノエに不意打ちを仕掛けますが、次の瞬間イーサン先生にぷちっと潰されます。
ノエ:普通に攻撃が痛かったんだけどw
「……日頃私は」
ノエを襲った魔神を潰した格好のまま、イーサンはノエに目を向けた。
「あらゆる言葉が嫌味たらしいと言われているが……ノエ、今回に限っては、私お得意の嫌味など必要あるまい?」
ノエ:ふえぇ。
GM/イーサン:「貴様が幸運にも魂持たぬフィーでさえなければ、苗床の製作方法について実践的な授業を執り行うところだ」シードの詠唱準備をしながらw
アウイナイト:なんか隣が騒がしいな……w
GM/イーサン:「いや、むしろ不幸と言うべきか。苗床の製作風景など、最早見せる機会もあるまい」
ノエ:「す、すみませんでした……」
GM:まだまだ判定続くのに1回目からこれかよw
ノエ:まあのど元過ぎればなんとやらなんですが。
なんとか授業の継続的な参加を認めてくれたノエ。
続いて見破るのは大型の封入具。
教室の戸棚、なぜか置いてあるタンス、何気なく置いてある椅子。
メリエル:成功。
ミサ・ノエ:しっぱーい。
GM:正解は当然椅子だよw
ミサ:普通に失敗したんじゃ面白くないな。ラーリス神の御名でも唱えるかw
ノエ:じゃあわたしもあさるーw
GM/イーサン:「待て貴様、ミサ。以前言ったはずだ、またも――」
「ぎゃー!」
イーサンがミサに矛先を向けた時、後ろの戸棚から悲鳴が響いた。
戸棚の奥に入っていた封入具を壊しながら出てくるヴァルブレバーズ。それに襲われているノエ。
メリエル:ってヴァルブレバーズとか普通に死ぬぞw
GM:じゃあ攻撃行きまーすw 回避3回振っといて。大腕の攻撃。ファンブル。
ノエ:6ゾロ出なかったけど関係なかったw
GM:小腕の連続攻撃。……ファンブルw
タルタリク:やっさしーw
GM:なんでだよ! 本体ブラスト!w
ノエ:抵抗したからダスキーに殴られた分と合わせてもHP半減ぐらいで済んだw 「やーいやーい」w
メリエル:ファンブルしてなけりゃ普通に死んでるじゃんw
ノエは今度こそ、授業が終わるまで吊るされることになった。
メリエル:メリエルも怒るよこれは。「ノエさん、危ないことはしないの!」
ノエ:「はい、すいません……」
アウイナイト:「なんか今日は実践的な授業だったんだな」
GM/アマンテ:「嘘おっしゃい! 聞こえてたわよ色々と!」
ノエ:「あははー」
ミサ:……よし怒られなかった、セーフ!w
GM:いやほんと人数多いな妖精基礎。
タルタリク:取らないとA技能3枠足りないんだよw
メリエル:水曜全休にする都合でね……w
キュリー先生はいつも通り開始時間に来ない。
結局20分遅れで、アウイナイトとリードが引っ張ってきた。
アウイナイト:こうリードと片側ずつ持ち上げて。
メナ:ETかw
GM/キュリー:「30分、30分まではゆるしてー」
タルタリク:「逆に考えるんだ、10分早く終わらせればいいさと」w
GM/キュリー:「じゃあ30分遅れて30分早く終わらせる」w
妖精と契約できた人も増えてきた。PCもタルタリクとメリエルが新規に妖精魔法を取得している。
そこで今日は改めて、妖精魔法に詳しい生徒に聞いて学ぶことに。
メリエル:妖精魔法のレベルが高い人に……学ぶ?
タルタリク:よりによってノエとウィリアムに?w
アウイナイト:「それはそれはさぞ素晴らしいアドバイスができるんだろうな」
GM/ウィリアム:「って、俺たちに投げやがったな! 仕事をさせるな!」
メリエル:結局授業してないじゃんw
GM/キュリー:「そう言わずに、魔晶石いくらでも使っていいから」
メナ:ん?w
GM/ウィリアム:「……ならばよし」
ウィリアムはタルタリクに合図を出し、本を読むキュリーを指さした。
サムズアップで答えるタルタリク。
GM/ウィリアム:「アウイナイト、スペルエンハンス使えるだろ? それくれねえか?」
アウイナイト:「は? なんで?」
GM/ウィリアム:「せっかくだから大技を見せてやろうと思ってな。派手にやりたい」
メナ/ビビ:「大技って何よ」
GM/ウィリアム:「あーそのー、あれだ。エアウォーキング。見たくないかリード」と言うと、リードは「確かに大技を見れる機会はそうないからな」と承諾します。
アウイナイト:(あれ、エアウォーキングって達成値関係あったっけ?)と思うけど、リードが見たいなら協力する。
タルタリク:おっと、支給された魔晶石でサモンフェアリー。ドゥナエーに舞を踊ってもらおうw
GM/ウィリアム:「ナイスだタルタリク! よっしゃ食らえ!」とキュリー先生に向かって《インサニティ》。色々乗って13からかな。
タルタリク:先生の抵抗いくらぐらい?
GM:まあ低く見積もっても16ってところか。ウィリアムの判定……出目7は振り直して出目9の22!
ノエ:これワンチャンあるのでは。
GM:先生の抵抗は出目4の20!
のんきに本を読んでいたキュリーは、目の前から嫌な雰囲気を感じて顔を上げる。
するとそこには迫るインサニティ。慌ててとっておきの魔符を破いて抵抗力を上げ――
GM/ウィリアム:「ありがとよアウイナイト!」って言いながら指輪割って24。魔符3の上から抵抗突破した。
アウイナイト:こっちの名前出しながらやったなこいつ!w
タルタリク:あ、今のうちにドゥナエーに私を対象に踊ってもらいますw
GM:えー、インサニティ表は知性の低下。じゃあキュリー先生は杖を手に立ち上がり、ウィリアムの方に顔を向けます。「これをやったのは……お前らかー!」
アウイナイト:「え? いや、違う少なくともリードは違う!」
タルタリク:「こいつがやりました」とノエをw
GM/キュリー:「お前らか、お前らだな!」とウィリアム・アウイナイト・タルタリク・リード・ノエに容赦なく《ツイスター》。
ノエ:わたしほんとに何も関係ないw
タルタリク:こうなることを予期してドゥナエーに踊ってもらっていたのだ。まあ結局ダメなんですけどね!
図書室の壁まで吹っ飛ばされるウィリアム達。
知性の低下しているキュリーは生徒を見つけては魔法で攻撃を仕掛けるゾンビになり、他の生徒は効果時間がすぎるまで退避することになったのだった。
GM/ウィリアム:「いやー面白いもんが見れた。アウイのおかげだな!」
アウイナイト:もうやけくそになって「おう、そうだな」w
GM/キュリー:「私は今は正常だから。そう正常。まあ実際、不意打ちとはいえ抵抗抜くとは大したもんだ」
アウイナイト:「そもそも普通に授業をやってくれてればこんなことにはならなかったんだ」
GM/キュリー:「うぐっ」
メリエル:「何かこの光景、さっきも見たような……」w
GM:エイベック先生キャラ立たなかったんだよね。
メナ:かなしいなあ。
アウイナイト:交流できる授業が…w
今日はゴーレム強化についての授業。
アウイナイトは(PL的にも)もともとゴーレム使役をメインにする予定だったらしい。
アウイナイト:「将来的にふたりで旅をするときもゴーレムに前に出てもらえれば安心というかー」
GM/リード:「ふたり……なるほど。アウイナイトはここを出た後、行く当てはあるのか?」
アウイナイト:「えっ?」さっぱり意味が分からない顔。
GM/リード:「まあ、そうだろうな。俺は戦場に行こうと思っている」
タルタリク:IKUSABA?w
メリエル:適合者はいない、いいね?w
アウイナイト:「ザルツを離れるのか? 俺も戦法の書とか読んどく必要があるかな」
GM/リード:「場合によっては……だがその前に、例の遺跡とか気になることが片付けばな」
改めてアウイナイトをまじまじと見ると、やっぱり気になるある1点。
GM/リード:「しかし、宝石を付けているのは違和感あるな」
ミサ:「だよねーボクもそう思う」w
アウイナイト:「聖印の方がよっぽど違和感あるぞ」w
ミサ:似合うでしょー?w
GM/リード:「宝石が目に入れば、これから起こることを考えて気も引き締まる」
アウイナイト:「あーあれか……ていうか、アレ誰だったんだろう」
GM/リード:「別のアウイナイトの後継機なのは確かだろうな。そういえば、昔いたという『アウイナイト』って何者なんだ?」
アウイナイト:「興味ないから知らない。あーでもご主人様にその辺のこと聞いときゃ……あっいや、なんでもない」
思わず口を滑らせたアウイナイト。
ちょうど近くには耳ざとい学友がいた。
メリエル/ニーナ:「別の主人がいたのね!」w
GM/リード:「いや、こういっちゃなんだが、正式に主人がいたとは驚きだ」
アウイナイト:「ななななんのことだ? いや正式な主人っていったら目の前のあなたのことですよええ」w
GM/ニーナ:「ノエちゃん以外に誰を侍らせたの! 私以外に誰を侍らせたの! そしてその宝石のイヤリングは誰からの贈り物なの!」
アウイナイト:めんどくせえ!w
女絡みの話題なのに調子に乗って煽りに入ったウィリアムがヴィーヌに切れられる展開もありつつ、そういえば授業中だったためにエイベック先生に怒られた一同。
うーんこの空気感。
アウイナイト:「でも、こっちから打って出ちゃダメなんですか」
GM/エイベック:「君達に危険を冒させるわけにはいきません。我々も打てる手は打っている」
アウイナイト:先生真面目だからふざけたこと言えないなこれw
操霊魔法応用の授業中、外から響く声。
ノエ:「あーうーいー!」
アウイナイト:「……出ていいですか」
ノエ曰く、ルーンについて調べるのを手伝ってほしいらしい。(シナリオを圧縮した都合で手数が必要だった)
しかし通常、事情も説明せずに授業を早退はできない。
そこでアウイナイトは考えた。
アウイナイト:「よし、俺のHPを適度に減らせ!」10以下なら気分悪いが通るはず!w
ノエ:制御なしのファイアストームだけどいいかな?w
教室の入り口で皆が見てる中自傷行為に走る二人。
ぴったりHP10になったアウイナイトは高らかに早退を宣言し、ノエと共に教室を去った。
GM/エイベック:「……いや、どっちにしろ後でノエ君に事情は聞くんだけどね」
そんな茶番を挟み全員で調べもの。
残りのシナリオの都合で一気に情報が出てきた。
[ケテル/ルーン/ガイア]
元は神紀文明時代末期の魔剣で、望むものを一瞬だけ作り出す能力を持っていた。
しかし、この能力をきっかけとして小国が滅んだ事件のあと、残された魔法使いは再びケテルを手にすることを考えた。
魔法使いは、普通の剣に対して魔法的なエンチャントを死ぬまでの数十年間絶えず行い、ついにケテルを模した魔剣を生み出した。
ケテル以上に長い間望むものを生成できたその魔剣は、彼の死後、刻印の剣ルーンと名付けられた。
オリジナルを模倣しオリジナルより強力な魔剣となったことで、魔剣は時空を超えて互いに互いを強化し続けることになる。
ルーンは現在では他者にエンチャントを付与し加護を与える魔剣となっている。
一方、[情報発見できず]となった魔剣はガイアと名付けられた。これもケテル及びルーンを模して造られ、互いに自身の権能を強化した。
こうして過去にさかのぼって強化されたケテルは、現在では「原初の魔剣ケテル」と呼ばれている。
ケテルは所持者に全能の力をもたらす。ただし代償も重く、所有者はケテルの持つしがらみと同等の負担を受ける。
そのため、実用性には乏しいというのが魔剣としての評価。
GM:というわけで、神になれるよやったね。
ミサ:死ぬやんw
ノエ:「火曜にいろいろありまして、真面目にやろうかなと早めに来たわけです」
GM/ディージィー:「勉学に励むのは殊勝な心掛けだね。襲撃も予期されているのに大変じゃないかい」
ノエ:「色々大変だけどぼちぼちやってます」
GM/ディージィー:「頑張るのは私たちの仕事なんだけどね。君たちが無理する必要はないよ、君たちは私が守る」
と、セリフの後半あたりでやってきたアマンテ。
「今の言葉本当ですか先生」「本当だとも」という勘違いの応酬でいろいろ泥沼になるいつもの。
ノエ:二人が落ち着いたなら、「先生が守ってくれるって、よかったねー」w
GM/アマンテ:「今度はあんたの番よノエ」
ノエ:「え? こっちに飛んでくるとは思わなかったよ?」
GM/アマンテ:「何よいつもべたべたして、先生のこと好きなの?」
ノエ:それは普通に「好きだよ」って答えるw
タルタリク:地雷を踏みぬいていくスタイルw
GM/アマンテ:そうしたらアマンテは驚いた表情になります。「……ずっと適当な冗談だと思ってたけど。本当に恋敵なら話は別よ」
ノエ:「え、なに?」
GM/アマンテ:「白黒はっきりつけましょう。今週末にね」
ノエ:「よくわかんないけどいいよー」
GM:……よし、これで考えてたシナリオに乗るな!『ノエがこういうこと言うので』ってシナリオに書いてたw
メナ:うーんこの信頼感w
一部の生徒の間では今週末行われる恒例のレース、『グランブルー』が話題になっている。
メリエルやウールはもちろん、ミリアーナも出場する気らしい。
ソニアにセクハラを仕掛けに行ったメナは、色々あきらめた(ふりをした)ソニアにグランブルーで勝つことを交換条件にされ即了承。
役者がそろいつつあった。
メリエル:でもソニア、多分魔動バイクに乗ってくるんだよなw
メナ:移動速度50? はやっ!
タルタリク:自分で作ればいいんだよ。マギテックは何レベルですか?
メナ:2レベルです……w
事前に聞かされていた通り、ディージィー先生のいない隙にブルックリン先生を連れて一人で面会しにきたミサ。
「剣の迷宮で話がしたい」というルーンの申し出をブルックリンは了承し、誰にも聞かれない状況で会話する。
ミサ:タルト……あっ出目3。もうだめだ。ちゃうねん。これはちゃうねん。
GM/ルーン:「まずはお菓子でももらおうか」
ミサ:あああああああああ!!w
タルトは普通にまずかったがそれはそれとして。
ルーンは、神の声を聞きたいというミサの願いについて、本気かどうかを確かめる。
例えばグレータードラゴンを倒す必要があるとしてなお挑むのか。エルダードラゴンならば?
あるいは、死ぬ代わりに神の声を聞けるようになるならば?
タルタリク:ソードワールドでは、死んだら魂が神の下へ送られて、輪廻したりそこにとどまって神の戦士になったりする。
メリエル:でもルーンフォークやフィーは神の下へ行ける魂がないから輪廻もしない。信仰が神に届かないわけですね。
ミサ:ならこう答える。「神の御許に行けるのならば、この命惜しくはないです」
GM/ルーン:「……そうか。なら、話しておきたいことがある。ケテルって魔剣についてだ。俺の母ちゃんだか姉ちゃんだかそんなイメージの存在なんだが」
ミサ:ルーン様の母!w 「ケテル様は今どこに?」
GM/ルーン:これGM的に言っていいものなのかなw 「まあおいおいな、おいおい」
メリエル:おいおい。
GM/ルーン:「ともあれ、そいつは凄い魔剣なんだが、凄すぎて苦しんでる。もしお前がケテルに関わって、願いをかなえてもらう機会があるなら。ケテルを助けてやってくれ」
ミサ:「ボクにできることなら――身命を賭して取り組みます!」
GM/ルーン:「さっきの本気度とどこまで同じかわからんが……まあ信用するか。なら俺からのプレゼントだ」というと、ミサのおでこにルーンの力を使ってエンチャントしてくれます。
ミサ:ルーン様の力を、自分のために! もう感動で鼻水ズビズビですw
GM/ルーン:一度だけ、どんな判定でもクリティカルにできます。「使いどころを間違えるなよ」
タルタリク:タルト作るのクリティカルにしようぜw
GM/ルーン:「ああ、あと最後に――」
「――」
最後に交わされた言葉を知る者は、この二人以外にいない。
泣き顔で剣の迷宮から出てきたミサを見て、ブルックリン先生は大層困惑したそうな。
最終更新:2018年02月21日 19:27