DX3@アカデミアの自作キャンペーン『欠落の楽園』第2話。
=2話今回予告&ハンドアウト=
H1-Dクラスも企画の話がまとまり、文化祭の準備は進んでゆく。
クラスメイトたちは、各自の所属する部の企画の準備にも力を注いでいた。
美術部のカルロもそんな生徒の一人。
だが、スランプに陥ったカルロは、急に行方不明になってしまう。
更に、時を同じくして、低学年の生徒の誘拐事件が多発。
学園の裏で、何が起こっているのだろうか?
ダブルクロスキャンペーン第2話
『明日の見えぬボクたち』
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。
PC1 水瀬 夏芽
ロイス:カルロ・クリスピアーノ
キミの転校初日から積極的に声をかけてきたカルロは、色々と残念なイケメンだ。
そんな彼は、所属する美術部で展示する作品の制作が行き詰っているらしい。
毎日のように教室でそのことを嘆いては、20人のメイドを呼び出していた彼だが、ある日を境に姿を見せなくなった。
カルロが居なくなって、教室が随分広く感じるようになった。でも、すぐ慣れると思う。
……本当にこれでいいのだろうか、と思わなくもない。
PC2 古明地 紫音
ロイス:蘭堂 朱夏(らんどう しゅか)
最近、学園では低学年の生徒の誘拐事件が多発している。
キミの妹の友達である朱夏も、その被害にあったらしい。
朱夏は、強い力を持ったオーヴァード生徒であり、そう簡単に誘拐されるはずはないが……
何でも、朱夏は行方不明になる前に“取次屋”と接触していたらしい。
調べてみる価値はありそうだ。
PC3 新羅 空幻
ロイス:“プランナー”都築京香(つづき きょうか)
キミに“マスターレイス”の称号を与えた、“プランナー”。
現在彼女はFHを離れ、レネゲイドビーイングの組織“ゼノス”のトップに立っているらしい。
久しぶりに彼女からキミへの連絡があった。
彼女の興味を引く何かが、この学園にあるということだろうか?
PC4 駿 銀次
ロイス:蜷川しねま(にながわ しねま)
カメラ片手に現れた報道部の少女、蜷川しねま。
彼女は、キミのクラスメイトのカルロについてのドキュメンタリー番組を作っているという。
よく分からないが、キミのリーゼントを褒め称えてくれた彼女は悪い人物ではなさそうだ。
協力するのもやぶさかではない。
==
トーキー分が欲しかったから、公式リプから『しねま』を召喚。で、なんで2話からプランナー様とか出てるんですかね?
成長報告
夏目:調達上げ
紫音:技能とエフェクト上昇
空幻:≪イージスの盾≫3。本気出すと期待値60点くらい止める
銀次:≪マスヴィジョン≫をDロイス:純血統込みで7レベルに
マスターシーン。
何処とも知れぬ闇の中。仮面をつけた者たちが集っていた。
ある者は花をあしらった仮面をつけた少女であり、ある者は鬼気迫る表情の仮面をつけた男である。
そしてまた、ある者は、仮面をつけた4足歩行の獣であった。
一つの仮面が暗闇の中に浮かび上がっていた。
その仮面に向け、一人の男……“マスターブレード”が声を掛ける。
「前回はしくじったようだな、ペルソナマスター」
それに対し、どこからともなく返答が。
「まずは、小手調べだ。どうやら、あのH1-Dクラスのオーヴァードたちは、一筋縄ではいかないようなのでな」
前回の事件の映像が、部屋の中央に浮かび上がる。
「……なるほど、確かに、少しは楽しませてくれそうな連中だな」
GM/マスターブレイド:「む?……この女、“シエスタ”だったか、どこかで見たことがある気がするのだが」w
空幻:まぁ、FHの武器使ってるしなw
ペルソナマスターは、言葉を続ける。
「すでに次の手は打ってある」
すると、新たな映像が浮かび上がり――シーン終了。
空幻が自宅の縁側でゴロゴロしていると、突然の通信が。
空幻:人間形態で日向ぼっこしています。
GM:でも、気を抜くとキツネに戻るんじゃないの?w
空幻:私はレネビじゃない!w
GM/プランナー:「久しぶりですね、“マスターレイス”。どうやら、そちらの学園に我々ゼノスにのって興味深い存在が現れたと聞きましてね」
空幻:「まぁ、こっちで色々なレネビに会ってるからねー」
GM/プランナー:「そう、あなたに“マスターレイス”の称号を与えたのも、全てはこの時のためのプランだったのです!世界を変革する欲望を持つもの……マスターレイス。あなたがどのような結論を出すのか、興味深いところです」
空幻:「まぁ、昔からそういう感じよね、あんたは。こっちに来るなら案内するよー」
夏目も転校から数日が立ち、学園にも馴染んできた。
そんな中、転校初日と変わらない存在感を発揮している生徒が一人。
美術部のカルロである。
夏目:食堂でイチゴサンデー、相当のスペリオルミックス食べてますw
GM:『イチゴサンデー7つ、それで許してあげる』w
GM/カルロ:「やあ、夏目ちゃんにリンちゃん」と、明らかにやつれた表情で声をかけてくる。
夏目:「ど、どうしたんだ?今日のお前、気持ち悪いぞ」
銀次:ヒデェw
夏目:「昨日は変態だったけどな」w
GM/カルロ:「実は……イマジネーションが、パッションが、湧いてこないんだ!」
夏目:「そ、そうか、大変だな」と夏目はスルーして、リンが気遣う。
GM:カルロは、周囲に20人のメイドを展開し、食堂の入り口で大声で嘆いている。通りかかった鏡子が、「カルロ君、騒ぐなら外に出てからにしてくださいね」とスルー。
この日は、ちょうど食堂に飛び込んできた体育会系の集団に跳ね飛ばされ、カルロは星になった。
空幻/カルロ:「ああ、星になったボクも美しい……」w
夏目:それどっかの美化委員長w
しかし、ある日から急にカルロが登校しなくなった。
GM/珠美:「そういえば、カルロ君最近見ないねー。……ステルス能力でも身に着けたのかな?」w
夏目:「まさか、レネゲイド麻雀部じゃあるまいし」w
それからしばらく前。
紫音は、妹の深音(みおん。イメージは『きれいな古明地こいし』)が友人を自宅に連れて来ているのに遭遇した。
GM/深音:「あ、お姉ちゃんお帰りー!」
紫音:「ただいま、深音。お友達?」
GM/深音:「うん!この子は、友達の朱夏ちゃん」と、紹介してくる。朱夏は、服装とかを見る限りでは、名家のお嬢様っぽい感じ……なんだけど、ところどころ妙なアクセサリーを付けているとか、微妙な違和感がある。
GM/朱夏:「……ごきげんよう、紫音お姉さま。お姉さまも、複雑な宿命をお持ちのようですわね。宿命、いえ、フェイトと呼ぶべきでしょうか?」
銀次:ああ、厨二病が……w
GM/朱夏:「そう、ここでお姉さまに出合ったのも、星の導きによるものですわ。私のこの呪われし力が引き起こした運命……いわばディスティニーですわね」
紫音:スルーして、「深音、何か面白いことあった?」
GM/深音:「すごいんだよお姉ちゃん!朱夏ちゃんは、Aランクのアタッカーとして登録されてて、Rファイトではチームの主砲って呼ばれてるんだよ!」
GM/朱夏:「別に、大したことではないですわ。私の持つ力に対して、相手が脆すぎただけですわよ。さしずめ、エキストラだった、といったところですわ」
夏目:メタいw
空幻:まぁ、強いエキストラと弱いエキストラが居るからw
GM/朱夏:「……まあ確かに、私のこの封印された力を恐れるものは多いですわね。ここに来る前、周囲の大人たちはみな私に恐怖していましたから。でも、この学園ではそんなことはないですわ。まさに楽園……パラダイスですわ」
紫音:「はぁ……」と興味なくw
GM/朱夏:「あ、お姉さまも強い力をお持ちと聞きました。一度見てみたいものですわ」
紫音:「じゃあ、そのうち手合せすることになるかもね」
GM/朱夏:「お姉さま、これからもよろしくお願いしますわね。きっと、この縁は永久に続くのですわ。そう、まさしくエターナル!」
そして、現在。自宅に帰ると、深音が慌てていた。
GM/深音:「大変だよお姉ちゃん!朱夏ちゃんが、行方不明だって!最近、誘拐事件が起きてるって話だから、さらわれたんじゃないかって……でも、朱夏ちゃんがそんな簡単にさらわれるとは思わないし……」
紫音:「え、あの朱夏ちゃんが?」
GM/深音:「そういえば、ちょっと前に朱夏ちゃんが“取次屋”って人に会うって言ってたんだよね。きっとその人が犯人だよ!」
紫音:「まぁ、お姉ちゃんが調べてみるよ」
夏目:朱夏、『まだ見ぬイベントホライズンへ!』とか言って旅立ったんじゃないの?w
GM:そういう意味不明な置手紙を残していくことはよくあるけど、今回は何も残ってなかったらしい。
銀次は、そんな異変をスルーしつつ、いつも通り不良街道を歩んでいた。
銀次:「へっ、レッドスコルピオとやらも大したことねぇな!」と隣町の不良をボコボコにしてます。
夏目:≪マスヴィジョン(物理)≫w
空幻:隣町って何だw
GM:ほら、ウチのシマに手を出してきたからさw
夏目:シマじゃなくて島だからw
GM:隣……ハワイとかじゃね?w
そんな銀次を、カメラが追う。
GM/しねま:「駿銀次でありますな?いやー、それにしても素晴らしいリーゼントでありますなー様々な人物を見てきましたが、これほどまでに力強く、男気を感じる髪型は珍しいであります。もっと近くで撮影しても良いでありますか?」
銀次:「ああ、いいぜ!……ところで、何だお前?」
GM/しねま:「小生は蜷川しねま、報道部であります。小生は、銀次クンのクラスメイトであるカルロ・クリスピアーノのドキュメンタリー番組を作成中なのであります」
銀次:「カルロ?なんでそんなことを……」
GM/しねま:「彼は芸術家として期待の新人でありますからな。それも、そのような立派なリーゼントを見てイマジネーションを刺激されてきたからこそ、なのでしょうな」w
銀次:「おお、そうだろうな。お前、分かってるじゃないか。カルロを探すんだろ?俺様に任せとけ!」
GM/しねま:「(小声で)ちょろいであります」w
翌朝、クラスのホームルームで、誘拐事件が起こっていることを連絡された。
十分警戒するように、とのこと。
夏目:「気を付けような、ドルジ」w
GM/珠美:「そういえばカルロ君いないねー。まさか、誘拐されて薄い本みたいな展開に……」w
銀次:エロ同人みたいに!w
空幻:「ないよー。確かにカルロ君、見た目だけはいいけどさー」w ……珠美の知識:マンガっていうより知識:薄い本?w
GM/珠美:「ほら、ヘタレイケメン受けとかよくあるし!」
紫音:……そういう薄い本をこっそり読んでそうだな、このキャラ。分厚い本に隠しながらw
GM/珠美:「そういえば紫音ちゃん今日は何読んでるの?」w
ここで、これまでに調べていたとして情報収集し、カルロの芸術作品についての情報が出る。
◎カルロの芸術作品
- さまざまな分野の作品を作っているが、特に彫刻が得意。
- 全ての作品に共通しているのが、『未完成』であること。意図的に一部に手を入れず、未完成のまま発表している。
- 作品の『未完成』さは徹底されていて、完成することを忌避しているとすら感じられる。他の美術部員がそのことを指摘してから、カルロはスランプになったらしい。
空幻:「そういえば、クラス企画の猫喫茶の看板をカルロ君に任せてあるんだけど、『猫』の部分だけ何も書いてないんだよね。文字の代わりにドルジでも貼っておく?」w
夏目/ドルジ:「なー!」と引っ掻こうとするw
空幻:「イヤか。私もイヤだよ」w
直後、直接取次屋に向かう紫音。
店舗の前では、番犬らしき中型犬が伏せており、来訪者の接近に対し耳をそばだてている。……が、特に吼えるなどの反応は無い。
GM/蜜柑:「あら、今回のあなたの望みは何かしら?……蘭堂朱夏?……ああ、あの妙な病気をこじらせたような子ね。確かに来たわ」
ここで、紫音が事件についての情報収集をするが、達成値が低く、事件に関連する情報に結びつかない。
GM/蜜柑:「まぁ、私の方でも調べておくわ」
一方、他PC3人は教室で調査中。
空幻:「ところで、さっきからカメラを向けているあなたは?」
GM/しねま:「小生は報道部の蜷川しねまであります。このクラスのカルロ・クリスピアーノについてのドキュメンタリーを制作中で、彼を探しているのでありますが……」
空幻:ドキュメンタリーと聞いて微妙な表情になりますw
色々調べた結果、以下のことが分かる。
◎カルロ・クリスピアーノ
- H1-Dクラスの生徒。美術部所属。ブラムストーカー/サラマンダーのAランクスペシャリスト。1週間ほど前から行方不明。
- 実は東ヨーロッパの小国の第4王位継承者である。資源に乏しく、兵器や傭兵の輸出によって外貨を獲得している小さな国。
- 優秀な兄や姉が国の実権を握っており、将来的にカルロは適当な要職に就くことが期待されている。しかしながら、カルロ自身は昔から、自国の産業を嫌い、芸術に強い興味を示していた。
- 国内外に敵対勢力が多いため、安全を考えて数年前から学園に留学している。
◎誘拐事件
- 1週間ほど前から発生。既に10件以上起きている。被害者は初等部か中等部の生徒、特に女子生徒が多い。
- オーヴァード生徒、一般生徒のどちらも被害が出ていて、被害者の共通点は不明。
- 犯行現場と推定される場所で、気温の異常低下が起こっていた。また、メイドと小学生女子が現場付近で目撃されている。
◎蘭堂朱夏
- 小学生。モルフェウス/オルクスのAランクアタッカーであり、Rファイトではチームの火力担当。
- レネゲイド能力を恐れた家族によって転校されられた。それまでは箱入り娘であったためか、センスが特殊。
- 最近、誘拐事件の現場付近での目撃証言が幾つかある。
銀次:やはりカルロはロリコン……w
GM:別に、そうとは言ってないからなw
ここまで調べ、空幻から紫音へと調査の協力を依頼し翌日になる。
翌日、事件について話があると、PC全員としねまを“取次屋”蜜柑が呼び出した。
GM/蜜柑:「誘拐の被害者のうち、何人かがここに来て言っていたのよ。『大人になんてなりたくない』って。最初に来たのは女の子だったわ。『心配しなくても、きっとあなたなら私みたいにナイスバディなレディになれるわよ』と伝えてあげたのだけれど、何故かその子は『納得できない』って表情になってたわね」w
銀次:「誰がナイスバディだって?」w
空幻:「何がナイスかは人によるだろうけどねー」
GM/蜜柑:「まぁ、あの年頃の子供には良くある悩みよ。だから、『その悩みを抱えているのはあなただけじゃない』ってことを伝えて、そういう子たちが互いに相談できる場所を準備してあげたのよ」と、手元にある端末に、Web掲示板を表示する。「そこから先は、あの子たち個人の問題でしょう?私は、あの子たちの願いに応えて、この場所を用意しただけ」
その掲示板を確認すると、怪しげな書き込みが幾つもあった。
直接会って話したい、という文面だが、その日時や場所が誘拐事件の発生現場と一致している。
もっとも、誘拐事件の話が広まってからは、この掲示板への書き込み数自体が減っているようではある。
GM/しねま:「これは……ビンゴ、でありますな。証拠を激写であります!」
夏目:「朱夏ってのは、コイツか?」エターナル・キャバルリーというハンドルがあるw
GM:じゃあ、それでw
空幻:「これは、犯人に接触できそうね」
GM/蜜柑:「ええ、この掲示板をチェックしている可能性は高いわ。囮作戦、という手はどうかしら?……とはいえ、おそらく犯人のターゲットは小中学生。少なくとも、そういった外見の人物でなければ、囮には不適当でしょうね」と、難しい顔をする蜜柑w
夏目と銀次、無言で蜜柑を指で差す。
GM/蜜柑:「えっ?……私じゃ釣れないでしょ?」w
空幻:「しねまちゃん、そのくらいの年の子の画像、用意できる?」
GM:キツネの画像でよくね?w
空幻:さすがに犯人がカルロだったらばれるだろw
囮作戦のため、犯人を釣ろうとする。
判定は交渉か情報:Webで目標値12、ただし財産点使用不可。
失敗すると、釣るまでに時間がかかるため、全員の浸食率+1d10。
空幻:ハンドルは『くーちゃん』でいいとして、未来への不安をアピールすればいいのか?『私、未来が不安で……』
銀次:『私、未来から来たんです!』w
GM:じゃあそれでw すごく優しく諭す口調で返信が来るよw
判定は夏目が振って成功。中央西公園東口での待ち合わせを取り付ける。
銀次:中央西の東口ってどこだよ!w
空幻:……だいたい真ん中だな!
現場に向かうと、果たしてそこにはメイドが一人。
カルロがいつも作成していた従者である。
そして、かなり離れた場所から、カルロと朱夏が様子を見ていることを、銀次の強化された視覚が察知した。
夏目:じゃあ、メイドの方に蜜柑を向かわせるかw
GM:あ、蜜柑はここまで来てないよ。現場に出るのは嫌らしい。通信には出てくれるけど。
メイドは、待ち合わせ相手が遅いため、「『くーちゃん』さん、どこですか―」と周囲の捜索を始める。
空幻:「はーい!」w
メイドは、釣られたという状況を察知してワーディング。周囲の温度を瞬時に低下させると、周辺全てが凍りつく。……衝動判定。
効果としては、エネミーエフェクト≪苛烈なる冷気≫。一般人を即座に戦闘不能にし、このシーンに登場したオーヴァードにもダメージが入る。
異常に気付いたカルロと朱夏は≪瞬間退場≫で撤退。従者は、メイド服のスカートから銃を取出し、PCたちに向けて銃弾を放ってくる。
戦闘は、意外と従者が健闘するも、夏目のドルジが飛びかかって一撃KO。
戦闘終了後、カルロ達を追跡することに。
知覚判定はさっくりと紫音が成功。
クライマックスへ。
カルロは廃ビルの地下に逃げ込んだらしい。
かつては研究施設だったらしく、無機質な階段を下りていくと、だんだんと気温が下がっていく。
一般人では活動も困難なほどの≪苛烈なる冷気≫にHPを奪われつつも進んでゆく。
GM:しねまも撮影したかったけど、無理だわーw
やがて、広い空間に出た。
部屋の中央にはカルロとその従者、そして朱夏。
部屋の隅には、十数人の生徒が安らかな表情で眠っていた。
彼女たちの周囲には美しい氷の彫刻が設置されており、まるで氷でできた棺のようにも見える。
銀次:「おいカルロ、見つけたぜ!」
カルロの顔には、仮面。その表情は、恐怖。
また、朱夏の顔にも、小さな仮面が。鋭い歯の付いた、吸血鬼のような仮面。
GM/カルロ:「完成してしまったら、後は壊れていくだけだよ。その前の一瞬、美しい瞬間を保つのがボクの使命なんだ」
夏目:「お前なぁ……壊れたら、また作り直せばいいじゃないか。解散した野球チームみたいに」
GM/カルロ:「壊れたものは!……もう戻らないんだ」
空幻:周囲の被害者たちを見て「……で、彼女たちを巻き込んだと?」
GM/カルロ:「彼女たちも、大人になりたくないと望んでいた。ボクはその望みをかなえた。そう、ボクのしていることは正しいんだ!世の中は恐ろしいことばかりだ、それから逃げて何が悪いんだ!ボクはただ、ここに楽園を作ろうとしているだけだよ、邪魔しないでくれ!」
紫音:「朱夏ちゃん、どうしてこんなことをしているの?」
GM/朱夏:「私は……大人になんてなりたくない……ずっとこのままでいたいのですわ。だから、カルロお兄様に協力しているのです。大人になったら、この場所に、楽園にいられなくなってしまいますから。パラダイスロスト、ですわね」
夏目:コイツ、パラダイスって単語に釣られただけじゃね?w
GM:そんな気がしてきたw
空幻:「……いい?長年生きた吸血鬼が言っていたわ。夏休みは終わりがあるから楽しいんだ、って」カオスフレアのエレナね。
GM/朱夏:「終わるだなんて認めませんわ!だから、紫音お姉さま方が相手だとしても、引くわけにはいきませんわ。それに……私のレネゲイドも、もう抑えられそうにないんですわ。ええ、今まさにリミットブレイク!……あぁ、皆様は、紫音お姉さまは、いったいどのような血を流すのでしょう?想像しただけで、胸が高鳴りますわ。これが恋……ラブに違いありませんわ」
空幻:「それは恋ではないわ、ただの衝動よ」
夏目:「それは恋じゃなくて、変だ」w
銀次:「なあ、カルロ。お前も芸術家なら、何かを生み出す喜びを知っているはずだろう?それでも、完成させたくないと、今のままがいいというのなら……まずはそのふざけた幻想を、ぶっ壊す!」w
紫音:言うと思ったよw
空幻:「そうね、完成を否定する……そんな世界は面白くない。だから、壊してあげる」と、マスターレイスっぽいことを言っておく。
夏目:「カルロ!お前には、ちゃんと猫喫茶の看板を完成させてもらうからな!」w
戦闘態勢に入るカルロと朱夏と従者2体。部屋の冷気そのものが殺意を持ったかのように迫ってくる。衝動判定。
セットアップ
GM/カルロ:「この仮面を得てから、悩みがなくなったんだ」と――
空幻/カルロ:「見てくれ、美しい芸術を」w
GM:そんな感じで、荘厳な≪氷の城塞≫を一瞬で作り上げる。
イニシア
GM/カルロ:「朱夏ちゃん、行け!」というと、「分かりましたわ、お見せしましょう、私の全力、まさにフルコンボ!」Dロイス:触媒で追加行動。
朱夏は、四方に刃を伸ばした信じられないほど見た目の邪悪な武器、蘭学でいうアフリカ投げナイフを作り出す。直後、その姿が4人に分裂し、それぞれがナイフを同時に投擲する。
投げナイフは極低温の空気の中で空間そのものを結晶化し、防御不能の刃として範囲を埋め尽くす。
マイナーで≪アクティベイト≫12点と≪ハンドレッドガンズ≫、メジャーに≪クリスタライズ≫≪ギガンティックモード≫≪オーバーロード≫他で装甲無視の範囲攻撃、Dロイス:変異種から≪ドッペルゲンガー≫でガード不可、アージエフェクト≪血に飢えた刃≫でダメージ入ったら自分を回復。
GM:いやー、代償でHP半分以下になるわー。
しかしこの攻撃に≪フラッシュゲイズ≫が飛び、判定3dに。
出目は1,1,7。クリティカルである。
空幻:≪支配の領域≫は?w
夏目:うおー、取ってねーw
全員に命中。ダメージは装甲ガード無視58点。
一人100%超えている紫音を空幻に庇わせて、3人がリザレクト。
続いて紫音がエンゲージを抜けて射撃するが、一撃では倒せず。
続いて、行動値18の従者2体。
まず、≪封印の呪≫込みの範囲攻撃が3人に飛び、夏目と銀次がリザレクト。
空幻はガードしてちょっとだけ受ける。
夏目:100%超えた!きついわー。もう1発範囲来るのか―。「でも、まだまだ!」
GM/カルロ:「夏目ちゃん、諦めずに立ち上がるキミは美しい。だから、そのまま止まっていればいい。その美しい氷の棺の中で」
空幻:ゲェッ!あれか!
GM:従者が≪インフェルノ≫込みで夏目に単体攻撃、ダメージ入ったら行動済み。従者の放った銃弾が凍結し、氷の棺を作り出す!
夏目:回避はできない……が、100%超えたから≪領域の盾≫の回数が増えてる!「燃え上がれ、私の因子!」
空幻:カバーしてガード! ノーダメージ!
GM/カルロ:「なぜだ!なぜ止まらない!夏目ちゃん」
空幻:頑張ってるのは私だけどなーw
続く銀次の攻撃で、従者1体が倒れる。
次はカルロの手番だが……
「ボクの恐怖を、キミたちも感じればいい!そうすれば、ボクが正しいと分かるはずだ!」
その悲痛な叫びは、物理的な引力となって空間を歪める。
Eロイス:闇の呼び声で全員を同じエンゲージまで移動。
更にEロイス:絶対拒絶が起動、全員の浸食率+1d10。
追撃にEロイス:衝動侵食で全員に衝動判定目標値9、失敗すると恐怖に囚われる。(データ的には通常と差はない)
空幻:一気に浸食率上がった!
GM:で、ここからカルロと朱夏の範囲攻撃いくよー!
この猛攻を、紫音は≪妖精の手≫の助けを借りつつ回避し、空幻はタイタス1枚消費しつつも耐え(「流石に装甲ガード無視はきついー」)、夏目は行動放棄庇うして銀次のタイタス消費を1枚に抑える。
で、残り行動は空幻。
空幻:うわ、≪究極獣化≫の4D10で30とか出た。これで174%!w
GM:なにそれボスより高いw
本気を出した空幻は、80点近い火力を叩き出す。
GM: 従者が庇ったが、うーん、≪氷雪の守護≫4d10で40出しても死ぬんだけどw
2ターン目。
紫音は離脱できないので、朱夏を攻撃するがカルロから≪氷雪の守護≫≪吹雪の守護≫で範囲防御が飛んで耐える。
銀次:≪光芒の疾走≫で下がりながら朱夏に攻撃。リーゼントから光が逆流するw
空幻:先に朱夏倒さないと、またここのタイタスが削れそうだしな。装甲ガード無視辛いわー。
銀次:……あれ、達成値26で止まった。
夏目:最後の≪妖精の手≫!
銀次:じゃあ、38だ!
GM:くっ、その達成値だと当たるが、抱え落ちも悲しいし使っておこう。朱夏が、「私たちの邪魔をする前に、ご自分の小ささを自覚なさった方が良いですわよ。イッツ ア ≪スモールワールド≫!」と、命中を20下げる。≪イベイジョン≫で11固定だから、妖精の手が無かったら避けてたんだけどなー。
銀次:「オラオラオラオラァッ!」
夏目:やはり、≪マスヴィジョン(物理)≫w
銀次の攻撃で、朱夏の仮面が割れ、塵となってゆく。
「ああ、私の仮面……ペルソナが」と、気絶する。
続くカルロの攻撃で、ついに夏目が倒れる。タイタス復活はせず。
夏目:「後は……任せたっ……!」
空幻:「よくやったわネコちゃん。……カルロ君、そろそろお仕置きの時間よ?」
GM/カルロ:「ヒィッ!助けてくれ、ダイアナ……って、ボクの従者は3人までしか同時に作れないんだった!」w
ここから、空幻、紫音、銀次の3手番の猛攻でカルロ撃破。
GM/カルロ:「どうして……不確定な未来が恐ろしくないのかい?」と、仮面にヒビが入る。
銀次:「カルロ、未来とは恐れるもんじゃねぇ、希望を持って突き進むもんだ!」
バックトラック、Eロイスは3つ。
空幻が178%とかよく分からないことを言っていたが、出目が良く、紫音が1倍、他3人も2倍で成功。
エンディング
無事、誘拐事件は解決。被害者たちは元に戻った。
カルロと朱夏も、事情聴取の末、普段の生活に戻ってきた。
空幻:「これもすべて、ペルソナマスターの陰謀に違いないわ!」ってことにしておくw
放課後、企画準備をしているとカルロが登校してきた。
「キミたちのおかげで、色々なことに向き合おうと思えるようになったんだ」
空幻:「それはよかったけど、休んでた分、仕事はたくさんあるからね」と、看板をはじめ様々な用具が積まれているw
夏目:「そうだぞ、まずは看板だ!」
GM/カルロ:「分かったよ。任せてくれ」と≪氷神の悲しみ≫≪コンセ:サラ≫で……HP消費しつつ達成値30で、『未完成』だった看板が『完成』した。「キミたちからは色々なことを教えてもらえた気がするよ。だから、ボクの芸術のモデルになってくれないかい?」
空幻:「別に構わないけれど、カルロ君の残りの仕事が終わってからね」
夏目:「よかったなー、ドルジ。綺麗に描いてもらえよー」w
GM/しねま:「いやー、一件落着でありますなー。クライマックスが撮影できなかったのは残念でありますが」とカメラを回している。「これも全て、銀次クンのおかげでありますよ。いやー、リーゼントの決まっている男はすごいでありますな!」
銀次:「それほどでもねぇよ。ま、また何かあったらおれを頼りな!」
GM/しねま:「……ちょろいであります」w
更に、初等部から朱夏が。
「皆様、紫音お姉さまにはご迷惑をおかけしました」
夏目:「お、病気は治ったのか―?」
GM/朱夏:「病気?何のことかは分かりませんが、皆様との絆はエターナルだと信じていますわ」
銀次:治ってねーw
GM:ほら、不治の病だからw
空幻:数年後に思い出して悶絶するんだろうなーw
紫音:「まぁ、元気そうで何よりね」w
空幻:「朱夏ちゃん……別に無理にカタカナにしなくても、日本語で十分かっこいいと思うけどなー」
GM/朱夏:「い、いえ空幻お姉さま、私はカッコイイとかそういうのではなく、イービルパワーの封印がクラッシュして……」とかしどろもどろになりつつ、「あ、そういえばクラス企画の準備があるのでこれで失礼しますわ。グッドバイ、ですわ」
紫音:深音のクラスか……何の企画だろう?
GM:……エターナルキャバルリー喫茶?w
夏目:喫茶って付けばいいってもんじゃねーw
GM:朱夏が提案したけど却下されたんで、自分でそれっぽい準備してる。で、深音が面白がって応援してる。
――こうして誘拐事件は解決し、クラスの看板も完成した。めでたしめでたし。
最終更新:2018年03月30日 11:25