DX3@アカデミアの自作キャンペーン『欠落の楽園』第5話(最終話)。
=最終話今回予告=
遂に文化祭が始まった。
細かいハプニングはありつつも、1日目は順調に終了した。
だが、その夜。世界は変貌した。
“ペルソナマスター”の仮面が学園全体に拡散し、『苦痛の無い世界』が生まれる。
昨日と同じ、だが確実に変貌してしまった世界を変革するため、立ち上がる5人と1匹――リトルバスターズ!
再戦の舞台を待ちわびていたマスターブレードの放つ必殺技とは!?
【究極存在】と化したペルソナマスターを倒す、たった1つの冴えたやり方とは!?
ダブルクロスキャンペーン最終話
『アカデミア 野球編』
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。
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ハンドアウト(全員共通)
シナリオロイス:なし
無事に開催された文化祭。キミはその初日を満喫した。
しかし、2日目には全てが変貌してしまった。
果たして、あの人物は無事なのだろうか?
※ロイスに関するギミックがあるので、ロイス欄が3つ空いた状態でシナリオ開始します。
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PCたちの今回のカヴァー:成長報告
夏芽/リトルバスターズキャプテン:<芸術:野球>取って20点余り
紫音/図書委員(参謀):120%エフェクト≪ブリッツクリーク≫
空幻/委員長(キャッチャー):ドラマCDデータ『アリアドネ』で全ダメージ-10
銀次/番長(セカンド):≪ピンポイントレーザー≫
シナリオ開始。
文化祭初日の早朝の教室。
夏芽たちは、長い準備を経てようやく開店準備が整った。
看板に衣装、猫の準備も万端だ。
GM/カルロ:「いやー、空幻さんに大量の仕事を押し付けられた時は死ぬかと思ったけど、何とかなるもんだね!さすがボク」と、メイド20人から称賛されているカルロ。
空幻:「どうにか間に合ったみたいね」
GM/鏡子:「空幻さんに任せておいた衣装の注文数がずれている気がしましたが、そんなことは無かったみたいですね」
夏芽:「誰がこんな大量のメイド服を用意したんだ?」
空幻:「1着足りなかったけれど、UGNの偉い人が何とかしてくれたわ」w
GM/珠美:「流石きょーちゃんとくーちゃんだね。こんなにかわいい衣装を準備できるなんて。あ、リトルバスターズのみんな、明日の野球大会は頑張ってね!応援に行くよ!」そこで、更衣室で着替えた明乃が遅れてやってくる。「しかし、こういった装飾過多な衣服は、某には似合わないのではないか?」と、メイド服に帯刀した明乃。
銀次:「その刀、似合わないんじゃねぇか?」
GM/明乃:「だが、刀は武士の魂……手放すことはできぬのだ」
そんな会話をしていると、教室に誰かが駆け込んでくる。
「紫音お姉さま、マーベラスな喫茶ですわね!」
なんだかよく分からないが、戦士風のファンタジーな服装の朱夏が現れる。
夏芽:何故か右肩が無駄に露出している左右非対称な鎧?
GM:そんな感じ。「あら、お姉さま方、このファンタジックなコスチュームが気になりますの?」と、自信満々に「これは、ライトニングの異名を持ちグラビティを自在に操る、永遠なる女騎士、エターナルキャバルリーのアーマード・コスチュームですわ!」w
夏芽:ブラックドッグ/バロールかーw
紫音:「……寒くないの?」
銀次:「防御力低そーだなおい」
GM/朱夏:「お姉さま方、私のクラスの『エターナルキャバルリー喫茶』にも来ていただけますか?当喫茶は、誰でもウェルカム、ですわ」ちゃんと企画名もそう書いてあるよ、字数制限の都合で半角カタカナだけど!
銀次:「つーか、エターナルキャバルリーって何なんだよ」
空幻:「……あなたのリーゼントと同じようなものよ、きっと」
以降、各自1シーンほど、学園祭を満喫するシーン。
紫音は夏芽と空幻を引き連れて、朱夏の案内でエターナルキャバルリー喫茶へ。
教室は一見普通の喫茶店だが、その一角にファンタジーな空間が展開され、いかにも小さなメダルが入っていそうなタンスや壺が置かれている。
紫音:「……メニューは普通ね」
GM:調理担当まで手が回らなかったんだよ! 紫音の妹の深音が、朱夏を調子に乗らせて企画名まで発展させたけど。
空幻:「じゃあ、この『神王エニアパフェ』お願い」w
GM:とか言ってると、蜜柑が「……妙な名前の喫茶店があると思ってきてみたけれど、やっぱりあなた達だったのね」と来店する。
紫音:「他にこの名前を使う人はいないと思う」
GM/蜜柑:「いや、私は<情報:噂話>は判定できないから」【生来の狂気】のペナのせいで。
夏芽:「……もしかして、実はあっちの普通の喫茶店の方がエターナルキャバルリー喫茶なんじゃないか?」
GM/朱夏:「そ、そこに気づくとは!流石夏芽お姉さま、私も気が付きませんでした!」
空幻は、一休みするために、アニマルオーヴァードのショーを見ていた。
そこに、声がかかる。
「あなたも混ざったらどうです、マスターレイス?」
空幻:「その冗談……流石の私も怒るわよ、プランナー?」
GM/プランナー:「もちろん冗談です」と、例のメイド服を着て登場。「そろそろペルソナマスターに動きがあるかと思ったのですが……まだのようですね。折角ですから、あなたのクラスの手伝いでもしていましょうか」と、いそいそとネコ耳を装備するw
空幻:「な、何をするつもり?」
GM/プランナー:「あなたのクラスの猫喫茶を救うべく、『ぷらんにゃー』が颯爽と登場するつもりですが」
空幻:「そ、そう。ありがとう」と遠い目をして返事をw
GM:で、ぷらんにゃーは立ち去っていく。
紫音:登場します。「今の子、知り合い?」
空幻:「ええと……ノイマンシンドロームの子で、すごく頭が良くて……で、“デザイナー”って呼ばれてるわ」w
続けて夏芽は、リンと回って色々と食べ比べ。
GM/リン:「これでイチゴサンデー10個目だね!」
夏芽:「そうだな。いくら食べて辛くなったとしても、明日になれば大丈夫だ!」……『イチゴサンデー7つ』って、普通に一つ680円とかだった気がする。
GM:樋口一葉が飛ぶな……。「次は、あの『かき氷早食い』に行ってみようよ!」
銀次:じゃあ、全力で食べてます。「うおー!」
紫音:ここも食べてる。
空幻:ぷらんにゃーを見てショックを受けたので、「少し、頭を冷やそう……」と食べに来ますw
銀次:俺はリーゼントを発光させることにより熱を発生させ、頭が痛くなるのを防ぐぜ!w
GM:そんなことを知らずにリンは一気に食べて「うう……夏芽、頭が痛いよ。生きるのってつらいね」w
夏芽:「若くして真理に到達したな」w
銀次が祭りを満喫していると、企画を荒らしている不良が。
GM/不良:「おいおいねーちゃん、この俺様たちがレッドスコルピオだと知らねーのか?もっとサービスしてくれよ!」と何人かが。
空幻:「あら、見過ごせないわね」と見ていよう。
銀次:「おいお前」と肩に手を置く。
GM/不良:「ああん、なん……」と振り向いて硬直。
銀次:「このリーゼント、忘れたとは言わせねぇぞ!」
夏芽/不良:「お、お前は、“ライトキャノン”!」
GM:何この時代劇w
銀次:「くーさん、懲らしめてやりなさい!」w
空幻:「はーい!」と敵を倒してから「……って、何でよ!」と突っ込むw
紫音:それを撮影するしねま。
GM:不良に絡まれていた生徒が、「あ、ありがとうございます!」とお礼をしつつ(……やだ、このリーゼントの人カッコイイ)的な目で見てくるw
銀次:ドヤ顔で返すぜ!w
その夜。学園全体に、重々しい声が響いた。
ある者は夢の中で、ある者は徹夜作業に追われながら、その声を聴いた。
「汝ら、学園祭は楽しめているか?」
「たとえ今日が楽しかったとしても、明日がそうだとは限らない。世界は、不条理な苦痛に満ちている」
「ならば、世界から苦痛を取り除いてしまえば、世界はより平和になるだろう」
「汝らは何も失うことは無い。ただ、苦痛を外に押し付けるだけでよい。そう……仮面に」
「汝らもすでに知っていよう。自分の欠落を埋め、不要な苦痛を受け持ってくれる仮面の存在を」
「『苦痛の無い世界』で、楽しいことだけを行い、変わらない日常を送り続ける。それこそ、汝らの望みではないか?」
「汝らの真の顔を、願いを守ろうではないか、我という仮面、ペルソナが。そして汝らは、仮面の主、ペルソナマスターとなる」
GM:そう言って、各人に仮面を受け入れるように誘ってくる。仮面を否定する場合、衝動判定9。受け入れるなら、ロイス欄に『ペルソナマスター』を書くこと。
空幻:「そんな世界、絶対にお断りよ」
銀次:「苦痛が無いってことは、その分勝利の喜びも少ないってことだろ?つまんねーじゃねーか、そんな世界」
等の理由でPC全員が拒絶。
しかし、多くの学園一般生徒はそれを受け入れ――
翌朝。世界は変貌した。
一見、昨日と変わらない世界。
だが、生徒たちは仮面を受け入れ、自分にとって不都合な行為や感情を、仮面に背負わせる。
それは、平穏な、苦痛の無い世界だった。
空幻:ああ、腐女子の衝動:妄想が止まったりするのかw
GM:確かに平和かもしれないな、学園祭2日目w
空幻:2日目……って、その2日目じゃねーからw
GM:3日目は大変なんだろーなー。
空幻:風紀委員会の監視が厳しいんだろう、きっと。
GM:というわけで、2日目は、情報収集したり、ロイスを持っている相手に会いに行くことになる。このキャンペーンに出たNPCならロイスが取れるよ。
まずは紫音と空幻が蜜柑に会いに行った。
“取次屋”の店舗はいつもと変わらず、異常を察している蜜柑が待っていた。
ここで行った情報収集の結果は以下の通り。
◎ペルソナマスター
- FHのマスターエージェント。
- ≪オリジン:レジェンド≫のレネビであり『仮面』という都市伝説そのもの。
- 都市伝説が存在する限り、ペルソナマスターが滅びることは無い。Eロイス【究極存在】によって、あらゆるダメージが無効化される。
◎『苦痛の無い世界』
- ペルソナマスターによって作り出された状態。Eロイスなどの作用ではない。
- 不都合や苦痛を、各人の心に宿った(=ロイスとして習得している)『仮面』に押し付けることで実現している。
- 現状、特に混乱は起こっていない。
こういった現象に詳しそうな人物ということで、プランナーを呼び出そう、と考えたところでプランナーが登場。
詳しい話をしたいので、夏芽と銀次も呼ぶように要求。
夏芽:「お、お前、ぷらんにゃーじゃないか!」
空幻:「“デザイナー”さんよ」w
全員の前で、説明を始める。
GM/プランナー:「苦痛の欠落した世界。さしずめ、『欠落の楽園』と言ったところでしょうか。皆さんは、この世界を否定するのですね――さて、一見完璧に見える計画ですが、ペルソナマスター自身も気づいていない穴がありますね。私が皆さんにプランを授けましょう」……すっ、とリンを指さし、「切り札はあなたです、リンさん」
夏芽:「えっ、リンが?」
「あなたは、島の外にいる時点から微弱な意志を持ち、この島のレネゲイドによって目覚めた存在。この島に適合しつつも、外の世界の理……『常識』をその身に宿すもの。この島にとっての獅子身中の虫、というわけです」
「みなさんが、『仮面を着けた相手の正体が分からない』などのこの島の理に囚われなかったのは、全て彼女の影響です」
「彼女の影響力を全生徒に広げ、彼らに『仮面』の存在を否定させることができれば、この状況を変えることができるでしょう。そのためには、彼女の存在を、全生徒に知らしめる必要がありますが……ところで、今日は野球大会があるらしいですね」
夏芽:「ああ……そうか、そこでリンが活躍して優勝すれば!」
GM/プランナー:「ええ、それが良いでしょう。ですが、注意してください。目論見に気づいたペルソナマスターが妨害してくるかもしれませんし、何よりこれまでにない規模で学園内部の理を『常識』で否定することになるのです。島からの反発を一身に受けることになるリンさんに、何が起こるか未知数です。場合によっては、消滅する可能性もあります。文字通り、『たった一つの冴えたやり方』になるかもしれません」
空幻:「……その手段を選ぶかは、あなた達に任せるわ」
夏芽:「リンと会ってまだ1ヶ月くらいだけど、最初に会った時から懐かしい感じがしてたんだ」
GM/リン:「うん、たった1ヶ月だけど、みんなとこんなに仲良くなれたのは、楽しいことだけじゃなく、辛いこともあったからだと思う。だから……あたしは『苦痛の無い世界』を否定する!」
というわけで、クライマックス1はFS判定、ただし人数が少ないとペナルティになる。
そこで、チームメンバーを集めるPCたち。
GM:ちなみに、プランナーは参加しない。蜜柑は選手として数えないけど、以下のスキルが使える。
=久縁蜜柑:≪こんなこともあろうかと≫=
調達目標値30までのアイテム1つを調達。即座に誰かに装備させても良い。シナリオ1回。
==
次は、クラスに戻って鏡子、珠美、明乃に声を掛け、事情を説明してチームに引き込む。
=八幡鏡子:≪適切な助言≫=
判定直前、+2dしCT-1(下限9)、ラウンド1回。
=蟹沢珠美:≪マンガ知識≫=
マンガ知識が役立つ判定直前、+4d、ラウンド1回。
=草薙明乃:ゲスト扱い=
【肉体】6 <白兵>6<回避>4
【感覚】3 <知覚>2
【精神】2 <意志>2
【社会】1
行動値8
【Dロイス:伝承者(白兵)】
自身の<白兵>判定直前、達成値を+3d10、シナリオ1回。
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銀次:某は相変わらずだなーw あ、しねまも呼んでおこう。
GM/しねま:「実況の仕事があるので、チームには参加できないのでありますが、知り合いに頼んで、責任を持って全校放送するであります!」……第三生徒会のエナが≪タッピング&オンエア≫持ってるからな!
紫音:あ、カルロにも声を掛けます。
GM/カルロ:「いやー、前のPVで『もう二度とあんなことはしないよ』って言ったばかりだからね。仮面を受け取るわけにはいかなかったんだよ」
夏芽/メイド:「流石です、坊ちゃま」w
=カルロ・クリスピアーノ:ゲスト扱い=
【肉体】3
【感覚】5 <芸術:彫刻>4
【精神】2 <RC>1
【社会】2
行動値12
侵食率80% (ダイスボーナス+2d)
≪コンセ:サラマンダー≫2
≪氷神の悲しみ≫3(メジャー/リアクション、感覚を用いた判定に+4dし、更に達成値+3(ランク効果))
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続けて、朱夏と深音のエターナルキャバルリー喫茶へ。
昨日よりも例の一角のファンタジー成分が強化されているが、他のクラスメイトは完全にスルーしている。
GM:“痛み”を仮面に押し付けているからな!
夏芽:そんなに“イタい”のかあの空間w
紫音:「朱夏ちゃん、野球やらない?」
GM/朱夏:「お姉さまと一緒なら、オフコースですわ!ああ、昨日お姉さまがここに来ていただいてからテンションが上がりっぱなしで、もう120%ですわ!」w
=蘭堂 朱夏(侵食率120%):アージエフェクト≪生命の大樹≫2=
クリンナップに使用、シーン(選択)のHPを20点回復、シナリオ1回。
==
GM:ちなみに、深音は特に特殊効果なし。
更に、銀次が舎弟の猿飛に声を掛けて、人数を確保。
GM:猿飛も能力なしの『人数』ね。
空幻:あと誰かいたっけ……あ、『クリスタル囲碁相撲部』!w
GM:「ライバルのピンチと聞いて、手助けにきたでごわす!」w ……まぁ、人数で。……仲間集めは以上でいい?
夏芽:もういいかなー。
GM:一応、名前付きのNPCとして、『ヒロシ』とかいるけどw
空幻:誰だよ!w
GM:ほら、1話で出てきた猿飛の知り合い。「何言ってんだ猿飛、誰も来てねーだろ」って言った奴w
銀次:いたなぁ、そんな奴w
GM:あとはクラス担任の先生。一応、「授業始めますよー」くらい喋ってるはずw
そんなこんなで準備が完了し、野球大会へ。
マスターシーン。
順調に勝ち上がっていくリトルバスターズを、何処とも知れぬ闇の中で見ている者たちが居た。
その1人、マスターブレードが問いかける。
「ペルソナマスターよ。俺は貴様の正体や計画などに興味はない。だが……先日言っていた『リトルバスターズとの決着の機会』とは、よもやこの野球大会ではあるまいな」
「その通りだと言ったら、どうする?」
「ぐぬぬ……」
夏芽:ぐぬぬ、じゃねーよw
言いよどむマスターブレードに、ペルソナマスターが話を続ける。
「落ち着け、マスターブレード。奴らとの決着がつけられなかった貴様は、もはや奴らを倒さなくては前に進めないのではなかったか?」
「い、いや、そのようなことは……」
「なにを躊躇う。貴様の欲望に正直になるがいい」
そう言ってペルソナマスターが【愚者の契約】を行い、舞台の準備は整った。
空幻:正しいけど、正しくない使い方だw
クライマックス1
野球大会も遂に決勝戦。しねまの実況にも熱が入る。
「さあ、決勝戦出場チームは『リトルバスターズ』対『ディオゲネスクラブ』!因縁の対決であります!まずはリトルバスターズ、入場!」
夏芽に連れられて、一同が入場する。
GM:えーと、メイドが20人と、クリスタル囲碁相撲部が10人弱いて、合計40人くらい?w
「続いて、ディオゲネスクラブの入場であります!」
マスターブレードと、仮面を着けた数人、そしてペルソナマスターの仮面を着けた犬が入場する。
バットを振るい、マスターブレードが高らかに宣言する。
「前回は油断したが、今回は初めから全力で行くぞ!」
言葉と共に、マスターブレードが4人に分裂する。
「なんとディオゲネスクラブは、1番から4番まで全員がマスターブレードという超攻撃的な布陣!リトルバスターズはこれをしのぎ切ることができるのか!この試合から目を離せないであります!」
夏芽:これが……レネゲイド野球……w
……この映像は、学園中に生中継されている。
街頭の巨大モニターから、携帯用の端末まで、様々な媒体に映像が映る。
しかし、ほとんどの生徒たちは、『苦痛の無い世界』からそれを眺めている。
先攻はディオゲネスクラブ。
「まずは俺から行かせてもらうぞ」
そう言ってバッターボックスに立つ、マスターブレード1番。
圧倒的な殺気を放ち、ただ球場に立っているだけで体力が消耗させられる。
GM:……という演出だが、普通に毎ラウンド攻撃する。バット一振りするだけで、≪スプリットアタック≫で8人に≪かまいたち≫が飛ぶ、『バット1振りするだけで8人が倒れた』w
セットアップのハプニングチャートの結果は、『FS判定すると1d10ダメージ』。
空幻:アリアドネで10点止まるから関係ないぜ!w
FS判定は、5ラウンド以内に25貯めればOK。最大達成値30。
=FS1 猛攻を凌ぐ=
判定8:肉体orガード値
==
GM:この判定は、特例としてガード値を算出して達成値扱いにできるとする。それはそれとして、行動値21でマスターブレードの攻撃ね。
この攻撃で全員がリザレクト(ちなみに、PC以外はカルロのメイド(エキストラ従者)がエキストラカバーリングしてる扱い)。
PC側は、明乃まで他全員が待機。明乃が判定してファインプレーして1アウト。
だが、マスターブレード達は落ち着き払っている。
「1番がやられたようだな」
「だが、奴は我らマスターブレードの中でも一番の小物」
「我らの実力はこの程度ではないぞ!」
しかしこの直後、空幻がファインプレーを見せ、3アウト。攻守交代。
その頃。
巨大モニターで生中継の映像を見ている生徒の1人が、ポツリと言った。
「なぁ、なんであのリトルバスターズって連中は、ボロボロになってまで野球やってるんだ?」
「さあな。面白ければどーでもよくね?」
そう言いつつ、映像を見続けている。
1回裏、リトルバスターズの攻撃。相手のピッチャーは、マスターブレード4番。
これまで黙っていた明乃が口を開く。
「……夏芽殿、まずは某に行かせてほしい」
夏芽:「いいけど、どうしたんだ?」
GM/明乃:「あのマスターブレードとやら、先日の仮面舞踏会で会った時から、どこかで会ったような気がしていたのだ」
バッターボックスに入った明乃が呟く。
「……この気配、御剣部長……いや、まさかな」
「ふむ……俺は、一般人が相手でも手加減はしない。貴様の全力を出して当たってくるがいい」
「……そうさせてもらう」
明乃は、正面に向き直ると、バットを捨てて愛用の竹刀を正眼に構えた。
空幻:それ野球だったらルール違反……だけどレネゲイド野球だから関係ないかw
それを見て、マスターブレードは不敵に笑う。
「良い構えだ。だが……」
大きく足を振り上げ、投球する。砂煙を巻き上げて飛来するボール。
対する明乃は、確かにボールを捉えるが、しかしボールは勢いを失わず、そのままキャッチャーのミットに収まった。
驚愕する明乃。
「馬鹿な、確かに手ごたえはあったはず……」
「今のが、俺が編み出した、吸引力の変わらないただ1つの魔球、名付けて『マスターボール』。この魔球から逃れることはできん」
GM:と、般若の面の下でドヤ顔をしているマスターブレード。
空幻:確かに吸引力は変わらないけどさ、『マスターボール』w
夏芽:人のものをとったら、どろぼう!
=FS2 魔球の正体を見抜く=
判定12:知覚or『知識:魔球』に類する技能
==
夏芽が<芸術:野球>で判定、更にHPが低くてFS判定したくない紫音が手番を使っての援護と、≪支援射撃≫を行い、鏡子の効果を使いつつカルロが判定。
GM/珠美:「あの投球フォーム、どこかで見たことがあると思ったんだけど、大リーグボール2号ね。いわゆる消える魔球よ。でも、球はちゃんと見えてるし……」
空幻:やっぱりそれかw
GM/鏡子:「見えている球が囮、という可能性は無いですか?」
紫音:≪支援射撃≫で魔球の砂煙を晴らします。
=FS3 魔球の弱点を探る=
判定9:『知識:魔球』に類する技能
==
GM/マスターブレード:「なるほど、早くも『マスターボール』の秘密に気付いたわけか。だが、それで打ち破ることが可能になるわけではあるまい」
空幻:≪我が魔球は破れず≫w
再び投げられる『マスターボール』。
通常の軌道を描くボールと、土煙の中を飛ぶボール、その数は合わせて8個。
「8つ全てが実体を持つボールだ。原理が分かっても、打ち返すことはできまい」
GM:演出上は≪スプリットアタック≫のちょっとした応用。
ここで、銀次が珠美の効果を使ってFS判定。
GM/珠美:「テニスマンガで見たことがあるよ、増える魔球。あれは、全部まとめて打ち返せばいいんだよ!」
夏芽:テニヌw
GM/鏡子:「もしくは、実体とはいえ、本物のボールは1つのようです。それを識別できれば……」
と、対策を思いついたところで、進行値12で1ラウンド目終了。
2ラウンド目、ハプニングチャートは1ラウンド目と同じく、FS判定するとダメージ。
マスターブレードの攻撃でリザレクトしたところでPC側のターン。
=FS4 魔球を打ち返す=
判定10:任意の技能による命中判定
ただし、メジャーの直前に知覚15(リアクション扱い)の判定を行う。
成功すると、通常通り部分判定可能。失敗した場合、部分判定後、7分の8の確率で部分判定達成値0になる。
ただし、範囲以上を対象とする攻撃の場合、通常通り達成値を算出する。
==
紫音の援護を受けた銀次の範囲攻撃がボールを打ち返す。
銀次:「うおー!リーゼントマシンガン!」
更に、カルロが≪氷神の悲しみ≫をフル活用して本物のボールを見切って打ち返す。
遂に動揺するマスターブレード。
「馬鹿な、魔球マスターボールが破れるとは!」
「……どうしたマスターブレード、貴様の欲望はこの程度ではないだろう?」
「当然だ!」
「では、その欲望にふさわしい舞台に変更しようではないか」
ペルソナマスターの言葉と同時に、球場が蠢き、選手に襲いかかる。
≪C:エグザイル≫≪無機なる四肢≫≪細胞侵食≫≪異形の祭典≫。17dでCT7、ダメージが入ったら重圧と邪毒5。
銀次:じゃあ、フラッシュゲイズするぜ!
GM:だと……1個だけクリティカルして――
夏芽:≪支配の領域≫!
GM:ですよねー。命中16。
夏芽と紫音が回避、空幻が銀次を庇ってノーダメージ。
――球場は、一面の荒野と化した。
その様子も、街頭の巨大モニターに映っている。
「あいつら、あんなにボロボロなのに、まだ続けるつもりかよ」
「苦しいだろうに、何であいつらは止めねぇんだ。馬鹿じゃねえの?」
「……でも、あいつらを見てると、何か思い出さねぇか?」
「何かって、何だよ」
空幻:ワクワクを思い出すんだ!w
「良くわかんねぇけど、何か、とても大切なものを忘れちまってる気がするんだよ」
モニターには、ボロボロになりながらも立ち上がる、夏芽とリンの姿が映っていた。
GM/リン:「夏芽、大丈夫?」と心配するリンだが、その体の一部が一瞬半透明になる。
夏芽:「大丈夫だ。リンこそ無事か?」
GM/リン:「さっき言われた『島からの反発』ってやつかな。まだ大丈夫だけど、時間がかかると厳しいかも」
球場に、ペルソナマスターの声が響く。
「……ほう、まだ立つか。だが、汝らの力は奪わせてもらう」
周囲にレネゲイドの力が沈静化する物質が散布される。≪カームダウン≫4で、オーヴァードの行う全判定-8d。
GM:カルロがふらつき、それを支えようとするメイドの動きも緩慢になっている。状況を察した鏡子が、「大丈夫ですか、皆さん」と心配している。珠美が「マンガでよくある展開だけど、ラスボスが直接動いたってことは、もう後がないってことだよ!きっと、あと一息だよ!」と励まし、隣の明乃も頷く。どうやらカームダウンの影響はマスターブレードにも及んでいるらしく、魔球の切れ味が鈍っているようだ。魔球の本物を見抜く判定目標値が10に減少。
次の手番は、明乃。カームダウンの影響を受けていないので、どうにか知覚判定を通し――
夏芽/明乃:「魔球、見切ったり!」……伝承者込みで達成値33!
これでカウントは24。あと1。
空幻:で、難易度は10で、私の基準値は9なので、普通に範囲攻撃しまーす。
夏芽:「決めろ、くーちゃん!」
空幻:……≪一閃≫!
空幻がまとめて打ち上げたボールが、勢いよく場外まで飛んでいく。
「試合終了!魔球マスターボールを打ち破り、リトルバスターズの勝利であります!早速ヒーローインタビューを行うでありますよ!」
カメラに映るのは、傷だらけになりながら戦い、勝利を収めたリトルバスターズ。
映像の中央に、笑顔のリンが映る。度重なる攻撃と『島からの反発』の影響で足元はふらつき、実体化が解除されかけているが、その顔には満面の笑顔。
その様子を、モニター越しに学園中の生徒が見つめている。
紫音:「行ってきなさい」
空幻:「あなたたちは、二人で一人でしょう?」
夏芽:「そうだな……行くぞ、リン!」
GM/しねま:しねまがマイクをそちらに渡して、「では、一言お願いするであります!」
夏芽:「マスターブレードは強敵だったけど、楽しかった!」
GM/リン:「辛いことや痛いこともあったけど、だからこそ、勝ててうれしいよ!だから、これを見ている皆も、嫌なことから目を反らさないでほしいな。ね、夏芽!」そう言って、夏芽へともたれかかるリン。
夏芽:「そうだぞ、辛いことの後には楽しいことがあるんだ!」
GM:で、リンは「ごめん、疲れちゃった……ちょっと、休むね」と呟くと同時、元のボールに戻り、その場に落下する。
夏芽:「大丈夫か?」とボールを拾います。
その映像を見つめる生徒たちは、憑き物が落ちたように穏やかな表情になる。
「そうか……俺たちは、『苦痛』から逃げていたのか」
「あいつらが、あんなになるまで戦ったんだ。俺たちが逃げたら、あいつらに見せる顔が無いよな」
「ああ、『苦痛』から逃げるための仮面なんて必要ない」
「だって、俺たちみんな――」
GM&夏芽:「「仲間だもんげ!」」w
生徒たちは、次々に心の中の仮面を捨てて――タイタス化していく。
その影響を受け、【究極存在】であったペルソナマスターの仮面が揺らぎ、ヒビが入る。
クライマックス1・終了。
クライマックス2……に入る前に、朱夏の効果で全員を回復、HPをそこそこ残した状態で戦闘へ。
ペルソナマスターの仮面が揺らぎ、ヒビが入る。
「な、なぜ『苦痛の無い世界』を否定する!それこそが人間たちの願いではないのか!?」
夏芽:「苦痛が無い世界じゃ、楽しいことも楽しくないだろ!」
空幻:「……あなたは『苦痛』を無くすのではなく、私たちの『心の一部』を否定したのよ。そんな『世界』、欲しいわけがないでしょう?」
GM/ペルソナマスター:「汝ら人間は弱く、脆い存在だ。その宿命から解放されたくはないのか?我が、貴様ら人間を新たなステージ、『欠落の楽園』へと導いてやろうというのに!」
夏芽:「確かに、昔のあたしは弱かった。けど、みんなが居てくれたから、強くなれたんだ!」
ここまで、その様子を黙って見ていたマスターブレードが口を開く。
「……興が乗らんな。苦痛から逃れ続けた先には、俺が望む闘争の場は存在しない。弱い者がどうなろうと、興味はない。だが……強敵との決着は、邪魔の入らぬ場所で行いたいものだな。この場は預けるぞ、リトルバスターズ!」
風と共に去っていくマスターブレード。
「……か、勘違いするなよ。手負いの貴様らを倒したとて、俺の衝動は収まらん。ただ、それだけだ」
銀次:ツンデレかw
残されたペルソナマスターは、気を取り直して話を続ける。
「我を否定するならば見せてやろう、汝ら人間の心の奥底に潜む負の感情を。そして、我の存在が必要であると思い直すが良い!」
ひび割れた仮面から、黒い闇が広がり、全長10 mを超える巨大な人型生物の形になる。
GM:イメージ的には、『千と千尋の神隠し』のカオナシ暴走状態。
夏芽:うわー……
全身に無数の仮面があり、それぞれが負の感情を示している。
それらの仮面を見ることで、忌まわしい記憶が湧き上がってくる。
衝動判定、目標値12。Eロイス【堕落の誘い】と【原初の恐怖】により、衝動判定に失敗すると即座に浸食率が100%になり、さらに上昇する侵食率は『1D10+覚醒の基本値』に変更される。
GM:まぁ、既に全員100%超えてるから【堕落の誘い】の方は無意味なんだが。それぞれ、自分の覚醒時の記憶を呼び覚まされる、という演出。
空幻:「……嫌なことを、思い出させてくれたわね……」って、意志判定は29で成功。「大人しくしてなさい、衝動。お前を統べるのは、私よ」
GM:さすが【悪霊の主(マスターレイス)】、結局衝動判定はキャンペーン通して全部成功か。
紫音:膝をついて……判定失敗。このままだと回避できなくなるんで、≪勝利の女神≫で成功させておきます。
銀次:「うっ……おふくろ……」と失敗。
敵はペルソナマスターと、その端末5体。
端末はそれぞれ、これまでにリトルバスターズが倒してきた仮面……嫌悪、恐怖、妄想、飢餓、破壊の仮面を身に着けている。
「我が再構成した仮面だ。元の仮面よりも性能は落ちているが、貴様らを倒すには十分だ」
セットアップにEロイス【孤高の超人】で、ペルソナマスター以外全員の浸食率ボーナスをラウンドの間打ち消す。
「これが、レネゲイドを操作するということだ」
空幻:「それがどうしたの?」と、Dロイスとトレイルデータでダイスとエフェクトレベルは増えるから大して効かないぜ!w
ペルソナマスターは、イニシアで≪ブリッツクリーク≫を補助役の妄想に飛ばそうとする。4d10エフェクトを使用するので、マスターエージェント専用トレイルデータ『狂気の沙汰』でシーン中全達成値+5、ダメージ-10。
空幻:そっちもかー。
紫音:その前にこちらも≪ブリッツクリーク≫!誰が行動します?
夏芽:……ここが≪拡散する世界≫を習得してシーン化させよう。HP回復したから20点消費しても大丈夫。「行け、くーちゃん!」
空幻:「じゃあ、行かせてもらうわよ」と、フルコンボ。こちらも4d10エフェクト使ったんで――
GM:はいはいw これがマスターエージェント同士の戦闘か……w まだこっちは使用してないからダメージ軽減とか入ってないんだよねー。
空幻:達成値は……100!シーン攻撃!
夏芽:福音発生!w
GM:う~ん、避けられないんで適当に庇った。ボスと妄想以外にダメージ入って戦闘不能。(言いつつポーンを片付ける)。で、ボスの≪ブリッツクリーク≫の処理は、妄想が残りに強化して終了。蘇生エフェクトは積んでないんだよなー。
紫音の通常手番。とりあえず達成値が出ないので、マイナーでエンゲージを切ってから残った妄想に攻撃を仕掛けるが――
GM:≪シャッフル≫で対象をボスに変更。≪リフレックス:ノイマン≫≪言葉の盾≫で交渉回避。成功したので≪朧の旋風≫追加行動。
「我は仮面として拡散することにより、我は貴様ら人間の力というものの一端を得た。それを見せてやろう」
行動は、メイン開始時に『ムーンドッグ』でダメージ+5(重複する)、マイナーで≪オリジン:レジェンド≫≪オリジン:ヒューマン≫≪オウガバトル≫≪螺旋撃≫から、前のシーンと同じ8体攻撃に≪レネゲイドスマイト≫でダメージ上昇。
銀次から≪フラッシュゲイズ≫が飛んでダイスが減って達成値は51に留まるが、クリティカル上昇効果と【孤高の超人】の影響もあり、全員に命中。重圧と邪毒(5)が入る。
空幻:まぁ、全ダメージ減少20があるから、邪毒15点は効きませんけど。
GM:お前は何を言っているんだw
ボスは、次のイニシアにアージエフェクト≪天上からの誘い≫。ラウンド中、全達成値+25。
これで命中は14dCT7の基準値57、回避は11dCT7基準値45。
銀次:当たる気がしないが、とりあえず範囲攻撃。……達成値38。
GM:ボスは11dでファンブルチェックだけど……何か使う?
銀次:≪フラッシュゲイズ≫はさっき使ったんですよ。
GM:Sロイスがあるじゃないかw
夏芽:確かに、≪支配の領域≫まで入れれば確定で当たるけど……
銀次:止めておこう。雑魚には当たるだろうし。
これで取り巻きは全滅。残りはボス1体。
次のボスの攻撃は達成値78。全員に命中し、ダメージは89点。
空幻:じゃあ、ガードして弾きました。
GM:何アイツ、ラスボスより固いんだけどw
空幻以外はタイタスと≪領域の盾≫で凌ぐが、そろそろ浸食率が厳しい。
次はアージエフェクトで加速した空幻の手番。
空幻:命中97!
GM:……回避は68。ダメージどうぞ。
空幻:ダメージは94点、装甲-5扱い。
GM:だと、装甲とトレイルデータで止めて……半分弱削れた。
銀次:これで半分弱かー。
夏芽:次はここの手番だけど、あの達成値相手だとなー……とりあえず、このままだと邪毒で倒れるから、タイタスで解除して――
銀次:そうだった、ここもタイタスで解除しておこう。
紫音:あ、ここ170%超えてタイタスも少ないんで、このターンの毒で倒れます。
夏芽:……紫音のエンゲージまで移動して終了。次のターンの攻撃+『止めを刺す』を行動放棄で庇う予定。
1ラウンド目終了、2ラウンド目へ。
「どうにか凌ぎ切った、とでも思ったか?真の絶望はここからだ」
ペルソナマスターの巨体が、周囲のレネゲイドを吸収していく。トレイルデータ『眠れる獅子』により2ラウンド以降の全判定+3d。
紫音が倒れているので、銀次の手番。
銀次:「オラァ!≪マスヴィジョン≫!」……達成値は42。リアクションに≪フラッシュゲイズ≫で12dペナ。
GM:まだ160%未満か。なら『眠れる獅子』で14dになったから、2dは振れる!CT7で――
出目は9と3。
夏芽:……何かあると嫌だから、今のうちに≪支配の領域≫で9を1に!
GM:だと達成値23。……≪勝利の女神≫で+21して44で回避! もう片方が3で助かった。タイタス昇華の達成値上昇はする?
銀次:……無しで。
次のボスの攻撃で、空幻以外が戦闘不能に。空幻も残りHPが少なくなってきた。
そして空幻の手番。
今や戦場に立っているのは、たったの2人。
悪霊の主(マスターレイス)と仮面の主(ペルソナマスター)。
マスターエージェント同士の、欲望と欲望の対決である。
空幻:命中は74!
GM:回避は……63。≪勝利の女神≫はこのラウンドもう使えない!
空幻:さっきのダメージで半分弱か……Sロイス切ろう。タイタス化してあるペルソナマスターをSロイスにして昇華、ダメージ+5d10。
GM:来いよマスターレイス、俺はダメージ打消しや蘇生エフェクトなんて持ってないぞー!w
空幻:ダメージは……122点、装甲マイナス5!
GM:だと……97点抜けて、HPはマイナス8!Sロイス分が無ければ……!
最後の一撃を受け、漆黒の巨体が倒れ伏す。
「馬鹿な……我が、人類を苦痛から解放し、新たなステージ……欠落の楽園へと進ませる欲望が、このようなところで潰える、だと……」
しかし、ペルソナマスターの仮面は、邪悪な笑みを浮かべた。
「だが、これで終わりではない。人類が苦痛から逃避しようとする限り、必ずや第2、第3の我が発生するだろう。我はただ、その時を待つとしよう……」
空幻:「いいえ、それまでに人類は進化する。あなたの出番はもうないわ、ペルソナマスター」
バックトラック。
Eロイスは6つ相当。
銀次と、余裕で180%とか行ってた空幻が2倍で成功。
夏芽と紫音も3倍で成功。
エンディングへ。
『苦痛の無い世界』は終わった。
痛みも苦しみもある、けれど、昨日と変わらない世界が戻ってきた。
リンも無事に復活したが、疲労でしばらくはまともに動けないらしい。
文化祭2日目は、事件の後処理で終わってしまったが、どうにか文化祭最終日である翌日の3日目には復旧が完了。
予定通り、最終日が行われることになった。
銀次の活躍を見て、かつては敵だった不良たちが集まってきた。
パンチパーマやアフロやモヒカンなど、様々な髪型の不良が集合している。
「銀次さん、感動したッス! 俺たちにそのカッコよさの秘訣を教えて下さい!」
銀次:「秘訣……?それは、リーゼントだ!」
GM/猿飛:「流石銀次さん、マジパネェっす!」……こいつ、このセリフしか言ってないなw
銀次:「いくぞお前ら、目指すは関島制覇だ!」
空幻がクラスに向かうと、ぷらんにゃーが居た。
空幻:「あら、まだいたの?もう帰ったと思ってたわ」
GM/ぷらんにゃー:「ええ、幾つかあなたに話しておきたいことがありましたから」と。「マスターレイス。ペルソナマスターはいつの日か復活するでしょう。その時までに『人類は進化する』とあなたは言いましたが、何か具体的なプランは?」
空幻:「……実は特にないんだけど。別に、間に合わなかったらまた倒せばいいんでしょ?」
GM/ぷらんにゃー:「確かにそうですね。ペルソナマスターの目指した『欠落の楽園』、それ自体は非常に興味深いモノでしたが、やはり、人間の……いえ、人間だけではなく、レネゲイドビーイングも含め、心ある者たちの間に生まれる“絆”の力は、時として全てを超える、ということでしょうか」
空幻:「まぁ、そういうことよ」
GM/ぷらんにゃー:「さて……焦らずに次の『進化』を楽しみに待つとしましょうか。私には無限の時間があるのですから」
紫音は、蜜柑と会話していた。
GM/蜜柑:「この世界は、楽園じゃない。苦痛に満ちた、残酷な世界。けれど……いえ、だからこそ、この世界は美しく、価値がある。だから、『この美しい世界を守りたい』……それが、やっと私の見つけた願い」
紫音:「願い、見つかったんだ。良かったわね」
GM/蜜柑:「この願いを叶えるためには色々と学ぶべきことがある。……というわけで、明日からクラスメイトよ。よろしくね、紫音」
夏芽:そういや、何歳なの蜜柑?
GM:14か15。 一応、キミらの一つ下かな。同じクラスに転入するように調整してるけど。
紫音:「そうだ。私も、“取次屋”の手伝いをしたいんだけれど、良いかしら蜜柑ちゃん?」
GM/蜜柑:「ええ、もちろんよ。頼りにしてるわよ」……まずは、大量注文されたリーゼントをどうにかする作業だw
夏芽は、リンを連れてクラスまで来た。
リンは、会話には支障はないが、疲労の影響で手足を動かすのも大変らしい。
移動については、ボールに戻って運んでもらうことで何とかなった。
夏芽も疲れているので、暫くクラスで休憩中。
GM/リン:「夏芽、そろそろお腹空いてきちゃった。あ、一昨日行ったエターナルキャバルリー喫茶のメニュー美味しかったよね」
夏芽:「じゃあ、行くか」と、ボールに戻ったリンを連れて向かいます。
GM:すると、我が物顔でドルジがついていく。
夏芽:「ねこ喫茶から猫が減るのは……ぷらんにゃーが居るから別にいいか」w
向かった先では、滞りなく注文した料理が届く。
GM/リン:「夏芽、そのイチゴサンデーおいしそうだね!」と口を開ける。
夏芽:「ほら、あーん」
GM:足元では、ドルジが同様の動きをしている。「なーん」
夏芽:「何だ、お前も食べるのか?」とドルジにも。
GM/リン:「やっぱり平和が一番だよねー、ドルジもそう思うでしょ?」と聞くと、「なーん」
夏芽:「そうだな。色々あったけど、こういうのが一番だな」
――こうして、学園での『仮面』騒動は一応の決着を見せた。
しかし、リトルバスターズの戦いはこれから……であります!
~蜷川しねま先生の次回作にご期待ください~
最終更新:2018年03月30日 11:26