※エンゼルギア2ndのネタバレを含むため、キャンペーン未プレイ者はプレイしてから読むことを強くオススメします













































第3話、クライマックス戦闘。


敵はフーファイター3機と天使力空母。
フーファイターは中央の角付き機体だけが権能を持っている。

まずは空母が特技で先手を取り、権能2枚を使って攻撃してくる。PC全員を狙ってきたためミカエルを使用して対処。
さらにフーファイターの疾風怒濤により、ギアドライバー3人に追加攻撃。それぞれ回避するが、祝のアガペーが既に瀕死。

祝:「他のやつが動かなくて助かったな……」
サラ:「よく見て祝、横の2体には角がないわ!」
祝:「そういうことか!」w
クリス:「やるじゃないか。しかしいつまで持つかな」
為真:「シュネルギアを超えるシュネルギアというだけはあるかもしれないな」
セラピア:「ボルシチちゃんの歌なら相手がなんでも関係ないんだよ!」
ボルシチ:「おかあさんは私と一緒にいてくれるんだよね」
セラピア:「もちろんだよ! だからこれからも一緒にいるためにも……」
ボルシチ:「うん! おかあさんは絶対渡さないからね!」祝さんからもらったイェソドで追加行動、《招魂歌》でシーン攻撃します!

ケテルで達成値を上げ、素受け90点の攻撃をシーンにばらまくが、相手の回避や防御スキルで半分近く軽減される。
敵は全員HP100を超えていそうな気配もあり、ボルシチのアガペーが先に尽きかねない状況。

エンゲージに残った祝と為真はフーファイターに集中攻撃される。
アガペーさえあれば回避は余裕だが、当たれば実際死ぬためアガペーがHPみたいなものである。

ツバサ:「横からちょこまかと!」
雛子:「為真さん大丈夫ですか!」
為真:「3体にまとわりつかれて厳しい――」厳しいはPLの発言だw 「厄介だけど、1機ずつ落としていくしかない」

祝の支援を受けた為真の攻撃。後ろの空母が最もタフであることを考えて《奇襲》は温存。

為真:『八丈島からの』とか『ブルーハワイからの』とか謎のダ―ザインがあるから切るわw
雛子:「そうですよ為真さん、ブルーハワイとブルー八丈島の違いがわかるまでは死ぬわけにはいかないですよ!」w
為真:わからなくていい!w 160点!
GM:こいつは強いからね、まだ結構耐えてる。
祝:マジか。あとダーザイン2個なのに! 「頼むボルシチー! 正直限界が近い!」w
カナン:なんかこれ、最終的に他の3人が棒立ちしてる中、為真が敵を素殴りしてる未来が見えるw
ボルシチ:もうアガペーがギリギリ……。
カナン:そんな時こそRP。「ボルシチさん、大丈夫ですか!」
ボルシチ:「大丈夫かはわかんないけど、がんばるよ」
セラピア:「ボルシチちゃんは強い子なんだよー」
ボルシチ:「おかあさんも大丈夫?」
セラピア:「ボクはもうだめなんだよ」
ボルシチ:「おかあさーん!」w
為真:「まだ余裕がありそうだね」w

ラウンド終了直前には、角付きフーファイターがさらに追加行動。
特技の度にコストとしてHPを消費しているので、そろそろ瀕死のはず。

2ラウンド目も空母は先手を取り、権能を使いながら範囲攻撃してくる。

祝:……これケテル使わないと避けられないけど、ダーザインがもう限界なんだよな。
為真:こっちもだな。いっそアレの方がマシ?
祝:かもしれない。ボルシチお願い。
ボルシチ:じゃあ、テアテラを使います。祝さんのダーザインを復活。
祝:で、復活したサラとのダーザインでミカエルして打ち消し。
サラ:「私に任せて!」

機体に積まれたまま、通常使われないミサイル。
サラはそれらを巧みに操作し、空母の攻撃を打ち落とした。

祝:「助かった」
サラ:「私がいないととっくに壊滅してるわ」
カナン:それは本当にそうw
ボルシチ:もう1回、イェソドから招魂歌行きます!

ようやく取り巻きのフーファイターを撃破。
さらに角付きの攻撃を祝が呪詛返しでカウンターし、撃破する。

GM:しかし、ここで角付きが天使化して復活します。
カナン:あ、これ今まで天使じゃなかったのか。
為真:じゃあ……突然顔が変わるわけかw
カナン:(というか、中身クリス君じゃなかったっけ?)

天使力兵器が限界を迎えた時、機械は天使となり、現世に顕現する。
一度は崩れた機体が光を発し、肉の感触を伴って再び浮き上がった。

「……僕にはこれは付いて回るんだ。忘れかけてたけど」
改めて見る姉の顔は崩れかけた身体に張り付いている。
しかし今日は、その顔が優しく話しかけてきたような気がした。

為真:「僕はどうやら……過去に縛られるだけじゃなくなってるみたいだ。だからここで、止まったりしない。どんなに絶望的な状況でも!」
GM:結界が強くなってるのをお忘れなく。
為真:結界は《操気術》で無効化できるから大丈夫。フーファイターに攻撃、接合とケテルで44。
GM:リポスト……出目で25。奇跡使って45。
カナン:そこに《チープトリック》でマイナス7! ユウキ君に網を発射してもらおう。「シングォさん、今です!」

「いっけええ!」
ユウキの声と大砲の轟音が響き、迎撃態勢を取った天使に網が横から襲い掛かった。
ダメージにはならないが、気を取られた一瞬をついて、為真の槍が直撃する――

GM:――《難攻不落》。権能でダメージを軽減!
カナン:嘘っ、ここまで温存してたの!?
為真:「通らない……!」
祝:もうアガペー全員666なんだけどw
ボルシチ:もう1回はちょっと、攻撃できなさそう……。
為真:さすがに2度目はないはず。こいつはこっちでなんとかする。
ボルシチ:じゃあお任せして、なるべくフーファイターから距離を取ります。
カナン:為真以外の3人は全部射程が視界だからw
祝:そんなことないです! アガペー限界だけど空母をミサイルで攻撃できる!w
GM:じゃあラウンド終了時、フーファイターの追加攻撃。祝に。
祝:……これもうやることないし食らって倒れてていい?w 食らった。
カナン:ケセドで軽減。「前線基地だから用意されてた、小規模結界生成装置です!」

色々ギリギリの状態で3ラウンド目。
空母の攻撃は難なく回避するが、フーファイターの手番――。

GM:これがすごいんですよ。復活後しか使えないこのオリハルコンナイフで、《星を落とすもの》でシーン攻撃。
祝:……は!? ここでシーン攻撃!?
GM:ここで奇跡残ってたら終了だったけどさすがにもうない! 素殴り!

天使の背中から黒い羽根が舞い、島全体を覆いつくす。
基地が、海の家が、民家が、破壊されていく。
兵器のひとつにすぎなかったフーファイターは、辺り一帯を破壊する災厄と化していた。

カナン:元から避ける目なし、生身十倍則で600点ダメージ受けて吹き飛ぶ。
ボルシチ:えっと私が避けるには……。
祝:まった、俺もう何も動けないから、《身代り》でボルシチの分もダメージ引き受けて倒れるよ。リソースは攻撃に残しといて。
為真:「祝! カナン! 八丈島のみんな!」
カナン:そうだ、避難中の住民。
GM:一応だいたいは既に船の中へ避難してるはずです。
為真:ブルーハワイ!
雛子:「ここではブルー八丈島です」
為真:どっちでもいいw

祝とカナンが倒れる。
為真の攻撃で今度こそフーファイターを撃破するが、天使力空母はシーン攻撃を数度食らっただけで、未だ健在。

為真:「クリス、今度こそ君を止めて見せる」
クリス:「なかなかやるじゃないか。いいのを出したつもりなんだがな」
カナン:あ、クリスそっちだったんだ。
GM:というわけでここで空母が《疾風怒濤》で追加行動。さらに《エフライム》でシーン化。
為真:またシーン攻撃か!
ボルシチ:えーっと、ガブリエルで起こして消してもらう……?
為真:いや、でも多分かわせる。最悪リソース切ればいい。ガブリエルは本当に最後まで取っといて。

アガペーをRPで捻出しボルシチは回避。為真も出目でギリギリ回避に成功する。

為真:「皆でここに立っている限り……」……あのさ、GMがトイレに行ってるとRPでチットがもらえないんだけどw
カナン:為真は特に裁定者だもんなw
為真:クライマックス、福音イベントから合わせてもう100個ぐらいチット稼いでますよ。全部アガペーに消えてるけどw
GM:戻ってきた戻ってきたw
為真:「皆でここに立っている限り、僕は負けない!」
ボルシチ:「為真さん、お願いします」《勇気の歌》!
為真:「その仲間に……クリス、君も加わってもらう!」《奇襲》!

持てる力の全てを為真は叩き付ける。
全てのリソースを使い切って200点を超えた一撃は、しかし空母を沈めることはできない。
さらに――。

GM:槍で貫いた箇所が、周囲を巻き込むように爆発します。その200点を《黒き業炎》でお返し。
為真:そんなものまで……! 「まだ……足りないっていうのか!」
クリス:「悪いね為真。ここでお別れだ」
為真:「まだ、お別れなんかじゃ……!」

爆発で吹き飛ばされた為真の機体が海へと落ちる。
周りにはもう何もない。平和だった島も、海の家も、通信も、仲間も。
「さあ、あとは君たちだけだ」

ボルシチ:「……わたしたちは負けない」
為真:というか今気づいたんだけど、ハードシールド使う限りボルシチは絶対空母の攻撃かわせるんだよね。奇跡ないでしょさすがに。
GM:まあ、無いね。
ボルシチ:そして単体相手は《春風の楽》で攻撃できます。アガペーほとんど使わないから、しばらくは無傷で攻撃できます。
GM:……それって1回何点ぐらいでるの? あっふーん。……じゃあカットでいいかな!w
ボルシチ:やったーw
GM:春風の楽で殴り続けて終了でーす。
祝:為真も祝も海へ落ちて島が全部崩壊してる中、歌で空母が沈んでいく。いやあ1クール目ラストにふさわしいですね。

そして空母は完全に沈んでいった。
空には唯一、ボルシチとセラピアだけが残された……。















「終わったと思ったでしょ?」

突如、ボルシチの機体の頭部が吹き飛ばされる。
暗闇の中から、溶けだすように新たな機体が現れた。

「……!」
「どうだい、僕のシュネルギアは。《オルフェウス》っていうんだよ」

クリスは、フーファイターにも空母にも乗っていなかった。
これこそが、完全に隠密していたクリスの機体。
外装が吹き飛ばされてコックピットが露わになったシュネルギアに向けて、クリスは笑いかける。

「クリス君……」
「僕の任務はセラピアを連れて帰ることだからね。今回ばかりは失敗するわけにはいかなかったんだよ」
「おかあさんは渡さない!」
「ボルシチ、君に手を出すつもりはないんだけど。抵抗するならしょうがないな」

クリスは、シュネルギアの手をボルシチに向ける。
先端の鋭い爪は、同じシュネルギアの機体をも貫く武装だ。

その時、セラピアが両手を広げて立ちふさがった。

「おかあさん!」
「ボルシチちゃん。子供を守るのが親の仕事なんだよ」

オルフェウスの手に乗り、セラピアは振り返る。
クリスはそれ以上ボルシチに何もせず、セラピアを乗せて大破したシュネルギアから離れた。

「おかあさん! 行かないで、おかあさん!」

セラピアがいなくなり浮力を失ったシュネルギアは、海に落ちていく。
ボルシチが最後に見上げた視界に入るのは、振り向いて涙を流しているセラピアだった。



「…………………そうだ。
 …………………思い出した…………………おかあさん」

壊滅した島を残し、オルフェウスは飛び去って行く。
沈み切った夕日を背に、そのまま暗闇の中へと溶けていった。


【エンゼルギア2ndキャンペーン2018 エンドレスサマー 第一部完】

最終更新:2019年01月10日 23:10