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*鍋の国:ねぎ焼き屋 無名騎士藩国の祭は、各種イベントだけではない。 祭と言えば出店である。 初日は国内からの出店が目立っていたが、祭も佳境に入り、各国からの屋台も見られるようになっていた。 その中で、比較的のんびりと営業を始めた店が一軒。 『鍋の国・葱島からとりたて直送! ねぎ焼き』 個性豊かな出店の居並ぶその中で、その店は一見してオーソドックスな面構えである。 しかし、よく見るとなんだかおかしい。 鉄板は中央に向かってゆるやかに曲がっており、丸くて左右に持ち手が付いている。 ねぎ焼きは鉄板の上で焼かれているのではなく、巨大な鉄鍋の上で焼かれていた。 「よいしょっ!」 景気よくひっくり返しているのは、銀や灰色ではなく、金色の髪をポニーテールにした女性。 先日から留学と銘打って観光に勤しんでいる鍋山雨花子である。 サラシを巻いてショートパンツに半被を着こみ、すっかり祭モードだ。 わざわざ小さい丸サングラスをかけ、あやしさも抜群だった。 無名騎士藩国名物・げる屋の横に並び、醤油の焼ける香ばしい香りを漂わせている。 そこにやってきたのは、これまた金髪の集団。 鍋の国からイベントに参加するためにやってきていた鍋村藤崎、まき、鍋衣千世の3人である。 「あ!いました!」 「久しぶりねー。 どう?売れてる?」 「どうもでーす! ま、結構コンスタントに出てますよ。」 「なるべくでかい鉄鍋を送れって言うからどうしたかと思ったら、屋台をやりたかったのか。」 雨花子は祭が始まってすぐに入国していたのだが、見ているうちに自分も屋台をやりたくなってしまった。 そこで思いついたのがねぎ焼きだった。 (※ここで解説。鍋の国では鍋に適した各種野菜を栽培していますが、葱島の広大な畑で生産している葱が自慢の野菜の一つです。) 「祭でさばくなら、携帯性も欲しい! たまには鍋は鍋でもこんなのもありでしょ!」とつい先日突然の思いつきで、雨花子は本国に連絡をとっていた。 「へへへ。せっかく寄ってくださったお礼に、皆さんに焼きたてをサービス!どうぞ!」 「やった! 気がきくねぇ。」 焼きたてをパックではなく紙皿にのせ、口の細い容器からマヨネーズを手早くしぼり、鰹節を散らして完成。 新鮮な葱が香り、湯気で鰹節が踊る。 おお~と拍手と歓声が起こった。 いつの間にやら店の周りには匂いにつられた客が少しずつ集まっていた。 「ねーちゃん! 一つくれ!すぐ食うから皿な!」 「俺も! マヨネーズ多めで!」 「すいませーん、私はパックで3つくださーい!」 「おかあちゃん、わたしもおなかすいたよ~。」 並ぶ客の邪魔にならぬよう、鍋の国の面々はやや離れたところに移動してねぎ焼きをつつきながら店を見ていた。 パックに詰めたストックも、もうすぐ尽きそうだ。 「・・・お手伝いしていった方がよさそうですね。」 「そうかもね・・・。」 「俺ここでも働くのか~。 よし、とっとと食って、行くか!」 藤崎氏はやれやれと万年凝りがとれない肩をごきごき鳴らし、即座にねぎ焼きを大口開けて頬張り、女性陣もペースを上げた。 強力なお手伝いさんたちを得たこの日、ねぎ焼きの売り上げは格段に伸びたという。 ----
*鍋の国:ねぎ焼き屋 無名騎士藩国の祭は、各種イベントだけではない。 祭と言えば出店である。 初日は国内からの出店が目立っていたが、祭も佳境に入り、各国からの屋台も見られるようになっていた。 その中で、比較的のんびりと営業を始めた店が一軒。 『鍋の国・葱島からとりたて直送! ねぎ焼き』 個性豊かな出店の居並ぶその中で、その店は一見してオーソドックスな面構えである。 しかし、よく見るとなんだかおかしい。 鉄板は中央に向かってゆるやかに曲がっており、丸くて左右に持ち手が付いている。 ねぎ焼きは鉄板の上で焼かれているのではなく、巨大な鉄鍋の上で焼かれていた。 「よいしょっ!」 景気よくひっくり返しているのは、銀や灰色ではなく、金色の髪をポニーテールにした女性。 先日から留学と銘打って観光に勤しんでいる鍋山雨花子である。 サラシを巻いてショートパンツに半被を着こみ、すっかり祭モードだ。 わざわざ小さい丸サングラスをかけ、あやしさも抜群だった。 無名騎士藩国名物・げる屋の横に並び、醤油の焼ける香ばしい香りを漂わせている。 そこにやってきたのは、これまた金髪の集団。 鍋の国からイベントに参加するためにやってきていた鍋村藤崎、まき、鍋衣千世の3人である。 「あ!いました!」 「久しぶりねー。 どう?売れてる?」 「どうもでーす! ま、結構コンスタントに出てますよ。」 「なるべくでかい鉄鍋を送れって言うからどうしたかと思ったら、屋台をやりたかったのか。」 雨花子は祭が始まってすぐに入国していたのだが、見ているうちに自分も屋台をやりたくなってしまった。 そこで思いついたのがねぎ焼きだった。 (※ここで解説。鍋の国では鍋に適した各種野菜を栽培していますが、葱島の広大な畑で生産している葱が自慢の野菜の一つです。) 「祭でさばくなら、携帯性も欲しい! たまには鍋は鍋でもこんなのもありでしょ!」とつい先日突然の思いつきで、雨花子は本国に連絡をとっていた。 「へへへ。せっかく寄ってくださったお礼に、皆さんに焼きたてをサービス!どうぞ!」 「やった! 気がきくねぇ。」 焼きたてをパックではなく紙皿にのせ、口の細い容器からマヨネーズを手早くしぼり、鰹節を散らして完成。 新鮮な葱が香り、湯気で鰹節が踊る。 おお~と拍手と歓声が起こった。 いつの間にやら店の周りには匂いにつられた客が少しずつ集まっていた。 「ねーちゃん! 一つくれ!すぐ食うから皿な!」 「俺も! マヨネーズ多めで!」 「すいませーん、私はパックで3つくださーい!」 「おかあちゃん、わたしもおなかすいたよ~。」 並ぶ客の邪魔にならぬよう、鍋の国の面々はやや離れたところに移動してねぎ焼きをつつきながら店を見ていた。 パックに詰めたストックも、もうすぐ尽きそうだ。 「・・・お手伝いしていった方がよさそうですね。」 「そうかもね・・・。」 「俺ここでも働くのか~。 よし、とっとと食って、行くか!」 藤崎氏はやれやれと万年凝りがとれない肩をごきごき鳴らし、即座にねぎ焼きを大口開けて頬張り、女性陣もペースを上げた。 強力なお手伝いさんたちを得たこの日、ねぎ焼きの売り上げは格段に伸びたという。 &ref(img20070529145932.jpg) ----

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