第3次天界大戦


4年目に入りついにエデンは神の独裁国家として独立。
そして第2次天界大戦の時に神が目をつけていた優秀な兵士を3人エデンの新たな住人とした。
神は国民一人一人に自らの意思を伝えるべく演説を行った。
スパイには「戦いのセンスがねぇ」と、
二等兵には「戦いの技術がねぇ」と、
機動歩兵には「声が小さい」と、
兵士見習いには「それなりに働け」と、
ある女性「ぴぃ」は戦場では力がないからと軍の作戦参謀に、
お姫様は神の側近として炊事を任された。

スパイは神を暗殺するチャンスを狙うようになるが、当然ながら神は隙を見せず、
スパイの作戦はほとんどが未遂に終わる。
ある日、スパイは外国にて神暗殺のためのトレーニングを積んでいるうちに誤って転倒、
不覚にも左足首を複雑骨折してしまう。(一説によると男はスパイ活動の為に、足にはヒビしか入っていないくせに複雑骨折したフリをしていたのではないかとも言われている)
この事が神の逆鱗に触れ、戦士としての自覚を問われたスパイは、
神に復讐するべくスパイではなく、完全たるアサシンとして活動を始めることになる。

なお、スパイが神から信用されなくなったのもその頃である。
それからと言うものスパイはエデンの弱点を発見しても、その事は誰にも言わず一人胸にしまい、エデンの滅亡を密かに願うのであった。
こうしてエデンの軸は少しずつではあったが亀裂が生じ、ズレが目立つようになってくる。


読者の皆さんが気になっているのは食糧事情であろう。
大戦中に軍から支給される食料は主にお姫様が用意していた。
ある日、神からの命令で二等兵と機動歩兵、スパイの4人は別の部屋で食事を取るように言われ待機していると、カレーライスが運ばれてきた。
まずはスパイが一口毒味をしたが、味がないという事が判明。
4人はカレーを食すも、拷問並みの時間を過ごさざるを得なくなってしまう。
しかし何か食べない限り、戦地で力を出す事ができなくなってしまうと考えたスパイは、カレーのおかわりをもらいに行く事を決意する。
その時に軍では高価なために滅多に拝む事ができないと言う伝説のスパイスを金庫から入手する事に成功。
スパイスの一件で兵士Aが洗脳から解け、共にスパイの道を歩むようになる。
神は日が進むごとに住人や兵士達を罵るようになり、オーラを身にまとうようになった。(実際に神のオーラは見えないが、神が発するフローラルな臭いが身にまとう事からオーラと作戦参謀が命名する)
住人達のストレスが溜まる中、スパイが久しぶりにアサシン活動を行う。
スパイは唯一神の隣りで眠る事が許されていたので、1週間かけて「夏の夜の快眠キャンペーン」を実施。
効果は抜群で、神はシルクの布を顔にかけて心地よく眠ったのではないかと伝えられている。
しかし、その時の本当の神の状態は未だに誰にも分からないのである。
第3次大戦に入り約1週間経った頃、神は自分の身に危険を感じたのか、突然スパイをエデンから追い出した。
その数日後、エデンでは反戦運動が起こりかけるが、兵士Bが影で支えてくれたお陰で何とか無事に終焉を迎える事になった。この反戦の様子を「エデン浜の乱」という。
しかし、住人や兵士と神の関係はもう以前のような関係は続かない事を一部の住人や兵士は気づいていた。
神とスパイの間にできた壁は、かつてある国を東西に分裂させていたという壁よりも分厚く誰にも砕く事はできないのであった。

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最終更新:2010年05月09日 21:46