——それはある日曜日の昼下がりのことだった。
ファル「そうだ、ギルドを作ろう」
ミシェル「はぁ。何寝ぼけたこと言ってるんですか?」
この一言が全ての始まりであった。
ミシェル「教会から帰ってくるなりどうしたんですか」
ファル「いやー今日は日曜の礼拝のついでに叡智神の神官殿に頼んで神託を授かってきてな」
ミシェル「はぁ、それでどうだったんですか」
ファル「聞いての通り、ギルドを作れだとさ」
ミシェル「いやいや、神託ってそんなざっくりしたものなんですか?」
ファル「いやーそれがどうもそうみたいだぞ」すっとぼけ
ミシェル「…ギルドを作るってことは、まさかここに腰を落ち着けるってことですか?」
ファル「おう、そうだ。放浪するのも飽きてきたしなぁ」
ミシェル「それでギルドを作るって言ったってどうやって?」
ファル「ん、建物自体は錆鉄鉱石店の旦那から昔使ってた工房を譲ってもらったぞ」
ミシェル「え、もうそこまで話が進んでるんですか」
ファル「ああ、さっき帰りがけに頼み込んだら二つ返事でOKくれたよ」
ミシェル「そんな簡単にいくものなのですか?」
ファル「さぁね。とにかくこれから改装工事始めるぞー!」
そこからのファルシオンの行動は早かった。
工房を改装してギルドホーム兼酒場へと変貌させ、中央区に赴いて正式にギルドとしての運営許可を取り付けた。
こうして新たな歴史の語り部達の物語は始まる。
最終更新:2018年08月17日 16:13