875 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/15(月) 03:57:01 ID:???
プル「男の子と仲良くしたいなら、やっぱり女の子らしい所をみせてアピールしなきゃ!
お菓子つくるとかさ!パフェとかパフェとかパフェとかつくれる女の子って
きっと魅力的だと思うなー!」
プルツー「――と姉さんに言われた」
オルバ「それはプルがパフェをつくってほしいだけだろ」
プルツー「私もそう思う。しかし姉さんの言うことも一理あると思う」
オルバ「そうかい。ならお料理でもなんでもすればいいだろ」
プルツー「それはいいのだが、ヘタに同姓に頼むと翌日には噂が広まってそうで……」
フェルト「クリスが冷やかす姿が浮かぶ……」
オルバ「口の堅い子に頼めばいいだろ。ファとか」
プルツー「お前は女子の伝達網を舐めている!NTとかカテゴリーFとか、そんなチャチなもんじゃ決してないんだぞ!」
フェルト(コクコク)
オルバ「そうかい」
プルツー「だから男でお菓子作りの上手な奴を知らないか?なるべく口の堅い奴だ」
オルバ「いる」
フェルト「紹介して!」
オルバ「君たちの目の前にいるんだよ」
プルツー「………」
オルバ「疑ったな?今、疑ったろう!」
フェルト「だって想像…………意外と似合う?」
プルツー「たしかに、お菓子職人の服は似合いそうだな」
オルバ「人を見かけで判断するのはよせ!僕がお菓子作りが得意なのはな、いつも砂糖が手に入る生活をしてるからだ!」
フェルト「なるほど」
オルバ「糖だけでは味気ない食生活を少しでも改善しようとした結果がこれだよ!
メチャメチャあまあま人達が常に見せた、桃色のせいだったりするんだろうね
ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!」
プルツー「落ち着け、オルバ!」
オルバ「…………まあいい。そういう訳だから、お菓子にはちょっと自信がある。教えてやらなくもない」
プルツー&フェルト「「お願いします」」
876 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/15(月) 03:59:01 ID:???
シャギア「では私とオルバで教えるとしよう」
オルバ「それで、何をつくるんだ?パフェか?」」
プルツー「パフェなんて持ち運べないものは無理だ。携帯に便利なものがいいだろう」
フェルト「そうね。ロックオンも狙撃の時に片手にパフェだと食べづらいと思うし」
シャギア(……その機能性重視が女の子から自分を遠ざけていると気付かんのだな)
オルバ「ではオーソドックスにクッキーでもつくるか」
プルツー&フェルト「「ラジャー!!」」
シャギア「ところでフェルト嬢、調理場にツナギは不衛生だろう。ちゃんと我々のように糊の利いたパティシエ服を用意したまえ」
プルツー(やっぱり似合っている)
フェルト(でもなんでフリフリがついているんだろう?)
オルバ「プルツー、これは無塩バターじゃないじゃないか!」
プルツー「バターはバターだろ!」
シャギア「……フェルト嬢、これはマーガリンだぞ」
フェルト「バターとマーガリンって違うの?」
オルバ「もういい、お前は卵を割るな。鶏に謝れ」
プルツー「なんだと!」
オルバ「どうせ混ぜるんだ、拘るな!この失敗したやつから殻を獲ればいいんだ」
プルツー「そんなのは私のプライドが許さないんだよ!!」
シャギア「フェルト嬢、確かに卵を買ってこいと言ったが、これはウズラの卵だ?」
フェルト「たくさん割れば大丈夫」
オルバ「柔らかくなったバターを掻き混ぜるんだ、空気をよく含めてな。途中で砂糖を加えろ」
プルツー「ふふふ、ふはははは!!楽しいよ、コレ!!」
オルバ「(ただの力仕事だろ……)途中で砂糖を加えろ、次にお前が散々犠牲をだした溶き卵を半分加えるんだ」
シャギア「フェルト嬢、掻き混ぜるのにはヘラか泡立て器をつかいたまえ」
フェルト「……こっちの方が楽」
シャギア「電動ドライバーで料理など、
ガンダム家の次兄でもやらないぞ」
877 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/15(月) 04:01:23 ID:???オルバ「なんで卵を全部入れた!人の話を聞いていなかったのか!」
プルツー「煩いな!卵を二倍入れたなら、バターや砂糖も二倍にすればいいだろう!」
オルバ「おい!!せめて常温に戻……」
プルツー「混ぜてるウチに温まるよ!」
シャギア「オルバは全卵か、私は卵黄だけを使うぞ……ウズラの卵のな」
フェルト「黄身と白身を分ける作業……楽しい」
シャギア(細かいことが好きなのか?)
プルツー「次は薄力粉を入れるんだろう!やってみせるさ!!」
オルバ「袋からそのまま注ぐなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
プルツー「大声を出すなよ、粉が飛ぶ」
オルバ「ちゃんと振るっておかないと玉ができるだろうが!というかお菓子作りは分量が命なんだぞ!!」
プルツー「ちょっとぐらいの誤差なんて大丈夫だって」
オルバ「大丈夫じゃないのはお前の頭だ!!」
プルツー「なんだと!賢しいだけのカテゴリーFが!!」
オルバ「レシピのコピーもできない、コピーNTが偉そうにするな!」
プルツー「…ッ!!き、貴様……言っていいことと悪いことが……」
オルバ「う……な、泣くな!!生地がしょっぱくなるだろう!」
プルツー「な、泣いてなんかいない!」
シャギア「ふむ、生地も纏まってきたようだな」
フェルト「うん」
シャギア「……何を入れようとしている?」
フェルト「冬虫夏草……身体にいいって、妹蘭にもらった」
シャギア「フェルト嬢、初心者の陥りやすい罠の一つに要らぬオリジナリティを出そうとするというのがある」
フェルト「でも妹蘭、冬虫夏草のサンドイッチとか作ってるよ?」
シャギア(五飛も不憫な……)
フェルト「だから大丈夫」
シャギア「フェルト嬢、生地の全部に入れるより生地を二つに分けて片方だけに入れればいい
そうすれば二種類のクッキーを作れるではないか」
フェルト「なるほど」
シャギア(後で冬虫夏草入りのクッキーだけ除いておくとしよう)
プルツー「見ろ!キュベレイの形のクッキーだ!!」
オルバ「立体にするな!パンじゃないんだぞ!この厚さで中まで熱が通るか!!」
プルツー「せ、せっかくの力作なのに……」
オルバ「その器用さをなぜ別の所で活かせないんだ……」
シャギア「ほう、ジャムクッキーか」
フェルト「うん、真ん中にジャムを入れる」
シャギア(この程度のオリジナリティなら可愛いものだな……)
フェルト「ドリアンジャム……」
シャギア(ぬぉおお!?危険なモノを販売する店め、メガソニックしてくれよう!!)
878 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/15(月) 04:03:06 ID:???プルツー「ふははは!できたぞ!!」
オルバ「なにができたぞ!だ!九割ボクの作品じゃないか!」
プルツー「な、なにを!それは今回が初めてだったからで、次からはひとりでできるぞ!」
オルバ「N○Kに謝れ、ひとりで○きるもんに謝れ」
フェルト「……できた」
シャギア「ポリ袋に無造作に入れるのはよしたまえ。こうやって綺麗にラッピングしなくては」
フェルト「…………できない」
シャギア「……市販のモノでもいいラッピングの袋がある、そう自分のセンスを悲観するものではない」
オルバ(……兄さん)
シャギア(ああ、分かっている。このレベルで彼女達を野に放つのは……)
オルバ(フロスト兄弟の沽券に関わる事態だね)
シャギア(うむ、マトモになるのに最低一ヵ月は必要だろうな)
そして一ヵ月後
879 名前:通常の名無しさんの3倍 :2008/09/15(月) 04:05:40 ID:???
プルツー「おい、噂になっているぞ!!」
オルバ「僕はお前がお菓子の練習をしているなんて他人に喋ってなんかいない」
プルツー「そうじゃない!そっちはバレてないんだ!」
オルバ「そっちはって、他に隠し事なんかないだろう」
プルツー「わ、私とお前がだな、そ、その付き合ってるとかいないとか……」
オルバ「はぁ!?」
プルツー「他の者には秘密でお前と練習をしているのが誤解されて……だが、お菓子をつくってるとは言えず……」
オルバ(嘘がつけない奴……)
プルツー「ジュドーからは心配されるし!」
オルバ(失礼な奴め)
プルツー「お前が男の癖にお菓子など作れるからいけないんだ!」
オルバ「頼んだのはお前だろう!このサックリとした歯ごたえのあるクッキーを作れるようになったのは誰のお陰だ?僕だ!
しっとりとした控えめな甘さのカステラを作れるようになったのは誰のお陰だ?僕だ!今、冷蔵庫で冷やしている羊羹は……」
プルツー「ええい、それには感謝してやる!!」
オルバ(これだからNTは…ッ!!)
ロックオン「なんでアンタが俺の見舞いにくるんだ?」
シャギア「いや、世の中には不可能な事というのは存在するのだ」
ロックオン「はぁ?」
シャギア「病院食では物足りないと思ってな、シュークリームなど持ってきた」
ロックオン「病院食が物足りないだって?何言ってやがる!!こんなに旨いもんはねぇぜ!!」
シャギア「泣くな、ロックオン」
ロックオン「うるせぇ!!男には引けない時があるんだ!!」
シャギア(私はパンドラの箱を空けてしまったのだ……)
ロックオン「そりゃ最近はフェルトも明るくなったさ!リリーナさんとかカガリさんとかとも仲良くしてて
あの引っ込み思案のフェルトが、フェルトが、自分から
交友関係を拡げようと……
だから、だから、俺の胃袋が狙い撃たれるぐらい、なんだってんだ!!」
シャギア「ロックオン……私にできることなら何でもしよう!私にできることならば!!」
ロックオン「なんだかわからねぇけど、アンタいい奴だな」
シャギア「……うぅっ!!」
刹那「ガロード、シャギア=フロストにお礼を言っておいてくれ」
ガロード「へ?」
刹那「ロックオンが療養中にCBの活動を援助してくれた、
ガンダムだ」
ガロード「アイツが?……なんか裏があるんじゃないのか」
刹那「奴もガンダムパイロットだ、裏があるはずがない」
ガロード「はいはいガンダムガンダム。わかったよ」
刹那「ああ、頼んだぞ」
ガロード(取り敢えず今度あったらサテライトキャノン食らわせておこう)
最終更新:2013年09月20日 22:19