リビング…コウが雑誌を読んでいるとシローがやって来てコウに声をかけた。
シロー「コウ、今時間はいいか?」
コウ 「別にかまわないけど何?」
シローはやや切り出しにくそうだったが、意を決したように話し出した
シロー「…今まで何も言わなかったがコウ、やっぱりパープルトンさんとはわかれた方がいい。」
コウ 「シロー兄さん!?」
シロー「今までアムロ兄さんの方針に従ってなにも言わなかったが、お前は間違ってる!」
コウ 「兄さんは一体なにをいいたいんだ!」
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(十数分に亘る口論…次第に堂々巡りに)
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シロー「彼女はお前を弄んでいるにすぎない!それがわからないのか!」
コウ 「兄さんにはアイナさんって素敵な彼女がいて、仕事でも信頼できる仲間がいる!
だけど僕にはニナしかいないんだ!」
シロー「ウッ!(コウの
交友関係想像し言葉に詰まる)しかしだからと言って彼女を選ぶのは不幸だぞ!」
コウ 「それを認めるのはオレにとって屈辱なんだ!」
シロー「…表に出ろ!その性根を殴ってでも直してやる!」
コウ 「僕は勝って交際を認めさせる!」
シロー「クソ!EZ8の改修さえ終わっていれば!シロー・アマダ!陸戦型ガンダム出すぞ!」
コウ 「たとえ兄さんでも譲るわけにはいかないんだ!コウ・ウラキ!発進します!」
シロー「どこだ…コウ…どこから撃ってくる…」
GP-01のビームライフルを警戒して、シローは火力の高いキャノンではなく取り回しの自由の利くマシンガンを
装備させていた。
シロー「レーダーに反応は…なにッ!空中だと!」
あわててシローは上空にカメラをまわした。巨大な影が一瞬映る。
シロー「あのサイズ、まさか…GP-03Dを出したのか!いつの間に大気圏内で使えるように…」
そこにコウからの通信が入った。
コウ 『こんどだけは負ける訳にはいかないんだ!オレはニナと添い遂げる!』
シロー「それはオレの台詞だぁー!!!」
コウ 『だが、上を取った!兄さんあなたの負けだ!』
シローはあわてて真上を見た!
巨大な塊が浮かんでいる。デンドロビウムよりはるかにデカイ。
その影の下にデンドロらしい物体があったが、メガビーム砲が無い。
…どうやらバランスが取れないので砲身をぶった切ったらしい。
シロー「……(´・д・`)……バルーンで浮かんでいるのか?」
コウ 『そうだ!どうしても勝つって決めたんだ!』
シロー『…サンタやイズミヤのバルーンまで持ってくることはなかっただろう…?』
コウ 『こいつの重さを支えるのに五十や六十のバルーンじゃ足りなかったんだ!』
シローはやれやれといった風に首を振った。
シロー「しかし、そいつに下方攻撃の武装はあったかな?」
コウ 『・・・しまったぁ~~~!!!』
コウは慌ててデンドロを動かそうとした。が、
シロー「遅い!」
マシンガンを真上に向けて、バルーンのかたまりを打ちはじめる。
シロー「お前の幸せを祈っての事だ、怨むな!」
コウ 『うわ~~~!!』
バルーンが次々と破裂し、支えを失ったデンドロはあっというまに落ち始めた。
シロー「オレの勝ちだ!」
が、シローは忘れていた。
デンドロが自分の真上にいた事を。
シロー「∑(;゚Д゚)オレハバカダーーー」
デンドロはもちろん、落下の衝撃を至近で喰らった陸戦
ガンダムも大破。
結果はドローということでうやむやになり、コウは今でも幸せなのかどうかわからない日々を過ごしている。
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コウ・ウラキ シロー・アマダ 喧嘩
最終更新:2017年06月16日 19:48