(
428 さんの駅前商店街ネタを勝手に継承してます)
夕方、商店街にて、
ウッソ「二月は節分とか、太巻きとか、色々イベントがあって退屈しないよね。シーブック兄さん」
シーブック「そうだな。そろそろバレンタインも来るし……、ウッソはどうなんだよ?
酒楽隊の人達とか、園芸部の女の子達とか、マーベットさんとか、
それにシャクティだろ?一杯貰えて羨ましいなぁ……ふぅ(遠い目)」
ウッソ「そんな事ありませんよ!そんなに貰ったらホワイトデーのお返しも大変だし……、
あ、兄さんだって、セシリーさんが居るじゃないですかぁ!」
シーブック「え?そうか……貰えると、いいけどなぁ……(セシリーの気持ち、イマイチ分らないんだよな)」
カテジナ、店から出てくる「あら?ウッソ君。それに
シーブック君じゃない?」
ウッソ「 Σ(゚Д゚;) カテジナ先生!?何でこんな処に?」
シーブック、店の看板を見て「『花と雑貨の店 ルース商会』!?こ、これは!!」
カテジナ「授業が入っていない合間の副業として花と雑貨の店を始めたのよ!ウッソ君」
シーブック「教職者が、副業をやってる?」
カテジナ「ウチの学校は私立だから就業規則が甘いのよ!というか、ぶっちゃけ何でもアリなのよ!」
ウッソ「そ、そんなのぉ~~、カテジナ先生は、校舎の二階の職員室で物思いにふけったり、
盗み撮りする僕を馬鹿にしていてくれればよかったんですよ!それが……。花と雑貨の店なんか始めてぇ!!」
カテジナ「私立と言っても代用教員の給料は安いの。給料が高かったら、
こうはならなかったし、店も開こうなんて思わなかったのよ。ウッソ君、それが何故分らないの!」
ウッソ「そんな理屈!!教員の副業として商売をする人から、僕は花など買いませんよ 」
(学校では園芸部なので、植物を売る商売には拘りがあるらしい)
シーブック「ウッソ、それは言い過ぎだぞ!(ウッソはカテジナ先生の事になると熱くなる。困った奴だ)」
シーブック「折角通りかかったんだし、何か買うのが礼儀ってもんだろ?な」
ウッソ「(不満顔)……そ、そうなんですか?」
カテジナ「流石!シーブック君。お兄さんだけあるわ。狭い店だけど、どうぞ見ていってね」
店内を物色するシーブックとウッソ、
シーブック「(店の置くにある一輪の白い花を見つけて)あれ……花なんだ。セシリーが欲しがってた花なんだよ!」
(セシリーがTVで世界の花博のニュースを見て、凄く欲しがってた珍しい花だ!こんな処に……)
カテジナ「あら?お目が高いわね、シーブック君。あれは遺伝子操作を重ね、品種改良された
珍しい花で、とっても貴重な品種よ!OPEN記念の客寄せとして特別に仕入れたの」
シーブック「(指した指が震えてる)あ、あの花は……幾らですか?」
カテジナ「
残念だけど、この花は非売品でOPENキャンペーン用の景品なの……。
欲しかったら、ウチの店で\500お買い上げ毎に配っているスクラッチカードを削って当ててね。
特賞があの、(奥の白い花を指して)お花になっているから」
シーブック(チィ………。抱き合わせ商法か……)
ウッソ「そんな商売おかしいですよ!カテジナさん!!」
カテジナ「甘いよねえ!坊や!!目玉商品を武器に他の在庫を一掃させる。これは小売商売の鉄則よ!」
ウッソ「そんなの、消費者の心理に付け込んで……、汚い、卑怯ですよ。辞めて……辞めて下さい」
カテジナ「そんなにあの花が欲しいのなら、スクラッチカードを削って当ててごらんよ、坊や」
シーブック「や、ウッソ、仕方ないさ……(ノートとボールペンを持って)これ、下さい」
カテジナ「シーブック君はモノ分りがいいわね、聞き分けがいい子にはカードを一枚オマケよ」
二枚のカードを削ったシーブック。しかし、何れもハズレ……
シーブック(こ、これは地獄か?…………(;´Д`) いや、諦めないでかぁ!!)
カテジナ「あら、残念………。又来てね(何度挑戦してもハズレクジしかないわよ ( ̄ー ̄)ニヤリ)
後日、
カロッゾ「ふはははは、シーブック君。今月もご苦労だったね。ほら、バイト代だよ」
シーブック「ありがとうございます!カロッゾさん!!じゃ、僕は用事があるんで失礼します」急いで店を出る
カロッゾ「ふむ、あんなに急いで何処へ?かなり慌てていたようだが……」
商店街、ルース商会にて……、未だに特賞の花は飾ってある。
カテジナ「いらっしゃいませ~!」
シーブック(今月でもう何度だろ?この店に通うのは……)
カテジナ「あら?シーブック君。又、来てくれたの?」
シーブック「(給料袋をレジに置いて)こ、これで買えるだけこの店の品物を下さい!!!」
カテジナ「おやまぁ、トチ狂って店の在庫全部、買う気で来たのかい?(袋の中身を調べ)それじゃ、ハイ。
先にスクラッチカードを渡しておくわ。丁度100枚よ」
シーブック「買い捲ればハズレはしないんだぁ!!」
凄い勢いでスクラッチ削るシーブック
店先を通りがかったビルギット、その様子を見て「シーブック……。お前、正気かい!?」
シーブック(ご免よ!ロラン、今月のバイト代入れられなくて……ああ、又ハズレか…これもハズレ…クソッ、まだまだぁ!!)
数年後、酒楽隊の店にて、
ビルギッド「前さ、シーブックって、パンを焼く事に関してはスペシャリストが居たんだよ。
そういうのって大概個人的には不幸だったんだよな?」
マヘリア「へーそうなんですかぁ」
よく分らんけど(終)
最終更新:2017年07月06日 08:48