556 名前:咆哮哀歌 4-1/4 :2010/05/20(木) 03:36:01 ID:???
554の続き

 チュンチュン…

アムロ「連続ザク襲撃事件、ねぇ…」
アル「万死に値する!」
ロラン「アル! 死、なんて軽々しく口にするんじゃありません」
アル「は~い…」
ドモン「そんなに手強い相手だったのか?」ガツガツ
シーブック「う~ん…俺が駆けつけた途端に、逃げに入りましたからね…。
      実際の戦闘力となると、ちょっと良くわかりません。
      …状況判断はかなり早いんじゃないでしょうか。
      思い切りが良いというか、割り切ってるというか」モグモグ
アムロ「状況を限定して、その中で全力を発揮するタイプだな。
    局地戦型のMS乗りに多い特徴だが…」バサリ
カミーユ「つまり、想定外の事態になればまず撤退?」
シロー「バーニィはミノフスキー粒子でレーダーを殺された直後に奇襲を受けたそうです。
    一撃離脱の奇襲戦法に特化したMSとパイロット、って所でしょうか」ハグハグ
ギンガナム「まるで伝説に聞くニンジャのようであるな!」ガツガツ
シロー「忍者か…」
コウ「確かに、シュバルツさんなら出来そうだけど」
ドモン「むぅ…しかし、シュバルツは正面から戦っても強かった。
    そんな姑息なマネをする必要はない!」
ガロード「そもそもシュバルツさんがそんなことやる動機がないでしょw」
ギンガナム「と言うかだな、なぜそこでシュバルツ殿の名が出る?」

 チュン チュン チチチ…

ギンガナム「む? 小生、なにか変なことを言ったであるか?」
 言葉に詰まる一同。
 アレを忍者として説明していいものか?
アムロ「………」
マイ「アムロ兄さん、どうかなさいましたか?」
 曰く言いがたい雰囲気の兄弟たちの中で一人、
 深刻に考え込んでいるアムロにマイが声をかける。
アムロ「ん? ああ、いや。 なんでもない」
セレーネ「なぁに? 兄さん、忍者に知り合いが居るとか言い出さないでよ?」
ギンガナム「ほほう、それは興味深い! 現代に生きる最後のサムライとして、
      是非とも手合わせを所望してみたい所である!」
ロラン「ギンガナムさん、月光蝶は禁止ですからね。
    さあさあ皆! 急がないと遅刻しますよ!」




557 名前:咆哮哀歌 4-2/4 :2010/05/20(木) 03:37:53 ID:???


アウル「スウェンー、腹減ったー。 なんか…お、あるじゃん」
 ダイニングテーブルの上におかれていた大振りの缶詰を取り上げるアウル。
スウェン「ドッグフードだが…食うか?」
アウル「な゛っ!」
スティング「アウル、人としてそれは止めとけ…」
ステラ「どっぐふーど?」
スティング「犬の餌だよ」
アウル「なんでそんなもんが置いてあるんだよ!」
スウェン「ス○ムと間違えた。 安かったんでな」
アウル「んなもんと間違えるなっ! つーか、間違えなくても◎パムかよっ!」
スウェン「…ここ三ヶ月ほどは、肉料理によく使ってるが…不味かったか?」
ステラ「すぱ●?」
スティング「安くて量はあるけど、油と塩がすげーって肉の缶詰。
      味がくど過ぎて、二口と食えたもんじゃないんだが…」
ステラ「ふーん… スティング、物知り…」
スウェン「要は油と塩を抜けば、調理済みの肉だ。
     そのまま食うんじゃなければ、やりようはある」
ステラ「ステラ、スウェンのご飯好きー♪」
スウェン「そうか」ナデナデ
ステラ「うぇい♪」
スティング「気づかなかったぜ…」orz
アウル「バックバク食ってたもんな、スティング」
マリュー「スウェン…恐ろしい子!」
ネオ「…ちょっとは見習おうな」


558 名前:咆哮哀歌 4-3/4 :2010/05/20(木) 03:40:00 ID:???
アウル「それで、これどうするんだよ」つ【ドッグフード】
ステラ「………」ジーー
スティング「アウル、食うか?w」
アウル「食うかっ!」
ステラ「………」ジーー
スウェン「…処分するしかないな」
マリュー「まぁウチにはワンちゃんいないしねぇ」
ネオ「ご近所…にもちょっといないか」
ステラ「………」ジーー
スティング「………」
アウル「…おい」
ステラ「うぇい?」
アウル「ガイアはこんなもん食わねーぞ?」
ステラ「うん。 ねースウェン、これ、捨てちゃうの?」
スウェン「ああ。 ここじゃ犬は飼えないしな」
ネオ「…ごめんね、借家で」イジイジ
ステラ「じゃあさじゃあさ、これステラが貰っていい?」
スウェン「別に、かまわないが」
ステラ「うぇ~~~い♪」
アウル「おいおい…」
スティング「まさか、食う気じゃないだろうな」
マリュー「どうするの?」
ステラ「うぇい? クr…あ、えっと、えっと、シン! シンにあげるの!」
アウル「ちょ」
スティング「よし! 食わせてやれ! 俺が許す!」
ステラ「うぇい!」
アウル「おいィ!?」
ステラ「シンのトコロ行ってくる!」
 大ぶりの缶詰を手に、少女は走り出す。
ネオ「あ、おい!」
マリュー「…あの子、本気でシンにあれ食べさせるつもりなのかしら?」
スティング「はっはっはー、野郎にはいい薬だ」
アウル「スティング…」

シャニ「おなかすいたー」
クロト「空・腹!」
オルガ「…お前ら、こんな所に集まって何やってんだ?」

スウェン「ほら、夕飯の用意の邪魔だ。 腹が減ったならこれでも摘んでろ」つ【煮干】
アウル「えー」
クロト「…」ポリポリ
シャニ「…」ポリポリ



559 名前:咆哮哀歌 4-4/4 :2010/05/20(木) 03:42:23 ID:???
マユ「ここ?」
ステラ「うぇい」
シン「ほら、マユ、足元気をつけろよ」
マユ「ん」
 迷犬クロノスが塒とする洞窟である。
シン「こんな所に洞窟なんて…よく見つけたなぁ」
ステラ「うぇい♪」
マユ「ここにワンちゃんいるの?」
ステラ「うぇい。 クロノスー、いるー?」タタタ
シン「お、おい、ステラ! ったく、こんな暗いとこ、よく走れるな」
 キーホルダーに繋いでいたLEDライトを取り出し、マユの手を引いて追うシン。
ステラ「ああっ!」
マユ「! お姉ちゃん!」
シン「なんだ? ステラ、どうかしたのか!」
 切羽詰ったステラの声にマユが飛び出す。
 そして、シンの持つライトの光に浮かび上がったステラは、
 件の缶詰を前に、両手を着いてうな垂れていた。
マユ「お姉ちゃん?」
シン「ステラ…」
ステラ「シン…」
シン「どうしたんだ? 何かあったのか?」
ステラ「…缶切り」
シン「は?」
ステラ「缶切り、忘れた」orz
マユ「…」
シン「…」
クロノス「…」

 ぴちょん!

 どこかで、水滴が落ちる音が響いた。


今宵はこれまで。
時間ができれば、明日の昼前後にでも続行したいと思います。

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最終更新:2014年08月07日 18:51