114 名前:綺麗なお姉さんは好きですか? 1/6 :2011/03/31(木) 20:26:02.91 ID:???
まだ朝靄も残る早朝。
いつものようにロランが朝食の準備に取り掛かるため台所へ向かうと、
何やらいい香りがしてくる。
リズムよくまな板を叩く音も聞える。
長兄のアムロだろうか?
ロランを気遣い、代わりに朝食を作ってくれることがたまにある。
今回もそうだと思い、ロランは少し足を早めた。

ロラン「おはようございます!アムロに・・・」

台所に立っていた人物を見て、ロランは固まった。

???「おはよう、ロラン。まだ寝てていいのに」
ロラン「ゆ、ゆ、ゆ」
???「ロラン?」
ロラン「ユニヴァァーーーーーーーース!」

ロランの大声にアムロは慌てて部屋を飛び出した。

アムロ「奴らこんな朝っぱらから!」

ガンダムハンマーを片手に、声が聞えた台所へ一目散に向かう。

アムロ「シャア!グエン卿!お前らいい加減に・・・ん?」<BR>

台所に居たのはロランと見知らぬ女性が一人。

???「ロランが急に大声を出すから、兄さんが起きちゃったじゃない」

どこかで聞いたことがある声だ。
それも、すごく身近な人物だった気がする。
髪をアップにして、レースのエプロンが更に小奇麗に見える。
アムロは一度目を擦ると、何故か部屋に戻ってまたベッドに寝直した。
数分後、また走って台所へ向かう。

アムロ「夢を見ている自覚があるのに全く覚めないとは・・・」
ロラン「アムロ兄さん、その気持ちよく判りますが現実ですよ」

そんな二人のやり取りを見て、女性は笑った。

???「二人とも朝から変ね」
アムロ「変なのはお前だ。セレーネ」

115 名前:綺麗なお姉さんは好きですか? 2/6 :2011/03/31(木) 20:27:24.36 ID:???
セレーネ「私のどこが変だって言うのよ。おかしなこと言うわね。
     あ、ロラン、私はこれから下の子達を起こしてくるからお鍋が
     吹き零れないように見ててくれる?」
ロラン「わ、判りました」

セレーネがいなくなると、ロランとアムロは恐る恐る鍋の中身を確認する。
具はシンプルにネギと豆腐だ。
ダシもちゃんと取ってあり、普通においしい。
焼き魚も焦げてない。

ロラン「三度の飯よりAIに夢中な姉さんが朝から料理・・・」
アムロ「ゴロゴロするどころか、自分から兄弟を起こしに行くとは・・・」

ガロ&ジュド「「ぎゃぁぁぁあああああああ!!」」
キラ&ウソ「「これなんてエロゲ!?」」

どこかで予想していたが、案の定、二階がガタガタと騒がしくなった。
何人かが階下に慌しく下りてくる。

ドモン「アムロ兄さん!セレーネ姉さんがおかしいんだ!!」
カミーユ「姉さんが誰かに修正された!?」
マイ「おかしいな・・・目から汗が出るんです」
アムロ「お前ら落ち着け」

その日のガンダム家は違った朝を迎えた。

セレーネ「全くあんた達には失礼しちゃうわ。人の顔見るなり絶叫するなんて」
ガロード「(いや、するだろ。姉さんが今まで聞いたことないような優しい声で起こすんだから)」
ジュドー「(何かの嫌がらせかと・・・見ろよ、この寒イボ)」
ガロード「(例のアレがばれたのか?)」
ジュドー「(その前にアレを壊したことじゃないの?)」

思い当たる節がありすぎる。
二人はこそこそと言い合いながら、朝食を準備する姉をチラチラと盗み見る。

コウ「う・・・ニンジンサラダ・・・」
セレーネ「好き嫌いはダメよ。コウ」
コウ「こればっかりは・・・」
セレーネ「はい、あーん」
コウ「これなんて(ry」

116 名前:綺麗なお姉さんは好きですか? 3/6 :2011/03/31(木) 20:28:08.08 ID:???
アムロ「いつからだ・・・いつからこんな真人間に・・・もしや種割れ!?」
シロー「昨晩、俺が仕事から戻ると入れ違いに外に出て行ったけど、あの時はいつもの姉さんだったな」
キャプテン「スウェンと星を見に行くと言っていた。戻りは深夜の2時48分を記録している」
アムロ「うーん・・・別にそれは初めてのことじゃないしなぁ・・・セレーネ」
セレーネ「なに?兄さん」
アムロ「昨日、スウェン君と星を見に行って何かあったのか?」
セレーネ「え・・・(ぽっ)」

アムロ「え」
シロー「え」
マイ「φ(。_。)メモメモ」
ドモン「え」
コウ「(顔を真っ赤にする)」
カミーユ「セッ」
ジュドー「カミーユ兄さん!今それはヤバイ!!」
シーブック「なんとぉーっ!?」
ロラン「今日はお赤飯ですね!」
キラ「早速姉ルートのフラグが折れたね、ウッソ」
ウッソ「キラ兄さんおかしいですよ。いつの間に立ててたんですか」
シン「スウェンて言ったらステラのとこの・・・」
刹那「もぐもぐ(よく判っていない)」
ヒイロ「もぐもぐ(よく判っている)」
ガロード「姉さんに先越されるなんて・・・」

アル「そういえば昨日、流星群だっけ?あったんだよね」
シュウト「ちょっとしか流れないみたいだったから、僕は寝ちゃったな」
アル「同じく」

‐‐‐ピンポーン

シュウト「あ、誰だろ?」
アル「兄さん達が固まってるから、僕見てくる」

アルフレッドが玄関に向かうと、そこには一人の青年が立っていた。

アル「あ、噂のスウェンさんだ」

アムロ「な、なにぃ!?まだ式場の手配が済んでないぞ!」」
ロラン「兄さん!気が早いですよ!」
シロー「いや、姉さんの気が変わらないうちに押さえておくべきだ!」
アムロ「あ、あれか!俺は『どこの馬の骨ともわからない男に妹はやれん!』とか
    言えばいいのか!?」
シーブック「ケーキは何段くらいがいいかな?」
ドモン「その前に結納とか色々あるだろ」

シン「上の兄さん達が珍しくテンパってるな」
アル「スウェンさん、姉さんに用だって」
セレーネ「今行くわ」

117 名前:綺麗なお姉さんは好きですか? 4/6 :2011/03/31(木) 20:30:42.45 ID:???
スウェン「すまない。こんな朝早くに・・・あの後普通に帰してしまったが、大丈夫か?
     少し、顔色が悪いように見えるが・・・」
セレーネ「大丈夫だって言ったじゃない。ほら、この通りピンピンしてるわ」
スウェン「俺が不甲斐無いせいで、辛い目に合わせた・・・」
セレーネ「気にしないでって言ったでしょ。確かに初めてで、ちょっと恥ずかしかったけど・・・
     でも私、何だか生まれ変わったような気がするもの」

マイ「ベビーベットを置く場所を考えないといけませんね」
ガロード「ぶっ(鼻血)」

アムロ「や、やぁスウェン君」
スウェン「アムロさん、おはようございます」
アムロ「おはよう・・・今日は一体何の用で来たんだい?」
セレーネ「兄さん!何でもいいでしょ!」
アムロ「いや、俺はガンダム家の長男として妹の行く末を見守る義務がある」
スウェン「セレーネ、やはりちゃんと言わせてくれ」
セレーネ「スウェン・・・」
アムロ「(つ、ついに来るか!)」
スウェン「アムロさん、すみませんでした。妹さんをミンチにしてしまって」

スウェンはその場で深々と頭を下げた。

アムロ「みん、チ・・・?」
スウェン「昨晩、二人で流星群を見に行ったんです」

~~~回想~~~

セレーネ「星空観察のお供には缶チューハイとスルメ、これに限るわ」
スウェン「ほどほどにしておけよ・・・(あ、今一つ流れた)」
セレーネ「最近兄さんがまた結婚する気は無いのかってうるさくてうるさくて、ゲイザーちゃんと
     しっかり愛を育んでるって言ってんのに・・・それよりも自分の身辺整理しなさいよねって
     感じだ・・・あべしっ!」
スウェン「!?セレーネに隕石が落ちてミンチより酷いことに!」

~~~回想終了~~~

ガロード「回想みじかっ!」
シロー「しっ!静かに!」

118 名前:綺麗なお姉さんは好きですか? 5/6 :2011/03/31(木) 20:32:21.28 ID:???
スウェン「日付を跨いだら元に戻ったんですが、その後どうも様子がおかしいので・・・
     本人は平気だって言うので家に帰したんですが・・・すみません、俺がもっとしっかり
     してればこんなことには・・・」
アムロ「こんな石ころなら押し返すまでも無い」
セレーネ「だから聞かせたくなかったのよ。スウェンもほら、何でも無いって判ったなら戻りなさい。
     あなただって下の子の面倒があるでしょ?私もこれから洗濯と掃除を・・・ごふっ」

セレーネの身体がぐらりと揺れて片膝をついたと思ったら、突然血を吐いた。
そしてそのまま意識を失った恰好になる。

アムロ「セレーネ!?」

ドモンが咄嗟に身体を支えたのでセレーネは頭をぶつける事は無かったが、顔色は真っ青に変色していた。
目も深く閉じられている。

シロー「ガロード!テクス先生に連絡入れておけ!」
ガロード「お、おう!」
アル「きゅ、救急車呼んだよ!」


120 名前:綺麗なお姉さんは好きですか? 6/6 :2011/03/31(木) 20:35:18.99 ID:???
アムロは心配する学生組をとにかく学校へ向かわせ、自分は職場に休暇の連絡を入れた。
スウェンも付き添うと言ったが、これ以上彼が責任を感じてしまってもいけないと思い、アムロはそれを
丁重に断った。
そしてロランと共にセレーネを病院へと連れて行く。
診察を終えたテクスは難しい顔をして二人の前に現れた。

テクス「胃に穴が開いていた。相当なストレスがかかったと見える」
アムロ「ストレス・・・」
テクス「朝から普段と違う行動をしていたと聞いたが」
ロラン「真新しい服に違えて、誰よりも早く起きて朝食を作っていたんです」
テクス「それが血を吐いてまで倒れる原因だと?」
アムロ「恐らく・・・orz」

テクスは苦笑を浮かべた。
しかし彼は次には真面目な顔になり、本題を口にした。
深層意識が今の自分に拒絶反応を起こし、身体に異常を来している。
このままではセレーネの体は弱る一方だと。

アムロ「先生、一体どうすれば・・・」
テクス「やはり元の性格に戻すしかないだろう。典型的な直し方にショック療法という手もあるが・・・
    確か、ガンダム家には伝家の宝刀『斜め45度打ち』があるとかないとか」
アムロ「出来れば、この綺麗な状態をデフォにしたいんですが」
ロラン「兄さん!往生際が悪いですよ!僕だって姉さんが綺麗なままでいてほしいですけど・・・
    苦しんでまで成っててほしいとは思いませんから」
アムロ「・・・そう、だな・・・悪かったよ。刹那じゃないけど、兄弟皆揃ってこそガンダムだからな」
ロラン「そうですよ!」

~~~後日~~~

セレーネ「キャプテンちょっといじいじさせて、ちょっとチラ見するだけだから、本当にちょっとよ
     ちょっとでいいの(;´Д`)ハアハア」
キャプテン「だが断る」

アムロ「・・・短い夢だったな(遠い目)」
スウェン「でも、俺は今の彼女の方が・・・」
アムロ「ん?何か言ったかい?スウェン君」
スウェン「いえ、何でも」



スタゲ視聴記念に。
国語2(5段階)の実力なので、存分に罵ってくれ(Mだから)

















123 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/03/31(木) 21:37:28.32 ID:???
倒な事最後に言いやがって。わざわざ国語2とか罵ってくれとか
々しいんだよ
い作品だったって言われたいのが見え見えじゃねえか
女連合最高

126 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/03/31(木) 22:35:24.01 ID:???
123
言葉攻め・・・(*´Д`)ハァハァ

シャクティ「!・・・(ものすごい速さで原稿を仕上げていく)」
ウッソ「燃料を与えないでください!」

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最終更新:2015年01月30日 17:55