661 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/05/07(土) 13:42:52.93 ID:???
リタ「――という訳で、そのコンテナをシーマ=ガラハウのところに届けて欲しいのだ」
グロリア「依頼人は、あのガンダム家の長男ね。中身はチェリー?
      ねえリタ、そりゃあたしはフリーの運び屋だからどんなモノだって依頼されれば運ぶわよ。
      でもさ、普通の荷物なら普通の会社に運ばせればいい話だ。ブラックロー運送とかね!」
リタ「ではこの依頼は他の人間にやらせよう」
グロリア「受けないとは言ってないけどさ、チェリーとか言って箱の中身を誤魔化すのはやめて欲しいって訳。
      信用されてないみたいでしょ。箱の中身がどんなもんでも、あたしは届けるし、言いふらしたりしない」
リタ「しかしな、本当にチェリーで生物なのだ」
グロリア「こんな、人一人が入れそうなサイズの箱に? ラーカイラム社のアムロから、リリー・マルレーンのシーマに?」
ピクシー「知ってるよ、グロリア! これはお中元ってやつでしょ!」
グロリア「時期外れだよ、ピクシー。
      まあ生物ってんなら、早く届けないと鮮度が落ちるって理由であたしに声をかけても不思議じゃない……のかな?」
リタ「やるのか? やらないのか?」
グロリア「金払いがいいから、やるけどさ……」




ピクシー「ぼく、ピクシー。といってもガンダムの方じゃないよ。歴とした人間さ。
      運び屋のグロリア=チェンバレーの相棒なんだ。
      ぼく達は依頼された荷物を届けに宇宙を股にかけて走り回ってる。
      今日はそんなぼく達の仕事を、紹介するよ!」

グロリア「誰に向かって話してるのさ。それから、"運び屋"じゃなくて"美人の運び屋"ね。
      っていうか、アンタが相棒を名乗るのは十年早い」
ピクシー「10年もしたら、ぼく育っちゃうよ?」
グロリア「人をショタコンみたくいうな!」
ピクシー「それにしてもシーマさん、喜んでたね」
グロリア「さくらんぼ、好きなのかしらねぇ……」

PPP…

ピクシー「グロリア、依頼の電話だよ!」

ブロロロロ…

グロリア「えっと、たしかここら辺に放置されているMSを引き取って欲しいって話だけど」
ピクシー「あれじゃないかな?」

ウイング「………」
セイバー「………」
アリオス「………」

グロリア「ガンダムタイプじゃないか。なんでこんな所に放置されてるんだ?」
ピクシー「こんな所に放置されてるから、引き取って欲しいんじゃないかな?」
グロリア「レンタル倉庫まで運んで欲しいってのが依頼だったね」
ピクシー「わざわざ倉庫を借りて運ぶなんて、きっと大事にされているんだよ」
グロリア「そりゃそうさ。まさか、"とりあえず置きっぱなしだと他の人の迷惑になるから、倉庫にでもしまっておくか"なんて事は無いはずさ
      なんたってガンダムタイプだからね。持ち主には大事に使われてるに決まってるよ」

ウイング「……シクシク」
セイバー「……シクシク」
アリオス「……シクシク」

グロリア「さて、トレーラーに積み込むよ」
ピクシー「そしてレンタル倉庫へ出発だね」
グロリア「その前にカロッゾパンだね。最高級の薪を届ける予定だ。
      他にも届けるモノは沢山あるから、倉庫は一番最後だよ」

ブロロロ…

662 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/05/07(土) 13:44:21.67 ID:???
ピクシー「グロリア! お店の人からパンを貰ったよ!」
グロリア「そうかい。鉄仮面にちゃんとお礼は言ったよね?」
ピクシー「もちろん」
グロリア「さてと、次はイザーク=ジュールの家か」
ピクシー「荷物の中身はなんなの?」
グロリア「おっと、ピクシーにはまだ早いよ」

ブロロロロ…

イザーク「キョ、キョシヌケが!! なんで運び屋がお前のような女なんだ!!」
グロリア「なんだい、女が運び屋やっちゃいけないってのかい?」
ディアッカ「イザーク、お前ってムフフなもの買うのに通販使ってるのか」
イザーク「黙れ!俺はレジの店員が女性でも平気で持っていくお前とは違うんだよ!」
ディアッカ「むしろレジの人が若い女性だと興奮するぜ!」
ニコル「まるで変態という皮を被った紳士ですね」
アスラン「それって逆じゃないのか?」
グロリア「まー、そういうお年頃だよね」
イザーク「う、うるさい」
グロリア「気にしない、気にしない。あたしは気にしてないんだからさ」
ディアッカ「グゥレイト! 大人のお姉さんってやつ? 俺、そういうのもタイプなんだよね」
グロリア「あたしはアンタぐらいの歳の子には興味ないね」
ディアッカ「OH…否グゥレイト…」
グロリア「でさ、、受け取りのサインが欲しいんだけど」
イザーク「わ、わかった……」
ニコル「それで、運び屋さん、イザークはどんな系統のモノを注文したんですか?」
イザーク「ニコルゥゥゥゥーーー!!」
グロリア「守秘義務があるから言えないよ」
イザーク(……ホッ)
グロリア「あ、ところでアスラン、注文の育毛剤ってここで渡しちゃっていい? 家に届ける?」
アスラン「何バラしてんだぁぁぁぁーーーーーー!!」
ニコル(隠してたつもりだったんですね)
ディアッカ(隠してたつもりだったのかよ)
ラスティ(出番くれ……)


ブロロロロ…


グロリア「こんにちわー、運び屋でーす」
ピクシー「"温泉の素・天宮十選"お届けにきたよ!」
シン「は? 温泉?」
フラン「もしかしてスクープ!? サテリコン温泉偽装疑惑か!!」
パーラ「ウチは元から銭湯だっての。っていうか、これマスターアジア宛になってるけど?」
ザコ「送り主は、騎馬王丸様ザコね」
シン「あー、天宮の温泉がどうのこうのって将棋指しながら前言ってた気がする」
パーラ「それがなんでウチに届くんだよ」
シン「あのオッサン、住所不定だからじゃないか。とりあえずココに送れば間違いないって考えたんだよ」
ザコ「ハム警視正の荷物もココに届くようになって久しいザコよ……」
パーラ「はぁ……」


ブロロロロ…

663 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/05/07(土) 13:46:30.38 ID:???
ギリ「おい、運び屋がきてるぞ」
シーリン「ああ、喫茶S&Mの新しい制服の試しが届いたのね」
マリナ「シーリン、新しい制服なんてそんな余裕、私達には……」
シーリン「新制服効果で売り上げが上がればペイできるから問題はないわ」
ウッソ「メイド服ときいて」
ギリ「どこから湧いてきた」
グロリア「じゃ、卸すよ……」

つ クラシックスタイルのメイド服

ウッソ「おかしいですよ運び屋さん!」
ギリ「真っ当な給仕服だろうが!」
ウッソ「だって、奥にのフリフリの服があるじゃないですか! そっちだと言ってよグロリア!!」
グロリア「これは別の依頼人の服だよ」
ピクシー「キシリアさんに届けるんだよね」
グロリア「こら、依頼人の情報を言ったら駄目だろ」
ウッソ「」
シーリン「この子、呼吸してないわよ……」
ギリ「(あの服を着たキシリアを想像したのか……)想像力もスペシャルだった故の敗北だな」
グロリア「ところでこの制服、アンタも着るの?」
ギリ「着るか!」
シーリン「え?」
ギリ「おい…」


ブロロロロ…


シャア「ふむ、時間通りだな」
グロリア「じゃなきゃ仕事続けてられないよ」
ナナイ「社長、それは?」
シャア「うむ……言いにくいのだが、ホワイトベース型のセグウェイだ。
     ネオジオン社の社長がホワイトベースに乗るというのは、少々問題があると思うのだが、どうしても乗りたくてな……秘密だぞ、ナナイ」
ピクシー「赤いのにホワイトベース?」
シャア「ははは、私が乗るからには赤くてツノ付きでなくてはな。これはオーダーメイドなのだよ」
ナナイ(これだけ魔改造したら、ホワイトベースと気づく人は殆ど居ないでしょうに……)
シャア「うむ。良い乗り心地だ。出力も注文通り30%アップしている」
グロリア「あと、これもシャア社長に」
シャア「うむ? 他に注文した覚えはないのだが」

箱 < カチ…コチ…カチ…コチ…

ピクシー「送り主はマフティーって人だよ」
コマンビー「スキャン完了。小型爆弾です」
ナナイ「退避ーーー!!」
シャア「ま、まて、買ったばかりのセグウェイが……」

ドッカーン


ブロロロロ…


ピクシー「ちゃんと時間通り渡せてよかったね」
グロリア「ああ、時間に間に合わなかったらあたし達まで危なかったからね」
ピクシー「あと残ってる配達先ってなんだっけ?」
グロリア「スウェン=カル=バヤンに最新式の天体望遠鏡を一式だね。その後は倉庫にガンダムしまってお終いさ」

664 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/05/07(土) 13:49:34.11 ID:???
ドモン「そこのお前達、もしかして運び屋か?」
シュウト「駄目だよドモン兄ちゃん、そんな言い方しちゃ」
グロリア「うほ、いいショタ」
ピクシー「え?」
グロリア「冗談だよ」
ピクシー「よかった、ジョークなんだね。ちなみにこれが月のコンピューターを使って割り出した、十年後の彼の容姿だけど
      グロリアはショタコンじゃないから平気だよね?」


                 r 、 / ヽ  /ヽ
                 l ヽl   l /  ./ヘ
                _.-ヽ  l  /  //
             _ - ̄  ヽ l  /  /-_
           /      ヽl. / /  \
          /     ,、ヾ、ヽぃ //     i
          ノ     / `~ `ヾいン_',,.ム   l
        /    リ たニヽ、  `´~    |.   |        ロボットは消毒だ!!
       /  ,   ハ' ィ'_tラー`ぃ, ,..-;;‐=.、!  |
     'ィ´  /    /     ̄ ' イ にf;ッ 、 シ   ヽ、
    'シ'  ,:' ノリス!、      , ` |   ̄   ト.、  ヽ
    / , / / イ'`┐      〈 - ,.ィ      /f i ヽ l  
    /,. ,.イ 'ィ´    ハ    ,r;‐- ニ、     ィン,ハ | l i!|
   'イ/ , ,、   ,/. !   ヒ二 ニ ]   / '´ .ハ |.ハ
.    lル' レ {.ィ;r:':~ソ  \  ー ‐    ,ィ'.::. ,  リ ,リ
 ー‐- -イ::::::::::..\ ヽ. \       / トレ1 ハ ∧/
    ´  |.:::::::::::::: ヽ `  `ー― '´ ,  ト.、'  ソ 

グロリア「OK、今すぐあの子を冷凍保存しよう。半ズボンが似合う歳のまま、愛でようじゃないのさ」
ドモン「特殊性癖のせいで弟は冷凍刑、そんな事はさせんぞ!」
グロリア「冗談だって! ねえピクシー、あたしが一度だってアンタに手を出したことがあった?」
ピクシー「なかった! やっぱりグロリアはショタコンじゃなかったんだね!」
グロリア「そうさ! あたしは決して触れたりしない、心のハンドで揉みしだくだけ。
      盗撮もしない、心のフィルムに焼き付けるだけ。ただの無害な美人の運び屋さ!」
ピクシー「安心したよ、グロリア!」
ドモン「……よし、シンに連絡だ」
シュウト「シロー兄ちゃんの方が先だよ!」
グロリア「で、何のようだい、運び屋としての仕事なら報酬次第で受けるよ」
ドモン「実は山菜採りをしていたんだが、取りすぎてな」
シュウト「山菜を居酒屋ざくれろにお裾分けしようって話してたんだよ」
グロリア「つまり、山菜を居酒屋ざくれろに届ければいいんだね? でも急な依頼だ、料金は高くつくよ?」
ドモン「どのくらいだ?」
グロリア「そこのショタっ子を一時間貸し…」
ドモン「もしもしシローか?」
グロリア「冗談が通じない奴だね。いいよ、居酒屋ざくれろなら道中だ。トレーラーも空いてるし、特別に安く引き受けてあげる」


ブロロロ…


セレーネ「スウェン、今日一日ずっとそわそわしてたわね」
ソル「そうなの?」
セレーネ「え? 気づかなかった?」
スウェン「………」
ソル「普通気づかないと思うよ……」
セレーネ「かく言う私も、今日一日ジッとしてられなかったけどね」
ソル「それは見ててわかった。今日は流星群が見れる日だからでしょ」

ピンポーン

グロリア「運び屋でーす」

665 名前:通常の名無しさんの3倍 :2011/05/07(土) 13:52:57.96 ID:???
グロリア「アンタがスウェンだね。依頼の天体望遠鏡一式、これで合ってる?」
スウェン「……ああ」
セレーネ「なんだ、スウェンってば新しい望遠鏡を買ったのね」
スウェン「……ああ」
ピクシー「た、た、大変だよグロリアーーー!! 山菜が、山菜が暴れ出した!!」

デビルウイング「うがー」
デビルセイバー「うがー」
デビルアリオス「うがー」

グロリア「なんてこったい! 山菜は山菜でもデビルガンダムヘッドの山菜だったのか!」
ピクシー「山菜が入ってる袋の大きさで気づくべきだったね!」
スウェン「……出撃する」
グロリア「あたしもボールで出るよ!」
ソル「セレーネと、運び屋の子は僕と一緒に逃げて!」
ピクシー「大丈夫だよ、グロリアは強いんだ!」
セレーネ「それにあの三機って負け癖ついてるっぽいし、大丈夫でしょ」

要らない子(ガンダム)達「「「!?」」」

 <三分後>

グロリア「昇竜拳連打で余裕でした」
スウェン「………」

ウイング OTZ
セイバー OTZ
アリオス OTZ

ピクシー「でもあの三機は依頼の品だよね。壊しちゃって大丈夫なのかな」
グロリア「無傷で倉庫まで運べとは言われてないさ」
ピクシー「それもそうだね!」
グロリア「じゃあ改めて、天体望遠鏡の受け取りのサインを……あ!」
ピクシー「戦闘でボロボロだね、天体望遠鏡……」
スウェン「………」
グロリア「なんてこった! 運び屋失格だよ、あたしは!」
スウェン「………」
ソル「あの、気を落とさないで……」
セレーネ「そうそう、それにこの望遠鏡なら私持ってるし、今夜は私と流星群見ましょうよ、スウェン」
スウェン「!!」
ソル(羨ましいな、スウェン……)
グロリア「ふむ……」
ピクシー「どうしたの、グロリア」
グロリヤ「やっぱりあたしは一流の運び屋だね」
ピクシー「荷物を壊したのに」
グロリア「でも幸せは運んだからね!」
ピクシー「……無理矢理いい話にしてない?」




ピクシー「こんな感じの騒がしい毎日をぼくは送ってるんだ。
      ぼくとグロリアは依頼があれば何だって、どこへだって運んでいくよ。
      依頼達成率ほぼ100%の傍若無人の運び屋・グロリア=チェンバレーとピクシーをよろしくね!」

グロリア「おーい、新しい依頼だよ」
ピクシー「今度はなにを運ぶの?」
グロリア「お台場ガンダム」

おわる

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最終更新:2015年02月24日 22:46