518 名前:特に意味の無い兄弟の会話投稿日:2006/03/02(木) 23:52:22 ID:???
アムロ「ふう、今日も疲れたな」
シロー「兄さん、今帰りかい?」
アムロ「よう、シローもか。どうだ? 久し振りに一杯」
シロー「いいですね、蒼い巨星で焼き鳥でも食べながらグイッと」

ラル「久し振りだなアムロ。ほれ、そこに座れ。日本酒でいいか?」
アムロ「焼き鳥と、他につまみを適当にお願いします」
シロー「やっぱりここに来ると和みますね。何ていうか、あたたかくて」
アムロ「ああ。ところでシロー、仕事はどうだ? 愚痴がありゃ聞くぞ、家じゃ言えないだろうからな」
シロー「そうだな……最近はテロが多くて困ってますよ。テロリストのガンダムが、これまた強くて……。
     噂じゃあれ、アナハイムが作ったらしいんだ。企業ってこれだから嫌だよ」
アムロ「アナハイムか、一応俺のνとシャアのサザビーもあそこの協力があったんだよな。
     金のためならどこにでも尻尾を振る嫌な会社さ。
     時代が時代なら、戦争を煽って両陣営に加担する死の商人になってたっておかしくないよ」
シロー「やっぱり陸戦型じゃ時代遅れなのかな……連邦軍とかディアナ・カウンターと比べると、あまりにも」
アムロ「モビルスーツの性能が戦力の決定的差でないってのは事実だが、差があるのも事実なんだよな」
シロー「うちにあるガンダムの中で一番性能が低いからな……1stガンダムよりも。
     そして兄さんはその1stガンダムで弟達を抑える実力があるし、その上νガンダムまで持ってる。
     Ez-8には愛着があるし、これ以上改修しようにも、やっぱり基本が陸戦型じゃな……。
     俺が腕を磨くしかないってのは分かってるんだけど、兄さんのようには、なかなか」
アムロ「お前はまだ24だろ? 成長の余地は十分ある。それに機転の利くいい警察官だと俺は思うよ」
シロー「機転を利かせなきゃ勝てないっていうのは、パイロットとしての腕が未熟っていうのもある」
アムロ「機転を利かせられるのも実力さ。キラなんか腕はいいのに、機転なんて全然無いだろ?
     例えば、よーいドンで試合らしく戦ったらシローが負けるだろうけど、
     ジャングルとか市街地とかで戦ったら、地形を生かした作戦を立てて、シローが勝つと思うな」
シロー「それは褒めすぎだって。実弾兵器ばっかりのEZ-8とPS装甲持ちのストライクフリーダムじゃ、相性が悪すぎる」
アムロ「雪山でビームサーベルを使って温泉を沸かす男が、その程度で根を上げちゃあな。アイナさんに見限られるぞ」
シロー「そういえば兄さん、最近女性関係が派手って聞いたけど、実際どうなんだ?」
アムロ「別に、普通だよ。ン……? 携帯にメールが、チェーンからか。お前こそアイナさんと最近どうなんだ?」
シロー「ギニアスのガードが固くて……」
アムロ「そうか。……ん、またメールが来た。ベルトーチカか。……。ノリスさんは協力的なんだろ?」
シロー「まあ、アイナが好きになった男だから……って事で認めてはくれてるけど、相応しくないと見られたら、どうなるか」
アムロ「だったら仕事をがんばらないとな。ああいう人は、そういう男を認めると思う。……ん、またメール。カニンガムか」
シロー「……兄さん、女癖の悪さ、何とかした方がいいんじゃないか?」
アムロ「俺はそんなに助平じゃないよ。お、またメールだ。アリョーナか……」
シロー「…………うちの家系ってさ、一途なのと、浮気性な奴、真っ二つに分かれてると思わないか?」
アムロ「一途なのはシロー、ドモン、シーブック、ヒイロ、ガロードか。他は女癖の悪い奴が多いな。
     コウは押しが弱すぎてどちらとも言えないが。俺はどっちなのか、自分じゃよく分からないな。
     おっと、またメールだ。セイラさんか……」
シロー「……本当にどっちか分かってないのか?」
アムロ「こういうのは客観的視点で判断しないといけないからな。自分を客観的に見るのは、難しいよ。
     ……ん、またメールが来た。今日は多いな……」
シロー「あれ? 今携帯鳴った?」
アムロ「いや、ララァは携帯にはかけてこないから……」
シロー「!?」

526 名前:特に意味の無い兄弟の会話投稿日:2006/03/04(土) 01:02:08 ID:???
アムロ「もう昼か、どこで食おうかな」
シロー「あれ、兄さん? どうしたんだこんな所で」
アムロ「シローか。取引先の会社に行って来たんだが、この辺は来た事が無くてな。昼飯をどうしようかと……」
シロー「なら、そこの蕎麦屋がお勧めかな。俺は仕事でよくこの辺来るからさ」
アムロ「そうか。それじゃそこに入ろう」

ジョニー「へいらっしゃい! 真紅の蕎麦ジョニー・ライデンの店へようこそ!」
アムロ「赤か……何か嫌だな」
シロー「まあまあ、味は確かですから。肉うどんください」
アムロ「蕎麦屋なのにうどんを頼むのか。俺は山菜そばでいい」
ジョニー「はいお待ち!」
アムロ「早いよ」
シロー「いただきまーす。ズルズル。兄さんと2人で昼ご飯なんて何年ぶりかな……」
アムロ「ん……もう10年以上前じゃないか? ドモンが生まれる前は2人で食べた事もあったな……。
     ところでシロー、お前よくこの辺に来るらしいが、この辺りに何かあるのか?」
シロー「ああ、最近なんですけどね。例のテロリストのアジトがここにあるらしくて。噂のガンダムも」
アムロ「お、ちょうどニュースでその事件やってるぞ。あの撃墜されたボルジャーノン、ギャバンのじゃないのか?」
シロー「一昨日の映像だな……俺のEz-8は左腕がイカれただけで済んだけど、あのガンダム強くて……」
ジョニー「ぬうっ! あれはΞガンダム!」
シロー「知っているのかライデン!」
ジョニー「苦死遺玩駄無。ミノフスキークラフトを搭載し単独飛行を可能にしたMS。
      苦死遺と名づけられた理由はその字の通り、
      搭乗者が苦しんで死にながらも、名前を遺す活躍が出来るという忌まわしくも頼もしいMSなのだ」
アムロ「……何だそりゃ」
シロー「苦しんで死ぬ……か。テロリストの末路なんてそんなもんかな……」
アムロ「まったく、どういう育ち方をすりゃテロリストなんかになるんだか。
     ジャパニーズ・オトッチャンとか言われてるブライトみたいな奴が親父なら、こういう心配もないんだろうが……」
ジョニー「ぬうっ! 大日本帝国的・頑固親父(ジャパニーズ・オトッチャン)だと!?」
シロー「知っているのかライデン!」
ジョニー「うむ。大日本帝国的・頑固親父(ジャパニーズ・オトッチャン)というのは(ry」
アムロ「シロー、先に帰るからお勘定任せた」

534 名前:特に意味の無い兄弟の会話投稿日:2006/03/05(日) 17:45:11 ID:???
アムロ「はぁ……今日も疲れたな、精神的に。……ん? ゲームセンターか……。
    行きたいって思ってた時期は弟達のお守りであまり行けなかったし、ちょっと行ってみるか」
カミーユ「あっ、アムロ兄さん。ゲーセンに来るなんて珍しい」
アムロ「カミーユ? エゥーゴvsティターンズDXをやってるのか……。
    うちには連ジDXしかないが、確かこれもPS2でも出てたよな。買う余裕なんて無かったけどさ」
カミーユ「よかったらやる? 2P側空いてるよ」
アムロ「やらせてもらうよ。ガンダム……いや、ディジェにしよう」
カミーユ「駄目です。リックディアスにしてください」
アムロ「何でだ? 俺はディジェだって一番上手く使える自信がある。」
カミーユ「ディジェなんてMSありませんよ、ファンタジーやメルヘンじゃないんだから」
アムロ「いや、あるだろ。DX版なんだからさ」
カミーユ「無いと言ったら無いんです。リックディアスに乗らないなら後ろから撃ちますよ?」
アムロ「分かったよ。ったく……リックディアスか。基本は連ジと同じだろ? そこだ、落ちろ!」
カミーユ「さすがアムロ兄さん、いい腕です」
アムロ「……なあ、さっきから何で敬語なんだ?」
カミーユ「年上には敬語で話すものでしょう?」
アムロ「そりゃ、そうだが……兄弟なんだしさ」
カミーユ「僕だって17歳です、少しは落ち着きってものを持ちますよ。
     今までの自分は思春期真っ盛りというか、ちょっとアレでしたからね」
アムロ「……大人になったな、カミーユ。いい傾向だ、俺も嬉しいぞ」
カミーユ「ありがとう、アムロ兄さん」
アムロ「しかし、何でまた急に?」
カミーユ「ええ、実は今日、トミノ教の人にお会いして……あっ、リックディアスがピンチに。大丈夫?」
アムロ「あ、ああ。これくらい持ち直せる……。カミーユ、トミノ教徒に会ったのか?」
カミーユ「ええ。これが意外といい人達で、僕の荒れた心を清めてくれましたよ」
アムロ「お、お前……以前廃人寸前まで追い込まれた過去を忘れたのか? 彗星がどーのとか言ってたあの頃を」
カミーユ「過去は水に流すものですよ。水に流す、すなわち水の星……星の鼓動は愛。すなわち愛が僕を変えたんです。
     あっ、リックディアスの耐久力がもうほとんど残ってませんよ? 援護します」
アムロ「か、カミーユ……」
カミーユ「今度、トミノ教のミサに参加する予定なんです。よかったらアムロ兄さんも一緒に行きませんか?」
アムロ「遠慮する。というかカミーユ、行くな」
カミーユ「ディジェなんて幻って事もトミノ教の人が教えてくれたんですよ、あはははは」
アムロ「俺はちゃんとGアーマーやザクレロを認識している! 惑わされるんじゃない、ディジェは存在する!!」
カミーユ「ああ……御禿様が見える……」
アムロ「救急車を……いや、それよりシャアを呼べば……」プルプルプル「もしもし、シャア!? カミーユが……」
クワトロ『やあアムロ。今の私はクワトロ・バジー』プツッ
アムロ「ちぃっ! クワトロとか名乗ってるあたり、奴も信用できん! ……はっ、ジュドー……?
    ジュドーは無事か!? 家に電話を……もしもしロラン、ジュドーは帰って来ているか?
    ……そうか。いいか、トミノ教に気をつけて、家から出るんじゃないぞ。
    次は……もしもし、ハマーン・カーン? ジュドーがどこにいるか知らないか!?」
ハマーン『ジュドー? 授業が終わった後、友達に誘われてどこかに遊びに行ったようだが……』
アムロ「ジュドーが危ないかもしれないんだ、探して欲しい!」
ハマーン『何? 分かった、とりあえずキュベレイで出る準備をしよう。事情を聞かせろ』
アムロ「ああ、実は……」
ハマーン『むっ? キュベレイとアッガイの他に、何故か白いガザCが……こんな物あったか?』
アムロ「ガザC……? ハマーン、逃げろ! そこには――」
ハマーン『なっ、何だ貴様等は!? 触れるな俗物ども! 私はジュドーを……あっ』プツッ
アムロ「ハマーン? ハマーン!! くっ、電話が切れた……」
カミーユ「アムロ兄さん、どうしたんですか? 興奮しないで、こういう時はトミノ教の教えを聞くと安らかになれますよ」
アムロ「ピキーン! げ、ゲーセンが囲まれている? くっ……奴等か」
カミーユ「さあ、アムロ兄さんもトミノ教に……」
アムロ「くっ……俺はカミーユもジュドーも救ってみせる!」

その後、ボロボロになったアムロが一人で帰宅し、νガンダムでどこかに出かけ、
意識を失ったカミーユとジュドーとハマーンを連れ帰ったらしい。

551 名前:特に意味の無い兄弟の会話投稿日:2006/03/06(月) 22:00:13 ID:???
アムロ「やれやれ、せっかくの大学まで来てやったのに……三者面談なんだから、もうちょっと実のある発言しろよ」
コウ「だって、まだ将来の仕事とか思いつかないからさ……」
アムロ「贅沢な奴だな。俺もシローも金銭的問題で進路を贅沢に考える余裕なんか無かったってのに。
    お前も公務員になったらどうだ? 収入は安定してる」
コウ「公務員ったって、警察とか消防とか役所とか色々あってどれがいいか分からないし、公務員がいいって訳でもないし」
アムロ「ったく……。ところでコウ、昼はどうする?」
コウ「それなら最近大学の近くにできたラーメン屋に行ってみない? 僕も行った事あるけど絶品だったよ」
アムロ「ラーメンか……そういえば最近食べてないな。そこにするか」

ジョニー「へいらっしゃい! 真紅の拉麺ジョニー・ライデンの店へようこそ!」
アムロ「帰る」
コウ「えっ、え!? 何で!?」
ジョニー「おっ、いつぞやのお客人! 開店セール中だからサービスするよ!」
コウ「ほら、今なら割引なんだよ? 安くて美味い、最高じゃないか」
アムロ「……蕎麦屋はどうしたんだよ」
ジョニー「お恥ずかしい話、潰れちまいやしてね。こうして心機一転、ラーメン屋でがんばってる訳でさぁ」
アムロ「……そうか。あの変なノリはやめてくれよ」
コウ「ジョニーさん、豚骨ラーメンお願いします」
アムロ「俺は醤油。それとギョーザも」
ジョニー「へいお待ち!」
アムロ「だから早いって」
ジョニー「通常の三倍とかほざいてる赤い奴に負けたくないんでね」
アムロ「……とりあえず食うか。ズルズル、うん、味は悪くないんだよな……」
コウ「ジョニーさん、いい腕してるなぁ」
アムロ「……チュルチュルッ……モグモグ」
コウ「アムロ兄さん、ギョーザひとつもらっていい?」
アムロ「2・3個くらい勝手に食えよ」
コウ「ありがと」
アムロ「……ズズズッ……ゴクッゴクッ。……モグモグ」
コウ「……アムロ兄さん、なんか無口だけど、機嫌でも悪いの?」
アムロ「余計な事を言って嫌な流れにしたくないだけだ……」
コウ「余計な事って?」
アムロ「…………」
コウ「そうそう、余計な事と言えばこの前さーぎゅごブゥッ!? スープが顔に! 熱ぅぅぅっ!!」
アムロ「流れ的に余計な事を言いそうだったからな、お前も黙って食え」
コウ「おしぼり、おしぼりー! スープがしみるよぉっ! 目が、目が~!」
ジョニー「何!? 『目が、目が~』だと!?」
コウ「知っているのかライデン!」
ジョニー「うむ。『目が、目が~』とは古代中国に実在した天空的城羅碑侘の王、炉夢州蚊・派絽・鵜瑠・羅碑侘が、
     死の間際に詠んだと言われる辞世の句!!」
コウ「ところでジョニーさん、おしぼりを……」
アムロ「それより烏龍茶を頼む」
ジョニー「何と『烏龍茶』と申したか!?」
コウ「知っているのかライデン!」
アムロ「もういい帰る」

その後しばらくの間、アムロは通常の三倍ほどのペースで『蒼い巨星』に通ったという。



アムロ「ラルさん、今日も飲みに来たよ」
ジョニー「へいらっしゃい!」
ラル「おう、来たかアムロ。今日なかなかいい腕の新入りが入ってな……」
アムロ「ごめんやっぱり帰る」

565 名前:特に意味の無い兄弟の会話投稿日:2006/03/07(火) 21:14:24 ID:???
アムロ「もう昼飯時か……ロランはハイム家に行ってるし、昼飯どうするかな」
キラ「今家にいる人数少ないし、みんなで美味しい物でも食べに行こうよ」
シン「友達からいい店を教えてもらったんだ」
アムロ「……そこはもしかして真紅の人がやってる店か?」
キラ「真紅?」
シン「何それ?」
アムロ「いや、知らないんならいいんだ。もし知っても関わるなよ」
キラ「うん、別にいいけど。それでお昼ご飯なんだけど、お寿司にしない? 回ってないやつ」
アムロ「高いだろそれは、家計を考えて飯を選べ」
シン「じゃあ牛丼なんてどう?」
アムロ「牛丼か……」ピキーン「いや、奴が待ち構えている気がする。駄目だ」
キラ「奴って誰」
シン「真紅がどうとか言ってたから、シャアじゃない?」
アムロ「シャアならしばき倒せば済むから楽なんだがな……」
キラ「まあいいや。それより結局ご飯どうするのさ?」
アムロ「そうだな……久し振りに自分で作ってみるか」
シン「えっ、アムロ兄さんが? うわっ、久し振りだなー。楽しみだ!」
アムロ「材料は何があるかな……パスタか。カルボナーラとペペロンチーノとミートソース、どれがいい?」
キラ「カルボナーラ」
シン「ペペロンチーノ」
アムロ「OK、ミートソースにしよう」
キラ「ちょっと待ってよ。自分で作るからって、僕達の意見無視?」
アムロ「無視してないよ。2人が言ったどっちかにすると、絶対喧嘩するだろ? だからミートソースさ」
シン「アムロ兄さんがミートソースを食べたかっただけじゃ……」
アムロ「俺は別に何でもいいよ。パスタだけじゃ寂しいな……他に軽くつまめる物も作ろうか」
キラ「うーん……スープが飲みたいかも」
シン「サラダがいいな」
アムロ「じゃあ両方とも作ろう。スープはコンソメがある、サラダはツナサラダでいいか?」
キラ「いいよ。その代わりコンソメはドーピング禁止ね」
シン「何だよドーピングって」
アムロ「うちには白い粉なんて塩と砂糖と小麦粉くらいしかないから安心しろ。さて、気合入れて作るか」
キラ「さすがアムロ兄さん、鮮やかな手際だね」
アムロ「ロランが家事を受け持ってくれるまでは、基本的に俺が飯係だったからな。
     毎日弟全員分の飯を作ってりゃ、そりゃ手際もよくなるさ。これでも腕は少し鈍ってるんだぜ?」
シン「う~ん……料理のできる男って格好いいなぁ。ロラン兄さんの場合は格好いいというより可愛いし」
アムロ「ロランの手伝いをしてやれば、お前も上手くなるさ。彼女に作ってやったらどうだ?」
キラ「やめた方がいいよ。そういう事をすると尻に敷かれそうじゃない?」
シン「ステラもマユもそんな子じゃない!」
アムロ「おいおい、そういう時に言う女の子の名前は一人にしとけ」
キラ「アムロ兄さんはいったい何人の女の子の名前を言うんだろうね」
シン「料理を作ってやる相手なんていっぱいいるだろうし」
アムロ「シロー、ドモン、カミーユ、ロラン、キラ、シン、ガロード、ジュドー、ウッソ、アル。
     むしろ手間のかかる弟の名前の方がすぐ浮かぶよ。何年世話してると思ってんだ」
キラ「……うん、そうだね」
シン「お世話になってます……」



シーブック(……今、すごいナチュラルに僕の存在が忘れられてたような。
        何年一緒に暮らしてると思ってんだorz
        しかも久々にアムロ兄さんが料理作ってるし……焼き立てのパン買ってきたのに、どうしよう……)

コウ(お腹空いたなぁ……でもガンプラ製作が一区切りするまで我慢しよ。
    今日はロランがいないけど、お昼ご飯どうするんだろ?)

今日家にいる兄弟をいまいち把握していなかったため、アムロの料理にありつけない弟が2人ほど出たそうな。
うち一方はパンで空腹を満たし、うち一方は兄の手料理に間に合わなかった事を嘆き、
コンビニでいくつかのパンを買って帰宅してから弟が買ってきていた焼き立てパンの存在を知り、再び嘆いたそうな。

589 名前:特に意味の無い兄弟の会話投稿日:2006/03/09(木) 23:08:08 ID:???
ジョニー「へいらっしゃい!」
アムロ「帰る」
ドモン「いきなり何でだ!?」
アムロ「やれやれ……ドモンが飯に誘ってくれたと思ったら、またあのオチか。
     キラとシンをあの店に行かせないよう注意しないとな……日系の名前の奴は多分危険だ。
     ……晩飯、どこで食おうか。今日は食って帰るって言ったしな……。
     お、いい感じの寿司屋があるじゃないか。行ってみるか」

シン「いらっしゃいませ! 何を握りやしょう?」
アムロ「玉。後は適当に握ってくれ、値段が時価とかなってる奴はいらない。最後はカッパな」
シン「はいよ! 玉あがりやした!」
アムロ「……うん、美味いな」
シン「お手元はそちらにありますよ」
アムロ「昔は手掴みで食べたもんだけどな」
キラ「こんにちはー。あれ、アムロ兄さん?」
アムロ「キラ? もしかしてこの前言ってた寿司屋ってここか?」
キラ「そうだよ。ラクスに連れて来てもらったんだけど、すごく美味しくてさ。大将、マグロとイカね」
アムロ「おごらないぞ」
キラ「えー? まあ元々自分で払うつもりだったからいいけど……」
シン「へい、お待ち」
キラ「ありがとう。うーん、やっぱり大将の握るお寿司は美味しいや」
アムロ「ん……キラ、紫取ってくれ」
キラ「紫って何?」
シン「醤油の事ですよ」
キラ「醤油が、紫? 専門用語か何か?」
アムロ「そんなようなもんだ」
シン「お兄さんはだいぶ通でいらっしゃるようで」
アムロ「そうか?」
シン「最初に玉。最後は巻物。これぞ寿司の美味い食べ方ってもんでしょう」
キラ「へぇ……お寿司を食べる機会なんて滅多に無かったのに、よく知ってるね」
アムロ「接待でな、日本通の人がいて、何度か寿司を食ってたら自然に覚えたんだよ。あがりおかわり」
シン「はい、どうぞ。キラ君、あがりが何かは分かったかな?」
キラ「目の前でお茶を注いでる所を見れば、答えはひとつしかないでしょ。サーモンとハマチね」
アムロ「おっ、サザエの壷焼きもあるのか。こいつをもらえるかな?」
シン「すいません、サザエはもう品切れで。アワビなんかいかがでしょう?」
アムロ「さすがにアワビは財布が厳しいよ」
キラ「そういえばドモン兄さんとは一緒じゃないの? 一緒に食べてくるとか言ってたじゃない」
アムロ「嫌な店に入ったから出た」
キラ「真紅がどうのってやつ?」
シン「真紅の稲妻ジョニー・ライデンですか?」
キラ「知ってるの?」
アムロ「ああ……変なテンションじゃない。普通の受け答えだ……癒される」
シン「色んな料理屋を開きながら、すぐ閉店して、またすぐ別の店を開くって有名な奴ですよ。
    腕は確かなんですがねぇ、もしかしたら今度は寿司屋になるかもなんて噂もありますよ」
アムロ「今日はおでん屋だった……」
キラ「変わった人もいるもんだね」
アムロ「ああ。ところで今日のお勧めみたいなのないかい? アワビ以外でさ」
シン「今日はいいウニが入ったんですが、これなら一貫こんなもんです」
アムロ「ん……それくらいならいいか。握ってくれ」
キラ「ウニって、あの変な味がするやつでしょ?」
アムロ「ありゃ珍味って言うんだ。まあ万人受けする味じゃないかもしれないが、大人になれば好きになるかもな」
キラ「へぇ。大人の味ってやつかぁ、ちょっとチャレンジしてみようかな?」
アムロ「……キラ、背伸びしたって物の良し悪しは分からないもんだよ。
     大人振ってタバコを吸ったり薬をやるガキだっているんだ。
     最近食べて美味しくなかったんなら、挑戦しなくていいよ。美味しくないのに高い金を取られるなんてな?」
キラ「それもそうだね、僕はもうしばらく子供の舌でいいよ。あ、僕が大人になると寂しいとか?」
アムロ「馬鹿言え。弟があれだけいりゃ、早く大人になって欲しいと思うし、大人になったら嬉しいさ」
キラ「アムロ兄さんみたいな立派な大人にならないとな……」
アムロ「おだてたっておごってはやらないからな」
キラ「もうっ、そんなつもりじゃないよ」

590 名前:特に意味の無い兄弟の会話投稿日:2006/03/09(木) 23:09:08 ID:???
アムロ「ふー、食った食った。御愛想」
キラ「おあいそ? ……ああ、お勘定の事。量はアムロ兄さんの方が多かったけど、値段は僕の方が高そう」
アムロ「さすがいい素材を使ってるだけあって、これくらいはするか。はい」
シン「毎度あり」
キラ「あれ? アムロ兄さん、僕の分も払っちゃったの?」
アムロ「大人になったら、お前が俺に寿司をご馳走してくれよ」
キラ「……うんっ!」

こうして寿司屋"白狼"は、アムロお気に入りの店となったのだった。
ちなみに店主の名前はアムロもキラも知らない。



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最終更新:2019年03月05日 13:33