今日もシンとカガリがいがみ合っている。
「ピンク色のガンダムなんて、悪趣味はアスハのお家芸だな!」
「なんだと!?私のルージュを馬鹿にするのか!?」
「そのカラーリングは赤い人専用なんだよ!あの超変態のな!気分は通常の3倍ってか!?」
「なんだと!?」
「なんだよ!」
そんな剣幕の横で、シーブックは今夜の「お仕事」の事を考えていた……

[今夜、黄金のMSを頂きます。怪盗キンケドゥ・ナウ]
今回も08署に犯行予告が届いた。
「怪盗キンケドゥ・ナウめ……今夜こそ逮捕してやる!」
シローはいつもあと一歩という所までキンケドゥ・ナウを追い詰めているのだが、
結局毎回逃げられてしまっている。
こちらの警備の裏をかかれる事も多い。
「一体どこでこちらの情報が漏れているんだ……?」

「シロー兄さんが言っていたな今回は黄金色のMSを所有している金持ちを一所に集めて警備するって……
警察だけでなく、サーペントテールもいるって……本庁から特別班も来ると……」

08署には百式、ゴールドスモー、ゴールドフレーム、アカツキの4体の黄金色のMSと所有者が集められた。
「私はクワトロ・バジーナ。それ以上でも以下でもない!」
「ディアナ様から賜った機体を奪う輩は我が魂魄が100万回生まれ変わろうと討って見せる!!」
「踊れ……」
「娘に贈ろうと思ってこっそり購入したばかりの機体を狙うとは……!」
陸ガンとボルジャーノンの混成部隊に、ブルーフレームとジンがガードを固めている。
そこへ本庁カラーのF91が到着した。

「まさかザビーネが仲間に加わるなんてな……何を企んでいる?」
「貴様と同じだよ。ただ刹那のスリルを味わいたいだけだ」
「アンナマリーさんから聞いたぞ。お前最近貴族趣味に凝ってるんだってな」
「ぎくぎく」
「単にパン屋の給料じゃキツイだけなんだろ?」
「駄目じゃないかぁ!本当の事を言っちゃあ!」

109 名前:怪盗キンケドゥ・ナウ 黄金のMSを奪え!投稿日:2006/05/05(金) 21:33:41 ID:???
「本庁から来たハリソン警部だ」
やってくるなり、ハリソンの視線はサーペントテールの風花に釘づけとなる。
「お、お嬢さん。よろしければ仕事が終ったあとにお付き合いできませんか?ハァハァ」
「またロリコンかよ……赤い人だけで十分だっての」
「そうだ。風花たんはこの後、私と個人契約するのだ……ハァハァ」
「……劾、イライジャ。やっちゃって」
08署・サーペントテール合同の厳重な警備体制のはずが、盛大なロリコン叩き大会に変わった。
「光になれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「ちょwwwwwwwwwおまwwwwww」
「サボテンの花が咲いている……」

『怪盗キンケドゥ・ナウ参上!』
月をバックに白と黒の2体のクロスボーン・ガンダム──F97にドクロマーク等を付けたカスタム機が、
プリティでキュアキュアなポーズをとった。
「……」
「……なあシーブック、このポーズに意味はあるのか?」
「ウモン爺さんに聞いてくれ!」

2人の尊いミンチを出しながらも、08署は黄金色のMSを守りきった。
……と、いうよりもキンケドゥ・ナウが現れなかった。
「奴は定刻通りに現れなかった!きっと俺たちの警備に恐れをなしたんだ!
奴を逮捕する機会がなかったのは残念だが、俺たちの勝利だ!勇気は無限を超える絶対勝利の力だ!!」
「そうかなあ……?」
「なにはともあれ、ミッション・コンプリートだ」

今日もシンとカガリがいがみ合っている。
「金色のガンダムなんて、悪趣味はアスハのお家芸だな!」
「なんだと!?お父様に買ってもらったばかりのアカツキを馬鹿にするのか!?」
「そのカラーリングはグラサンかけた赤い人専用なんだよ!あの超変態のな!気分は成金ってか!?」
「なんだと!?」
「なんだよ!」
そんな剣幕の横で、シーブックは昨夜の「お仕事」の事を思い出していた……
「ザビーネ、黄金のMSなんてのは成金趣味だ。お前の貴族趣味は初めから間違っているんだよ……」

「どうしたんだよ、ビーチャ」
「ジュドー、俺の百式が盗まれたぁ」
「んな目立つMSなんぞに乗るからだ!」


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最終更新:2019年02月25日 18:35