アムロ「この異常な数の弟達を育てるには、高校に行かず働くしかない……」
シロー「そんな、兄さんの成績なら結構いい高校に行けるじゃないか」
アムロ「悔しいけど、僕は長男なんだ。僕がやらなくちゃいけない……」
シロー「兄さん……」

シロー「兄さん一人に迷惑をかける訳にはいかない、俺は警察学校へ入る!」
ドモン「何で警察学校なんだ? シロー兄さんは警察になりたかったのか?」
シロー「警察学校なら学費がかからない……国が出してくれるからな。
     その代わり警察官として国のために働く義務を背負う。
     学費も警察官になってから払うようなもんだからな」
ドモン「シロー兄さん……」

ドモン「兄さん達ばっかりの世話になる訳にはいかない。流派東方不敗の技をガンダムファイトで活かしてやる!」
コウ「さすがドモン兄さん、やっぱりそういう道へ進むんだね」
ドモン「うむ! 初のガンダムファイト出場を目指してちょっくら山ごもりしてくるわ」
コウ「ドモン兄さんはいいなぁ、やりたい事をやれる仕事を見つけられて。
   僕は今のところガンプラくらいしか趣味無いし。さて、ガンプラ作ろーっと」

コウ「ガンプラガンプラ、ランランラン♪」
カミーユ「今日もコウ兄さんはガンプラ作りか、のん気なもんだな。俺はプチモビでも乗り回しに行くか」
シーブック「コウ兄さんもカミーユ兄さんも自分の趣味に生きてるなぁ。さて、ハングライダーでも作るか」



ロラン「この流れを見るとですね、ドモン兄さんのバトンの渡し方が不味かったと思うんですよ」
ドモン「お、俺のせいか!?」
ロラン「だってあきらかに上の2人と違うじゃないですか! やりたい事を我慢して仕事を選んだ長男次男と全然!」
ドモン「そ、そんな事を言われてもだな、俺だって家に金を入れようって考えはちゃんと持ってガンダムファイトを……」
ロラン「優勝するくらい強かったからいいものの、
     弱かったらすずめの涙のようなファイトマネーしかもらえない仕事でしょう!?」
ドモン「そうだけど、でも、やりたい事をやって何が悪い!? それで金を稼げるんなら結構じゃないか!」
ロラン「それはそうですけど、ドモン兄さんの後はやりたい事をただやるだけでしょう!?」
ドモン「ムムムッ……そうだ、悪いのはコウだろ!? 俺は俺なりに兄貴の背中ってもんを見せたはずだ!」
ロラン「それもそうですね……ドモン兄さんならガンダムファイトが駄目だった場合、
     体力だけなら誰よりもあるから、土方なり炭鉱なりで働いてくれただろうし……」
ドモン「分かってくれたか、ロラン!」
ロラン「という訳で筋トレも兼ねて、このメモにある工事現場で働いて下さい。
     日雇いですからガンダムファイトに出る時は簡単に休めます」
ドモン「ンガッ!? わ、分かった……行ってくる……」

ロラン「これで我が家の収入が少し増えるぞ。次はコウ兄さんを同じような手で責めればアルバイトくらい……」

コウ「さて、今月の新作ガンプラを買うために出かけてこよーっと。
   でもちょっと財政厳しいなぁ……もう大学生なんだし、ちょっとくら 小 遣 い の 値 上 げ を頼んで……」

その晩、ガンダム兄弟の食卓はニンジン一色だったそうな。


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最終更新:2019年02月25日 18:37