???「うわ、やっぱ、火力が強かったかなぁ」
???「見れば分かるだろう、どう考えても…」
アムロ「…何やってるんだ? こんな時間に…お客さん!?」
コウ「あ、アムロ兄さん」
ガトー「…邪魔している」
アムロ「ああ、どうも…って、いやいやいや。それより、何でこんな夜中に台所に!?」
コウ「えっと、まず、ついさっき帰ってきたから夕飯は残ってなくて、仕方なく何か買いにコンビにまで行ったんだ。そこで、何か家から追い出されたがトーとばったり会って…」
アムロ「追い出され…?」
ガトー「聞かないでいただきたい」
アムロ「まあ、事情は人それぞれだろうけど、夕食はロランがお前の分は取っておいたはずだぞ」
コウ「えぇ!? でもほら、何にも無いよ。机の上」
アムロ「そうみたいだな。そこの皿の上にある 謎 の 物 体 以外は」
コウ「うう…」
ガトー「…(汗」
アムロ「何作ってるんだ?」
コウ「えっと…一応、『ほっとけーき』だと思う」
アムロ「こっちの、黒ずみが?」
コウ「何か、火力が強かったみたいで失敗したんだ」
アムロ「こっちの、焦げては無いけどアメーバみたいなのは?」
ガトー「私がひっくり返すのに失敗した。一生の不覚!!」
アムロ「…。それより、どうして根本的にホットケーキなんだ?」
コウ「お惣菜とかパンは売り切れてたんだ」
アムロ「ふーん。最近のコンビにはホットケーキの素まで売ってるのか…」
ガトー(それより、ツッコむことがあるような気がするが)
アムロ「…このアメーバの」
ガトー「 す い ま せ ん 」
コウ(怖っ!)
アムロ「まあ、良いけど、それならキャプテンに頼んだほうが良かったんじゃないか?」
コウ「キャプテンなら、庭の巡回に行ったみたいだよ」
キャプテン『キャプテン・パーンチ!!』
シャア「なんのこれし…へぶぅ!」
グエン「この程度、ローラの寝顔…ごふぅ!」
アムロ「…そうみたいだな」
コウ「あの人たち、24時間いつでも出てくるけど、いつ寝てるんだろう」
ガトー「もしかしたら、寝ていないのかもしれんな」
262 名前:
ガンダム一家のある夜2/3投稿日:2006/05/26(金) 23:16:46 ID:???
アル「何してるの?」
コウ「あ、起きちゃったか?」
シン「…俺たちの部屋の近くでドンパチやってるんだから、起きないほうがおかし…って、何だ、これ」
アル「炭とアメーバ?」
コウ&ガトー「…orz」
アムロ(小さい子に指摘されるとやっぱこたえるみたいだな)
シン「それに、フライパンから黒い煙が…」
コウ「ああああああ…」
アムロ「うわ、そこにある失敗作より酷いぞこれ」
アル「ねえ、この炭みたいのとアメーバみたいの何ー?」
コウ「なんだろうねぇー、ガトー」
ガトー「私に振るな!」
ヒイロ「…騒がしい」
ドモン「何だぁ? この夜中に」
ガロード「あれ? コウ兄さん帰ってたのか?」
ジュドー「げっ!」
アムロ「待て、ジュドー! お前だな! ロランが取っておいた夕飯を食ったのは!」
ジュドー「な、何でだよ!」
ロラン「…コウ兄さんを見るなり『げっ』って言ったらすぐに分かると思います」
シーブック「それに、口横にケチャップついてますし」
キラ「うあ(ry)」
シロー「キラ、また悪夢でも見たのか?」
シュウト「さっきからこの調子なんだ…」
コウ「何だかんだ言って全員大集合か。騒がしくてごめんよ、ガトー」
ガトー「あ、ああ…」(←圧倒されていたらしい)
キャプテン「マスター、処分済みのあれはどうしますか?」
アムロ「明日は燃えるゴミの日だったから、他の生ゴミと一緒に出しといてくれるかい?」
シン「…入る袋、あるのか?」
キャプテン「刻むので、大丈夫です」
シン「きざ…」
カミーユ「うわ、何だこの物体…」
ヒイロ「恐らく…、食物と見た…たぶん」
ドモン「珍しく断定しないな。喰えるのか?」
コウ「こら! 人の夕食兼夜食に手を出すな!」
アル「ガトーさん! 今度、ノイエジール見せてください!」
ガロード「ずりーぞ! アルばっかり!」
ジュドー「あ、俺・・・ぐお!?」
カミーユ「お前は! それよりコウ兄さんに謝るのが先だろ!」
キラ「うあ(ry)」
シロー「泣くな泣くな」
ジュドー「(ううう…。珍しく正論だ…)」
カミーユ「聞・こ・え・て・る・ぞ」
アムロ「ストーーーーップ!!!」
全員がビクッとすると完全に動きを止める。
アムロ「一応、もう午前1時過ぎだし、とりあえず、全員静かに」
兄弟一同「「はーい」」
アムロ「それと、そこの廊下の影でロランのパジャマ姿を見てる奴らは、もとより、
ミンチ。ちなみに、以下でも良し」
ドモン・カミーユ・シン「「じゃあ、以下で」」
キャプテン「了解」
シャア&グエン「「!!」」
ガンダム家に響く阿鼻叫喚は10秒で終了。
隣のコバヤシ家には特に被害は無かったらしい。
シーブック「言うまでもなく、ミンチより酷かったです」
263 名前:ガンダム一家のある夜3/3投稿日:2006/05/26(金) 23:18:47 ID:???
ロラン「えっと、残り物の野菜炒めですいませんが」
コウ「ありがとう、ロラン」
ガトー「…かたじけない」
コウ「あ、残ったホットケーキの素は使ってくれていいよ」
ロラン「じゃあ、明日のおやつにでも使わせてもらいますね」
アムロ「…静かになったから、みんなはもう寝たみたいだな」
コウ「後片付けはやっておくから、ロランも寝ていいよ」
ロラン「そうですか? なら、お願いします」
キャプテン「言われたとおり布団は敷いておきました、マスター」
アムロ「ありがと、キャプテン」
ガトー「本当に良いのか?」
アムロ「もう、こんな時間だし、一人増えたくらいは変わらないよ」
ガトー「…礼を言う」
キャプテン「私も、周囲の巡回を始める。何かあったら呼んでほしい」
アムロ「じゃあ、俺も寝るよ。コウ、片付けはキャプテンにやらせるなよ」
コウ「分かってるよ、そのくらい」
アムロ「ん。おやすみ」
先ほどとは打って変わって静まり返る台所。
ガトー「…まるで、嵐が過ぎ去った後だな」
コウ「そ、そうだね。一旦全員集まると、ホントにすごいことになるし…」
ガトー「だが…」
コウ「?」
ガトー「…心地悪くは無い」
コウ「たまに来たらどうだい? アル達も喜ぶだろうし」
ガトー「そうか…」
○月×日
AM 2:35
再び現れた変態第2陣にソウルドライブを発動。しかし、背後より第1陣の急襲により、一時行動不能に陥る。
だが、その後、上空300m前後よりアトミックバズーカ(極小威力)が着弾。
私に覆いかぶさっていた変態(全)は×××××(具体的な説明)になる。私自身の損傷率は0、06%。任務の支障がでなかったため、その後、×××××を燃えるゴミの袋に投入し、所定の位置へ。
尚、アトミックバズーカの発射元と思われるGP-02は追跡不可能。
AM 7:30
朝食時、茶の間をのぞいたマスター曰く、手紙を残して客人は帰ったとのこと。
兄弟一同(特にアル)が肩を落としていた。
AM 8:00
日曜日のため―――
(中略)
以上で今日の報告を終わります。マスター。
GP-02ですか? いえ、私はパイロットの顔までは見ていません。
どうかしたのですか? 顔が笑っています。
そうですか。
では、私はこれよりいつもどおり変態駆除の任務に入ります。
完
最終更新:2019年02月25日 18:39