534 名前:ブレイヴ開発譚 :2013/02/05(火) 20:05:39.69 ID:???
カミーユ「行ってきます」
ロラン「行ってらっしゃい」
アムロ「カミーユの奴、最近よく出かけているな。またデートを増やしてるのか?」
マイ「どうやら、カタギリさんの家に行ってるみたいですね」
アムロ「カタギリさんの?」
マイ「ええ。一度毛色の違うMSの設計を見てみたいと言っていました」
セレーネ「その割には医者になりたいとか言ってるのよね」
アムロ「あいつも色々考える時期なんだろ。これで女性関係もちゃんと考えてくれれば良いんだが……」

カミーユ「カタギリさんこんにちは。おじゃまします」
カタギリ「やあ、いらっしゃい」
ハロ長官「カミーユ君。良いところに来たね」
カミーユ「ハロ長官も来てたんですか。でも、良いところにって?」
ハロ長官「今、警察の新型機の設計の打ち合わせをしているんだ。よかったら一緒にどうかな?」
カミーユ「ぜひお願いします。大人の設計に加われるなんて、めったに無い事ですから」
ハロ長官「うんうん、それじゃあ頼んだよ」

535 名前:ブレイヴ開発譚 :2013/02/05(火) 20:06:13.94 ID:???
カミーユ「それで、どんなコンセプトなんですか?」
ハロ長官「宇宙は勿論大気圏も飛行可能な高性能機。
     量産機だから、あんまり変わった装備は付けられない。基本はこれくらいだ」
カミーユ「なるほど……」
ガロード「カタギリのおっさん、パーツ頂戴!」
アセム「AGEシステムのデータ取らせて!」
カタギリ「おや、ガロード君にアセム君じゃないか」
ガロード「あれ?カミーユ兄?ハロ長官も、なんで?」
カミーユ「じつはかくかくしかじかで……」

アセム「そういう事だったのか」
ハロ長官「アセム君は、どういう機体が良いと思うかな?」キュピーン
アセム「(まさか……海賊がバレてる!?)えっと……」
ハロ長官「いきなり聞かれても悩むよね。じゃあ、ガロード君は?」
ガロード「やっぱデカイ武器でどかーんとやるのが良いよな。威嚇もできるしさ」
アセム「俺は可変機能が欲しい。大気圏を飛ぶと言ったら可変機だし」
カミーユ「大出力の武装が付いた可変機か……」カキカキ
ハロ長官「あとは、署員に取ったアンケートだけど……」
ガロード「1枚目には……えーと、自爆?」
ハロ長官「ああそれはグラハム君のだ。筆ペンで書いてあるから名前が無くても分かってしまうね」
カミーユ「これはいらない機能だと思いますよ。警察で自爆って、そんな場面ありませんよ」カキカキ
ハロ長官「ところがそんな訳にはいかないんだ。新型はグラハム君が指揮を執る部隊に配備されるからね」
ガロード「けどそうしたら、フラッグ隊はどうなるんだよ?」
ハロ長官「フラッグの隊長も継続だよ。あの地位なら何個も部隊を動かすのが普通だし」
アセム「そうなんですか……」
ハロ長官「だから彼の意見はなるべく尊重したいんだけど……」

536 名前:ブレイヴ開発譚 :2013/02/05(火) 20:07:19.27 ID:???
ガロード「そういえばカミーユ兄、さっきから何書いてるんだ?」
カミーユ「簡単な設計図だよ。実際に書いていった方がイメージしやすいしな」カキカキ
カタギリ「それは感心だねえ」
カミーユ「でも、俺達の話を総合したら、よく知ってるMSが1個思い浮かんだんだよな……」
ガロード「ああ。俺もなんとなく思った……」

カミーユ「……ヒイロのウイングガンダム」
ガロード「分かる」
ハロ長官「確かに変形するしバスターライフルだし自爆もするね」
アセム「両方このスレじゃ出番が無くてホコリ被ってるとことかも……」
カミーユ「アセム兄さん、それ以上はいけない」
カタギリ「ウイングガンダムか……良いかもしれないね」
ガロード「マジかよ!?」
カタギリ「勿論、ただの猿まねじゃあ無いよ。僕の設計した機体をベースにウイングを作ってみるんだ」
ガロード「ってーと、フラッグやスサノオか?」
カミーユ「じゃあ、フラッグにバスターライフルを付ける感じですね?」
ガロード「でもフラッグじゃあデカブツ付けるにはパワー不足だぜ。
     かといってスサノオだと変形できないし……」
カタギリ「ベースはマスラオの方が良いね。あっちの方がフラッグに近いから」
カミーユ「じゃあ、マスラオをリファインしたものを可変機にしてみましょうか。
     確か、簡易設計図はこの棚でしたよね?」
カタギリ「変形させてみるって、そんな簡単にできるのかい?」
カミーユ「ええ。変形させるのは得意ですから」
アセム「そういえばカミーユ、昔から何でも無理やり変形させてたよな」
ハロ長官「そうそう、Zガンダムみたいな無茶な変形は困るからね」
アセム「なら、AGE-2みたいな変形がいいな」
カタギリ「できれば、フラッグの要素も残ってるといいなあ」
カミーユ「分かった。マスラオにウイングを混ぜて、AGE-2とフラッグの変形も取り入れて……」カキカキ

537 名前:ブレイヴ開発譚 :2013/02/05(火) 20:09:07.89 ID:???
カミーユ「ごく基礎的な設計図ですけど、出来ましたよ」
カタギリ「これは……良いね!」
ガロード「おお、すげえ!」
ハロ長官「カタギリ君、開発は進みそうかい?」
カタギリ「はい。これならすぐ詳細な設計図にして、試験機の開発に取りかかれます。
     カミーユ君。これから忙しくなるけど、また力を貸してくれるかな?」
カミーユ「もちろんですよ」
アセム「カミーユ、やったな」
カミーユ「俺だけじゃない、皆の力だよ」
カタギリ「何かお礼をしないとね……」
ハロ長官「そうだね、カミーユ君。この機体の名前を付けてくれないか?」
カミーユ「いいんですか?」
ハロ長官「君が設計したMSだから、それくらいは当然だよ」
ガロード「カミーユ兄、カッコいいの頼むぜ」
カミーユ「そうだな……俺はこのMSに男らしくなってほしいと思います」
アセム「カミーユらしいよ」
カミーユ「らしくて悪いかよ!」
ガロード「カミーユ兄、落ち着けって」
カタギリ「どうどう。それで、どういう名前にするんだい?」
カミーユ「それに、俺の警察官のイメージってシロー兄みたいな、勇気がある人なんです。
    男らしくて、勇気のある名前……『ブレイヴ』って名付けますよ」
ハロ長官「ブレイヴ。良い名前だね」
カタギリ「でも、ここからが始まりだよ。名前に見合った、良いMSにしないとね」
カミーユ「ええ。頑張りますよ」

539 名前:ブレイヴ開発譚 :2013/02/05(火) 20:10:35.38 ID:???
ハロ長官「……というお話だったとさ」
シュウト「カミーユ兄ちゃんって凄い!」
グラハム「なんと……ブレイヴはZの少年の設計だったのか!道理でガンダムの様な感触を感じる筈だ」
ハロ長官「恥ずかしいから黙っててくれって言われたんだけどね。君達は知っても良いと思うんだ。
     でも、他の人には内緒だよ」
シュウト「うん、分かった」
カタギリ「それに、実際結構変わってるしね。
     最初の頃はドレイクハウリングもウイングガンダムみたいにシールドが付いていたし、全体的にガンダム系だったんだよ」

グラハム「くっ……なぜそのまま押し通してくれなかったのだカタギリ……!!」
シュウト「グラハムさんの目から赤い涙が……!」
カタギリ「一応設計の名義は僕だし、僕にもプライドはあるからね!?」
グラハム「そうだ!設計図はどこにある!?」
カタギリ「言わないよ!教えたら飛んでいくつもりだろう!?」
グラハム「当然だ!頼む、教えてくれ我が盟友……!」
カタギリ「な、泣きながら土下座までしないでくれよ……!」
ハロ長官「やれやれ、これじゃあカミーユ君の言う男らしい勇気とは程遠いね」
グラハム「カタギリー!!」
 おわり

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最終更新:2015年12月17日 20:42