そんなヒイロ達を物陰から見つめる怪しい影…。
カツ「くそっ、ヒイロめ…!!ちょっと女の子に人気があるからって調子に乗り
やがって!!特にサラに」
彼の名はカツ・コバヤシ。ヒイロのクラスメートである。目立たないけど。
どうやら彼は、人気のあるヒイロに嫉妬しているようだ。やめときゃ良いのに。
カツ「ナレーション、うるさいよ!!」
??「何をぶつぶつ独り言いっとる!ほれ、行くぞ。ワシらのお披露目じゃろ?」
カツ「分かってますよ艦長!!ここで目立って人気者になってやる!!特に
サラに」
カミーユ「ピキーン!!この妙なプレッシャー!!そこっ!!」
コウ「おいカミーユ!!スーパーはそっちじゃないぞ。早く食材買ってかないと、
ロランに晩飯抜かれちゃうよ?」
カミーユ「兄さんは真面目だね。でもちょっと時間をくれ!!」
コウ「ってもう走ってるし!!まったく、しょうがないなあ」
カミーユは、道の曲がり角でカツ(プラスα)と出くわした。
カツ「カ、カミーユ!?」
カミーユ「カツ、お前か!!妙な気配を感じてみれば、まったく…!!」
カツ「…っ!今の私はカツ・ハウィンだ。それ以上でもそれ以下でもない!!」
カミーユ「あの人の真似はやめろ!修正するぞ!!」
カツ「殴ってから言わないでよ…!!」
ちなみに彼らは地域のサークル「エゥーゴ」で知り合いだったりする。
数歩遅れてカミーユに追いついたコウは、カツの背後に知己を発見する。
コウ「ガトー…!」
ガトー「…む、ウラキか」
コウ「何をしてるんだ?」
ガトーの横に、新たに出現した初老の男が、コウとカミーユを睥睨した。
さらにその背後にも複数の人影。
ゴメス「ワシはゴメス!!通称艦長だ!!」
ウッディ「早く終わらせてくれ…帰りが遅いとマチルダがうるさいんだ」
スレッガー「悲しいけど、これ付き合いなのよねー」
ガトー「我々は!!」
ゴメス「特攻漢友の会!!!!!」
コウ&カミーユ「………」
643 名前:新たな勢力?2投稿日:2006/07/08(土) 16:55:36 ID:???
ガトー「ディアナ・カウンターライブラリーで、極秘の
黒歴史とやらを我々
は見たのだ…」
ゴメス「その『平行世界』でのワシらは、味方のために、わが身を犠牲
にして、活路を拓いた。漢の生き様じゃったわい。手前味噌だが」
ウッディ「うむ。あの世界での私は煌いていた!マチルダも喜んでくれる
だろう!!」
スレッガー「これって男前なのよねー」
カミーユ「…で?結局何がしたいんですか、貴方たちは?」
ゴメス「決まっとるだろう!!この感動を余人にあまねく知らしめたい!
そして同好の志をこちらの世界で集め、一大勢力を作り上げる!
わが世の春だー!!」
コウ「それ、ギンガナムさんの台詞じゃ…」
ゴメス「だまらっしゃい!!!聞くところによると、自爆同盟なるお調子者
集団も蠢動しとるという。そこで、ワシらもついに決起の時を定めた
というわけじゃ!皆の物!!」
ガトー・ウッディ・スレッガー・カツ「応!!!」
一斉に服を脱ぎ去り、フンドシ一丁になる『特攻漢友の会』の面々。はっき
り言ってとても見苦しいです。ご丁寧にフンドシには、『特攻』と楷書してある。
コウ「何やってんだよこの人達…。変態ばっかりかよ…」
カミーユ「下着はブリーフだろ!!許せないな!!」
多少ツッコミどころを間違えている
コメントをよそにカツがいそいそと名乗り
をあげた。
カツ「そして、この俺様が会長のカツ・コバヤシじゃあ!!」
ゴ・ガ・ウ・ス『あっっ!?!?』ビキッ
644 名前:新たな勢力?3投稿日:2006/07/08(土) 16:57:08 ID:???
ゴメス「小僧…誰が会長じゃと…?」
ガトー「無理やり会に入会させてくれと泣付いてきたのは貴様だろう!!」
ウッディ「大体、君のは特攻じゃなくて、自爆だろ、むしろ」
カツ「で、でも僕は悪くない!!目立ちたいお年頃だもん!!」
スレッガー「良いんじゃない?別に」
意外な一言に、その場にいた全員がスレッガーを注視する。
カツ「ス、スレッガーさあーん」
スレッガー「でも会長ってんなら、それなりの実力示してもらわんと。丁度
テスト用に、リミッターを外したGディフェンサー(バイク)がある。
こいつで自爆同盟の奴らの度肝でも抜いたら、認めてやるよ」
ゴメス「ふむ…。誰が会長になるにしろ、通過儀礼というわけか」
ガトー「私は一向に構わんッッッ!!」
ウッディ「多数決に従うよ」
スレッガー「じゃ、決まりね。あー、ちなみにコイツ、ブレーキ無えから」
カツ「ちょ、ちょっと待って下さいよ!!」
ゴ・ガ・ウ・ス「あッ!?さっさと行けや。言い出しっぺからよお!?」
カツ「うう、ここだけ別スレの雰囲気だよう…」
半泣きでGディフェンサーに跨るカツ。可哀相にw
コウ「度肝抜くって…。ヒイロ大丈夫かなあ」
カミーユ「あいつなら心配ないよ」
スレッガー「準備はいいかい?会長候補。じゃ、よろしく頼(よろ)んだぜ」
645 名前:新たな勢力?4投稿日:2006/07/08(土) 16:58:58 ID:???
カツ「こうなりゃヤケだ!!目立ってサラを振り向かせてやる!!おおらっしゃあああ!!」
急加速・急発進するGディフェンサー。おお、それなりに雰囲気出てますな。
見る見るターゲットの『自爆同盟』が近づいてくる。
特にヒイロは背中を見せ、完全無防備だ。自爆の影響から脱していないのか?
ヒイロ「接近警報。ターゲット確認。ロック。障害は排除する…!!!」
振り向きもせずにヒイロは馬鹿でかいバスターライフルを背中越しに発射する。
銃口から洩れ出た圧倒的な熱を光量が、カツとマシンを飲み込んでいく。
カツ「どっからそんな馬鹿でかいモンを…!!非、非常識だああああ…ハアーン」
ヒイロ「問題無い。所詮オハナシだからな…」
かつてカツであったろう消し炭にそう呟くと、ヒイロは家路へ就いた。
カミーユ「あ、おい、ヒイロ、ちょっと買出し出てるんだ、手伝えよ」
ヒイロ「任務、了解」
特攻以下略の会のメンバーを置いて、スーパーへ向かう兄弟たち。
ガトー「ウラキ…二度と忘れん」
コウ「(はあー)こっちは忘れたいよ…」
ゴメス「あきらめんぞ、更なる同志を集め、次はさらに勢力を拡大してお披露目
を行おう!!あいる・びーばっく!!じゃ!!」
夕日をバックに円陣を組むフンドシ姿の男たち。それは、町内に
新たなる変態
が誕生した、歴史的(?)な事件であったかもしれなかった。 (完)
最終更新:2019年03月05日 13:04