620 名前:通常の名無しさんの3倍 :2014/04/30(水) 16:08:46.69 ID:???
ジラード(女)「はい、口を開けて。アーン」
ジラード(男)「アーン。おいしい。やっぱりキミの作るケーキはおいしいな」
レミ「ちゃんと掃除をして下さいよ。我が家はちゃんときれいにしないと」
オブライト「あ、ああ」
と恋人達が家の中でイチャイチャしているのとは別、
寒空の中歩く2人の女がいた。
ミリアリア「くそーっ! 何か事件はないの!?」
フレイ「そんなにしょっちゅう事件があったら困るでしょう」
1人はカメラマンでミリアリア=ハウ、
もう1人はその友人でフレイ=アルスターという。
ミリアリア「本来私は戦場カメラマンのはずなのよ。
それなのにこのスレは平和そのものじゃないの」
フレイ「写真を撮るために戦争を願うのは本末転倒な気がするんだけど……」
ミリアリア「わかってるわよ。そんなことぐらい。
ああー、怪盗キンケドゥの正体がわかるとか
マフティー=ナビーユ=エリンの身元がわかれば取材に行くのに……」
フレイ「歩いてるだけでそれがわかるなら誰も苦労はしません」
ミリアリア「それもわかってるわよ。仕方ない。今日の取材に行くか」
フレイ「どこに行くの?」
ミリアリア「ん? まずは取材の協力者を捕まえに行くのよ」
アムロ「それでどうして俺なんだ!? 俺が協力しなくちゃいけないんだ!?」
621 名前:通常の名無しさんの3倍 :2014/04/30(水) 16:10:31.74 ID:???
ミリアリアは『カイさん』と言うとアムロの耳に何事か耳打ちした。
アムロ「わかった。協力する」
ミリアリア「わーい、やったー」
アムロ「カイさん変なことを教えて……。なんで覚えているんだ……」
ミリアリア「いやー、カイさんのおかげです」
フレイ(アムロさんの過去に何かあったのかしら……?)
アムロ「それでどこに取材に行くんだ?」
ミリアリア「料理屋よ」
3人が行った先はバイキング料理の店ビシディアンだった。
店は大変繁盛しているようだ。
アムロは窓からこっそり店内の様子をのぞいた。
アムロ「あれはネオロシアのアルゴ! カロッゾさんのところのセシリーもいるぞ。
ん? ウチのアセムにキオじゃないか。
ウェンディと3人そろってバイキングを食べているな。
あっちはヘルメットがドクロのトクワンだっけ? デミトリー達は来てないのか」
ミリアリア「ここは最近できたお店よ」
アムロ「どうやらそのようだな。俺は知らなかった」
ミリアリア「
でも実はバイキング料理の裏で
宇宙海賊をやっているらしいの」
アムロ「その取材でここに来たのか?
だが本当に宇宙海賊をやっているならそれは警察にまかせた方がいいような」
ミリアリア「それじゃ取材にならないでしょ。ともかく行くわよ」
622 名前:通常の名無しさんの3倍 :2014/04/30(水) 16:14:28.17 ID:???
3人は店のそばの建物のかげに隠れた。
ミリアリア「とりあえず私が裏口からこっそり入るわ」
ミリアリアは本当に店の裏口から潜入した。
しばらくしてミリアリアは店の人によって文字通りつまみ出された。
フレイ「どうだったの?」
ミリアリア「成果は全然よ。ダメ。こうなったら別の手段を使わざるをえないようね。
ここでアムロさんの出番よ」
アムロ「
どうすればいいんだ?」
ミリアリア「νガンダムでお店を攻撃して。フィンファンネルの2、3発食らえば
店員は観念して宇宙海賊の証拠を出してくるでしょう」
アムロ「アホか! そんなことをしたらこっちが犯罪者だ!
νガンダムは出せん!」
ミリアリア「どうしてもダメ?」
アムロ「ダメ」
ミリアリア「カ・イ・さ・ん」
アムロ「だからそれはダメだって言っている!」
ミリアリア「ちぇっ、さらに別の方法で証拠にアプローチするか」
フレイ「どうするの?」
聞かれたミリアリアはさも当然といったようにすぐに答えた。
ミリアリア「あっちにお店のMSを置く建物があるでしょ」
フレイ「あるわね」
ミリアリア「あそこから侵入する」
623 名前:通常の名無しさんの3倍 :2014/04/30(水) 16:16:50.38 ID:???
料理店ビシディアンの隣の建物にはMSが何機も置かれていた。
アムロ「別にお店にMSがあっても不思議はないんじゃないか?
ウチだって持ってるし、
お店だったら例えばカロッゾさんだってラフレシア持ってる」
ミリアリア「でもバイキング料理の店にしてはMSが多すぎるのよ。
しかも周辺住民への聞き込みによれば
ビシディアンのMSは用もないはずなのに頻繁に宇宙に行ってる」
フレイ「なるほど。ちゃんと聞き込みをしてるのね」
ミリアリア「そうよ。それくらいはしてるわ」
アムロ「そうか。俺はいらないようだな。ではこのへんで……」
ミリアリアはここであの言葉を唱えた。
ミリアリア「カ・イ・さ・ん」
アムロ「う……」
ミリアリア「ここで逃げたら本当にあのことを弟さん達に教えちゃうけど?」
アムロ「わかった。俺もつきあう」
フレイ(悪女だ。悪女がいる……)
624 名前:通常の名無しさんの3倍 :2014/04/30(水) 16:20:16.75 ID:???
3人はMSのガレージにこっそり侵入した。
ミリアリア「いやー、アムロさんいてくれて助かったわ。
MS乗れるから機体のことに詳しいし、また店員に捕まって
警察に突き出されてもアムロさんのコネで何とかなるでしょ」
アムロ「俺はコネのために呼び出されたのか……?」
フレイ「ねえ、本当にこんなところに宇宙海賊の証拠なんてあるの?」
ミリアリア「そうね……。アムロさん、ビシディアンのMSに乗って
コクピットから宇宙海賊の新人さん用のマニュアルでも取ってきて」
アムロ「そんなマニュアルがあるのか……?」
そんなことを言いながら3人で手分けをして証拠となるものを探していると
不意にミリアリアが笑い出した。
ミリアリア「あはっ、あははっ」
アムロ「どうした、証拠でもあったのか? ふっ、あはは!」
フレイ「ちょっと待ってそんなに大声を出したら見つかる……。あはははは」
ミリアリア「あはっ、あははっ。これどういうこと?」
アムロ「つまり笑いガスだ。あはは。そうに違いない。あはは。
どこからかガスが出てきて俺達はそれを吸って笑ってるんだ。あはは」
フレイ「どうしてそんなものがここにあるのよー。あはははは」
こうして3人はガスマスクを装着した店員の手によって
これまた文字通りつまみ出された。
料理店ビシディアン、本当に宇宙海賊をやっているかは謎だが
ガードが固い店というのは事実なようだ。
ブライト「バイキング料理ビシディアンか……。よし、今日はここに入ろう。
ミライ達には内緒だぞ」
ハサウェイ「わかったよ」
ブライト「ん? アムロ? どうしてここにいるんだ?」
アムロ「
ミンチになってすぐ復活というのは予想してても笑いガスとは予想外……。
ゲラゲラ。実に謎の店……。これぞ兄弟スレ住民対策。ゲラゲラ」
ミリアリア「あはははは」
フレイ「いつ、笑いが止まるのよー。あははははは」
最終更新:2016年03月21日 08:57