321 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/01/12(月) 06:02:10.49 ID:FYkGJH8K0
シュウト「ここどこ?目隠しされて連れてこられたけど」
キオ「あの雷門……ネオ浅草……のセット?」
セイ「ちょっと、弟まで一緒の撮影って聞いてないよ!」
シュウト「撮影?撮影なのこれ?」
キオ「あ、カメラ」
シュウト「ザコ見てるー?」
ザコ赤『ザコ!?なんでわかったザコ!?」
キオ「だってテレビの企画だと大体ザコが進行やってるもんね」
ザコ青『違うんですよーそーなんですよー。ギャラが安いからお仕事いっぱいなんですよー』
ザコ黄『ギャラを高くすると使われなくなるザコ。だからギャラが安いままボロボロになるまで働くしかないザコ!!』
ザコ赤『この馬鹿ザコがぁぁぁ!!夢見るお年頃の少年に対して辛い現実を言ってなんになるザコかぁぁぁ!!』
ザコ青『夢をお給料にして満足してたら第二、第三のザコを産むだけザコ!なぜそれがわからん、ザコ!!』
ザコ黄『よよよぉ~』
シュウト「ザコ見てる~?」
セイ「シュウト!?」
キオ「だってテレビの企画だと大体ザコが進行やってるもんね」
セイ「キオ?!?」
シュウト「兄ちゃん、今のザコのくだりはOAできないからテイク2だよ」
キオ「セイ兄さんも合わせて」
セイ「素人だよね!?素人だよね二人とも!?あれ?なんでこんなにテレビ慣れしてるの!?」
ザコ赤『流石チートに評判のある
ガンダム兄弟低年齢組ザコ……』
ザコ青『違うんですよ~そーなんですよ~!三人には目の前にある謎の道具の使い方を当てて欲しいんですよ~』
ザコ黄『それは今はなくなってしまったけど、昔の人が使っていた道具ザコ』
ザコ赤『この町で道具の使い方を知ってる人を探して連れてきて、教えてもらうといいザコ』
ザコ青『でもでも~時間制限があるザコから、ある程度当りをつけて探したほうがいいザコよ』
ザコ黄『それではスタート!ザコ』
キオ「兄さんはどうしてこの撮影受けたの?」
セイ「
ガンプラ大会の宣伝するためだよ。よくあるでしょ?クイズ番組とかバラエティ番組のゲストが最後に宣伝するやつ」
シュウト「もしかしてクイズに正解しなかったら宣伝時間無しとか?」
セイ「え?どうなんだろう……ザコたち説明してなかったけど」
キオ「おーい、ザコたちー!」
シ~ン…
セイ「反応ないね」
シュウト「多分休憩にいってるんじゃないかな?」
セイ「だからギャラ上がらないんだろうなぁ……」
キオ「そのポンコツっぷりがウケて起用されているんじゃないかな?」
シュウト「キオ兄ちゃん、アセム兄ちゃんに似てきたね……」
322 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/01/12(月) 06:03:13.00 ID:FYkGJH8K0
セイ「と、とにかくクイズを解こう!!」
シュウト「これが謎の道具だね」
キオ「……ガラスのビン、だね」
セイ「手のひらで持てるサイズだね。高さもSDガンダムぐらい?形はアッザムだね」
シュウト「口から太い紐が垂れてる……紐の直径とビンの口が同じぐらいだから中に液体を入れてたとしたら紐が邪魔で飲めないよ」
キオ「あ、わかった!この紐って引っ張って伸ばすんじゃない?」
セイ「それで?」
キオ「それで……ええっと……吊るす?」
シュウト「吊るすには短い気がするよ」
セイ「でも手に持つには丁度いいんじゃないかな?」
キオ「っていうかこれ手に持って何するんだろう?」
シュウト「言い出したのキオ兄ちゃんでしょ!?」
セイ「いや待って!これってアレじゃない?風鈴に似てない!?」
シュウト「風鈴は底が抜けてるけど……」
キオ「でもその発想でいこうよ!」
セイ「どの発想?」
キオ「この中に玉を入れるんだよ。ホラ、このビンの首捻じると外れる!」
シュウト「ホントだ!」
キオ「玉を入れてまた閉める。そしてこのビンを振るんだ!きっと綺麗な音がでるよ!」
シュウト「楽器だね!」
セイ「なるほど~」
キオ「じゃあ音楽やってそうな人を見つけて使い方を確認しようよ!」
コウジ「今度はちゃんと自分で作ってきた。
イレイ・ハル、ガンプラバトルで勝負だ!」
マネージャー「ちょっとコウジ君、もうすぐSGOCのコンサートが!!」
コウジ「五月蝿いぞジャーマネ!アイツを秒殺すれば十分間に合うじゃないか」
リナ(せっかくのハル君とのデートだったのにぃ~)
マオ「ゼハートはん、新年初叩きや!」
コウジ「誰だよお前!?俺はゼハートなんて名前じゃないぞ」
セイ「あ、ハル君だ」
ハル「セイさん!ちょうど今
ガンプラバトルするところなんだ。一緒にやらない?」
セイ「ゴメンね、いま収録中でさ。音楽に詳しい人探しているんだけど」
リナ「それならコウジ君ね!だって現役のアイドルだもんね!」
セイ「じゃあ、一緒に来てくれないかな?」
キオ「コウジさんアイドルでしょ?アイドルなんだよね?首……じゃなかった、手を置いていってよ!」
シュウト「ちゃんと体ごと持っていこうよ……」
コウジ「君達、アイドルである僕を独り占めしたい気持ちはわかるけど、この後コンサートなんだ、だからサインは後で……」
セイ「大丈夫大丈夫、すぐ終わるから」
シュウト「僕のローラースケートで一瞬だよ。これロケット付いてるし」
コウジ「はぁ?おい、僕に勝手に触れ……ぎゃあぁあぁぁぁあぁ!!!!」
マネージャー「ああ、コウジ君がものすごいスピードで引きずられていく!!」
リナ「やったぁ!!さ、いこうハル君!」
ハル「え?ええ!?」
セイ「あ、もしかして邪魔しちゃったのかな?あ、そうだ、ハル君これ」
ハル「何コレ?ガンプラのパーツ?」
セイ「ただのゴムだよ(ニッコリ)」
キオ「……アムロ兄さんに似てきたね、兄さん」
323 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/01/12(月) 06:03:53.76 ID:FYkGJH8K0
コウジ「こんな楽器あるわけないだろ」
シュウト「ええ!?そんなぁ……」
セイ「じゃあ何に使うか知らない?」
コウジ「さぁ?ああ、もうコンサートが始まっちゃうじゃないか!」
シュウト「じゃあ僕が送っていくよ!」
コウジ「い、いい!自分の足でいくから!だって僕アイドルだし!人の手は借りないのさ!!」
セイ「アイドルってファンに支えられてする仕事じゃ……」
キオ「それにしてもまた振り出しかぁ」
シュウト「思ったんだけどさ……このビンの横にあるのって蓋なんじゃないかな?」
キオ「あ、ホントだ。ピッタシはまる」
セイ「でも紐がついた首のところはネジ式でしっかり締まるようになっていたのに、その上の蓋はかぶせるだけっておかしくない?」
シュウト「でも紐で口が埋まってるから中身はでないんじゃない?」
セイ「だったら上の蓋なんて必要ないんじゃないかな?」
キオ「確かにそうだね」
セイ「こういうときは発想を変えてみよう。僕達はこの窄まっている部分を上にして考えているけど、実は逆かも知れない」
シュウト「逆さまってこと?」
セイ「そう、アッザムではなくア・バオア・クーだったのかも!!!」
キオ「でも口から出ている紐のせいで逆には起たないよ。ビンの中に紐を押し込めたら紐の意味ないんじゃないかな?」
セイ「じゃ、じゃあ横に……」
シュウト「あ、これライトじゃない?電灯の!」
キオ「形は確かにそうだけど、紐の意味は?」
セイ「昔の道具だからさ、きっとこの紐に火をつけるんだよ」
キオ「兄さん…」
シュウト「兄ちゃん…」
セイ「ん?僕なにか変なこと言った?」
キオ「こんな密閉空間で火をつけたらあっという間に酸素がなくなって火が消えちゃうよ」
シュウト「そうそう。理科の初歩だよ」
セイ(うぅ…小学生のシュウトにまで……)
シュウト「……もしかしたらこれは時限装置かも知れない」
セイ「時限装置!?」
シュウト「確かにこの中で火をつけてもいずれ消えちゃうけど、逆をいえば少しの時間なら持つよね?
昔の人は線香を使って時間を計っていたって僕聞いたことがあるよ」
キオ「このガラス瓶、もしかしたら虫眼鏡の要領で光を集めて中の紐に火をつけるのかも!」
セイ「なんて自由な発想なんだ!」
シュウト「よし、町にでて使い方を知ってそうな人を探そう!!」
324 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/01/12(月) 06:04:43.70 ID:FYkGJH8K0
シャア「ほぅ、ネオ浅草の雷門のセットだな……なぜこんなところに?」
ナナイ「どうやらテレビの撮影のようですね」
シャア「ふむ……しかし良いものだな、この提灯というものは」
クェス「赤いからでしょ?」
シャア「無論だ」
ギュネイ「………」
シャア「む?あれはアムロの弟達じゃないか?」
セイ「あ、シャアさん」
シャア「ふ、セイ君、我が社のスポンサードを受ける気になったのかな?」
セイ「あはは、それは考えさせてください」
クェス「そういう態度ってどうかと思うな。きっちり決めなよ」
キオ「今撮影中なんです」
シャア「ほう、私に何かできることはないかな?協力するよ」
ナナイ(自分がテレビに映りたいだけでしょう……)
クェス(目立ちたがりだもんね)
シャア「ははは、なんだこんなものの使い方もわからなかったのかね」
キオ「え?おじさん知ってるの!?」
シャア「おじっ…」
ナナイ「これはアルコールランプだな」
シュウト「アルコールランプ?」
ナナイ「このビンに可燃性の液体……つまりアルコールを注ぐ。すると紐にアルコールが染みる。
そこでこの口から出た紐の先端に火をつけると、火は燃え続けるのだ」
セイ「ニルス君に見せてもらった時代劇で皿に溜めた油に紐や紙を浸して、先端に火をつける灯りと同じ原理だ!」
シュウト「え~セイ兄ちゃん、正解知ってたの!?」
セイ「いや、あはは……」
キオ「消すときはどうするの?」
ナナイ「蓋をかぶせるだけだ。酸素を失って火は消える」
シュウト「あ、ニアミスしてたんだね」
セイ「このランプってどういうときに使うんですか?」
シャア「ん?」
ナナイ「歯科医などは職場で使うこともある代物だが……」
シャア「君達だって理科の時間に使ったことがあるだろう、アルコールランプ」
セイ・キオ・シュウト「「「え?」」」
シャア・ナナイ「「え?」」
セイ「使ったことないです」
ナナイ「理科室においてあるだろう?」
キオ「ないよね?」
シュウト「うん」
クェス「私もみたことなーい」
ナナイ「なん…だと……」
ザコ赤『はいはーい!ザコザコアワーの時間ザコ!!』
ザコ青『今日のお題は!』
ザコ黄『アルコールランプを忘れた地球人よ!ザコ!!』
ザコ青『違うんですよ!そうなんですよ!今の授業ではアルコールランプって使わないんですよー!』
ザコ黄『な、なんだってーー!?……って、ザコも知らなかったザコ。これ学校の授業で使ってたザコ?』
ザコ赤『こんな火傷するようなアイテムを授業で使っていた時代もあったんザコよ』
ギュネイ「つまりアルコールランプを授業で使ったことがある人間は年寄りってことか」
ナナイ「ほぅ…?」
ギュネイ「あ、いや、俺の時もありましたけどね、アルコールランプ」
セイ「流石兄さんのライバルだなぁ」
シュウト「ナナイさんも物知りだね!」
クェス「こういうの亀の甲より年の功っていうんだっけ?」
ナナイ「クェスっ!!」
ギュネイ「お、落ち着いてください!社長、社長も二人をとめ……いない!?」
ザコ青『通常の三倍ザコ!通常の三倍の速さで姿を消したザコ!!』
ザコ黄『やんややんや!』
ザコ赤『あー、セイ君、スタジオが壊れる前に宣伝よろしくザコ』
セイ「えぇえ!?あ、えっと、来月ア・バオア・クー会場でモック限定
ガンプラバトル大会が開催されます。ぜひ皆さん出場観戦にきてください!」
最終更新:2016年05月06日 19:36