865 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/01(月) 12:12:36.08 ID:Ff1+/g550
 ある日のこと。ロランは家から出かける準備をしていた。

アムロ「ロラン、どうしたんだ?」
ロラン「町内の商店街主催の料理対決に行くんです」
アムロ「……ロランが誰かと料理で対決するのか!?」
ロラン「違いますよ! 実は商店街の広場で料理大会をするんです。
    その審査員の1人に選ばれたんですよ。
    兄弟スレの代表、ガンダム兄弟家の代表として審査に行ってきます」

アムロ「へえ、他に審査員は誰がいるんだ?」
ロラン「カロッゾさんとキースです」
アムロ「キースってチャック=キースではなくてパン屋のキースの方か?」
ロラン「はい」
アムロ「2人ともプロじゃないか。料理大会のルールは?」

ロラン「材料持ち込み可で時間内に作るんです。作った人の順から僕らが食べます。
    2人1組のエントリーなんですよ。どんなものが食べられるか楽しみです」
アムロ「俺も見物に行こうかな」

 こうしてアムロとロランは料理大会の会場に行った。
歴代ガンダムは様々な料理人や料理を作るシーン、食べるシーンがある。
色々な人が会場に来ているわけだが……。

アムロ「あ、あれはギリじゃないか!」

 ギリとはクロスボーンガンダム鋼鉄の7人の料理人のギリである。

ギリ「ん? ああ、ガンダム兄弟か」
アムロ「ギリって……、プロじゃないか!
    プロがこんな町内の大会に出ていいと思っているのか!?
    アマチュアのためのものだろう!?」
ギリ「……プロが出るからには優勝しかないと思っている。
   料理人の俺と運送業者のトビアのコンビならな」

アムロ「トビアも出るのか?」
トビア「はい。ジャガイモの皮むきぐらいしかできませんけど」

 だが出るのはギリとトビアだけではない。
他にも出場チームはあるのだ。例えば……。

866 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/01(月) 12:15:12.42 ID:Ff1+/g550
バスク「優勝は我がチームだ」
アムロ「バスクだと!? 何を作るんだ!?」
バスク「バスク=オムのオムライスだ」
ジャマイカン「私もバスクチームの一員として出る」

アムロ「今度はジャマイカンか……。
    このスレのティターンズはこんな大会に出るくらいよほど暇なようだな」
ジャマイカン「後半に続くとか後半へ続くのような声優ネタ以外の私の活躍を見せてやる」

アムロ「ギリは何を作る?」
ギリ「秘密だ。
   料理人である俺と運送業者のトビアしか作れないような1品だと言っておこう」
カガリ「私も出る」
ギリ「カガリ、が? カガリが? ハハハハハハ」

 ギリはおもいきり笑った。トビアがそれをたしなめる。
バスク達はギリのチームより早く調理にとりかかった。

ギリ「カガリはいったい何を作るんだ?」
カガリ「カレーだ。カレーといえば激甘料理だな」

ギリ「カレーが激甘料理? ハハハハハハ」
アムロ「普通はカレーといえば辛さをイメージするんだが……」
ギリ「俺は断言するね。俺が優勝を逃したら鼻でスパゲッティーを食べると!」

刹那「またドラえもんみたいなことを言って……。F先生でもあるまいし」
アムロ「刹那か。やっぱり料理対決に出るのか?」
刹那「いいや、俺は見るだけだ」

ギリ「どうせカガリはチームのパートナーに料理のほとんどをやらせて
   自分はほぼ何もしないつもりだろう」
カガリ「うっ……、その通りだ」
ギリ「誰を連れてきたんだ? プロのカロッゾやキースか?
   いや、2人とも審査員だな」

 カガリが連れてきた協力者、それは……。
アムロ達の前に1人の女性が現れた。

867 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/01(月) 12:18:10.51 ID:Ff1+/g550
 その女性の名前はヴィア=ヒビキ。カガリの母親だ。声は桑島法子。
彼女はアムロの前で頭を下げた。

ヴィア「アムロさん、いつもカガリがお世話になっております」
アムロ「あ、はい。いえ、こちらこそ」

カガリ「私の母親だ。お母様だ」
ギリ「母親を連れてきたのか……」

 と、話している間にバスク達はオムライスを完成させた。
さっそく審査員席の3人の前に料理を持ってくる。

バスク「オムライス、完成だ」
ジャマイカン「自家製ドレッシング、その名も連邦風ドレッシングをかけたサラダだ。
       付け合わせにどうぞ」

 ロラン達はそれを少し食べた。

ロラン「これはおいしいです。繊細な味ですね」
カロッゾ「見事だ。うまさが際立っている」
キース「何回も作ってきた努力の跡が見られますね」

バスク「ふっ、当然だ」
アムロ「バスクやジャマイカン達のチームは高評価だな」
刹那「俺もオムライスを食べたくなってきた。こういうのを飯テロというんだな。
   テロリストどもめ」

ギリ「では俺とトビアの料理を食べてみてくれ」

 ギリは作った料理を審査員席に持っていった。

ロラン「これは?」
ギリ「ニシンとパイの包み焼きだ」
アムロ「あっ!」

ロラン「これはおいしいです。繊細で優しい味!」
カロッゾ「見事だ。うまい!」
キース「中のジャガイモがほくほくして美味しいですね」

868 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/01(月) 12:20:57.76 ID:Ff1+/g550
 どうやらロラン達の評価はバスク達よりもギリのチームの方が高いようだ。

ロラン「ジブリの味ですね」
カロッゾ「ジ・ブ・リ!」
キース「ジ・ブ・リ!」

ギリ「どうだ。料理人の俺と運送業者のトビアしか作れないような味。
   魔女の宅急便に出てきたあれだ」

アムロ「まさかガンダムのスレでジブリの話が見られるとは……」
刹那「また新たな飯テロか。新しいテロリストが誕生してしまったのか」

 ギリ達の次に何組かが審査員席に料理を運んできた。
だがギリとトビアのチームを超える評価の組はなかなか現れないようだ。
最後に残った組、それは……。

ヴィア「それでは私達の料理を食べて下さい。カレーです」
ギリ「ハハハハハハ、カガリのカレーか」

ロラン「ではこのカレーを食べてみますね」

 ヴィアが持ってきたカレーをロラン達は口に運んだ。

ロラン「これはおいしいです! 繊細で優しく甘い味!」
カロッゾ「見事だ。甘さ! 時間内に作ったのに一晩寝かせたのと同じくらいのうまさ!」
キース「例えるなら母の味! このフルーティーな甘さがたまりません!」

 3人は一斉にうなずいた。

ロラン「優勝はこのカレー! 1位はこのカレーです!」
ギリ「何だと!?」

869 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/01(月) 12:24:09.28 ID:Ff1+/g550
 ギリは審査員席の前にやってきた。

ギリ「俺にそのカレーを食べさせてくれ!」
ヴィア「はい、どうぞ。おかわりはたくさんありますよ」

 その料理をギリは食べてみた。スプーンいっぱいにカレーライスをすくう。

ギリ「これは……」
アムロ「これは?」
ギリ「これはカレーとしてならまずい。ものすごくまずい。カレーの味を期待するとまずい。
   だが……」

 ギリはそこで一瞬沈黙した。声につまったのだ。

ギリ「だがものすごくうまい! カレーじゃない甘さだ! 尋常じゃない甘さとうまさがある。
   完成された料理だ!」
ロラン「優勝ですね。おめでとうございます」

 拍手が料理対決の会場を包み込んだ。
アムロやロランだけでなく、他の人達も拍手している。

カガリ「ギリ」
ギリ「何だ?」
カガリ「優勝を逃したら鼻からスパゲッティーを食べる約束をしたのだが」
ギリ「あれか。あれはパス」
カガリ「何!?」

 こうして料理対決は幕を閉じた。

アムロ「それにしてもカガリの舌はどうなっているのか。カガリの味覚が知りたい」
刹那「わからん。うーむ、今日だけで何人テロリストが生まれてしまったのか……」

870 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/06/01(月) 18:51:44.12 ID:38gpEF+f0
スメラギ「>>869というわけで、あの地点の紛争を根絶するため、食欲介入をしにいくわよ!」
ティエリア「こんなどうでもいいことにヴェーダを使う上司に絶望した!」

アレルヤ「君の家のお肉で美味しい料理を作って見せるよマリー!」
ソーマ「わ・た・し・は!ソーマ・ピーリスだ!」
アレルヤ「ぶべらっ!?」

五飛「ふむ、見事な連携技だ。女ながら、また腕を上げたようだな」
デュオ「ギリも出てたし、お前も出れば良かったんじゃねえの?」
五飛「俺はそんな対決に興味はない。それに…妹蘭の料理を出す訳にはいかない…」
カトル「ははは…

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最終更新:2016年05月12日 07:02