587 名前:1/4 投稿日:2016/03/22(火) 08:34:42.07 ID:A6juQmsC0
設定的には

ベルフェゴールに乗せられて十五年前に精神にダメージを負い冷凍睡眠装置(兼Lシステム)に入れられる。

「ローレライの海」に相当するエピソードで助け出される

それから一か月くらい←今ここ


ルナマリア「ニュースニュース! 今日、新しい担任の先生が来るんだって!」
カミーユ「新しい担任…」
シーブック「そういえば、うちのクラスの担任って決まってなかったもんな」
カテジナ「問題教師でないことを祈るばかり、ね…」
カミーユ「クラス一の問題生徒が何言ってんだかな」
カテジナ「クラス一番の問題児はあなたでしょう?」
カミーユ「何だよ」
カテジナ「何よ」
ファ「まあまあ、二人とも…」
トニヤ「で、その担任の先生についてほかに情報は?」
ルナマリア「………」
ルイス「ないのね」
ルナマリア「しょうがないじゃん! 小耳にはさんだだけなんだから!」


キーンコーンカーンコーン
ハマーン「さて。今日はまず、このクラスの新しい担任を紹介する。…どうぞ」
ルチル「初めまして。今日からこのクラスを担当することになりました、ルチル・リリアントです」
カミーユ「へえ、美人」
ファ「カミーユ?」
カミーユ「睨まないでくれよ」
ハマーン「そこ! 黙って話を聞け!」

588 名前:2/4 投稿日:2016/03/22(火) 08:35:42.80 ID:A6juQmsC0
ハマーン「何か質問があれば、今のうちにしておけ」
ルナマリア「はいはーい!」
ハマーン「ルナマリア・ホーク
ルナマリア「彼氏とかいるんですか?」
ルチル「うーん…好きな人はいるけれど」
「「おおおおお」」
ルー「趣味はなんですか?」
ルチル「ガンダムファイトの鑑賞かしら」
アレンビー「良い趣味ね」
ルー「意外と武闘派なんだ…」
ルチル「中に人がいるってとても大事なことなのよ?」

一時間目開始前

トニヤ「ルチル」
ルチル「あら、トニヤ。あなたもこのクラスだったのね」
トニヤ「うん。でもびっくりしちゃった。先生になったなんて聞いてなかったもの」
ルチル「ずーっとジャミルにお世話になりっぱなしじゃ悪いから。教員免許は十五年前に取っていたし」
トニヤ「ふーん。じゃ、一週間前にサラと大喧嘩したのが原因ってわけじゃないんだ?」
いつまでたっても働かないと嫌味を言われ、サラと口論になったのだ。
ルチル「(ぎくっ)な、なんでそのことを?」
トニヤ「さーね。まあ、いいんじゃない? 十五年も寝てたんだし、生徒から若さをもらうのも悪くないでしょ」
ルチル「…前から気になってたんだけど、あなた本当に17歳?」
トニヤ「失礼ね。達観しなけりゃやってられないだけよ」
ルチル「この学校って…」

589 名前:3/4 投稿日:2016/03/22(火) 08:36:15.91 ID:A6juQmsC0
一時間目
ルチル「というわけで、この数式は…」
カテジナ「そこ、寝るな!」
ルナマリア「いだっ!」
カテジナ「そこも!」
ネーナ「ふぎゃっ!」
カテジナ「おまけ!」
カミーユ「なんで俺まで!」
カテジナ「ぼけっとしてたみたいだから気を引き締めてやったまでよ。どーせ女の子のことでも考えてたんでしょ?」
カミーユ「冗談じゃない!」
ルナマリア「そーよカミーユ! ちょっと意識を飛ばしたくらいで怒るような委員長なんかぶったおしちゃいなさい!」
ネーナ「風紀委員の横暴を許すなー!」
ファ「カミーユ…みんなも! 落ち着いて」
カミーユ「落ち着けるか! 表へ出ろ!」
カテジナ「上等!」
ファ「ああ、もう…」
トニヤ「あーあ」
ファ「え?」
トニヤ「みんな。落ち着けとは言わないから、ちょっと窓の外見ない?」
カテジナ「は?」
カミーユ「窓の外に何があるって…」
窓の外で、十二機のGXビットが教室を狙っていた。背部のリフレクターがX字に展開している。
そのリフレクターが発光しているように見えるのは太陽光の反射のせいか、あるいは。
「「…え?」」

ルチル「授業妨害は重大な規則違反よ。規則違反には罰が待っているの。修正よ修正。わかるでしょ?」
アレンビー「みんな! 急いでこっちに来て!」
ルチル「こんな生徒たち、修正してやる!」
コロニー一つを破壊する威力を誇るサテライトキャノンが教室内に放たれ、アレンビーのノーベルフラフープに守られた無関係な生徒とルチル以外のすべてを焼き尽くした。

590 名前:4/4 投稿日:2016/03/22(火) 08:37:21.14 ID:A6juQmsC0
ちなみに教室以外は無事だった。実は色々とすごい技術が詰め込まれているのだ、この学校は。
しかし轟音と衝撃は殺しきれなかったらしく、わずかな揺れが職員室を襲っていた。
ハマーン「む。このプレッシャー…ルチル教諭か」
二年G組を襲った衝撃の正体を悟ったハマーンが呟いた。もはや慣れたことだからか、生徒の心配は特にしていない。
教室は吹き飛び被害者は一部を除きミンチになる。生徒が暴れたか教師が暴れたか、それだけの違いだ。
ファラ「着任早々派手にやるもんだね」
ナトーラ「そ、そんなあっさり片づけちゃうんですか…」
カトック「問題児にゃ特別厳しいのさ。あの人はな」
ハマーン「おや、何か知っているような口ぶりですな」
カトック「まあ…色々とあったのさ」
ファラ「へえ? 怪しいね」
カトック「悪いが、ファラ先生が期待するような関係じゃないぞ。
     自分に黙って他の女に愛情を向けたらどこにいようと落とし前をつけさせる。うちの女房の口癖だ」
ムウ「なかなか恐ろしい奥さんだことで…」
カトック「女ってのはそういうもんだ。フラガ、お前も心に刻んでおけよ。口で女に勝てる男なんかいやしねえんだ」
ムウ「ういっす!」

ナトーラ「ところで、カトック先生の奥さんってどんな人なんですか?」
カトック「死んでも教えん。――しかしまあ…」
ムウ「?」
カトック「十五年前の初恋が叶いそうになってるなんざ、思いもしないだろうよ。あの悪ガキは」

おしまい。

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最終更新:2016年05月15日 19:11