295通常の名無しさんの3倍2018/11/21(水) 10:33:01.09ID:Jv+mJp+i0
ガンダム家では、たまに成人の兄妹のみで集まって飲み会を開いている。基本的に未成年者は出入り禁止だ。
これは、その飲み会のお話である。
セレーネ「さてさて、今宵のお酒はなんでしょーか」
マイ「キャンティクラシコなどを用意してみました。クラッカーにスカルモッツァチーズとキャビアを乗せて食べると美味しいですよ」
アムロ「豪華だな…お金大丈夫なのか? 会費はいつも通りの額だったが…」
マイ「足りない分は自腹を切りました。貯蓄は多少ありますし、たまには良いかと。アルレット姉さんの参加祝いも兼ねてということで」
アルレット「別にいいのに」
イオ「お金ため込んでるなら俺にも少し貸しt」
マイ「前回の分と前々回の分の借金を返してくれたら考えるよ」
イオ「………ところで! 前から思ってたんだけど、この部屋どうにも殺風景だと思わないか?」
マイ「絵でも飾ってみようか…ゴーギャンやゴッホの絵でもあるといいんだけど」
シロー「…お前、最近ちょっと高級志向になってないか?」
ドモン「俺は北斎や雪舟のほうがいいな」
イオ「お前、絵のことわかるのか」
ドモン「これでもネオジャパンの代表だ。師匠からもある程度のことは学んでいる」
シロー「すごいな。俺はそういうの全然わからないよ」
セレーネ「私も。絵で好きなのは星図くらいかしら」
アムロ「それって絵っていうのか…?」
セレーネ「そういう兄さんはどうなのよ」
アムロ「わかるわけないだろ。お偉いさんに連れられてそういうゲージュツ的な店に行くことはあるけどな。ところでアルレットは…」
アルレット「設計図なら」
アムロ「…予想の通りで安心したよ」
296通常の名無しさんの3倍2018/11/21(水) 10:33:42.74ID:Jv+mJp+i0
そんなこんなで他愛のない話をしつつ、しばらく経って。
アムロ「そういえば聞いていなかったが。アル姉さんは誰か意中の人とかいるのか?」
セレーネ「(見えてる地雷に直で踏み込んだ!?)」
シロー「(酒で気が大きくなってるなぁ…)」
アルレット「今のところ彼氏はいないけど。理想の男性ならいるわよ」
アムロ「誰?」
アルレット「社長みたいな人」
アムロ「」
セレーネ「」
シロー「」
イオ「」
マイ「」
ドモン「」
297通常の名無しさんの3倍2018/11/21(水) 10:35:54.89ID:Jv+mJp+i0
アルレット「え、何この静寂。私なにか…」
セレーネ「しゃ、シャアさん!?」
シロー「よ、酔いが一瞬で吹き飛んだ…!」
ドモン「アムロ兄さんは…」
アムロ「たしかに遅い成長と成熟した?中身を伴ったアルレット姉さんならシャアの好みに合致するがそうするとシャアが俺の義兄になるってことだあいつを兄呼ばわりするのは俺のプライドが許さないしかし
姉さんも(ピー)歳見た目は若いと安心しているとセレーネのように出遅れる可能性があるしそうなるくらいなら俺のプライドなどかなぐり捨てて応援すべきかそうかそうだなやはり当人どうしの幸せを
考えればそれが自然だよしよし」
ドモン「だめだ! 白目をむいている!」
イオ「早口でなんかぶつぶつ言ってるな…」
セレーネ「よく聞こえないけど…」
アルレット「なんかすっごく失礼なこと言われてる気がするわ」
アムロ「ヨシ!」
セレーネ「あ、戻った」
ドモン「いや…まだだ」
マイ「白目をむいたままですね」
アムロ「ネーサン! シャア ハ 褐色ニ 弱イゾ!」
セレーネ「あーらら、バグったまんま…」
アルレット「褐色…かぁ」
アムロ「…ん?」
セレーネ「姉さん?」
アルレット「まだまだかなわないんだなぁ、やっぱり…」
アムロ「………」
298通常の名無しさんの3倍2018/11/21(水) 10:36:46.81ID:Jv+mJp+i0
セレーネ「二人ともなーにしんみりしてんの! ほれ末弟、お酒ついでやんなさい!」
ドモン「末弟って、俺か!?」
マイ「この場ではたしかに末弟だね」
イオ「悔しかったら成長してみせろよ!」
アルレット「あら光栄ね、
ガンダムファイトのチャンプから直々にお酒をいただけるなんて」
ドモン「わ、わかった…」
イオ「こぼしたら腹踊りってのはどうだ?」
ドモン「やめてくれよ!」
マイ「そういうのはこういう会には馴染まないな」
セレーネ「そそ。そういう品のない会じゃないんだからね。あんたには曲のセッティングを命じます!」
イオ「そりゃいいな。ジャズでいいか?」
セレーネ「雰囲気あるの頼むわよー」
イオ「任された!」
マイ「さて、僕は…」
セレーネ「おつまみ調達とお酒追加!」
マイ「…承知いたしました」
アムロ「(ララァを引きずってるのは、あいつだけじゃないってことか…)」
セレーネ「さっきは雰囲気に合わないとか言ったけど…
モノマネくらいなら許されるかしら。ねえシロー」
シロー「勘弁してくださいよ…そういうの苦手なんです…」
セレーネ「ほら兄さんも、なに黄昏てんの! こっち来なさいって!」
アムロ「わかったわかった。お前も弟たちいじめるのはやめような…」
アルレット「行き過ぎるようなら私がいじっちゃうわよー?」
セレーネ「ひぇ!」
アムロ「(ともあれ、この場はセレーネに感謝…だな) マイ、俺にも酒をくれないか」
マイ「バーボンと泥水どっちがいいです?」
アムロ「お前もだいぶ酔ってるな…」
ちょっとしんみりもしたけれど。こうして今日も大人たちの飲み会は平穏に終わったのでした。
最終更新:2019年06月18日 22:42