202オールアムロVSシャア軍団VS
ガンダム兄弟2019/07/14(日) 21:01:23.01ID:y1womjTU0
絹江『……
日登町近辺は現在も非常警戒態勢が敷かれております。まだご自宅に残っている皆さんは至急避難を開始してください。
避難場所は、中央区の学校、
ネオジオン社本社ビル、
日登町武道館……」
校庭に着陸したマザーバンガードからは、続々と避難民が列をなして降りてくる。
その中には、警察署にいた小学生たちの一団もいた。
ハマーン「おまえたち、戻ったか」
マリュー「よかった、無事だったのね」
ナトーラ「ハマーン先生、マリュー先生ェ……」
マリュー「はいはい、泣かないの」
ナトーラ「わたし、今度こそもうダメかと……ひっく」
ハマーン「生徒たちは全員無事なのだな?」
ナタル「はい、これも警察と
宇宙海賊のおかげです」
マリュー「それだけが不幸中の幸いね」
ナトーラ「と、とりあえずわたし、少し休んできていいですか? なんだか色々ありすぎてどっと疲れが……」
ハマーン「何を言う。こっちはずっと人手不足だったのだ。おまえたちにも働いてもらうぞ。しっかりとな」
ナトーラ「ひ、ひええ……」
アルミリア「ねえ、
宇宙海賊のお二人はどこへ行ったのかしら」
プルツー「キンケドゥ・ナウとキャプテン・アッシュか?」
プル「あの二人なら着いて早々にトイレに駆け込んでったよ」
マユ「お腹の調子でも悪かったのかな」
アルミリア「それは残念だわ。助けてくれたお礼を言いたかったのに」
ミネバ「…………」
マリーメイア「どうしたんだ、ミネバ。さっきから何だか大人しいけど」
ミネバ「うむ……じつは先ほどのトランザムバースト中、おとうさまの幼稚園が襲われているのがみえたのだ」
カーラ「ええ!? 大変じゃない」
ミネバ「とりあえず、いまのところはげきたいできているようだが、それもいつまでもつか……」
マリーメイア「なら、すぐに助けに行かないと!」
カーラ「バナージさんだっけ? 彼に頼めばすぐに助けに行ってくれるんじゃ」
ミネバ「いや。それはできない。いまはひじょうじたいだ。わたしのこじんてきなワガママにバナージをまきこむわけにはいかないのだ」
マリーメイア「ミネバ……」
ミネバ「くやしいぞ。わたしに、もっとチカラがあれば……!?」
不意に、ミネバは何者かに呼ばれた気がして振り返った。
だが、そこには誰もいない。
ただ、大きな赤い消防車があるだけだった。
ミネバがじっと見ていると、不意に消防車のライトが点いた。
あたかも『乗れ』とでも言っているかのように。
203オールアムロVSシャア軍団VS
ガンダム兄弟2019/07/14(日) 21:04:50.61ID:y1womjTU0
学校内:教室
アル「シロー兄さん!」
シュウト「シロー兄ちゃん!」
シロー「アル! シュウト!」
やってきたシローに年少組二人は迷わず抱き着いた。
シローもまた、全力で二人を抱きしめる。
シロー「心配したぞ。家が襲撃されたって聞いたから。二人とも怪我はないか?」
アル「うん、大丈夫だよ。リタ姉さんやセレーネ姉さんが守ってくれたから」
劉備「おいおい。俺たちだって頑張ったんだぞ」
シロー「わかってるさ。ありがとな。劉備、キャプテン」
シュウト「シロー兄ちゃんこそ、警察署が
デビルガンダムに襲われたって聞いたけど、本当?」
シロー「ああ、本当だ。警察署はヤツらに襲われて、壊滅したよ」
シローは一瞬、悔しそうに唇を噛んだ。
シロー「でも大丈夫だ! 必ずまた取り戻す! みんなの力を合わせればきっと大丈夫さ」
アル「そういえばシーブック兄さんやアセム兄さんは? 一緒じゃなかったの?」
シロー「あれ? そういえば。マザーバンガードで一緒に来たはずなんだが」
キョロキョロと周りを見渡すシロー。
そこへ、トイレで着替えたアセムとシーブックが大慌てで走ってくる。
シーブック「お、俺たちならここにいるよ!」
アセム「ちょ、ちょっとトイレに行っててさ! ハハ」
シロー「なんだ、トイレだったのか」
劉備「あれ、アセムお前ツケヒゲがまだ残って…モゴモゴ」
キャプテン「劉備、それ以上は禁則事項だ」
日登町全域の通信障害が解除されてから10分後。
学校の教室には、マイやカミーユらに加え、
通信を聞いて合流してきた兄弟たちの姿があった。
シロー「色々あったけど、こうしてまた兄弟が揃ったな」
アルレット「いないメンバーも結構いるけどね」
マイ「ええと、今いないのは、セレーネ姉さん、イオ、ドモン、コウ、ロラン、ヒイロ、三日月ですか」
カミーユ「まあロランは初めっから戦力には入ってないけどな」
ガロード「なんせ全裸だもんなあ」
ベルリ「今頃どこで何をしてんだか」
~その頃のロラン~
ロラン(全裸)「あれ? 今日はフロンタルさんはお休みですか」
クルーゼ(変態仮面スタイル)「ああ、なにか野暮用があるとかで断られた」
ロラン(全裸)「仕方ないですねえ。なら今日は僕らだけで語り合いますか」
クルーゼ(変態仮面スタイル)「うむ、そうしよう」
ロラン(全裸)「テーマは『なぜ世界から戦争と衣服は無くならないのか』にしましょう」
クルーゼ(変態仮面スタイル)「それは夜通し語っても語り尽きないテーマだな」
ラライヤ「チュチュミィ!」
204オールアムロVSシャア軍団VS
ガンダム兄弟2019/07/14(日) 21:14:21.27ID:y1womjTU0
ヨナ「で、作戦の初っ端で勝手に自爆したヒイロを除けば、他の奴らは全員戦闘中か」
シン「うん、三日月も
アフランシ・シャアを追って北区に向かって行ったはずだ」
アセム「北区か……シドとかち合ってないといいけど」
シーブック「三日月の性格上、見つけたら絶対に一人で戦うだろうからな」
アル「心配なのはセレーネ姉さんもだよ」
シュウト「大丈夫かな、一人きりあんなヤツと戦って」
ウッソ「ゴメン、シュウト。ぼくらがすぐ家に戻らなかったばかりに……」
フリット「つい、通りがかったヴェイガンの殲滅に熱中しちゃったばかりに……」
ウッソ「うん、それはマジで反省してください」
キャプテン「過ぎたことを悔やんでも仕方ない。これから
どうすればいいかだけ考えよう」
劉備「大丈夫だって! だって、『あの』セレーネなんだぜ? きっとすぐにケロッとした顔で戻ってくるって」
アル「そうだね、ありがとう二人とも」
キオ「あれ、コウ兄ちゃんもまだ戻ってないんだ」
ジュドー「一応さっき連絡はついたんだけどネ」
コウ『こ、このままじゃ死ぬ! たすけt』
シーマ『コッチはまだご休憩中だよ! あとにしな!!』バチン!ツーツー(通信の切れる音)
ジュドー「って」
キラ「あっ……(察し」
ウッソ「これは……多分戦闘復帰は無理ですね」
カミーユ「ヘタすると男としてもな」
キラたちは哀悼を込め、どこかでシーマに搾り取られているであろうコウの冥福を祈り合掌した。
アルレット「しっかし、改めて状況を整理すると随分トンデモないことになっちゃってるわね」
シン「とても信じられないよな。これを仕込んだのがあのフル・フロンタルだなんて」
刹那「リボンズから聞いた時は俺も驚いた。ただ全裸なだけで、そう悪い人間ではないと思っていたから」
ベルリ「その辺どうなのよ、バナージ」
バナージ「なんで俺に振るんだよ」
ベルリ「え? だって友達でしょ、あの人と」
バナージ「いや友達じゃないから!」
刹那「そうだ。バナージとフル・フロンタルは友ではない。宿命のライバルだ」
バナージ「ううん、できればそれも否定したい……!」
マイ「でも、それも今はどうでもいいことだ」
シロー「マイの言う通りだ。今はフロンタルの真意はどうだっていい。まずは一刻も早くこの事態を収めなけりゃ」
ヨナ「何か作戦はあるのか、シロー?」
シロー「ああ。もう一度兄弟をチーム分けしようと思うんだ。今度は3つに」
ヨナ「3つ?」
シロー「そうだ。みんなも聞いてくれ」
205オールアムロVSシャア軍団VS
ガンダム兄弟2019/07/14(日) 21:23:06.36ID:y1womjTU0
シローは教卓に進むと、黒板に簡易的な地図を書き始める。
それは
日登町の地図だった。
シロー「まずは分裂したアムロ兄さんとシャアさんのケンカを止めて回収する1班」
キオ「僕らが今までやってた仕事だね」
シロー「そうだ。ヨナ兄さん、キラ、キオ、今回はそれにジュドー、カミーユの2人を加える」
マイ「ジュドーたちの
ガンダムはまだ一度も交戦していない分、弾薬も推進剤もたっぷりですからね。アムロ兄さんたちとも有利に戦えるはずです」
ジュドー「よーし、やっと見せ場が来たわけね。腕が鳴るぜ!」
カミーユ「張り切りすぎて自爆するなよ」
シロー「この班の指揮はヨナ兄さん。頼めますか?」
ヨナ「あ、ああ。もちろんだよ」
キラ「やっぱりまだ気負ってる」
リタ「ヨナ……」
シロー「続いて2班には、騒動の黒幕であるフロンタルを探してもらう」
マイ「これは僕たちの仕事ですね」
アルレット「さっきのトランザムバーストで、住民にも騒動の原因がフロンタルだって知れ渡ったからね」
キャプテン「それで集まってきた情報を分析し、フロンタルの隠れている場所を探すのだな」
シロー「そうだ。分析班はアルレット姉さん、リタ義姉さん、マイ、キャプテン。リーダーはマイだ」
マイ「わかりました」
キャプテン「劉備、アル、シュウト。また手伝いを頼めるか?」
劉備「ああ、もちろんだぜ」
アル「う、うん」
シロー「分析を基に、フロンタルを探すのはアセム、シーブック、バナージの3人に任せる」
アセム「わかった」
シーブック「兄さんたちが情報を分析する間、俺たちは待機か」
バナージ「ならシロー兄さん。待ってる間、俺ちょっと行きたいところがあるんだけど」
シロー「ン? 行きたいところって?」
バナージ「さっき聞いたんだけど、どうもドズルさんの幼稚園がMAに襲われてるみたいなんだ。だから」
ベルリ「彼女のお父さんをかっこよく助けて、ポイントを稼ぎたいってワケね」
バナージ「ポイント稼ぎとか人聞きの悪いこと言うな!」
シロー「いや、でも大事なことだ。助けを求めてる人がいるなら、すぐに避難させないと」
バナージ「じゃあ、行ってもいいんですね?」
シロー「勿論だ。でも一人じゃ危険だからな、一緒に行ってくれるかベルリ?」
ベルリ「シロー兄さんの頼みじゃ断れないでしょ」
ウッソ「(ここに来てロリコンシスコンコンビ結成か……)」
バナージ「おい聞こえてるぞニュータイプ」
シロー「最後は3班。これは警察と協力し、町を襲っている怪物MSたちを撃退する」
シン「なにか具体的なプランはあるの?」
シロー「ああ。まずは東区でドモンと合流しようと思う。それから北区のシドを倒し、最後にMAと
デビルガンダムから警察署を奪還する」
マイ「気を付けてください。通信復帰後も、ドモンたちとは一度も連絡が取れていません。おそらく何か異常事態が起こっているはずです」
アルレット「そもそも東区に現れたMAってなんなの? 人は誰も乗ってないんでしょ?」
シロー「警察は暴走したモビルドールか何かだと考えていたが……確かに一度も連絡が取れないのは妙だな」
ガロード「ともかく、行って確かめてみるしかないんじゃない?」
シロー「そうだな。よし、簡単な整備を終えたら3班はすぐに東区へ……」
そこへ、誰かが廊下をバタバタと走ってくる。
アーミア「ま、待ってくださぁい!!」
アルレット「アラ、誰このカワイコちゃん。誰かの彼女?」
ヨナ「彼女はアーミアだよ」
カミーユ「アムロ兄さんのおっかけというか」
刹那「どうしたというんだ、
アーミア・リー」
アーミア「あの! 東区で町を襲ってるMAについて伝えたいことが……ううん、別に彼らに襲ってる自覚はないと思うんですけど!」
ヨナ「要領を得ないな。何を言いたいんだ?」
刹那「『彼ら』といったな。……まさか!」
アーミア「今、東区で暴れてるMA。あれ……正体は
ELSなんです!」
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最終更新:2023年02月22日 11:05