「アミロペクチン第一章最終話-24話~入国~」
23話が実につまらない話となってしまったことを詫びる。
しかし今回は最終話ということでいろいろと書こうと思う。
エシスシルにはドラゴナス川という大河が流れている。
そして土壌が粘土質なため、国全体が湿地帯である。
そのため田はフルスやスターライト、ノルニアとは違う“湿田”である。
湿田とは水はけが悪い地域(土壌が粘土質)で冬でも水を抜かず、
一年中水が張っている田である。
湿田はかなり深いため、田下駄や水下駄を使わなければ農作業が出来ない。
フルス、スターライト、ノルニアの田は“乾田”と呼ばれている。
乾田とは皆がご存じのとおりの普通の水田である。
何故、北の大陸で稲作が栄えたか。
それはまたもや土壌の問題である。
北の大陸はズィードヴァル山脈の影響で火山灰が多く、
降水量も多いために土壌が強い酸性である。
そのため、植物に有害なガスやなんやらが発生しやすい。
そしてさらに、火山灰に含まれる鉱物が土中の鉱物と仲が悪いため、
なんだかいざこざが起こりやすいようなのである。
そのため、山からの肥料を水に蓄える稲作の方がやりやすいようなのだ。
そして北の大陸は他の大陸から独立しているため、
他国との交流が少なかったために他国の麦文化が入りにくかったのである。
しかし現在では技術も発展し、貿易産業が重視されている時代である。
そしてウェンバスという超強国も登場している。
外交を上手くやっていかなければいけないのだ。
それによってグローバル化が求められ、ノルニアも「ニューナンヴィバティー」
というグローバル都市の形成を行ったのだ。
それに伴い外国の文化もどんどん入っていった。
そして食生活の変化により麦畑が増えていったのである。
北の大国、ヴァル王国はその気候を利用して小麦生産量世界一となった。
いつの間にか峠に来たようだ。
目の前にはノルニアとエシスシルの国境がある。
皆も御存じの通りノーデン人の国はノーデン友好協力条約を結んでいる。
そのため出入国は自由なのだ。
そして私はそのままティアナに乗りながら関所を越え、エシスシルに入国した。
用語集
- ズィードヴァル山脈・・・ヴァル王国とその南部の国を隔てる高い山脈。
最終更新:2011年03月08日 17:46