ジョーカーが飲み物を渡した。
「飲みながら聞いてくれ。」
「なに?」
「守護者を知っているか?皇帝の懐刀、用心棒、それともSPかな?まあそういう役職だ。」
「新聞で読んだ事はあるけど・・・それが?」
「今の守護者は籠崎栄斗、過去の守護者の中で最も強い男だ。」
「・・・確か針千大学の学生なのよね?」
「そうだ、史上初の現役大学生の守護者だ。」
コロンが会話を聞きつけ現れた。
「あら、兄貴の事知ってるの?」
「兄さんなの?」
「言ったじゃないの、籠崎栄斗は私の兄貴よ。」
「そうか、コロンの苗字は籠崎だったわね。」
「で、貴方は兄貴の知り合いなの?」
「まあな、でも知り合いとかそういうものじゃないさ。」
「え・・・?」
ジョーカーは着けていたヘッドフォンを首にかけ、帽子をとった。
そしてPDAを操作し音声合成のアプリケーションを終了させた。
「・・・。」
コロンは唖然とした。
「え・・・?」
フードを帽子を取ったジョーカーはその金色の髪を掻き上げた。
「女・・・の子?」
「籠崎来夏(ろうざき らいか)、それが俺の名前だ。」
「え・・・でも・・・ええ?」
私は驚きを隠せなかった。
「まあ驚くのも無理はないか、何せ女の子がゾンビ相手に銃をぶっ放してるなんて普通はあり得ないからな。」
来夏は笑う。
「でも籠崎の妹がここにいるとはな、意外だったよ。」
「コロン、貴方にお姉さんなんていた?」
「居ないわよ、だって来夏は兄貴の・・・。」
「兄貴の?」
「・・・奥さんだもの。」
「ええ?」
最終更新:2011年03月21日 17:38