屋上に向かう途中の階段でコロンが私に向かって話しかけてきた。
「ねえ、そこまで魔力をコントロールできるなら・・・「アレ」を使えるかもしれないわね。」
「何?また大爆発するの?」
「まさか、でも失敗すれば大爆発かもね。」
「ま、まあ・・・どんな魔法なの?」
リスクは背負ってナンボだ、その程度乗り越えなければなるまい、と考えてみる
「兄貴が使ってた魔法なんだけど説明が難しいのよね・・・兄貴曰く「タマシーがドッカーンでそれをグーにズババーン」だってさ。」
「・・・ずいぶん大雑把な技ね。」
「術式は教えて貰ってるから「お前に気に入った奴に教えてやれ」だってさ。」
「相変わらず凄いのね、あなたのお兄さん。」
「まあそれくらいじゃないと皇帝のボディーガードなんて出来ないわよ。」
コロンは笑う。
だが問題は術の方である、術式を理解すれば何とかなるだろうが・・・。
「まあいいわ、とりあえず術の特訓をしましょうか。」
「そうだ!私からも1つ教えておくわね!」
え?
「これがあれば変異体なんかすぐ片付くわよ?」
コロンはウィンクをすると術式を掻き始めた。
兄あってこその妹、兄妹揃って大雑把で自分勝手である。
でもそんなのもいいかな、と私は笑ってみた。
「いい!極意は「炎をギューンしてドバババーンを4つ」よ!」
・・・やっぱり良くないかもしれない。
最終更新:2011年05月01日 09:53