「各機に告ぐ!各位射線上から退避!衝撃に備えよ!」
「有沢、行けるか?」
「うん、任せて。」
背中を合わせて俺は銃を、有沢はガトリングを構える。
「・・・行くぞ。」
「世界の理よここに集え!全ての断罪の概念!」
俺は詠唱を開始した。
「猛り立つ原子の業火!燃え盛れ!」
有沢も俺に続く。
「恐怖!絶望!全ての業!」
「今ここに恐怖を打ち破る槍となりて具現せよ!」
「贖罪の弾丸よ!全てを穿つ一撃となれ!」
「蒼天よりの獄炎!具現せよ!」
「最後の砲撃(ティロ・フィナーレ)!」
「クアドラプル・プロミネンス!」
有沢と俺の放った術がマザーの組織を吹き飛ばしてゆく。
そこには音も光も無く。
ただ真っ白な光景が目の前に広がった。
「・・・。」
俺が手を上げるとマザーの心臓らしきものは砕け散った。
ゾンビによって齎されたこの大災害の結末は、あまりにもあっけないものだった。
最終更新:2011年09月11日 12:12