ゲルトルートがマークと何やら話しこんでいる。
「・・・、・・・・。」
こちらからは良く聞き取れないが何か個人的な話だろう、気にしないでおくとするか。
「・・・!・・・・・・。」
ゲルトルートの表情が変わる。
「どうしたんだいトゥルーデ、何か重大なトラブルが発生したのかい?」
「いや、貴方の専門外よ、気にしなくていいわ。」
「そういう訳にはいかない、僕に関わる事だったら隠さずに言ってくれ。」
「いや、ちょっとね・・・。」
ゲルトルートは僕に有沢の事を話した。
僕は少しの間呆気にとられていたが別に珍しい事ではない、と諭した。
が、ゲルトルートは安心できないようだ。
「有沢が普通の人間なら心配はいらないわ、でも今はウロボロスっていう不安要素があるの。」
「・・・。」
他人の人生に干渉するのはあまり好きではない、というか一方的に嫌いになっただけなのだが。
「僕たちが心配する事じゃないと思うよ、彼女の事は彼女自身に決めさせればいい。」
「・・・そう。」
最終更新:2011年09月17日 09:41