アーサーに「口封じ」をしてから俺は溜息をついた。
目の前に突き付けられた事実が本当なら俺は腹を括らなければならないのだ。
ここは一応その筋の人間に聞いた方がいいのだろうか、と俺は立ち上がって服の汚れを払った。
もしこれが事実ならいずれ「栄斗」に伝えなければなるまい。
だがその前に誰かに話しておきたい。
本当なら母親に相談したいのだがこの状況では無理だろう。
「となると頼れるのは・・・」
まず彩牙は無理だろう、アイツは隠し事が苦手だからうっかり誰かに漏らしてしまうかもしれない。
ガーランドなら喋らないだろうが・・・多分後でゆすられる。
ヴォルフなら黙っててくれるだろうが・・・ガーランドに心酔してるからなぁ・・・。
「どうしたんだい?そんな悩ましい表情をして。」
あ、丁度いい所に丁度いい奴が。
「オレンジ!話がある!付いてこい!」
「え、ええ?」
最終更新:2011年10月06日 11:17