怨み屋本舗

テレビドラマ版は別途記載。

作品解説

栗原正尚が描く現代版必殺仕事人というべきか。
原典とされる読み切り作品が好評でついに連載化決定。今現在も連載を継続。
2017年5月にて第5部が終了。同年6月より第6シーズンスタート。
「転売ヤー」「上級国民」「新型ウイルス」など、時事ネタを取り込んだエピソード多数。
エピソード一部紹介
『地道に歩んだ警察官だった私の父親はかつて故郷の村における連続殺人鬼だった…』
『かつて私の息子からひったくりしたあげく死なせた当時未成年だった男に復讐を!』
『家を放火し妻と幼い我が子を殺した犯人は小学生男子だった…』
『引っ越ししても行先を突き止めてくる謎のストーカー、警察に言おうか?でも言えない事情が…』

シリーズ一覧

  • 『怨み屋本舗』(無印) - ビジネスジャンプ2000年3月27日発売号 - 2007年8月15日発売号(第1シーズン)
  • 『怨み屋本舗 巣来間風介』 - 2007年9月15日発売号 - 2009年3月19日発売号(第2シーズン)
  • 『怨み屋本舗 REBOOT(リブート)』 - 2009年4月1日発売号 - 2011年10月5日発売号(第3シーズン)
  • 『怨み屋本舗 REVENGE(リベンジ)』 - グランドジャンプ2011年11月16日発売号 - 2014年8月6日発売号(第4シーズン)
  • 『怨み屋本舗 EVIL HEART(エヴィルハート) 』 - 2014年11月5日発売号 - 2017年5月17日発売号(第5シーズン)
  • 『怨み屋本舗 WORST(ワースト)』 - 2017年6月7日発売号 - 2022年8月3日発売号(第6シーズン)
  • 『怨み屋本舗 DIABLO(ディアブロ)』 - 2022年8月17日発売号 -(第7シーズン)
色々出ててどの順番から読めばいいのか分からないという方はとりあえず上の順番通りに読めば安心。
テレビ東京系列のドラマ24枠にて木下あゆ美主演で2006年にTVドラマ化もされた。当然ながら過激な内容の為に深夜での放送となる。2009年まで単発SPドラマが放送された。
パチンコ怨み屋本舗、株式会社藤商事より出されている。

登場人物

怨み屋
本名・宝条栞(ほうじょう しおり)。多額の報酬を受け、対象者の「社会的抹殺」や「実質的殺害」を請け負う復讐代行業の美女。
昔高校時代、カルト宗教・聖副教の告訴を担当していた弁護士の両親が、連中による妨害工作で殺害された。聖福教を取り潰した現在も怨み屋稼業を続けている。

情報屋
本名・獅堂詠示(しどう えいじ)。。正確には怨み屋の協力者で、正規の社員(工作員)ではない。電子・情報技術に長けた男。名の通り情報屋で、その腕前は裏社会でも一目置かれている。

怨み屋の協力者

十二月田猛臣(しわすだ たけおみ)
造形専門のオタク。マラソンランナーを両親に持ち、幼少の頃より英才教育を受けていた為、身体能力が高い。怨み屋のことは『上司』と呼び敬愛している一方で、彼女を振り回すこともある。作者をして「最も読者人気を集めているキャラ」と言われているだけあって怨み屋本舗内で不動のコメディリリーフの座を築いている。

シュウ
怨み屋の実の弟で、熟女専門ホスト。姉の冷徹さに対しては彼正直ドン引き。実は常連の内の一人に姉の職業をバラしており、彼経由で怨み屋本舗に依頼が来ることも。

杉河里奈
女子高生ながらも怨み屋本舗に依頼した事からキッカケとなり最年少工作員になった。怨み屋さんを姉の様に慕っていた。第3シーズンからは大学生に、少し顔面整形で目元を変えた。第4シーズン、恨み屋商会との戦闘により死亡。

寄木桜花
先ほど述べた寄木警部の娘。第6シーズンより登場。家庭が冷え切っている中で父との関係を修復することなく死なれてしまった事を悔やむ中、ふとしたことで母も亡くなってしまった!とにかく中国人ギャングらを片付けた後に怨み屋本舗の一員になる。現在は杉河里奈に代わって怨み屋さんの相棒となっている。

支店

曽武川由香(そむかわ ゆか)
横浜支店の店員。表向きは調合師・アロマセラピーとして活動。裏の仕事でもアロマを駆使し、更に卓越した演技力も備えるため言葉巧みに標的を動かす。そのやり方から生傷が絶えず、ある依頼で負った瀕死の重傷のせいで第2シリーズでは登場できなかった。

巣来間風介(すくるま ふうすけ)
第2シリーズの主人公にして怨み屋横浜支店の工作員。表の顔はうだつの上がらない公務員。第2シーズン以降は時々助っ人として登場する。シュウとは仲が良くないようである。
感情が先走りしがちなので横浜支店長や怨み屋から咎められることもあるが、怨み屋以外で主人公になれた唯一の人物だけあってその手腕は折り紙付き。両親はマジシャンで、標的を抹殺する際にマジックを用いることが多い。標的に対する一貫した容赦の無さと残虐性から怨み屋さんに自分以上と評され、横浜支店長にすら敵に回したくないと思われるほどである。

相果川剛志
怨み屋の同期。通称アイちゃん。怨み屋本舗沖縄支店・支店長。気の抜けたオカマキャラだが、琉球空手の達人。ヤシガニやハブ等、自然を利用して標的を抹殺する。

警察関係者

寄木 聡(やどろぎ さとし)
怨み屋本舗を追いかける刑事。いや物語が進む中警部に昇進。第5シーズン早々に中国人ギャングらに殺され殉職。
TVドラマ版ではきたろうが演じた。

秦野誠一
刑事としては未熟で寄木によく不備を指摘される。最初は上司の寄木を内心馬鹿にしていたが、やがて彼の生真面目さと実力を知り、尊敬するようになる。また母親が殺害された里奈に対して同情しており、何度も不幸な事件に巻き込まれた彼女のことを後述の亡き妹と重ねている。
かつて飲酒運転による悪質な轢き逃げ事件によって妹を亡くす。その後、犯人の柿庭は逮捕されたものの、虚偽の主張をおこなって本来の目安より低い懲役4年の判決を受ける(それにもかかわらず柿庭自身はまったく反省しておらず、被害者を逆恨みしていた)。これに不服を持ち、出所した柿庭に刑事という立場を悪用して嫌がらせを繰り返していたが、それが怨み屋にバレ脅される形となり彼女の協力者となっていた。ただし、その後、柿庭は怨み屋に実質的殺害にされており、秦野としては彼女に感謝している。
第4部にて上述のように怨み屋の協力者(10回要求を聞くよう脅されていた)となっていたことが明かされる。寄木聡の捜査状況や、警察の秘密情報にアクセスしてリークするなど、怨み屋の駒として働いている。終盤では、恨み屋商会一味を尾行していたところを木経により腹部を刺されて重傷を負い、怨み屋に借りを返す為、寄木に真の黒幕は恨み屋商会だと告げた。恨み屋商会壊滅後は退院しており、寄木と共に里奈の墓参りに行っている。
第5部では中国人2人組による強盗事件の聞き込みの際、目前で寄木が殺害されることとなり、怨み屋に必ず報復するよう頼み込み、聡の妻・葉華を紹介した。第5部の最終決戦で偉人に唆されて「DEVIL HEART」側に寝返り、怨み屋の命を狙うが、一方で殺す気のなかった桜花に怪我を負わせるなどしてしまう。その後、拳銃を奪われて形勢が逆転し、怨み屋に自殺してケジメをつけるように拳銃を返されるものの、反省する気はなく、その銃で彼女を撃つ。ところが、初めから秦野の行動予想していた怨み屋がコーディングクリームで銃口を塞いでおり、拳銃の暴発によって死亡する。

諸田 和友
警視庁鉄道警察隊所属の警察官。後に本庁の刑事部刑事総務課に異動(第45話)。巡査部長。
情報屋の「耳(情報提供者)」で、警察の捜査情報を流している。パチンコ・競馬にのめり込んで多額の借金を背負っており、情報屋にリークするようになったきっかけでもある。
私生活や外見とは裏腹に優秀で、柔道にも長けている実力者。強請るために情報屋の正体を突き止め、本名を暴露する(第55話)。怨み屋からの協力要請に対して、これを利用して怨み屋も強請ろうと考えを許諾。しかし、実は罠で「実質的殺害」にされ死亡した(第57話)。
第5部の回想でも名前が登場しており、先輩である寄木聡から素寿美の事件の再捜査を依頼されたが、手を抜き、当初通り自殺と報告した経緯がある(聡と桜花の不仲の間接的原因)。

寄木 和哉
神奈川県警刑事部捜査二課所属の刑事。警部補。寄木聡の6歳下の従弟。右眉の上に傷がある。
詐欺事件のエキスパートで、巣来間と同じくサーベル・エースを追う。巣来間と同じスペードのエースのストラップを持っており、また警察官だった父親の事故死に同組織が関わっているという密告も受けている。警察内部にもサーベル・エース関係者がいることに勘付いており、密かに捜査を進める。
謹慎中に美崎の計略にかかり巣来間を誤認逮捕してしまう。さらに単独行動を取るようになり、事件の核心に迫ろうとする。 寄木聡はその事を危惧しており、わざわざ会いに来てまで忠告したが和哉は聞き入れなかった。事件解決後は、部下の責任をとって停職処分を受け、左遷される。その後警察を辞めたことが巣来間から明らかになった。
第5部にも登場しており、聡の葬儀に参列した。


宿敵たち

木経透子(きつね とうこ)
第1シーズンからの強敵ならぬ凶敵。
自分勝手な性格ゆえに誤解を招き相手を逆恨み。いやがらせを行った所へ怨み屋の標的となった。
その後も本編では何回か登場。性格もそっくりの弟の登場やついには「恨み屋商会」にスカウトされる等。テレビドラマ版でも設定を少し変更して登場。

聖福教

信者約4万人を抱える中堅クラスの新興宗教団体。政界と深い繋がりを持ち、ある程度の事件なら揉み消してしまうほどの力を持つ。また、強引な勧誘法などでしばしば問題視されている。
第1部における最終的な敵であり、第1部のラストで怨み屋の仕向けた策略により麻薬取引の罪を着せられ壊滅する。

  • 桐野美鈴
カルト宗教団体・聖福教の総務部長、第1シーズンにおける悪党。普段は帽子によって素顔がわかりにくくなっており、信者ですら側近で無い限りは男女の区別すらつかないが女性である。
高校時代の怨み屋さんこと宝条栞とは同級生。初登場時、彼女の顔が栞と瓜二つなのは過去に自分の両親が栞の両親とのトラブルに便乗してゴリラのような自分の素顔を栞の顔に整形させた悪知恵のきく女。整形したのは、栞になりすまし悪事を働き彼女の両親を苦しめるためでもあった。
当時すでに親の立場と美形の顔で信者たちを誘惑しついに両親をも殺害。聖福教の実権を握った
最終的には怨み屋となった栞の策略で、彼女に恨みを持つ木経透子に間違われて刺殺された。

  • 岩近(いわちか)
聖福教の総務部長の側近。左目下の大きなホクロが特徴。かつてフランス軍の傭兵部隊に所属していた経験を持ち銃の扱いに長けている。
シュウを銃撃して追い詰めるも怨み屋の車で撥ね飛ばされ重傷を負う。総務部長の死亡後は逃げ出し消息不明であったが、第3部において再登場する。相変わらずマルチ商法紛いのことを行なっており聖福教の手口と同じく、部下を洗脳して詐欺同然の行為を善行と思い込ませていた。最終的には怨み屋の策略により逮捕されて破滅した。

  • 三像院 輝子(さんぞういん てるこ)
聖福教の教祖。72歳。作中直接は登場せず話の中で語られるのみ。容姿も影が掛かっていて不明。
輝子自身は病気のために、既に数年公の場に姿を出しておらず、教祖代理のわずか10歳であるひ孫・三像院輝臣(てるおみ)を擁立した総務部長が事実上教団を取り仕切っている。
勧誘手法など何かと問題が取り沙汰される教団であるが、輝子の現役時は比較的まともな教団と認識されており(問題が無かったわけではない)、おかしくなったのは、彼女が病に伏した後、特に総務部長が取り仕切るようになってからである。


サーベル・エース

謎の多い詐欺組織。絆創膏の女が様々な犯罪のマニュアルなるものをばら撒いている。主人公の巣来間や寄木和哉が捜している犯罪組織であり、第2部における最終的な敵。
実は架空の犯罪組織で、正式な構成員は絆創膏の女こと美崎優ただ一人で、彼女が犯罪のマニュアルを直接は無関係の悪人達に渡すことでサーベル・エースが成り立っている。

  • バンソウコウ女
第2シーズンの悪党。正体はなんと警察官(!)で、和哉の部下。
プロファイリングと犯罪心理学を専攻しており、人心のコントロールに長けた端正な顔立ちの黒髪ショートカットの女性。33歳。普段は、寄木和哉の部下としてドジを装いつつ振舞うが、本性はプライドが異常に高く、自分以外の人間を見下している。その裏の顔は絆創膏の女として「サーベル・エース」を主催し、荒稼ぎすると同時に、自身のプライドに抵触した人間を陥れたり、遊び感覚で犯罪者を操ったりしていた。顔の絆創膏はそれに注意を向けさせ自身の顔を覚えにくくするためのもの。
心理学者であった実父と性的関係を持っており、最後の一線は20歳と決めていたが18の時に最愛の父が事故死してしまう。そこで父と面影が似ていた巣来間の父・良助に惚れ、求愛するが拒否され、屈辱を受ける。警官になった7年後、良助夫妻が仲睦まじくしているのを見て憎悪を抱き、詐欺の汚名を着せた上で練炭自殺に見せかけ殺害。殺人だと気付いた寄木の父も誘惑し関係を持った後、事故に見せかけ殺害していた。
その後、絆創膏の女として「サーベル・エース」を作り面白半分で様々な詐欺を働いて荒稼ぎした上で(最終的には約15億円)、自身が考案した巧妙な犯罪の手口をマニュアル化し、有料で悪人達に提供する(彼女曰く「悪意の拡散」)。さらにネットで知り合った正田を「闇の警察官」として操作し、11人以上を間接的に殺害させる指示を出したりした。
終盤、正田に撃たれて死亡したかのように偽装し、偽造パスポートで海外逃亡を画策する。しかし、巣来間に見破られ、追い詰められる。本性を表し、全てを明かした上で巣来間を殺そうとするが失敗し、彼に何度も殴打される。しかし殴ったのは罠であり、密かに小型カメラを取り付けていた。そこで更に「お前の預金は全部奪った」と嘘をつき、美崎が慌てて確かめるためにパスワードを打ったところを情報屋にハッキングさせ、詐欺で得た金を全て警察に送りつけられてしまった。文字通り巣来間の手によって全て失い、直後に駆けつけた寄木和哉によって逮捕された。
逮捕後の実況見分中、恨み屋商会の人物から「正田育成に失敗したマヌケに用はない」といわれ、商会のスナイパーによる遠距離から狙撃され死亡する。

  • 正田 善人(しょうだ よしと)
歪んだ正義感を持つ男。サーベル・エースに唆され、「闇の警察官」として動く。
両親の影響を受けて身勝手な正義の価値観を持つようになり、中学生時は正義の名の下にいじめやカツアゲを行なっていた。高校卒業後、警察官を目指すもまったく勉強しなかったため試験に落ちてしまう。ネット上で犯行予告を行い逮捕されるが、そのことでさらに屈折した正義感を持つようになる。そしてネットで知り合ったサーベル・エースから徴発されたことで殺人を犯し、自らの存在価値を証明。そこに目を付けた彼女によって「闇の警察官」として働くことを持ちかけられ、正義の名の下に10人以上の人間を殺害した。中には放火による巻き添えで被害を受けた人間も含まれていた。
直情的で粗暴な性格の反面、用心深い性格も持ち合わせ、自分に繋がる証拠を全く残さず、正体を掴むことすら難しい。美崎が恨み屋商会に殺された理由が彼の育成に失敗したことである為少なからず恨み屋商会に注目されていた模様(事実歪んだ正義感を持っている点は同じ)。
美崎に扇動されて河原を殺すが、これが原因で正体が巣来間にばれてしまう。最期は、その用心深さによって巣来間の罠にかかり、油の入ったドラム缶を撃たされ焼死する。


恨み屋商会

鎧塚凱夢(よろいづか がいむ)
恨み屋商会のボス。蛇柄のスーツがトレードマーク。第3~4シーズンの敵。
人心を操ることに長けた男で、自己評価の高い自信過剰な人物(里奈は「人をいじめるのを楽しんでいる」「いじめっ子がそのままオトナになった典型的な下衆野郎」と評した)。能力は高い一方で思い込みが強い欠点や、弱者に対する油断があり、また自身の失敗は認めず他人のせいにする悪癖を持つ。自分達の行為を必要悪と考える怨み屋に対して、自らを「正義」と標榜しており、標的に必要以上の制裁を加える。依頼人への「その復讐に正義はあるか?」の問いが決め台詞。部下は「使い捨ての道具」としか考えておらず側近として優遇するのも刑部が死んだ時に悲しむそぶりを見せたのも忠誠心を高めるための芝居に過ぎない。
かって本舗の仲間だった男で、元怨み屋本舗の厚木支店長。昔、怨み屋さんこと宝条栞が一時恋心を抱いたことがある。しかし、彼はバイセクシャルだった。
自分勝手な正義の名のもと次から次へと無差別な殺人を繰り返してきて当然「本舗」を追放。自ら「恨み屋商会」を立ち上げた。
『怨み屋本舗 巣来間風介』からはシルエットのみの登場。第3シーズン後半よりその姿を現す。
「恨み屋商会」はメンバーのほとんどが女性ゆえ凱夢に対して恋愛感情を抱く者もいる。
そこを「本舗」側につかれて仲間割れさせられ壊滅に追い込まれた。
最終決戦では怨み屋との謀略戦の末に、怨み屋に操られた由解が率いる数百人の半グレメンバーに襲われることとなり、混戦の中を柳海や麻生を切り捨て生き延びようとする。しかし、怨み屋に阻まれたため隠し持っていた拳銃で銃撃。そのまま抹殺を計るが死んだと思っていた十二月田の目潰しによって形勢逆転され、全く歯が立たないまま怨み屋に叩きのめされ左膝を破壊され動けなくなった。自分も連れて逃げるように脅しをかけるが、怨み屋の計略によってそれまでの信頼が一転して憎悪に転じた柳海に襲われ、ナイフで額を刺された上に滅多刺しにされて死亡(これは鎧塚の性格をして自身が駒としか見てなかった者に殺害されるのは最大の屈辱だろうと考えた怨み屋にとっての最大の復讐方法)。

EVIL HARET(エビルハート)

第5シーズンの敵名称。闇の復讐サイトオーナーである火川海拓を追い詰めた。・・・のだが背後に黒幕がいる事が明らかに、その正体には驚愕!

ネタバレ考慮してここまでとする。

その他

第1部

  • 福沢(ふくざわ)
『怨み屋本舗』第1部第1話「怨みの方程式」に登場。
妻が自分の子供を妊娠したが、その翌日、妻(とお腹の中の子供)が何者かに殺害されてしまう。妻が亡くなった後は会社を辞職し、捜査が進んでいない警察に苛立っていた所で怨み屋と知り合い、真犯人の調査を依頼した。怨み屋が調べたところ、その人物は妻の事件をまともに捜査していなかった刑事とわかり、怨み屋の忠告を聞かずにその刑事を殺害した。しかし、警察の取り調べの際、真犯人は妻の元恋人であり、警察ではDNA鑑定終了後に逮捕状を取る段階であった(この時取り調べを行っていたのは保塚署に配属されていた寄木)。さらに自身が怨み屋に利用されたと気付き、刑務所に送られた。
第1部の終盤に登場しており、寄木と再会し、彼に怨み屋の事を話した。寄木から「女性関係が派手で、5人もの女性を中絶に追い込んだ」と言われるが、「妻を愛していたのは本当」「5人の内の誰かが自分の抹殺を怨み屋に依頼した」と答えている。妻子を失った時は憎悪によって性格が荒れていたが、その後は落ち着いた性格になっており、自分が犯した罪を後悔している。

  • 漆原 正太郎(うるしばら しょうたろう)
漫画家でアニメ化もされ大ヒットした「電脳探偵K」の作者。初登場時は独身だったが、7巻42話の1ヶ月前に結婚。挨拶をしない人間が嫌い。
自分の周りで起きた事柄を漫画のネタにしてしまう程タフな性格(例えば初登場時でのストーカー被害を元に、「ストーカーガール」という新作を刊行していた)で時には怨み屋の手段に注文を付けることがあるが、怨み屋を題材にしようとした時は本人から警告を受けているにも関わらず、怨み屋をモデルにしたキャラクターを登場させている。また、読者を大事にしたいなどと言っているが、援助交際など矛盾した行為も行なっており、第3部でも義妹(妻の妹)・かすみと不倫関係になっている。
ストーカー事件後も原稿や仕事場を荒らす木経薫や自身の名を利用して女遊びをしている山本[64]などの事で怨み屋と関わっており、怨み屋から「トラブルに巻き込まれやすい体質」と評された。
怨み屋は彼のマンガが好きらしく新刊がでるたびに買っている。十二月田や巣来間、鎧塚も読んでいる。
ある種、作者本人を投影した人物となっている。挨拶をしない人間が嫌い。

  • 漆原 華蓮(うるしばら かれん)
漆原正太郎の妻。旧姓:冬月(ふゆつき)。
美女であるが、苛烈な性格の女性であり、浮気性の夫・漆原を罵詈雑言の上に殴り飛ばす。既に夫には愛想を尽かしているが、人気漫画家で稼ぎ頭のため別れる気はなく、自身も夫の編集者・山本と不倫している。実妹・かすみがその不倫相手の妻とのトラブルからプロストーカーの被害にあった際に、漆原が妹を助けるように仕向け、夫と妹が不倫関係になるよう誘導する。なお、幼少時のエピソードが元で妹への愛情は薄い。

  • 山本 タクロウ(やまもと たくろう)
「集栄社」の編集者であり、漆原の担当。見た目はかっこ良く見えるが、女癖が悪い。いい加減な性格であり、締め切りをコロコロと変えたり、漆原に余計な一言を言う。
漫画家になりすまし、会社の経費で漫画家のファンの女性と性的関係を持ち、弄んでいた。その事を怨み屋から聞いたファンの女性に袋叩きにされ、多額の慰謝料を支払う羽目になった。
第3部でも女癖は直っておらず、漆原の妻・華蓮と不倫関係になっている。

  • ヨシエ
都内に24軒のアパートを所有する総資産20億円の未亡人。
ホストクラブに通い詰めて熟専のシュウの上客となっており、シュウの為に怨み屋と火花を散らした事もある(怨み屋がシュウの姉である事に気付いていない)。シュウの事を気に入っており、ブランド物をプレゼントしたり、海外旅行に誘っている。
シュウにより悪人(暴行魔、空き巣、詐欺師)の抹殺[65]を怨み屋に依頼をした事もあり、ヨシエのアパートは怨み屋が標的を抹殺する舞台や里奈が仮住まいのためのアパートをシュウを通じて提供した事もある。

  • 黒須川 真(くろすがわ まこと)
弁護士。怨み屋への依頼者の弁護人(一般民事や法律事務など)としてしばしば登場するが、怨み屋との直接的な関係は特に描写されていない(そもそも初登場時は、怨み屋に依頼する前の段階で関わっていた)。『リセットマン』など、同作者の他作品にも登場し、同作者作品での弁護士の記号的な面が強い。
異常な程の潔癖症であるが、初登場時を除いて特に描写されていない。

  • ジャック
がたいの良い体格をした不良外国人。ゲイ専門のクラブで怨み屋から紹介料を貰い、催淫剤入り潤滑クリームを使って北金目を犯して同性愛者に変えた。
その後、麻薬成分を含んだ潤滑クリームで北金目を薬物中毒にし、金づるとして路上強盗をさせていた。ゲイの外国人男性達と共に富士山近くの貸別荘に集まっていた(北金目を殺害し、遺体を樹海に捨てる予定だった)が、怨み屋達に潤滑クリームを筋縮小剤に摩り替えられ、幻覚剤を打たれた。幻覚症状によって北金目が悪魔に見えた為、ナイフで彼を殺害するが、一緒にいた外国人男性達に殺害される。

  • 竜ヶ崎 寅男(りゅうがさき とらお)
元刑事。寄木の元上司であり、彼に捜査のイロハを教えた人物。
5年前、ホームセンターで亀の餌を万引きし、本庁から6ヶ月の謹慎を言い渡されたが、依頼退職して退職金を手に入れている。
現在は現職時代に自分が担当した20人もの前科者達を強請っており、その内の1人を自殺に追い込んだ。自殺した男性の妻の依頼で怨み屋の標的となる。怨み屋に抹殺されそうになるも、自力で逃げ切り、その翌日に寄木達に怨み屋の逮捕を依頼した。しかし数日後、寄木に強請りや依頼人に暴行をくわえていた事を知られてしまい、逃走。鉄橋で怨み屋と依頼人に捕まり、麻薬を撃たれ、自殺を装って鉄橋から落とされ、電車に轢かれて死亡する[66]。
寄木がいつも持っている怨み屋の似顔絵は竜ヶ崎の証言を参考に秦野が描いたものであり、第4部まで持ち続けていた。

  • 木経の母
木経姉弟(透子と薫)の母。資産家。
自分の子供を甘やかして育てており、学校側に苦情の電話を出すといったモンスターペアレント。子供達が成人になった現在でも子供達を溺愛しており、娘の透子に大金を仕送りしている。

  • 宮上 広志(みやがみ ひろし)
掲示板自動書き込みソフトを使用する出会い系業者。
「管下 ヒロキ(かんした ひろき)」という偽名でホームページの掲示板に詐欺広告や中傷文を書く等の悪事(いわゆる荒らし)を行っている。その被害者の一人・漆原の依頼で怨み屋の標的となる。荒らしを行って外に出るも、漆原のリクエストを受けた怨み屋の策略によってすべての口座やクレジットカードが使えなくなり、自宅にあった家具が業者に回収されてしまい、挙げ句の果てには死亡届が出された事でこの世に存在しない者と扱われ、路頭に迷う羽目になった。
その後の行方は不明だが、第4部にて「TDシステムズ」の社長・藤堂歩の従兄弟である事が判明しており、宮上の抹殺が復讐SNS「AVENGE」の誕生のキッカケとなっている。

  • 大西の標的
第1部「顔を失くした女」に登場。
第1部から5年前、好意を抱いていた男性と交際していた大西美紀子を逆恨みし、彼女の顔に硫酸をかけた。裁判では反省するフリをしてウソ泣きで周囲を騙し、懲役3年の刑を言い渡された。刑務所で男性受刑者と知り合い、出所後に婚約した。慰謝料を請求しに訪れた大西に「お前のせいで懲役3年をくらった」と逆恨みし、化け物と呼んで彼女を追い払った。大西の依頼で怨み屋の標的となる。出会い系で知り合ったシュウと会おうとするが、彼に催眠スプレーで眠らされ、ドクターの整形手術によって顔の骨格まで変えられ、化け物のような顔(ドクター曰く「ゴリラ顔のバカ女」)になってしまった。その顔はとても恐ろしく、元受刑者である男性や自身も驚愕していた。
その後の経緯は不明だが、聖福教の総務部長・桐野美鈴を抹殺する為、怨み屋の指示を受けたドクターの整形手術によって怨み屋と同じ顔に変えられた。ドクターの指示で港のコンテナで待っていたが、実は自身が桐野を騙す為の替え玉であり、怨み屋と勘違いした桐野に射殺される。彼女の遺体は怨み屋の遺体として警察に運ばれた。

  • 権藤 徳雄(ごんどう のりお)
警視庁の警視監。悪徳警官。56歳。
学生時代から猛勉強をし、T大学法学部や公務員Ⅰ種試験で合格し、警視監まで上り詰めたキャリア組。体力は健在であり、逮捕術も心得ている。しかし冷酷非道かつ自己中心的な性格であり、警視監という立場を利用して犯罪を行ったり、事件のもみ消しを行う。自分以外の人間達を「低学歴のゴミ」「税金を払う家畜」と見下しており、捜査費を自身の女遊びに使いまくっている。
愛人と共にホテルに向かう途中、道を歩いていた老婆を轢き逃げし、警視監の権限で「何者かが自身の車を盗んで轢き逃げを行った」と強要し、松島署署長の宮野に事故のもみ消しを命じた。事故の事実を隠そうとした行動が老人(老婆の夫)の怒りを買い、怨み屋の標的となる。情報屋によって事故の真実が知られそうになった為、宮野と共に老人宅を訪れ、老人に麻薬を打った宮野を殺害し、「麻薬の横流しをしていた宮野が目撃者と自称する麻薬中毒者の老人に殺害された」という状況を作ろうとした。轢き逃げの時に一緒にいた愛人を始末しようと考えるが、宮野殺害の一部始終を十二月田の携帯で撮影された為、十二月田殺害に変更する。逮捕術で追い詰めるも、十二月田の奇怪な言動に翻弄し、「死ね死ね光線」をもろに浴びて怯んでしまう。駆けつけて来た寄木に自身の犯行を知られてしまい、殺人容疑で逮捕された*1
逮捕後は今まで自身が犯した犯行について完全黙秘していたが、寄木が権藤の事件に怨み屋が関わっていると睨んだり、第4部での怨み屋の取り調べの際、「権藤徳雄事件」の事を挙げていた事から、自白したと思われる*2

  • 伊与田 マサル(いよだ まさる)
「ペットショップイヨダ」の店長の息子。情報屋が閲覧するホームページ「亀っ子クラブ」の運営者。初登場時は中学3年生の少年。動物が好きであり、将来の夢はブリーダー。
情報屋(エイキチと名乗っている)とは亀仲間であり、亀の飼育方法をアドバイスしたりと、仲が良い。正義感が強く、悪を許さない性格の持ち主であり、不良達に虐められていたクラスメイト・南野(なんの)を助けるが、それが原因で不良達に目をつけられ、女子生徒の縦笛にイタズラをした濡れ衣を着せられ、周囲から虐めを受けた挙げ句、愛犬・ボランを殺害される*3。その後、事情を知った情報屋から激励を貰い、情報屋と怨み屋の工作によって、不良達は制裁を受け、自分にかかった疑いも晴れた*4
第3部で高校生となって登場。車上荒らしに間違われ、正義の味方を自称する通り魔グループに殺害される。その後、情報屋の依頼で怨みが晴らされる。

  • ジェフ・ランドルフ
知念のかつての交際相手。脱法ハーブを吸った状態で車を運転したところ、バイクと接触事故を起こし、知念が救急車を呼ぼうとするも、知念に理不尽な暴力を加えたうえ、警察を呼ぶことを優先させた(この間にバイク運転者は死亡)。
知念とバイク運転者の遺族からの依頼で相果川の標的となる。事故を起こした際も全く反省せず、日本人を「猿」呼ばわりし、殴りかかろうとするも、相果川に攻撃をすべて避けられ、股間蹴りを何発も喰らい、ショック死する。

  • 木経 薫(きつね かおる)
木経透子の弟。姉と同じくキツネ顔で妄想癖・虚言癖のある男。一人称は「拙者」。語尾に「ござる」をつけ、姉のことを「姉上」と呼ぶ。親指をくわえるのが癖。口癖は「イジメは倍返し?」。
姉同様、思い込みの激しい性格であり、色々な仕事で働いていたが、その性格が原因で3日で解雇された。人を陥れる事に関しては頭の回転が早く、執拗で狡猾な嫌がらせを敢行する。
自分勝手な理由で漆原の原稿と仕事場を荒らし、漫画のネタや嘘の合成写真をネットで拡散し、彼の家庭を滅茶苦茶にした事で怨み屋の標的となる。後を追ってくる十二月田を2回も撒くも、それでもしつこく追い回された。漆原のリクエストを受けた怨み屋達の策略によって制裁を受け、東京が怖くなって実家へ帰ってしまった。

  • 春沢 潤也(はるさわ じゅんや)
「怨み屋支店 やり残した仕事」に登場。マルチ商法の社長。母の形見である真鍮製のブレスレットを大事にしている。
第1部から7~10年前、悪徳なマルチ商法で客から大金を騙し取り、客を自殺に追い詰めていた。被害者の遺族の依頼で先代怨み屋の標的となり、当時工作員だった栞(怨み屋)と相果川が抹殺を担当する事になった。栞達が春沢を尾行していたが、当時の春沢は多くの人達からも怨まれており、何者かに腕を打たれて負傷し、自身を尾行していた刑事に助けを求める形で自首したため、失敗に終わる。逮捕後は依頼人が他界した為、先代怨み屋の提案で「誰かが春沢を見つけたら抹殺する事」を命じられた。
その後の経緯は不明だが、出所後はスイス銀行に預けた10億円で愛人達と遊んでいた。沖縄旅行に行った際、相果川がその姿を目撃しており、怨み屋の許可を得て、再び標的となった。相果川達の策略によってブレスレットを奪われ、岩礁に捨てられた。岩礁でブレスレットを拾うが、ブレスレットに付いた海老(相果川が付けた)目当てでくっ付いていたヒョウモンダコに噛まれ、倒れた拍子にガンガゼの棘が顔に刺さって死亡。

  • 峰島 達裕(みねじま たつひろ)
横浜にある料理店「定食 峰島」の店主の息子。高校2年生。
情報屋とは自身が3~4歳の時に会っており、情報屋が定食屋でアルバイトとして働いていた(達裕の母親が弟を出産したばかりでアルバイトを募集していた)。それから十数年の間、時代の流れによってファーストフード店の増加で客足が減り、父親が天国金融に手を出してしまい、彼らからの嫌がらせで客足がさらに減ってしまった。天国金融の悪事で両親と弟がガス漏れで中毒死し、生き延びた達裕自身は叔父に引き取られた。
峰島家の墓で情報屋と再会し、今までの経緯を話した。情報屋が忘れていったライター(達裕の父親から貰ったもの)を届けようとするが、情報屋とJを目撃し、情報屋が峰島家の情報を色々な人達に流していた事を知る。怨み屋の策略によって天国金融は警察に逮捕されたが、「お前が一家の情報を流したせいで俺の家族は死んだんだ」「今度現れたら殺す」と情報屋を憎み、ライターを投げつけたり、バットを振り回した。情報屋を追い返した後、峰島家の墓の前で泣き崩れた。

第5部に関してはこちらの項を参照。

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  • 復讐
最終更新:2025年02月15日 21:49
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*1 権藤は老人を多量摂取による死亡に見せかけようとするが、麻薬を打つ前に十二月田に気付いた為、中断した。老人は警察に救助され、一命を取り留めている。

*2 十二月田は権藤の前で「怨み屋本舗工作員 十二月田猛臣」と名乗ってしまい、怨み屋の忠告を思い出した後で「ウラミンジャーのブルー」と誤魔化した。

*3 縦笛にイタズラをした真犯人は南野であり、マサルに助けられる度に虐められるからという理由で彼を仇で返し、不良達に寝返った(不良曰く「(使い捨ての)斬り込み隊長」)。教師側は虐めの事に気付いておらず、マサルが虐めの事を告白しようとしても「内申書に響くからおかしな事をするな」と受け入れてくれなかった。

*4 不良達は去年まで先輩の大多木(おおたき)達に虐められており、情報屋はこれを利用し、復讐の手段を考えた。不良達は大多木達に呼び出され、「不良達が虐めの仕返しで大多木の仲間の一人冬村(ふゆむら)がドラッグを売っている事を警察に密告して冬村を逮捕させた」と疑われ、袋叩きに遭い、重体で病院に搬送された(大多木達に「俺らの事を警察に言ったら命はない」と脅された為、「自分達で殴り合った」と誤魔化した)。南野も学校の掲示板でイタズラの真実が明かされてしまい、再び虐められっ子に戻った。なお、今回の抹殺は情報屋達が勝手に行った事であり、マサルからお金を取っておらず、「受験で忙しくても、月に一度はホームページを更新する事」を依頼料として要求している(怨み屋は情報屋にやってほしい仕事があった為、早く終わらせようと手伝った)。