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「白銀の序曲」 Guild Wiki
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敦眞の恋路を見守り隊

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ぶりゅ:最近、あっつんとユエノさんが熱いと思うんだよね。

だーす:うん。そう思うよ。

ぶりゅ:だからさ、今日暇だし、ちょっと観察してみない?

だーす:え・・・うん。いいけど。

ぶりゅ:たぶんさ、今日あたりカップル誕生すると思うんだ。

だーす:まさか~

ぶりゅ:だって、今日はバレンタインでしょ?

だーす:あ、ああ。なるほどね。

ぶりゅ:ほら、始まったよ。






いっつもどーりに、小さい魔法書読んでるあっつん。

あれ、面白いのかな?

同じ魔法使いだけど、よくわかんないんだよね~

あ、ぶりゅさん、ユエノさんが来たよー

ん?あ、ほんとだー

「それ、そんなに面白くて?」

「まあね」

「何が書いてあって?」

「魔法」

「そ、そんなことくらい解ってましてよ!」

「あ、そ。」

ああ・・・あっつん、また怒らせてるよ。

だめだめだなあ。

ユエノさんがチョコ渡したら変わるかな

ユエノさんも意地っ張りだよ~



ひろーいロビーにあっつんとユエノ。

その隅っこの植木の後ろに

だーすとブリュークナク

見つかりそうなもんだけど、どうしてこうしてなかなか見つからない。

影の薄さを物語っているとか、そう言うのじゃないはず。

だいぶ沈黙。

この二人は、何が面白いのだろうとだーすとブリュークナクは顔を見合せて、傾げる。

ストーカーまがいの行為をしているこの二人もこの二人。

時折聞こえる、本をめくるペラ、という音。

それから、ユエノの髪に結われた鈴がチリ、と鳴る音。



「いつまでいるわけ?」


あっつんが、沈黙を破る。


「い、いつまでいようとわたくしの勝手よ!」

「そう」


やっぱり沈黙。


それからユエノさんが

「あ、あなたこそ、いつまでそうしてらっしゃるの?」


「寝るまで」

「~~~・・・ あきれた!」


あーあー

呆れられてるよ。あっつん。

だめだなあ、ありゃ。

ユエノさん、チョコどっかに隠し持ってないの~?

無いと思うけどなあ・・・

あ、ユエノさん行っちゃう。


ユエノさんはつかつかとヒールの音を響かせて

自分の部屋へと戻ってしまった。


どうしよっか。

どうしよう。


「いつまでそこにいる?」


あっつんの声がロビーに響く。


「覗き見とは」


「ちょっと気になっただけだから~ 気にしないで!」

「ふうん」

ぶりゅがその場を取り繕う。

気にしないで、って言われてそのまま収まっちゃうあっつんも変なヤツ。

ああ、ユエノさん戻ってきた。

こつんこつんと、再びヒールを鳴らしてユエノさんが戻ってきた。

手元には小さな箱。

お?

おおお?

あれってさ。

あれだね。


へへ、と顔を見合せて笑うブリュークナクとだーす。

趣味が悪いのも承知済み。

息を殺してそれを見ていることにした。


「ち、ちょっと。」

「ん」

「え、えーと・・・」

「なに?」

あっつんは本から目を離そうとしない。

あんなにモジモジしてるユエノさん始めてみたよ~

うん。きっと見れないと思う。


「い、いい加減こっち向いたらどう?!」

あ、キレた。


「やだ。」


だめだな。ありゃ。

「わたくしが見なさいって言ってるの!」

「なんでさ」

「あなたに用があるからに決まってるでしょ!」

「ふーん。用って?」

「こっち向いたら言ってあげてよ!」

「じゃあ、いいや。」


また沈黙か、と大きく息を吐きかけたとき


パーン


大きな音が響いた。

「~っ・・・」

ユエノさん、やっちゃったね。

うん。

ユエノさんは、思いっきり

あっつんの頬をぶっ叩いた。

「あんた何して・・・


あっつんがぐるりとユエノさんを見たとき

あっつんの行動が止まった。

なんでかって?

ユエノさん、泣いてた。

やっぱプリマドンナだけあるね

泣いてもきれいだ。

うん。そう思う。

ぼろぼろって涙こぼして。

あーあー

あっつん、女の子泣かしちゃった。

あっつん冷たいしね。

困ったね。

困ったねえ。

「っ・・・ごめ・・・」

あ、あっつんが謝った。

珍しいね。

うん。

「んで・・・

なんで受け取ってくださらないのよ!」

カシャン、って

小さな箱をユエノさんが投げつけた。

それから椅子に座って突っ伏した。

ひっく、ひっくとユエノさんは泣いたまんま。

あっつんはびっくりして硬直したまんま。

なんで箱拾わないかなあ~

意地でも張ってるんじゃない?

変なのー

ね。

それからあっつんは、突っ伏したユエノさんと床に転がった箱を見比べた。

「別に、いらないのならそのままで結構でしてよ」

「じゃあ拾う」

あ、あっつんがデレた。

あれってデレって言うの?

妥協に近いかな?

そんな気がする。

ひょい、と拾い上げて赤いリボンを解いた。

「なに、これ。」

箱からつまみだしたのは

小さなチョコレート。

「わ、わたくしからのチョコレート。どうせもらえてないんでしょう?感謝なさい!」

ユエノさんがあっつんの方を見ないで言ってる。

そういや、僕らも貰ってないね。

言っちゃだめ。

うん。


「あんた作ったの?」

「そ、そうよ」

「下手だね。」

ああ、言っちゃった・・・。

これだから・・・

やれやれ、なんて思いながら見てたら

「あなた、よくそんなひどいことが・・・

って言いながらユエノさんが振り返った。

って言いかけて、今度はユエノさんが固まった。



あっつんが・・・



あっつん、やるね。


うん・・・



あっつんが、ユエノさんのおでこに。

ちゅ、って。


それからすぐにユエノさんは真っ赤になっちゃった。


「トマトみたい」

ぷ、ってあっつんが笑った。

え。あっつん笑った?

うん。

あっつん、滅多に笑わないのに。

となると・・・

カップル成立かな?

かもね?

あ、あっつんがなんか言ってる。

よく聞き取れないー!

それはユエノさんも同じみたいだよ

「? ちゃんと言ってくださらない?」

ほら、ちゃんと耳澄まさなきゃ・・・!









「ハッピーバレンタイン」





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