血歩
水溜りを歩くように。
ぱしゃんぱしゃん。
少女は平然と血を踏んで。
ぱしゃんぱしゃん。
真っ青だった靴を真っ赤に染めて。
ぱしゃんぱしゃん。
真っ暗で長い廊下をただ歩く。
ぱしゃんぱしゃん。
自分が何を持っているか、忘れたように。
ぱしゃんぱしゃん。
自分が何をしたか、忘れたように。
ぱしゃんぱしゃん。
そこら中に転がったものに躓きながら。
がっ・・・ぱしゃっぱしゃん。
出口を探すかのように・・・・歩く。
ぱしゃんぱしゃん。
ふと、そこが明るくなる。
少女は、
自分が殺めた人々の死体を見、
躓いていたのが死体だと知り、
踏んでいたのが水ではなく血だった事を知って、
でも自分がやったと覚えてなくて、
それでも乾いた血がこびりついたナイフをしっかり握り。
驚愕した。
叫ぼうと思っても、声が出ない。
絶声し、再びの静寂。
響く音は、無い。
急に無の世界に来たようだった。
明るいのに、電気も窓も、
光源らしきものは一切見当たらない。
少女にもう、出口は無い。
最終更新:2008年08月09日 23:00