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 感情

「どうしてだよっ・・・どうしておまえがっっ・・・!」
そんなの、聞かなくても知ってるでしょ。
「生きてる意味が無くなったから。」
こう言った私の瞳は、もう冷め切って光がなかったと思う。
「でも、周りの人はどうなるんだよ!
 傷つけたからって、死ぬことないじゃないか!
 オレ、お前に傷つけられるよりも、
 お前がいなくなる方が辛いよ・・・・・・
 お願いだ、行かないでくれ――――――」
そう訴える彼は、とても真剣で、必死だった。
でも、私は―――――
「ゴメン」
言って、彼から目をそらした。
心から笑えない私。
泣くことも、
怒ることすら、
満足に出来ない私。
それが、私の心を汚していたのかもしれない。
「ゴメン」
もう一度、言った。
今度は、グラウンドを見下ろして、深呼吸を始めた。
突然、どこからか降ってきた水滴が、
グラウンドに吸い込まれていくのが見えた。
でも、降ってきたんじゃなかった。
私が、泣いていたのだった。
初めて、心から涙があふれた。
次から次へと、
心の汚れを洗い流すかのように、
少ししょっぱい水滴が落ちていく。
「ゴメンっっ、ゴメンっっっ!!」
コレが、感情なのか・・・・・私は思った。
そして――――――――――――
「さよなら。」
飛び降りた。
落ちている間、
彼が必死に私を呼ぶのが見えた。
でも、その声は風に切り裂かれて私には聞こえない。
そろそろ、見えなくなる。
 ・・・・・・―――――――――
   ――――――――――・・・・・・

・・・皆、本当にごめんなさい。
最期、私は幸せになれました。
ありがとう、みんな、ありがとう。




最期の最期、
視界が真っ暗になるまで、
心の中で
唱え続けた。

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最終更新:2008年08月09日 23:06