『忘れ神』は怒っていた
その知性を失った愚かな頭は、自身に次々と苦痛を与えるBBNの一向に対しての敵意に溢れていた
そして森もまた… 愚かに怒りを持ち続けていた。
………
……
…
その半獣は眼を瞑り動かない…
周りの皆が少し距離を置いた後、カルノは機会を待っていた
呪いを受けながらも自身の野生の眼が、鼻が、耳が、そして感覚が戻るのを…
カルノ:「・・・いくぞー!」
忘れ神:「………!!」
完全にカルノは封じたと思っていた『忘れ神』には意外な展開であった
呪いの鬼火を受けながらもカルノの斬撃は確実に精度があがり、正確に斬り付け始めた!
カルノ:「もういっちょ!」
感覚が最大に研ぎ澄まされたカルノの本来の連撃は、
正面から、後ろから、側面から、空から、不規則に雨の様に撃ち続け
『忘れ神』は遂に片膝を地面に付いた
カルノ:「おしまいっ!」
最後の一撃を斬り終わる頃には『忘れ神』には既に笑みなどなかった
忘れ神:「………」
遂に…『忘れ神』の怒りが爆発した!
REDが受けた猛毒は更に体内で毒素を増し、既に常人なら致死量の割合になっていく…
RED:「うぅ・・・これ、少しマズイかも・・・」
これだけでは終わらない。 この愚かな頭で『忘れ神』は最後の術を使った
高原 細斗:「っ!?」
カルノ:「茨!?」
久月:「ん…?なんだかあたりの様子がおかしいぞ…?」
森の至る所より棘が無数に飛び出して来た!
地鳴りが鳴りやむ事なく響き、腐り果てた地面より作られた棘の檻がBBNメンバー全員を囲む!
RED:「まだこんな力が・・・!」
久月:「おいおい…」
螢火:「これは…茨が…」
髪結・茶織:「わ、ととと…っ!! 空飛んでてもお構いなしですか!!?」
全員が現状を確認しようとする中、
『忘れ神』の腕が鞭とも枯木とも判断出来ない物となり振り回された
忘れ神:『ビョウキヲ、イタダキニ……ウカガイマシタ…』
宍戸・玲緒:《チィツ…》
久月:「うおおおお!?」
玲緒と久月がその唸りを続ける鞭を受け止めて抑え込んだ!
腕を封じられた『忘れ神』は、恐らく遠くまで逃げる算段であったのだろうが、
それが叶わず、空間転移を使うも僅かしか逃げ切る事が出来ずにいた…
高原 細斗:「ちっ・・・ウィンダス・・・Xth!」
詠唱が全て終わり、細斗の声と共にRV(リアルヴィジョン)が召喚された!
逃げようとする『忘れ神』に向けて発せられたRV『ウィンダスXth』は、
棘を物ともせず突き進む!
ウィンダスXth:「行くぞ!」
射程に入った!
ウィンダスXth:「蜂の巣だ!」
腕から発せられた魔術弾が『忘れ神』に次々と命中していく!
ウィンダスXth:「連・・・撃!」
連続で発せられた魔術弾は遂に『忘れ神』に両膝を付かせた
森全体がざわめく…
森が更に閉じ始めた…
RED:「く・・・皆様、気をつけて!」
高原 細斗:「くっそ・・・いてぇ・・・!」
久月:「さて、正直逃げたいのはやまやまだが…痛そうだから待ってよう」
もはや、『忘れ神』は虫の息であるが、
既に棘を抜ける程全員に体力は残されていなかった…
しかし、それはあくまで人間や、その他の種族に限ったこと…
篝火:「うう~…痛そうだよォ…」
天才人形師、久月の作り出した強度な傀儡人形は単身で棘を掻い潜りながら『忘れ神』の元へとたどり着いた!
篝火:「こ…このぉー!」
…最後の一撃が『忘れ神』を斬り崩した!!
高原 細斗:「・・・どうだ!?」
RED:「・・・倒し、ましたか?」
久月:「やったか!?」
最終更新:2013年08月30日 16:59