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その夜、朝日が登る前に警報が鳴り響く!
軍人達の僅かな楽しみは一瞬でかき消された

「何処から湧いて出た?」

短髪の男は部下達へ支持を出しながら情報を集める

「西の村の奴等ですね あの山岳を抜けて来たようです!」


………
……

将校達のテントにて

「…チッ! どうやってあの山岳地帯を抜けたんだっ!」
「異常だ! あんな場所を超えれるわけがない!」
「そんなの見れば分かる! だが、奴等は超えて来た! グラン・サン・ベルナールじゃあるまいし!」


将校達が騒ぐ中、短髪の男は静かに煙草に火を着けただ静寂を保つ


「ラインがガタガタだっ! ヘンリー中隊も連絡が途絶えたっ!」
「本陣に届くぞっ!!」
「えぇーい!! なんとかしろっ!!」


将校達が怒鳴り合う中、短髪の男は黙ってその場を出た、既に覚悟は決まっていたのであろう



「………行きますか?」

テントから出て来た短髪の男に部下が語り掛ける

「着いて来れる者だけでいいぜ 自由意思だ」

「ははは、聞くまでもないでしょう!」
「隊長の部下になった時から覚悟は出来てますよ!」
「自分は隊長の部隊に所属した事を誇りに思ってます! だからこれが俺達の自由意思ですっ!」
「へへ、部下の話は聞くものですよ!隊長!」
「こんな野郎ばかりですが隊長には似合ってますぜ」
「隊長だからこそ俺達は着いて来たんです! 他の奴なんかには着いて行きませんよ!」
「…約束しました!次は撃てます!」

「(…ふふ、俺は幸せだったようだな…)」

「よし!行くぜ! 本陣で鈍ったボンクラ連中とソマリアの暴徒共に俺達の力を魅せつけてやるぞっ!!」


歓声が響き、8騎が戦地へ向かった
皆、朝日を拝む気は欠片もない、しかし各々が前だけ(明日)を見つめていた。



銃声が飛び交い、爆音が響く…
粉塵は高く舞い、火は留まることなく燃え続ける…
断末魔は連鎖し、歓声は薄れる…


「アングル、エリッヒは生存者の救出!」
「フランク、ザック、それにヒューは右翼より展開!抉じ開けろっ!!」
「アドルフ、アンディは俺に続け! 月を背負えよ!!」

戦地に着いた短髪の男は吠えると同時に手榴弾を投げ込む

爆音が轟き、煙幕は戦士達の行く手に覆い被さる


「…死ぬなよ」

『短髪の男の声』は『戦場の声』に掻き消された

最終更新:2013年07月23日 21:15