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屋敷のある村に辿り着いた時、『ソレ』は眼を疑った
村全体が大雨の中にも関わらず異常に騒がしい!
そしてそこら辺で妖達の荒ぶる声と人間達の悲鳴が聞こえている!
«…南の森の巨猪が堕ち、アタイも神格を失った今統制が完全に失われたってのかいっ!»
その言葉の通りだった
自らの森の民も妖となり、村全体で爪と牙に血を滴らせていた
『ソレ』はもう考える時間はなかった
≪何をやってるんだい! アタイの命令なしにどういうつもりだい!≫
『ソレ』は叫んだ
「誰だ、あいつ?」
「さぁな、知らねーな!」
妖達は此方に眼もくれず殺戮を続ける
≪(…やはり無駄かい!)≫
『ソレ』は屋敷を目指した
≪…アタイが望んでたのは、アタイが…≫
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……
…
『忘れられた赤蛇』は屋敷に辿り着いた
屋敷の庭では水溜り全てが赤く染まっていた
≪…違う、違うんだ≫
『ソレ』が屋敷の奥へと進む
そこでは村の生存者が何人も立て籠もっていた
「親玉が出て来たぞ!」
「猟銃を貸せ!!」
「お父さんを… お父さんを返してよ!!」
銃弾が『ソレ』の鱗を貫通し、鎌や鉈が次々と刺さり続ける
『ソレ』から血が流れた
≪………違うんだ…≫
無抵抗なまま進み続ける『ソレ』にはもう1つの考えしかなかった
最終更新:2013年07月24日 17:40