『Missing-link:File1』シーン4「武神」
降り止まぬ銃弾と魔力の雨を交わし、何とか通信に応じる。どうやら相手は技術者の男のようだ。
『殿!覇気を会得されたようですね。』
「ああ・・・だがこのままでは・・・!」
『手なら用意してあります!九鬼衆の技術者が、零式の試作機に覇気に反応する転送装置を搭載していたそうなんです!』
「何だって?・・・そんなことが可能なのか!?」
『覇気は所有者の性質と意思を強く反映します。殿が望めば・・・不可能ではないでしょう。』
「なるほど・・・やってみるか・・・!」
【九鬼衆】:九州の討魔組織。元々多くの組織が群雄割拠していた九州だが、この九鬼衆とそれを束ねる
立花 雪宗、島津 麗華の2名により併合、現在は九州一円を一手に引き受ける大所帯となっている。
通話を終えると、周囲の敵を確認し、覇気を集中させる。
「お話は済みましたか?では短い間でしたが・・・さようならです。」
ユーフラテスを駆るヨハネが、チャージ・エーテライフルにエネルギーを蓄積していく。
恐らく、遮蔽物もろとも辰興を吹き飛ばす算段であろう。
テロリストの駆るガッツィや、ヨハネの指揮するアイゼンメンツと交戦中だった古谷一尉もその光景に思わず叫ぶ。
「辰興君、下がれ!下がるんだ!!」
(・・・来い、俺の覇気を感じるのなら・・・俺は・・・)
「俺は・・・ここに居る!!」
閃光が、爆ぜる。放たれた光は雲を貫き、遥か上空まで伸びて行く。
「フ・・・そんな子供だましで!」
チャージ・エーテライフルが発射され、エーテルと高熱の塊が辰興目掛けて炸裂した。しかし――
「何・・・だと・・・?」
「あれは!?」
確かにそこには、超人とはいえ生身の無謀な青年が居た筈だった。
そしてそれは、チャージ・エーテライフルの光で焼かれ、無残に消え去った・・・その筈だった。
「・・・これが・・・俺の・・・!」
光の爆風が収まったその時、立っていたのは鋼鉄の鎧武者。
御剣重工の試式型操機・・・その名も・・・
「龍、鎧、王・・・リュウガイオー・・・!これがこの操機の名か・・・!」
『どうやら、成功したようだね。』
一か八かの賭けを終えた辰興に、何者かが語りかけた。
「通信・・・いや、ビデオメッセージか・・・?」
『私は九鬼衆所属の鍋島。主に、操機の技術開発をやっている。よろしくね。
・・・さて、このリュウガイオーは君の動きをダイレクトに反映する仕組みになっている。
それに合わせて武装は腕にマウントされた腕部外装式連機槍・・・アームド・ランサーのみだが・・・
君なら扱いこなせるだろう。君はそのコックピット内で、いつも通り存分に槍を振るうだけでいい。』
(動きをダイレクトに・・・武装も槍、か。それならば・・・!)
「フ・・・少々驚きましたが、操機に乗ったところでこの数的有利は覆る事は無い・・・
さあ諸君、あの操機から破壊したまえ!」
ヨハネの指示と同時に、2機のガッツィがマシンガンを撃ちながらリュウガイオーへ接近する!
最終更新:2013年08月06日 23:51