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孤独も罪も(後編)」(2014/05/18 (日) 15:26:24) の最新版変更点

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*孤独も罪も(後編) ◆gry038wOvE  ライダーマンとダブルは、少しボロボロに廃れた体ながらも、すぐに起き上がった。目の前には火が立ち、煙が出ている。  とにかく、立った。立った以上は次の一撃をどちらが先に浴びせるかだ。  ダブルは、先制攻撃をしようと構えた。  だが── 「な……何っ……!?」  ダブルは立ち上がった自分の右足に、「それ」がある事に気が付いた。  そう、自分の右足を捉えているかぎづめ。その先にはロープ。ロープを辿っていくと、ライダーマンの右腕がある。  いつの間にかライダーマンのアタッチメントアームが変えられていたのである。  先ほど使われたアタッチメントに、ダブルは引っかかっていた。 「油断したな……仮面ライダーダブル! ロープアーム!!」  ライダーマンは立ち上がり、への字の口のままで、どんな感情でダブルを襲ったのかも悟られぬまま、ダブルの体を引き上げた。ダブルはバランスを崩し、そのまま地面に再び倒れた。  そして、ロープアームを自在に操るライダーマンは、そのままその右腕を高く掲げ、ダブルを真後ろのビルへと叩き付けた。高い音が鳴る。窓が割れ、大量の破片が地面に降りかかる。 「ぐあああああああああああああああっっ!!!!!!」  ダブルは、悲鳴とともに、そのままシールがはがれるように壁から離れて落ちていく。  ダブルの体はすうっと、魂が抜けたように地面に落下していった。  ライダーマンは、膝をついて、その様子を見つめていた。──彼が受けたダメージも生半可なものではない。  しかし、ライダーマンはその痛みを堪えて、落ちていったダブルのもとまで歩いた。 「お、おい……何でこんな事すんだよ!」  その手前で、杏子が割り込むように現れる。  彼女の場合、多少傷ついたところで死ぬ事はない。だからこそ、躊躇なくライダーマンの前に出る事ができた。ライダーマンは、アタッチメントを付け替え、銀色のグローブの腕へと変わった。 「……君には関係のない話だ」 「な、何……っ!?」  ライダーマンの態度に、少し杏子は苛立った様子だ。魔法少女に変身しようかとも思った。  当たり前だ。自分に危害を加えないとはいえ、自分の仲間を攻撃している。  そのうえ、関係ないとまで言われたのだ。腹も立つ。  しかし、ライダーマンは、妙に落ち着いており、そこから攻撃をしかけるような様子が微塵も感じられなかった。彼は露出した唇を開いた。 「左翔太郎、そしてフィリップ。……君たちが、戦い果てた仲間たちと同じ、『仮面ライダー』の名を名乗るにふさわしい人間なのか、それとも否か──少し試させてもらった。どうやら、答えは出たようだな」  杏子が振り向く。目の前では、ダブルが立ち上がり、ライダーマンの方へと牙を剥いていた。先ほどは倒れたが、それでも尚立ち上がる意志があるらしいのだ。  ダブルは、いつでもライダーマンを倒せるよう、腰を落とし、まるで獰猛な獣のように構えている。  少しでも杏子に触れる事ができぬように、少しでも触れたらすぐに距離を縮めてその首を刈り落そうとするように。 「試した……だと?」  その言葉からは、怒りのニュアンスが感じられた。 「ああ。……本郷猛や一文字隼人、村雨良と同じ称号を得るのに恥じないかの確認だ」  ライダーマンは、冷静にダブルの方を見つめていた。  ダブルは尚、攻撃の意思をやめようとしない。その瞳に、杏子を傷つけさせまいという思いも、たとえ倒れても立ち上がる力強さを感じた。 「……守るべきもののために立ち上がるその意志さえあれば、負けないか……。君たちが確かに仮面ライダーであるという事も、今の戦いで充分に知る事ができた! 今の無礼は詫びよう。しかし、ここらで君たちの誤解も解いておきたい」  ダブルは、急に態度が変わったライダーマンの方を見て、少し構えを崩した。  どうしていいのかわかなくなったのだ。果たして、ライダーマンはこれからどうするのか。  その答えは、ライダーマンが変身を解除し、結城丈二となった事で解決された。  ライダーマンの武装を解除し、結城は「すまない」と一言言ってから杏子の肩を掴んで体をどかして、ダブルの方へと突き進んでいく。  いま、左肩に触れた指先は妙に冷たかった。 「……もう一度名乗ろう。俺の名前は結城丈二。又の名を、ライダーマン──仮面ライダー4号だ」  その言葉を訊いた時、ダブルは変身を解除した。──仮面ライダー4号の名を持っている以上、時期が過去でない事はよくわかる。また、彼がその名にある程度の誇りを持っている事も、その口ぶりからよくわかった。  フィリップが、よろけた体で結城の目を睨みつける。  いまだ、怒りは冷めやらぬといった感じだった。先ほどより落ち着いてはいるが、怒りと困惑はフィリップの中にある。 「……随分なご挨拶ですね。てっきり、もっと昔のあなたがここに呼ばれたのかと思いました」  フィリップの口から出てきたのは、皮肉に満ちた言葉である。当たり前だ。先ほどまで万全だったフィリップも、全身に負傷を負った。倒れるほどではないが、ライダーマンは本気でダブルを襲っていたようにしか思えなかった。 「安心してくれ。俺はデストロンを脱退し、バダンと戦っている時のライダーマンだ」 「……今の攻撃。相手を殺してしまうかも、とは思いませんでしたか?」 「俺は仮面ライダーの中では弱い……どう贔屓目に見ても、俺が敵いそうなライダーは仲間内にはいないほどだ。俺ごときに敵わぬようでは、これからの戦いも苦労する事になるぞ」  フィリップは、その言葉に、いっそう機嫌悪そうに結城を睨む。  そんな結城の後ろから、翔太郎がマラソン走りで現れ、フィリップの横に立った。  翔太郎も結城の顔を見た。 「……おい、あんた……。ライダーは助け合いじゃねえのか?」  かつて、別のライダーから言われた言葉を、結城に投げかける。 「その通りだ……しかし、馴れ合いではない。確かに俺たち仮面ライダーは、確かに悪を倒すために助け合う。だが、助け合いというのは、ただ仲良く一緒に戦う事ではない」  結城の目は少し険しかった。 「お互いの力を高める為、時にその力をぶつけ合い、己の技や強さに磨きをかける事も大切だ。時に、実力のわからぬ相手の力を試させてもらう事もある」  ……翔太郎は、そう言われて黙ってしまう。  確かに、自分の技を高めるために特訓する事も大切だ。しかし、初対面でいきなり襲い掛かってくるとは思わなかったのだ。 「……まったく、何かと思えば、結局特訓かよ。でもまあ、少し手荒な特訓だけど、確かにこのくらいやらないと相手の実力ってのはわからないからな」  零も結城の後ろからのんびりと現れる。  魔戒騎士は、常に死と隣り合わせな特訓を行う。実戦では敵は殺しにかかってくるのだから、当然だ。刃を交えて戦うのは基本である。 「……それならそうと、最初から言ってくれれば……」  翔太郎も少しスネ気味であった。あまり機嫌がよくなる話ではない。  随分なスパルタ教育だと思えた。……しかし、仮面ライダーの先輩である彼が、仮面ライダーの名前を任せるのに、充分な働きをしなければならない身だ。 「言ったうえで君たちが本気の戦いをしてくれるのかはわからないだろう」  結城が求めたのは、あくまで本気のダブルだ。特訓をするつもりでかかってこられたようでは、結城はダブルの真の実力を知る事ができない。まあ、実際のところ、何事もなく、お互いに誤解もなく進んでいれば、ちゃんと伝えたうえで戦いを始める事になっただろうが、相手が結城を敵だと思っているならば、都合が良いと感じたのだ。 「……俺たちがあんたを敵だと思っているのを良い事に、悪人のフリをして俺たちを本気にして試した……そういう事だったんすか?」 「……悪人のフリをした覚えはないが、大方そんなところだ。お前たちの本気は見せてもらった」  その辺は、フィリップたちの一方的な勘違いだった。それを利用して戦わせてもらったのも確かだが。  フィリップは、結城を見つめた。彼の様子をうかがっているようだった。 「……しかし、結城丈二さん。僕もあなたの経歴は知っています。……僕のデータが正しければ、かつてのあなたは、確かに悪の組織の一員だったはずだ。あなたを信用していいのか……」 「……ああ」 「多くの命を奪った罪を……あなたは数えたんですか」  フィリップの問いが、結城を微かにでも憂鬱な顔にさせた。  遠き日、自分がデストロンによって利用され、かつて存在したはずの右腕が悪の片棒を担いでいた事。その首領に心酔していた時代、結城の研究は全て悪の為の利用されていた。  デストロンによる犠牲者の大半は、結城が間接的に絡んでいる。  その言葉は、結城の心を僅かにでも抉ったが、結城は再び顔色を正して答えた。 「……数えたんじゃない。数え続けている」  フィリップの言葉の端を捕まえるように、結城はそう言った。 「罪は消せない。背負って生きていくしかないんだ……」  結城丈二はその罪から逃れる手段として、死を選ばない。  一度、その死を以て償おうとした日──プルトンロケットから人々を守った、ライダーマン誕生の日。そこで死ぬのも一つの手だっただろう。  だが、結城丈二は死に損なった。死と言う終わりは彼に降り注がなかった。  タヒチで知った──「自分は償うためにまた生まれ変わった」という事実。それがこの世界の意思ならば、そのために償い生きようと、結城丈二は誓っていた。 「……そう、ですか。……しかし、そこまでわかっているなら。それをちゃんと知っているなら……あなたは一体何故、デストロンに魂を売ったのですか? その経緯を、僕はまだはっきりとは知らない。あなたを信じる為に、あなたの口から……全て教えていただきましょう」  デストロンで悪事の数々を働いていたという結城丈二のデータと、今の彼の姿は一致しない。地球の本棚であっても、引き出せるデータは限られている。人物の内面などは殆ど書かれていない。 「……わかった」  結城丈二は、その声のトーンを少しばかり下げた。  暗い過去を見つめる時に、明るい声を出せるはずもない。それを話すという事は、また自分の罪を直視する事に違いない。 「言い訳になるかもしれないが、訊きたいならば、訊かれた通りに応えよう。デストロンは、科学の力によるユートピアを創造するための団体だと……俺は信じていた」 「……一体、何故そんな与太話を」  ユートピア。そんなものは存在しない。全て、幻なのだ。  あるのは、それを作り出した人間だけの、一人きりの理想郷をそう呼ぶ。 「俺の昔ばなしになるが、……俺の家は、その昔、母子家庭だったんだ……母と二人、長屋で毎日貧しい暮らしをしていた。母も病気を患っていて、その日に飯を食べる事さえできなかった。それでも俺は、母のために科学者や医者になろうと、子供の時からずっと科学の勉強していた」  その日の食べ物にも困るような貧乏な暮らし──杏子もかつて経験した、辛くひもじい毎日を、この目の前の男も経験していたらしい。それでも、結城丈二は未来のために勉強をしていたという。 「しかし、ある時、俺の母は亡くなった。俺はそれからずっと病気によるものだと思っていたが、……それがデストロンによる陰謀だと知ったのは、もっとずっと後の話だ。俺は、その時、自分が行くあても、生きる希望も無くした。そんな俺を拾ってくれたのがデストロンの首領だった。俺の生活の面倒を見てくれて、人々のための研究をさせてくれるデストロンの首領は、……俺の父のような存在だった。この時、俺の研究が、悪に利用されているとも、首領こそが悪の根源だとも、俺は知らなかった。……全く、言い訳にもならんだろうな」 「おい、そんな話、俺も聞いてないぜ……」  零も、結城の口からその事を聞くのは初めてだった。  ……彼にも、家族はいなかった。彼も孤児で、引き取ってくれた道寺が父になったのだ。  そんな父に心底恩義を感じた結城の気持ちはわかる。その果てに裏切られた結城丈二の事が、いたたまれず、なんだか身近に感じた。彼も超人ではなかったのだ。 「俺はデストロンにいる間、自分自身で決断するという事をしなかった。たとえ少し怪しんでも、自分の疑念を封じ込め、首領は絶対だと信じ続けた。俺の意思を殺して、自分ではない何かに流されるまま、悪の片棒を担ぎ続けたんだ。その結果、俺の研究は何万という人々の命を失わせた」  そう言われて、フィリップはふと、自分の境遇を思い出した。  フィリップはガイアメモリの開発に関わった。自分の研究は、確かに多くの命を奪っている。ガイアメモリの存在は悪ではない、使う者が悪なのだと信じて……。  園咲に利用されながら、フィリップはガイアメモリを製造し続けたのだ。  決断をしなかった事による、罪。──それは、フィリップが抱えている物と同じだった。 「ずっとデストロンで研究開発をして実績をあげていた俺はやがて幹部候補とまで呼ばれた。そんな俺を失脚させようとした男がいた。その男はヨロイ元帥といった。奴は俺に裏切り物の烙印を押し、俺を死刑にしようとした。……だが、兄弟のように思っていた研究仲間の部下たちに俺は助けられ、右腕を失うだけに済んだ。俺の右腕をこのアタッチメントに付け替えてくれたのも彼らだ」  鋼鉄の右腕は──体温を持たないその義手は、仲間たちの支えでもあった。  時として辛くなるとしても、それが、仲間がくれた力だと思えるからこそ、結城丈二は耐えられる。 「しかし、その部下たちもヨロイ元帥に殺された。俺は、部下の……そして俺自身の右腕の右腕の仇を取るため、デストロンと離反した。裏切り者と呼ばれたまま、俺は何度でも戦ったさ。……時には、復讐のために、大切な何かを忘れながら。周囲を巻き込み、暴走し……今度は、自ら決断し、間違った行動する事で罪を重ねた」  翔太郎は、自分が仮面ライダーダブルとなった日の事を思い出した。  翔太郎が手柄を得る為に突っ走り、結果として鳴海壮吉の命は奪われた。彼の指示を無視した結果の罪。  決断をした事による、罪。──それは、翔太郎が抱えている物と同じだった。 「……それが、結城さん……あんたの、ビギンズナイトなのか……」  仮面ライダーとなった者が抱える、辛い過去。背負って生きていかねばならない罪。  それを翔太郎は再認識する。 「ビギンズナイト……?」  その単語を、結城は知らない。  翔太郎の代わりに、杏子が答えた。 「あたしたちの人生を変えた、忘れられない過去の事……だよな」 「ああ。……俺たちの運命を決めた時、俺たちを戦士にした日……それが、ビギンズナイトだ」 「なるほど……」  翔太郎が補完した内容に、結城は相槌を打った。 「……全ての始まりの夜、か。夜じゃないけど……俺にもそんな時がある」  零は、そう呟いた。  父・道寺の最期を看取り、婚約者である静香が暗黒騎士によって貫かれるのを見つめたあの日──二人の墓前で、名前をなくした日。それが涼邑零のビギンズナイトだ。  しかし、今となっては、それを他人に話すのも余計に思えて、零は詳しくは口にしなかった。 「なあ、母親も、兄弟のように思っていた人も失って……父親にまで裏切られて、あんたはどうして……そんな孤独に耐えられるんだよ」  その問いかけに、杏子は既視感があった。どこかでそれと同じような語調の言葉を、杏子は訊いた事があった。  杏子がそれを問うたのは、自分自身が全く同じ境遇で、それに耐えられなかった──耐え続けたフリをしていても、心が耐えていなかったからだろう。態度を変えた父。死んだ母、兄弟。──杏子と、同じだった。 「……俺に仮面ライダー4号の称号を贈った男がいるんだ。その名も風見志郎。三人目の仮面ライダー、仮面ライダーV3だ。平和のために戦う風見の邪魔を、俺は何度もした。しかし、俺と風見とは、デストロンと戦う日々の中で、ぶつかり合いながらも友情に結ばれていった」 「……」 「俺も奴に感化されたのだろう。デストロンは、東京を破壊するプルトンロケットを射出した。俺は、首領に何度も掛け合った。ロケットの発射を中止してくれ、と。……しかし、首領は答えなかった。俺が自分の父が悪だと認識したのは、その時だ。俺はロケットを止める為に、自らロケットに乗り込み、軌道をずらす事で自爆した。……まあ、結局、死に底なってタヒチに流れ着いたんだがな。その時に風見が贈ったのが、仮面ライダー4号の称号だ」  杏子は、その風見志郎という男の名前を刻んだ。  それは、杏子にとっての左翔太郎やフィリップのような男だと、はっきりわかったのだ。 「そいつが、あんたの孤独をなくしてくれたのか……」 「……いや」  しかし、結城が否定する。 「確かに、風見や仲間たちとの時間は俺にとって、かけがえのない物だ。しかし、だからといって、家族や仲間を失ってきた孤独が消えるわけじゃない……それでも……」  結城は、杏子の目を見て言った。 「たとえ孤独でも、命ある限り戦う……それが、仮面ライダーだ」  結城は、そう答えた。  そう、孤独は結城の中から消えていないのだ。  それでも、自分の罪だけを見つめ、どんな苦難も、戦いの為に見つめている。  仮面ライダーになったから──その孤独を見つめ、時として悲しみに暮れても、前を向いて生きている。 「……俺は仮面ライダーになった以上、たとえ孤独でも戦う意志を貫く。同じ仮面ライダーの仲間たちのように。彼らも俺と同じく、あらゆるビギンズナイトを持ち、心に孤独を抱えているんだ」  風見やその他の仮面ライダーたちが傍にいるとしても、かつて失った仲間たちが戻ってくるわけでも、裏切った父が結城の理想通りになるわけでもない。  死者への未練を持たず、仮面ライダーとして、前だけを見て生きているのだ。  人間の自由と平和──そこに辿り着くために。 「孤独も罪も……全て、背負って生きて、戦うのが俺たちさ」  杏子や零が抱える孤独。翔太郎とフィリップが抱える罪。  結城丈二は、そのいずれも背負っていた。 「……」  フィリップは、少し間を置いた後、少し息を吸って、言った。 「……すみません。僕は、ずっとあなたの事を誤解していました」  フィリップは、ようやく結城に頭を下げたのだった。  結城を全面的に信頼する、という選択肢を取ったのである。──少なくとも、彼の言っている事は作り話ではなさそうだ。誰もがそう思っているだろう。  感情が揺れ動いたから……という理由で誰かを信じられる人間ではないが、フィリップは結城を信じてみる事にした。  結城は返す。 「誤解じゃないさ。デストロンの研究員、結城丈二の開発は人の命を奪い続けた。悪魔と呼んでもいい。……しかし、俺は風見と出会った。俺は彼にもらった称号──仮面ライダー4号に恥じぬよう、誰かを守り、その罪を償わねばならない」  結城がダブルを試した理由も、よくわかった。「仮面ライダー」という言葉に対して、結城はダブル以上に深い思い入れを持っているのだ。  おそらく、彼は仮面ライダーダブルの在り方に、少しでも疑問を持ったのだろう。  その疑問を、力ずくでも払拭しないわけにはいかないような性格だったのだ。──そこは、フィリップにも似ていた。 「生きる限り戦い続け、一人でも多くの命を救う。世界を……未来を。ユートピアは生まれなくとも、人々が当然持つべき、自由と、平和のために。その邪魔さえしなければ、俺はどんな苦難も受け入れてみせよう」  完熟の仮面ライダー──それがライダーマン。決して迷う事なく、正義感の導くままに戦う男。  その姿は、まさしく、仮面ライダーの先輩として相応しい魂を胸に刻んだ男だった。 「……結城さん。いや、結城先輩。……僕も全て理解しました。僕たちは、あなたたちに協力します。でも、あなたも教えてください。何故、『地球の本棚』について知っているのか。何故、あんなところに探偵事務所があったのか。何故、あなたたちはそこにいたのか」  結城は頷いた。  ともかく、五人はここで結束し合う事になった。 □  結城、零、翔太郎、フィリップ、杏子はそこである程度の情報交換をしていた。  リボルギャリーの出動はスタッグフォンで行う事なども全て伝えられる。  結城たちのこれまでの経緯は、特に重要だ。時空魔法陣を操れる事なども伝えたうえで、あらゆる情報を翔太郎たちに詰め込んでいく。  そして、今は翔太郎たちのここまでの動向について語られていた。 「……要するに、海上に現れた探偵事務所に向かうために三人で行動していたというわけか」  翔太郎たちは、とにかく、これまでの経緯のうち、警察署に関わる部分を教えた。  沖一也のほか、蒼乃美希、孤門一輝、高町ヴィヴィオがいる事。それから、冴島鋼牙が警察署を出ており、近くにいる仲間たち──花咲つぼみ、響良牙、月影なのはを探しに行っている事。 「沖さんの指示だ。俺たち二人で行けって言われたが、杏子もついてきた」  沖がレーダーハンドで見つけた場所に向かうのは、殆ど必然的に翔太郎、フィリップに決まり、追従する形で杏子もやって来たのだ。──そこには、確かに杏子と、誰にも知られないところで魔女についての会話をする意図があったかもしれないが、そんな事をする前に翔太郎たちは前方からのバイクの光に目を覆ったのである。  零は、そんな翔太郎を茶化すように言う。 「んで、お仲間たちは先に警察署に戻って、寝る準備をしている、と……。鳴海探偵事務所を知っているあんたたちが、女の子をお供に連れて、夜の街に連れていったんだな」 「誤解を招くような言い方するんじゃねえっ!!」  翔太郎が半ギレで言った。なんだか、ここ数時間、そういう話ばっかりな気がするのだ。  しかし、零は息を吐くように女の話ができる男であった。翔太郎の様子を無視して、態度をすぐに切り替える。 「鋼牙も近くにいるってわけか。殆どの仲間はだいたい集まっているみたいだな。暁や石堀の事は知らないのか?」  戸惑ったが、翔太郎はそれに合わせるように、相槌を打った。 「あ、ああ……。俺もそいつらには会ってねえし、今もどこにいるのか……」  と、零が言ったその時、結城が少し考えたような様子になった。  やや現状を厄介に思った様子だった。暁、ラブ、黒岩、石堀は、現状で生きている中で、主催に仇なす立場ながら、その動向がつかめていない。  ただ、推測する事っくらいならできるだろうと、結城は少し頭を回転させた。 「……『こちら側』にいないという事は、もしかすると『向こう側』の街にいるのかもしれないな」  答えは、すぐに出た。 「向こう側?」 「禁止エリアで隔てられた、中学校側だ」  その返事を訊いた時、全員がはっとする。  指定された集合場所は、街というアバウトなものだった。禁止エリアがある以上、合流地点間を動きづらくなってしまう。その移動が面倒になるのは言うまでもない。 「……なるほど。でも、俺たちには禁止エリアだろうが何だろうが、関係ないな」 「禁止エリアが反応するのは、首輪だからな。首輪を解除した俺たちならば、向こうへのメッセンジャーになる事も容易だ」  確かに、禁止エリアをまたいで、二地点間を結ぶ存在になる事ができる。  首輪がない事で最も便利なのは、やはり禁止エリアや衝撃による爆発を確実に回避できる事だ。爆弾が首に巻き付いた状態では、落ち着けない。  ましてや、禁止エリアの近くと言えば、かなりデリケートな行動だ要されるはずだ。 「……それならすぐに行かねえと、遠回りで移動を始めちまうんじゃねえか? 動かなかったら動かなかったで、向こうに殺し合いに乗っている奴が襲いに行くかもしれない」 「そうだな……。それなら、……俺たち二人がそちらへ向かおう」  そう言ったのは、結城丈二であった。  彼は、中学校側にいるかもしれない暁や石堀の首輪を解除する事ができる。そうすれば、全員で警察署側に向かってこられるはずだ。  首輪を二つ解除した実績があるのだから、問題はない。 「首輪の解除方法は覚えた。……首輪の構造を書いたメモ書きと解除済のパーツは、そちらに渡しておく。少なくとも、沖一也は科学者としても優秀だ。きっと、君たちの首輪を解除する事ができる。……いざという時は、フィリップくん。君も頼りにしているぞ」  ……と、任された既にフィリップは結城がまとめたメモ書きを読んでいる。  半笑いを浮かべており、何やらそのメモ書きに書いてある事を呟いているようだ。 「凄い……完璧だ……。この首輪の構造、そして不可解な点の考察が、殆ど完璧に記されている。これなら、僕でも何とか解除する事ができるでしょう」  フィリップは、そう言っていた。  流石、結城丈二といったところか。翔太郎には、フィリップがここまで感心するデータを書き記した結城が、よりいっそう大きく見えた。 「そうか、心強い。鏡の前で首輪を外すのは少し難しかったからな。君と沖が、お互いの首輪を解除し合えれば、全員すぐに首輪を解除できるだろう」 「……心から感謝します。結城先輩」  フィリップも、結城丈二に対して、ある程度の信頼を寄せるようになったようであった。  そんな結城も、翔太郎たちから受け取った名簿のスタンス表を見て、感心していた。 「俺も君たちにはとても感謝している。俺たちもここに来て、重要なデータを手に入れられた。このスタンス表は画期的だ。……これまで殆ど参加者に会う事がなかったからな。君たちがさまざまな人と交流してきた証だな」  涼村暁や黒岩省吾のデータが埋められた事で、現状でのスタンスが発覚している。六十六人もの参加者だ。その殆どのデータが揃っているデータというのは、あまりにも強力である。  暁や黒岩、速水克彦などの名前は検索に入れていたが、暁や黒岩の人格を知ったうえでも、二人のスタンスはわからなかった。速水は確実に主催に反抗する人間だとわかっていても、この二人はデータだけでは難しかったのだ。そこを埋められた事で、全参加者のデータが完成した。 「あ、ああ……」  翔太郎は、結城の言葉にそう相槌をした。何か思うところがあるらしい。  確かに、翔太郎はこれまで、たくさんの参加者と出会い、戦ってきた。  その道程を思い出す。そうすると、少し情緒が動かされるのだ。 「不謹慎だけど……なんだか、俺たち……この殺し合いの中で、随分たくさん好きな人ができちまったんだよな。仲間もたくさん失っちまったけど、そんな仲間とも、ここに生きている仲間とも……この殺し合いに来なければ、会わなかったってのがよ……何だか切ないぜ」  口に出していいのか、ずっとわからなかったが、実際、この殺し合いのお陰で出会えた仲間もいる。照井とは会えず仕舞だったし、照井が死んだのは翔太郎についても辛い話だ。  しかし、確かに、本来なら出会えぬはずの人間たちと出会った。  それを僅かにでも喜んでいるのは──おそらく、ここに生き残っている五人、全員同じだろう。 「……言うな。俺たちが巡り合ってしまった事は、一つの不幸だ。出会うはずのない俺たちは、出会わないままで良かった」  結城は、あくまでストイックに、そう言った。内心では、出会えてうれしいような相手もいる。しかし、その出会いはあってはならないものだと、結城はわかっている。 「……いや。俺はいつか、もしかしたら出会ってたかもしれないと思うぜ」  零が、横から言う。 「俺たちの未来なんてわからないもんさ。だって、そうだろ。もしかしたら、殺し合いがなくても、俺たちはどこか、未来で出会っていたかもしれない。それなら、死んでしまった奴らは、将来出会えるはずの人間と出会えなくなったって事なんだ。あいつらはみんな、未来を、命を奪われた。その事実に変わりはない」  確かに、必ずしも自分たちが出会わなかったと断言できるものではない。  この殺し合いが正しいわけがないのだ。──少しでも、自分たちに利を齎したなどと思いたくはなかった。 「……そうだな。悪い。こんな事が、許されていいわけねえもんな」  翔太郎は、そう言って、結城の方を見た。  零は、スカルボイルダーに跨っていた。彼が運転手を務めるのだろう。師匠、鳴海壮吉の愛機だが、彼もきっと、男の中の男である結城たちに使われるのならば、許すだろう。  翔太郎の手元には、ハードボイルダーが残った。 「さて、君たちともしばらくお別れだ。また生きて会おう」  結城は、翔太郎たちにそう告げた。  結城は、翔太郎に近づくと、顔の前に肘を出した。翔太郎も、そのサインの意味を知り、顔の前に肘を出した。お互いが、お互いの肘をぶつけた。それは、かつて翔太郎と照井が、NEVERとの戦いの時に行った友情の証と、とてもよく似ていた。 「「健闘を」」  結城は、ヘルメットを高く掲げて少し笑うと、それを装着して、零の後ろに乗った。  スカルボイルダーがエンジン音を鳴らす。  アクセル音、そして、進行。──結城と零の背中が遠ざかっていく。  その背中を見送った後で、翔太郎は言った。 「さて、それじゃあ、俺たちも警察署に戻るか」  次の放送までには戻れるだろう。翔太郎とフィリップと杏子は、警察署にいる仲間のもとへと戻る事にした。 【1日目 深夜】 【F-9/警察署前】 【結城丈二@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、首輪解除、スカルボイルダー後部に搭乗中 [装備]:ライダーマンヘルメット、カセットアーム [道具]:支給品一式、カセットアーム用アタッチメント六本(パワーアーム、マシンガンアーム、ロープアーム、オペレーションアーム、ドリルアーム、ネットアーム) 、スカルボイルダー@仮面ライダーW、スタンスが纏められた名簿(おそらく翔太郎のもの) [思考] 基本:この殺し合いを止め、加頭を倒す。 0:スカルボイルダーに乗り、禁止エリアを抜けて中学校側の街に向かう。 1:殺し合いに乗っていない者を保護する 2:沖と合流する。ただし18時までに市街地へ戻るのは厳しいと考えている。 3:加頭についての情報を集める 4:異世界の技術を持つ技術者と時間操作の術を持つ人物に接触したい。 5:石堀たちとはまた合流したい。 6:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 7:時間操作の術を持つ参加者からタイムパラドックスについて話を聞きたい 8:ダブルドライバーの持ち主と接触し、地球の本棚について伝える。 [備考] ※参戦時期は12巻~13巻の間、風見の救援に高地へ向かっている最中になります。 ※この殺し合いには、バダンが絡んでいる可能性もあると見ています。 ※加頭の発言から、この会場には「時間を止める能力者」をはじめとする、人知を超えた能力の持ち主が複数人いると考えています。 ※NEVER、砂漠の使徒、テッカマン、外道衆は、何らかの称号・部隊名だと推測しています。 ※ソウルジェムは、ライダーでいうベルトの様なものではないかと推測しています。 ※首輪を解除するには、オペレーションアームだけでは不十分と判断しています。 何か他の道具か、または条件かを揃える事で、解体が可能になると考えています。 ※NEVERやテッカマンの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 ※首輪には確実に良世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※零から魔戒騎士についての説明を詳しく受けました。 ※首輪を解除した場合、ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。 →だんだん真偽が曖昧に。 ※彼にとっての現在のソウルメタルの重さは、「普通の剣よりやや重い」です。感情の一時的な高ぶりなどでは、もっと軽く扱えるかもしれません。 ※村雨良の参戦時期を知りました。ただし、現在彼を仮面ライダーにすることに対して強い執着はありません(仮面ライダー以外の戦士の存在を知ったため)。 ※時空魔法陣の管理権限を得ました。 ※首輪は解除されました。 ※変身に使うアイテムや能力に何らかの細工がされていて、主催者は自分の意思で変身者の変身を解除できるのではないかと考えています。 【涼邑零@牙狼─GARO─】 [状態]:健康、首輪解除、スカルボイルダー搭乗中 [装備]:魔戒剣、魔導火のライター [道具]:シルヴァの残骸、支給品一式、スーパーヒーローセット(ヒーローマニュアル、30話での暁の服装セット)@超光戦士シャンゼリオン、薄皮太夫の三味線@侍戦隊シンケンジャー、速水の首輪、調達した工具(解除には使えそうもありません) [思考] 基本:加頭を倒して殺し合いを止め、元の世界に戻りシルヴァを復元する。 0:スカルボイルダーに乗り、禁止エリアを抜けて中学校側の街に向かう。 1:殺し合いに乗っている者は倒し、そうじゃない者は保護する。 2:会場内にあるだろう、ホラーに関係する何かを見つけ出す。 3:結城に対する更なる信頼感。 4:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 5:涼村暁とはまた会ってみたい。 [備考] ※参戦時期は一期十八話、三神官より鋼牙が仇であると教えられた直後になります。 ※シルヴァが没収されたことから、ホラーに関係する何かが会場内にはあり、加頭はそれを隠したいのではないかと推察しています。 実際にそうなのかどうかは、現時点では不明です。 ※NEVER、仮面ライダーの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 仮面ライダーに関しては、結城からさらに詳しく説明を受けました。 ※首輪には確実に異世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※首輪を解除した場合、(常人が)ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。→だんだん真偽が曖昧に。 また、結城がソウルメタルを操れた理由はもしかすれば彼自身の精神力が強いからとも考えています。 ※実際は、ソウルメタルは誰でも持つことができるように制限されています。 ただし、重量自体は通常の剣より重く、魔戒騎士や強靭な精神の持主でなければ、扱い辛いものになります。 ※時空魔法陣の管理権限の準対象者となりました(結城の死亡時に管理ができます)。 ※首輪は解除されました。 ※バラゴは鋼牙が倒したのだと考えています。 【左翔太郎@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、胸骨を骨折(身体を折り曲げると痛みます・応急処置済)、上半身に無数の痣(応急処置済)、照井と霧彦の死に対する悲しみと怒り、お風呂に入ってさっぱり [装備]:ダブルドライバー@仮面ライダーW、T2ガイアメモリ(アイスエイジ)@仮面ライダーW、犬捕獲用の拳銃@超光戦士シャンゼリオン、散華斑痕刀@侍戦隊シンケンジャー [道具]:支給品一式、ガイアメモリ(ジョーカー、メタル、トリガー)、ナスカメモリ(レベル3まで進化、使用自体は可能(但し必ずしも3に到達するわけではない))@仮面ライダーW、ガイアドライバー(フィルター機能破損、使用には問題なし) 、少々のお菓子、デンデンセンサー@仮面ライダーW、支給品外T2ガイアメモリ(ロケット、ユニコーン、アクセル、クイーン)、ハードボイルダー@仮面ライダーW [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 0:警察署に向かう。探偵事務所にはまた後で。 1:ガドル、ドウコクは絶対に倒してみせる。あかねの暴走も止める。 2:仲間を集める。 3:出来るなら杏子を救いたい。もし彼女が魔女になる時は必ず殺す。 4:現れる2体の魔女は必ず倒す。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※他世界の情報についてある程度知りました。 (何をどの程度知ったかは後続の書き手さんに任せます) ※魔法少女の真実(魔女化)を知りました。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。彼の制限はフィリップ、ファングメモリ、エクストリームメモリの解放です。これによりファングジョーカー、サイクロンジョーカーエクストリームへの変身が可能となりました。 【フィリップ@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、お風呂に入ってさっぱり [装備]:無し [道具]:ガイアメモリ(サイクロン、ヒート、ルナ、ファング)@仮面ライダーW、エクストリームメモリ@仮面ライダーW、首輪のパーツ(カバーや制限装置、各コードなど(パンスト太郎、三影英介、園咲冴子、結城丈二、涼邑零))、首輪の構造を描いたA4用紙数枚(一部の結城の考察が書いてあるかもしれません) [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 0:警察署に向かう。 探偵事務所にはまた後で。 1:翔太郎及び仲間達のサポートをする。 2:沖一也とともに首輪を解除する。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※検索によりまどマギ世界(おりマギ含む)の事を把握しました。 ※参加者では無く支給品扱いですが首輪を装着しています。 ※検索によりスーパー1についてや、赤心少林拳について知りました。元祖無差別格闘等、伝えられた格闘流派についても全て調べているようです。 ※アンノウンハンドについて調べる事はできませんでした(孤門たちの世界でその正体が不明であるほか、記憶操作・情報改竄などが行われているためです)。 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、ソウルジェムの濁り(小)、腹部・胸部に赤い斬り痕(出血などはしていません)、ユーノとフェイトを見捨てた事に対して複雑な感情、マミの死への怒り、せつなの死への悲しみ、ネクサスの光継承、ドウコクへの怒り、真実を知ったことによるショック(大分解消)、お風呂に入ってさっぱり [装備]:ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ、エボルトラスター@ウルトラマンネクサス、ブラストショット@ウルトラマンネクサス [道具]:基本支給品一式×3(杏子、せつな、姫矢)、リンクルン(パッション)@フレッシュプリキュア!、乱馬の左腕、ランダム支給品0~1(せつな) 、美希からのシュークリーム [思考] 基本:姫矢の力を継ぎ、魔女になる瞬間まで翔太郎とともに人の助けになる。 0:警察署に戻る。 1:翔太郎達と協力する。 [備考] ※参戦時期は6話終了後です。 ※首輪は首にではなくソウルジェムに巻かれています。 ※左翔太郎、フェイト・テスタロッサ、ユーノ・スクライアの姿を、かつての自分自身と被らせています。 ※殺し合いの裏にキュゥべえがいる可能性を考えています。 ※アカルンに認められました。プリキュアへの変身はできるかわかりませんが、少なくとも瞬間移動は使えるようです。 ※瞬間移動は、1人の限界が1キロ以内です。2人だとその半分、3人だと1/3…と減少します(参加者以外は数に入りません)。短距離での連続移動は問題ありませんが、長距離での連続移動はだんだん距離が短くなります。 ※彼女のジュネッスは、パッションレッドのジュネッスです。技はほぼ姫矢のジュネッスと変わらず、ジュネッスキックを応用した一人ジョーカーエクストリームなどを自力で学習しています。 ※第三回放送指定のボーナスにより、魔女化の真実について知りました。 【フィリップと翔太郎の推測】 ※このデスゲームは参加者同士の殺し合いから、主催陣対参加者の構図に以降しつつある。 ※24時以降に出現する魔女、21時以降解禁される制限は主催戦を見据えてのもの。 ※現在表向きに現れている主催陣(加頭、サラマンダー男爵、ニードル、ゴバット、織莉子)は全員、本当の敵ではない可能性が高い。 ※本当の敵(黒幕)は現在も現れていない可能性が高い、但し上述の主催陣あるいは参加者の中に潜んでいる可能性も低いがある。 ※主催側は全ての世界の地球の記憶(『無限の記憶』と呼称)とアクセスでき、地球の本棚に干渉できる『存在』を手にしている。 ※その為、その『存在』を奪取しなければ勝てる可能性は限りなく低く、仮にその『存在』が奪われたまま逃げられた場合、似た事が繰り返される可能性が高い。 ※地球の本棚は監視されている可能性が高く、核心に触れる内容の検索は危険、但し現状現れている主催者を含めた参加者については問題無い可能性が高い。 ※以上の内容は現時点での推測である為、間違っている可能性はある。但し、『無限の記憶』にアクセスできる『存在』だけはほぼ確実。 ※以上の内容は下手に明かす事は危険故、現在の段階ではまだ他の参加者に明かすべきではない。 【特記事項】 ※ソルテッカマン1号機改は、G-10 鳴海探偵事務所に放置されています。 ※鳴海探偵事務所前には、ディアブロッサ@仮面ライダーW、ふうとくんバイシクル@仮面ライダーWが放置されています。 ※リボルギャリーを動かすには、スタッグフォンによる呼び出しが必要です。 【支給品紹介】 【ハードボイルダー@仮面ライダーW】 仮面ライダーダブルが使用するバイク。最高時速580kmで走行できる。 リボルギャリーで換装する事で、ハードタビュラー、ハードスプラッシャーなど、あらゆる形態に変形する。 翔太郎は普段からこのバイクに乗っているが、何故街の人たちにバレないのかは不明。 【ディアブロッサ@仮面ライダーW】 照井竜が普段使用しているカスタムバイク。主に変身前に乗用。 普段はエンジンブレードをこれに積んでいる。 【スカルボイルダー@仮面ライダーW】 仮面ライダースカルが使用するバイク。 ハードボイルダーとほぼ同形だが、カラーリングは黒。 【ふうとくんバイシクル@仮面ライダーW】 ウォッチャマンがネットオークションで手に入れたマウンテンバイク。 二輪免許を持っていない人は使える。自転車にすら乗れない人はドンマイ。 *時系列順で読む Back:[[孤独も罪も(前編)]]Next:[[赤狼]] *投下順で読む Back:[[孤独も罪も(前編)]]Next:[[赤狼]] |Back:[[孤独も罪も(前編)]]|[[左翔太郎]]|Next:[[]]| |Back:[[孤独も罪も(前編)]]|[[フィリップ]]|Next:[[]]| |Back:[[孤独も罪も(前編)]]|[[佐倉杏子]]|Next:[[]]| |Back:[[孤独も罪も(前編)]]|[[結城丈二]]|Next:[[]]| |Back:[[孤独も罪も(前編)]]|[[涼邑零]]|Next:[[]]| | ----
*孤独も罪も(後編) ◆gry038wOvE  ライダーマンとダブルは、少しボロボロに廃れた体ながらも、すぐに起き上がった。目の前には火が立ち、煙が出ている。  とにかく、立った。立った以上は次の一撃をどちらが先に浴びせるかだ。  ダブルは、先制攻撃をしようと構えた。  だが── 「な……何っ……!?」  ダブルは立ち上がった自分の右足に、「それ」がある事に気が付いた。  そう、自分の右足を捉えているかぎづめ。その先にはロープ。ロープを辿っていくと、ライダーマンの右腕がある。  いつの間にかライダーマンのアタッチメントアームが変えられていたのである。  先ほど使われたアタッチメントに、ダブルは引っかかっていた。 「油断したな……仮面ライダーダブル! ロープアーム!!」  ライダーマンは立ち上がり、への字の口のままで、どんな感情でダブルを襲ったのかも悟られぬまま、ダブルの体を引き上げた。ダブルはバランスを崩し、そのまま地面に再び倒れた。  そして、ロープアームを自在に操るライダーマンは、そのままその右腕を高く掲げ、ダブルを真後ろのビルへと叩き付けた。高い音が鳴る。窓が割れ、大量の破片が地面に降りかかる。 「ぐあああああああああああああああっっ!!!!!!」  ダブルは、悲鳴とともに、そのままシールがはがれるように壁から離れて落ちていく。  ダブルの体はすうっと、魂が抜けたように地面に落下していった。  ライダーマンは、膝をついて、その様子を見つめていた。──彼が受けたダメージも生半可なものではない。  しかし、ライダーマンはその痛みを堪えて、落ちていったダブルのもとまで歩いた。 「お、おい……何でこんな事すんだよ!」  その手前で、杏子が割り込むように現れる。  彼女の場合、多少傷ついたところで死ぬ事はない。だからこそ、躊躇なくライダーマンの前に出る事ができた。ライダーマンは、アタッチメントを付け替え、銀色のグローブの腕へと変わった。 「……君には関係のない話だ」 「な、何……っ!?」  ライダーマンの態度に、少し杏子は苛立った様子だ。魔法少女に変身しようかとも思った。  当たり前だ。自分に危害を加えないとはいえ、自分の仲間を攻撃している。  そのうえ、関係ないとまで言われたのだ。腹も立つ。  しかし、ライダーマンは、妙に落ち着いており、そこから攻撃をしかけるような様子が微塵も感じられなかった。彼は露出した唇を開いた。 「左翔太郎、そしてフィリップ。……君たちが、戦い果てた仲間たちと同じ、『仮面ライダー』の名を名乗るにふさわしい人間なのか、それとも否か──少し試させてもらった。どうやら、答えは出たようだな」  杏子が振り向く。目の前では、ダブルが立ち上がり、ライダーマンの方へと牙を剥いていた。先ほどは倒れたが、それでも尚立ち上がる意志があるらしいのだ。  ダブルは、いつでもライダーマンを倒せるよう、腰を落とし、まるで獰猛な獣のように構えている。  少しでも杏子に触れる事ができぬように、少しでも触れたらすぐに距離を縮めてその首を刈り落そうとするように。 「試した……だと?」  その言葉からは、怒りのニュアンスが感じられた。 「ああ。……本郷猛や一文字隼人、村雨良と同じ称号を得るのに恥じないかの確認だ」  ライダーマンは、冷静にダブルの方を見つめていた。  ダブルは尚、攻撃の意思をやめようとしない。その瞳に、杏子を傷つけさせまいという思いも、たとえ倒れても立ち上がる力強さを感じた。 「……守るべきもののために立ち上がるその意志さえあれば、負けないか……。君たちが確かに仮面ライダーであるという事も、今の戦いで充分に知る事ができた! 今の無礼は詫びよう。しかし、ここらで君たちの誤解も解いておきたい」  ダブルは、急に態度が変わったライダーマンの方を見て、少し構えを崩した。  どうしていいのかわかなくなったのだ。果たして、ライダーマンはこれからどうするのか。  その答えは、ライダーマンが変身を解除し、結城丈二となった事で解決された。  ライダーマンの武装を解除し、結城は「すまない」と一言言ってから杏子の肩を掴んで体をどかして、ダブルの方へと突き進んでいく。  いま、左肩に触れた指先は妙に冷たかった。 「……もう一度名乗ろう。俺の名前は結城丈二。又の名を、ライダーマン──仮面ライダー4号だ」  その言葉を訊いた時、ダブルは変身を解除した。──仮面ライダー4号の名を持っている以上、時期が過去でない事はよくわかる。また、彼がその名にある程度の誇りを持っている事も、その口ぶりからよくわかった。  フィリップが、よろけた体で結城の目を睨みつける。  いまだ、怒りは冷めやらぬといった感じだった。先ほどより落ち着いてはいるが、怒りと困惑はフィリップの中にある。 「……随分なご挨拶ですね。てっきり、もっと昔のあなたがここに呼ばれたのかと思いました」  フィリップの口から出てきたのは、皮肉に満ちた言葉である。当たり前だ。先ほどまで万全だったフィリップも、全身に負傷を負った。倒れるほどではないが、ライダーマンは本気でダブルを襲っていたようにしか思えなかった。 「安心してくれ。俺はデストロンを脱退し、バダンと戦っている時のライダーマンだ」 「……今の攻撃。相手を殺してしまうかも、とは思いませんでしたか?」 「俺は仮面ライダーの中では弱い……どう贔屓目に見ても、俺が敵いそうなライダーは仲間内にはいないほどだ。俺ごときに敵わぬようでは、これからの戦いも苦労する事になるぞ」  フィリップは、その言葉に、いっそう機嫌悪そうに結城を睨む。  そんな結城の後ろから、翔太郎がマラソン走りで現れ、フィリップの横に立った。  翔太郎も結城の顔を見た。 「……おい、あんた……。ライダーは助け合いじゃねえのか?」  かつて、別のライダーから言われた言葉を、結城に投げかける。 「その通りだ……しかし、馴れ合いではない。確かに俺たち仮面ライダーは、確かに悪を倒すために助け合う。だが、助け合いというのは、ただ仲良く一緒に戦う事ではない」  結城の目は少し険しかった。 「お互いの力を高める為、時にその力をぶつけ合い、己の技や強さに磨きをかける事も大切だ。時に、実力のわからぬ相手の力を試させてもらう事もある」  ……翔太郎は、そう言われて黙ってしまう。  確かに、自分の技を高めるために特訓する事も大切だ。しかし、初対面でいきなり襲い掛かってくるとは思わなかったのだ。 「……まったく、何かと思えば、結局特訓かよ。でもまあ、少し手荒な特訓だけど、確かにこのくらいやらないと相手の実力ってのはわからないからな」  零も結城の後ろからのんびりと現れる。  魔戒騎士は、常に死と隣り合わせな特訓を行う。実戦では敵は殺しにかかってくるのだから、当然だ。刃を交えて戦うのは基本である。 「……それならそうと、最初から言ってくれれば……」  翔太郎も少しスネ気味であった。あまり機嫌がよくなる話ではない。  随分なスパルタ教育だと思えた。……しかし、仮面ライダーの先輩である彼が、仮面ライダーの名前を任せるのに、充分な働きをしなければならない身だ。 「言ったうえで君たちが本気の戦いをしてくれるのかはわからないだろう」  結城が求めたのは、あくまで本気のダブルだ。特訓をするつもりでかかってこられたようでは、結城はダブルの真の実力を知る事ができない。まあ、実際のところ、何事もなく、お互いに誤解もなく進んでいれば、ちゃんと伝えたうえで戦いを始める事になっただろうが、相手が結城を敵だと思っているならば、都合が良いと感じたのだ。 「……俺たちがあんたを敵だと思っているのを良い事に、悪人のフリをして俺たちを本気にして試した……そういう事だったんすか?」 「……悪人のフリをした覚えはないが、大方そんなところだ。お前たちの本気は見せてもらった」  その辺は、フィリップたちの一方的な勘違いだった。それを利用して戦わせてもらったのも確かだが。  フィリップは、結城を見つめた。彼の様子をうかがっているようだった。 「……しかし、結城丈二さん。僕もあなたの経歴は知っています。……僕のデータが正しければ、かつてのあなたは、確かに悪の組織の一員だったはずだ。あなたを信用していいのか……」 「……ああ」 「多くの命を奪った罪を……あなたは数えたんですか」  フィリップの問いが、結城を微かにでも憂鬱な顔にさせた。  遠き日、自分がデストロンによって利用され、かつて存在したはずの右腕が悪の片棒を担いでいた事。その首領に心酔していた時代、結城の研究は全て悪の為の利用されていた。  デストロンによる犠牲者の大半は、結城が間接的に絡んでいる。  その言葉は、結城の心を僅かにでも抉ったが、結城は再び顔色を正して答えた。 「……数えたんじゃない。数え続けている」  フィリップの言葉の端を捕まえるように、結城はそう言った。 「罪は消せない。背負って生きていくしかないんだ……」  結城丈二はその罪から逃れる手段として、死を選ばない。  一度、その死を以て償おうとした日──プルトンロケットから人々を守った、ライダーマン誕生の日。そこで死ぬのも一つの手だっただろう。  だが、結城丈二は死に損なった。死と言う終わりは彼に降り注がなかった。  タヒチで知った──「自分は償うためにまた生まれ変わった」という事実。それがこの世界の意思ならば、そのために償い生きようと、結城丈二は誓っていた。 「……そう、ですか。……しかし、そこまでわかっているなら。それをちゃんと知っているなら……あなたは一体何故、デストロンに魂を売ったのですか? その経緯を、僕はまだはっきりとは知らない。あなたを信じる為に、あなたの口から……全て教えていただきましょう」  デストロンで悪事の数々を働いていたという結城丈二のデータと、今の彼の姿は一致しない。地球の本棚であっても、引き出せるデータは限られている。人物の内面などは殆ど書かれていない。 「……わかった」  結城丈二は、その声のトーンを少しばかり下げた。  暗い過去を見つめる時に、明るい声を出せるはずもない。それを話すという事は、また自分の罪を直視する事に違いない。 「言い訳になるかもしれないが、訊きたいならば、訊かれた通りに応えよう。デストロンは、科学の力によるユートピアを創造するための団体だと……俺は信じていた」 「……一体、何故そんな与太話を」  ユートピア。そんなものは存在しない。全て、幻なのだ。  あるのは、それを作り出した人間だけの、一人きりの理想郷をそう呼ぶ。 「俺の昔ばなしになるが、……俺の家は、その昔、母子家庭だったんだ……母と二人、長屋で毎日貧しい暮らしをしていた。母も病気を患っていて、その日に飯を食べる事さえできなかった。それでも俺は、母のために科学者や医者になろうと、子供の時からずっと科学の勉強していた」  その日の食べ物にも困るような貧乏な暮らし──杏子もかつて経験した、辛くひもじい毎日を、この目の前の男も経験していたらしい。それでも、結城丈二は未来のために勉強をしていたという。 「しかし、ある時、俺の母は亡くなった。俺はそれからずっと病気によるものだと思っていたが、……それがデストロンによる陰謀だと知ったのは、もっとずっと後の話だ。俺は、その時、自分が行くあても、生きる希望も無くした。そんな俺を拾ってくれたのがデストロンの首領だった。俺の生活の面倒を見てくれて、人々のための研究をさせてくれるデストロンの首領は、……俺の父のような存在だった。この時、俺の研究が、悪に利用されているとも、首領こそが悪の根源だとも、俺は知らなかった。……全く、言い訳にもならんだろうな」 「おい、そんな話、俺も聞いてないぜ……」  零も、結城の口からその事を聞くのは初めてだった。  ……彼にも、家族はいなかった。彼も孤児で、引き取ってくれた道寺が父になったのだ。  そんな父に心底恩義を感じた結城の気持ちはわかる。その果てに裏切られた結城丈二の事が、いたたまれず、なんだか身近に感じた。彼も超人ではなかったのだ。 「俺はデストロンにいる間、自分自身で決断するという事をしなかった。たとえ少し怪しんでも、自分の疑念を封じ込め、首領は絶対だと信じ続けた。俺の意思を殺して、自分ではない何かに流されるまま、悪の片棒を担ぎ続けたんだ。その結果、俺の研究は何万という人々の命を失わせた」  そう言われて、フィリップはふと、自分の境遇を思い出した。  フィリップはガイアメモリの開発に関わった。自分の研究は、確かに多くの命を奪っている。ガイアメモリの存在は悪ではない、使う者が悪なのだと信じて……。  園咲に利用されながら、フィリップはガイアメモリを製造し続けたのだ。  決断をしなかった事による、罪。──それは、フィリップが抱えている物と同じだった。 「ずっとデストロンで研究開発をして実績をあげていた俺はやがて幹部候補とまで呼ばれた。そんな俺を失脚させようとした男がいた。その男はヨロイ元帥といった。奴は俺に裏切り物の烙印を押し、俺を死刑にしようとした。……だが、兄弟のように思っていた研究仲間の部下たちに俺は助けられ、右腕を失うだけに済んだ。俺の右腕をこのアタッチメントに付け替えてくれたのも彼らだ」  鋼鉄の右腕は──体温を持たないその義手は、仲間たちの支えでもあった。  時として辛くなるとしても、それが、仲間がくれた力だと思えるからこそ、結城丈二は耐えられる。 「しかし、その部下たちもヨロイ元帥に殺された。俺は、部下の……そして俺自身の右腕の右腕の仇を取るため、デストロンと離反した。裏切り者と呼ばれたまま、俺は何度でも戦ったさ。……時には、復讐のために、大切な何かを忘れながら。周囲を巻き込み、暴走し……今度は、自ら決断し、間違った行動する事で罪を重ねた」  翔太郎は、自分が仮面ライダーダブルとなった日の事を思い出した。  翔太郎が手柄を得る為に突っ走り、結果として鳴海壮吉の命は奪われた。彼の指示を無視した結果の罪。  決断をした事による、罪。──それは、翔太郎が抱えている物と同じだった。 「……それが、結城さん……あんたの、ビギンズナイトなのか……」  仮面ライダーとなった者が抱える、辛い過去。背負って生きていかねばならない罪。  それを翔太郎は再認識する。 「ビギンズナイト……?」  その単語を、結城は知らない。  翔太郎の代わりに、杏子が答えた。 「あたしたちの人生を変えた、忘れられない過去の事……だよな」 「ああ。……俺たちの運命を決めた時、俺たちを戦士にした日……それが、ビギンズナイトだ」 「なるほど……」  翔太郎が補完した内容に、結城は相槌を打った。 「……全ての始まりの夜、か。夜じゃないけど……俺にもそんな時がある」  零は、そう呟いた。  父・道寺の最期を看取り、婚約者である静香が暗黒騎士によって貫かれるのを見つめたあの日──二人の墓前で、名前をなくした日。それが涼邑零のビギンズナイトだ。  しかし、今となっては、それを他人に話すのも余計に思えて、零は詳しくは口にしなかった。 「なあ、母親も、兄弟のように思っていた人も失って……父親にまで裏切られて、あんたはどうして……そんな孤独に耐えられるんだよ」  その問いかけに、杏子は既視感があった。どこかでそれと同じような語調の言葉を、杏子は訊いた事があった。  杏子がそれを問うたのは、自分自身が全く同じ境遇で、それに耐えられなかった──耐え続けたフリをしていても、心が耐えていなかったからだろう。態度を変えた父。死んだ母、兄弟。──杏子と、同じだった。 「……俺に仮面ライダー4号の称号を贈った男がいるんだ。その名も風見志郎。三人目の仮面ライダー、仮面ライダーV3だ。平和のために戦う風見の邪魔を、俺は何度もした。しかし、俺と風見とは、デストロンと戦う日々の中で、ぶつかり合いながらも友情に結ばれていった」 「……」 「俺も奴に感化されたのだろう。デストロンは、東京を破壊するプルトンロケットを射出した。俺は、首領に何度も掛け合った。ロケットの発射を中止してくれ、と。……しかし、首領は答えなかった。俺が自分の父が悪だと認識したのは、その時だ。俺はロケットを止める為に、自らロケットに乗り込み、軌道をずらす事で自爆した。……まあ、結局、死に底なってタヒチに流れ着いたんだがな。その時に風見が贈ったのが、仮面ライダー4号の称号だ」  杏子は、その風見志郎という男の名前を刻んだ。  それは、杏子にとっての左翔太郎やフィリップのような男だと、はっきりわかったのだ。 「そいつが、あんたの孤独をなくしてくれたのか……」 「……いや」  しかし、結城が否定する。 「確かに、風見や仲間たちとの時間は俺にとって、かけがえのない物だ。しかし、だからといって、家族や仲間を失ってきた孤独が消えるわけじゃない……それでも……」  結城は、杏子の目を見て言った。 「たとえ孤独でも、命ある限り戦う……それが、仮面ライダーだ」  結城は、そう答えた。  そう、孤独は結城の中から消えていないのだ。  それでも、自分の罪だけを見つめ、どんな苦難も、戦いの為に見つめている。  仮面ライダーになったから──その孤独を見つめ、時として悲しみに暮れても、前を向いて生きている。 「……俺は仮面ライダーになった以上、たとえ孤独でも戦う意志を貫く。同じ仮面ライダーの仲間たちのように。彼らも俺と同じく、あらゆるビギンズナイトを持ち、心に孤独を抱えているんだ」  風見やその他の仮面ライダーたちが傍にいるとしても、かつて失った仲間たちが戻ってくるわけでも、裏切った父が結城の理想通りになるわけでもない。  死者への未練を持たず、仮面ライダーとして、前だけを見て生きているのだ。  人間の自由と平和──そこに辿り着くために。 「孤独も罪も……全て、背負って生きて、戦うのが俺たちさ」  杏子や零が抱える孤独。翔太郎とフィリップが抱える罪。  結城丈二は、そのいずれも背負っていた。 「……」  フィリップは、少し間を置いた後、少し息を吸って、言った。 「……すみません。僕は、ずっとあなたの事を誤解していました」  フィリップは、ようやく結城に頭を下げたのだった。  結城を全面的に信頼する、という選択肢を取ったのである。──少なくとも、彼の言っている事は作り話ではなさそうだ。誰もがそう思っているだろう。  感情が揺れ動いたから……という理由で誰かを信じられる人間ではないが、フィリップは結城を信じてみる事にした。  結城は返す。 「誤解じゃないさ。デストロンの研究員、結城丈二の開発は人の命を奪い続けた。悪魔と呼んでもいい。……しかし、俺は風見と出会った。俺は彼にもらった称号──仮面ライダー4号に恥じぬよう、誰かを守り、その罪を償わねばならない」  結城がダブルを試した理由も、よくわかった。「仮面ライダー」という言葉に対して、結城はダブル以上に深い思い入れを持っているのだ。  おそらく、彼は仮面ライダーダブルの在り方に、少しでも疑問を持ったのだろう。  その疑問を、力ずくでも払拭しないわけにはいかないような性格だったのだ。──そこは、フィリップにも似ていた。 「生きる限り戦い続け、一人でも多くの命を救う。世界を……未来を。ユートピアは生まれなくとも、人々が当然持つべき、自由と、平和のために。その邪魔さえしなければ、俺はどんな苦難も受け入れてみせよう」  完熟の仮面ライダー──それがライダーマン。決して迷う事なく、正義感の導くままに戦う男。  その姿は、まさしく、仮面ライダーの先輩として相応しい魂を胸に刻んだ男だった。 「……結城さん。いや、結城先輩。……僕も全て理解しました。僕たちは、あなたたちに協力します。でも、あなたも教えてください。何故、『地球の本棚』について知っているのか。何故、あんなところに探偵事務所があったのか。何故、あなたたちはそこにいたのか」  結城は頷いた。  ともかく、五人はここで結束し合う事になった。 □  結城、零、翔太郎、フィリップ、杏子はそこである程度の情報交換をしていた。  リボルギャリーの出動はスタッグフォンで行う事なども全て伝えられる。  結城たちのこれまでの経緯は、特に重要だ。時空魔法陣を操れる事なども伝えたうえで、あらゆる情報を翔太郎たちに詰め込んでいく。  そして、今は翔太郎たちのここまでの動向について語られていた。 「……要するに、海上に現れた探偵事務所に向かうために三人で行動していたというわけか」  翔太郎たちは、とにかく、これまでの経緯のうち、警察署に関わる部分を教えた。  沖一也のほか、蒼乃美希、孤門一輝、高町ヴィヴィオがいる事。それから、冴島鋼牙が警察署を出ており、近くにいる仲間たち──花咲つぼみ、響良牙、月影なのはを探しに行っている事。 「沖さんの指示だ。俺たち二人で行けって言われたが、杏子もついてきた」  沖がレーダーハンドで見つけた場所に向かうのは、殆ど必然的に翔太郎、フィリップに決まり、追従する形で杏子もやって来たのだ。──そこには、確かに杏子と、誰にも知られないところで魔女についての会話をする意図があったかもしれないが、そんな事をする前に翔太郎たちは前方からのバイクの光に目を覆ったのである。  零は、そんな翔太郎を茶化すように言う。 「んで、お仲間たちは先に警察署に戻って、寝る準備をしている、と……。鳴海探偵事務所を知っているあんたたちが、女の子をお供に連れて、夜の街に連れていったんだな」 「誤解を招くような言い方するんじゃねえっ!!」  翔太郎が半ギレで言った。なんだか、ここ数時間、そういう話ばっかりな気がするのだ。  しかし、零は息を吐くように女の話ができる男であった。翔太郎の様子を無視して、態度をすぐに切り替える。 「鋼牙も近くにいるってわけか。殆どの仲間はだいたい集まっているみたいだな。暁や石堀の事は知らないのか?」  戸惑ったが、翔太郎はそれに合わせるように、相槌を打った。 「あ、ああ……。俺もそいつらには会ってねえし、今もどこにいるのか……」  と、零が言ったその時、結城が少し考えたような様子になった。  やや現状を厄介に思った様子だった。暁、ラブ、黒岩、石堀は、現状で生きている中で、主催に仇なす立場ながら、その動向がつかめていない。  ただ、推測する事っくらいならできるだろうと、結城は少し頭を回転させた。 「……『こちら側』にいないという事は、もしかすると『向こう側』の街にいるのかもしれないな」  答えは、すぐに出た。 「向こう側?」 「禁止エリアで隔てられた、中学校側だ」  その返事を訊いた時、全員がはっとする。  指定された集合場所は、街というアバウトなものだった。禁止エリアがある以上、合流地点間を動きづらくなってしまう。その移動が面倒になるのは言うまでもない。 「……なるほど。でも、俺たちには禁止エリアだろうが何だろうが、関係ないな」 「禁止エリアが反応するのは、首輪だからな。首輪を解除した俺たちならば、向こうへのメッセンジャーになる事も容易だ」  確かに、禁止エリアをまたいで、二地点間を結ぶ存在になる事ができる。  首輪がない事で最も便利なのは、やはり禁止エリアや衝撃による爆発を確実に回避できる事だ。爆弾が首に巻き付いた状態では、落ち着けない。  ましてや、禁止エリアの近くと言えば、かなりデリケートな行動だ要されるはずだ。 「……それならすぐに行かねえと、遠回りで移動を始めちまうんじゃねえか? 動かなかったら動かなかったで、向こうに殺し合いに乗っている奴が襲いに行くかもしれない」 「そうだな……。それなら、……俺たち二人がそちらへ向かおう」  そう言ったのは、結城丈二であった。  彼は、中学校側にいるかもしれない暁や石堀の首輪を解除する事ができる。そうすれば、全員で警察署側に向かってこられるはずだ。  首輪を二つ解除した実績があるのだから、問題はない。 「首輪の解除方法は覚えた。……首輪の構造を書いたメモ書きと解除済のパーツは、そちらに渡しておく。少なくとも、沖一也は科学者としても優秀だ。きっと、君たちの首輪を解除する事ができる。……いざという時は、フィリップくん。君も頼りにしているぞ」  ……と、任された既にフィリップは結城がまとめたメモ書きを読んでいる。  半笑いを浮かべており、何やらそのメモ書きに書いてある事を呟いているようだ。 「凄い……完璧だ……。この首輪の構造、そして不可解な点の考察が、殆ど完璧に記されている。これなら、僕でも何とか解除する事ができるでしょう」  フィリップは、そう言っていた。  流石、結城丈二といったところか。翔太郎には、フィリップがここまで感心するデータを書き記した結城が、よりいっそう大きく見えた。 「そうか、心強い。鏡の前で首輪を外すのは少し難しかったからな。君と沖が、お互いの首輪を解除し合えれば、全員すぐに首輪を解除できるだろう」 「……心から感謝します。結城先輩」  フィリップも、結城丈二に対して、ある程度の信頼を寄せるようになったようであった。  そんな結城も、翔太郎たちから受け取った名簿のスタンス表を見て、感心していた。 「俺も君たちにはとても感謝している。俺たちもここに来て、重要なデータを手に入れられた。このスタンス表は画期的だ。……これまで殆ど参加者に会う事がなかったからな。君たちがさまざまな人と交流してきた証だな」  涼村暁や黒岩省吾のデータが埋められた事で、現状でのスタンスが発覚している。六十六人もの参加者だ。その殆どのデータが揃っているデータというのは、あまりにも強力である。  暁や黒岩、速水克彦などの名前は検索に入れていたが、暁や黒岩の人格を知ったうえでも、二人のスタンスはわからなかった。速水は確実に主催に反抗する人間だとわかっていても、この二人はデータだけでは難しかったのだ。そこを埋められた事で、全参加者のデータが完成した。 「あ、ああ……」  翔太郎は、結城の言葉にそう相槌をした。何か思うところがあるらしい。  確かに、翔太郎はこれまで、たくさんの参加者と出会い、戦ってきた。  その道程を思い出す。そうすると、少し情緒が動かされるのだ。 「不謹慎だけど……なんだか、俺たち……この殺し合いの中で、随分たくさん好きな人ができちまったんだよな。仲間もたくさん失っちまったけど、そんな仲間とも、ここに生きている仲間とも……この殺し合いに来なければ、会わなかったってのがよ……何だか切ないぜ」  口に出していいのか、ずっとわからなかったが、実際、この殺し合いのお陰で出会えた仲間もいる。照井とは会えず仕舞だったし、照井が死んだのは翔太郎についても辛い話だ。  しかし、確かに、本来なら出会えぬはずの人間たちと出会った。  それを僅かにでも喜んでいるのは──おそらく、ここに生き残っている五人、全員同じだろう。 「……言うな。俺たちが巡り合ってしまった事は、一つの不幸だ。出会うはずのない俺たちは、出会わないままで良かった」  結城は、あくまでストイックに、そう言った。内心では、出会えてうれしいような相手もいる。しかし、その出会いはあってはならないものだと、結城はわかっている。 「……いや。俺はいつか、もしかしたら出会ってたかもしれないと思うぜ」  零が、横から言う。 「俺たちの未来なんてわからないもんさ。だって、そうだろ。もしかしたら、殺し合いがなくても、俺たちはどこか、未来で出会っていたかもしれない。それなら、死んでしまった奴らは、将来出会えるはずの人間と出会えなくなったって事なんだ。あいつらはみんな、未来を、命を奪われた。その事実に変わりはない」  確かに、必ずしも自分たちが出会わなかったと断言できるものではない。  この殺し合いが正しいわけがないのだ。──少しでも、自分たちに利を齎したなどと思いたくはなかった。 「……そうだな。悪い。こんな事が、許されていいわけねえもんな」  翔太郎は、そう言って、結城の方を見た。  零は、スカルボイルダーに跨っていた。彼が運転手を務めるのだろう。師匠、鳴海壮吉の愛機だが、彼もきっと、男の中の男である結城たちに使われるのならば、許すだろう。  翔太郎の手元には、ハードボイルダーが残った。 「さて、君たちともしばらくお別れだ。また生きて会おう」  結城は、翔太郎たちにそう告げた。  結城は、翔太郎に近づくと、顔の前に肘を出した。翔太郎も、そのサインの意味を知り、顔の前に肘を出した。お互いが、お互いの肘をぶつけた。それは、かつて翔太郎と照井が、NEVERとの戦いの時に行った友情の証と、とてもよく似ていた。 「「健闘を」」  結城は、ヘルメットを高く掲げて少し笑うと、それを装着して、零の後ろに乗った。  スカルボイルダーがエンジン音を鳴らす。  アクセル音、そして、進行。──結城と零の背中が遠ざかっていく。  その背中を見送った後で、翔太郎は言った。 「さて、それじゃあ、俺たちも警察署に戻るか」  次の放送までには戻れるだろう。翔太郎とフィリップと杏子は、警察署にいる仲間のもとへと戻る事にした。 【1日目 深夜】 【F-9/警察署前】 【結城丈二@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、首輪解除、スカルボイルダー後部に搭乗中 [装備]:ライダーマンヘルメット、カセットアーム [道具]:支給品一式、カセットアーム用アタッチメント六本(パワーアーム、マシンガンアーム、ロープアーム、オペレーションアーム、ドリルアーム、ネットアーム) 、スカルボイルダー@仮面ライダーW、スタンスが纏められた名簿(おそらく翔太郎のもの) [思考] 基本:この殺し合いを止め、加頭を倒す。 0:スカルボイルダーに乗り、禁止エリアを抜けて中学校側の街に向かう。 1:殺し合いに乗っていない者を保護する 2:沖と合流する。ただし18時までに市街地へ戻るのは厳しいと考えている。 3:加頭についての情報を集める 4:異世界の技術を持つ技術者と時間操作の術を持つ人物に接触したい。 5:石堀たちとはまた合流したい。 6:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 7:時間操作の術を持つ参加者からタイムパラドックスについて話を聞きたい 8:ダブルドライバーの持ち主と接触し、地球の本棚について伝える。 [備考] ※参戦時期は12巻~13巻の間、風見の救援に高地へ向かっている最中になります。 ※この殺し合いには、バダンが絡んでいる可能性もあると見ています。 ※加頭の発言から、この会場には「時間を止める能力者」をはじめとする、人知を超えた能力の持ち主が複数人いると考えています。 ※NEVER、砂漠の使徒、テッカマン、外道衆は、何らかの称号・部隊名だと推測しています。 ※ソウルジェムは、ライダーでいうベルトの様なものではないかと推測しています。 ※首輪を解除するには、オペレーションアームだけでは不十分と判断しています。 何か他の道具か、または条件かを揃える事で、解体が可能になると考えています。 ※NEVERやテッカマンの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 ※首輪には確実に良世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※零から魔戒騎士についての説明を詳しく受けました。 ※首輪を解除した場合、ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。 →だんだん真偽が曖昧に。 ※彼にとっての現在のソウルメタルの重さは、「普通の剣よりやや重い」です。感情の一時的な高ぶりなどでは、もっと軽く扱えるかもしれません。 ※村雨良の参戦時期を知りました。ただし、現在彼を仮面ライダーにすることに対して強い執着はありません(仮面ライダー以外の戦士の存在を知ったため)。 ※時空魔法陣の管理権限を得ました。 ※首輪は解除されました。 ※変身に使うアイテムや能力に何らかの細工がされていて、主催者は自分の意思で変身者の変身を解除できるのではないかと考えています。 【涼邑零@牙狼─GARO─】 [状態]:健康、首輪解除、スカルボイルダー搭乗中 [装備]:魔戒剣、魔導火のライター [道具]:シルヴァの残骸、支給品一式、スーパーヒーローセット(ヒーローマニュアル、30話での暁の服装セット)@超光戦士シャンゼリオン、薄皮太夫の三味線@侍戦隊シンケンジャー、速水の首輪、調達した工具(解除には使えそうもありません) [思考] 基本:加頭を倒して殺し合いを止め、元の世界に戻りシルヴァを復元する。 0:スカルボイルダーに乗り、禁止エリアを抜けて中学校側の街に向かう。 1:殺し合いに乗っている者は倒し、そうじゃない者は保護する。 2:会場内にあるだろう、ホラーに関係する何かを見つけ出す。 3:結城に対する更なる信頼感。 4:また、特殊能力を持たない民間人がソウルメタルを持てるか確認したい。 5:涼村暁とはまた会ってみたい。 [備考] ※参戦時期は一期十八話、三神官より鋼牙が仇であると教えられた直後になります。 ※シルヴァが没収されたことから、ホラーに関係する何かが会場内にはあり、加頭はそれを隠したいのではないかと推察しています。 実際にそうなのかどうかは、現時点では不明です。 ※NEVER、仮面ライダーの情報を得ました。また、それによって時間軸、世界観の違いに気づいています。 仮面ライダーに関しては、結城からさらに詳しく説明を受けました。 ※首輪には確実に異世界の技術が使われている・首輪からは盗聴が行われていると判断しています。 ※首輪を解除した場合、(常人が)ソウルメタルが操れないなどのデメリットが生じると思っています。→だんだん真偽が曖昧に。 また、結城がソウルメタルを操れた理由はもしかすれば彼自身の精神力が強いからとも考えています。 ※実際は、ソウルメタルは誰でも持つことができるように制限されています。 ただし、重量自体は通常の剣より重く、魔戒騎士や強靭な精神の持主でなければ、扱い辛いものになります。 ※時空魔法陣の管理権限の準対象者となりました(結城の死亡時に管理ができます)。 ※首輪は解除されました。 ※バラゴは鋼牙が倒したのだと考えています。 【左翔太郎@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、胸骨を骨折(身体を折り曲げると痛みます・応急処置済)、上半身に無数の痣(応急処置済)、照井と霧彦の死に対する悲しみと怒り、お風呂に入ってさっぱり [装備]:ダブルドライバー@仮面ライダーW、T2ガイアメモリ(アイスエイジ)@仮面ライダーW、犬捕獲用の拳銃@超光戦士シャンゼリオン、散華斑痕刀@侍戦隊シンケンジャー [道具]:支給品一式、ガイアメモリ(ジョーカー、メタル、トリガー)、ナスカメモリ(レベル3まで進化、使用自体は可能(但し必ずしも3に到達するわけではない))@仮面ライダーW、ガイアドライバー(フィルター機能破損、使用には問題なし) 、少々のお菓子、デンデンセンサー@仮面ライダーW、支給品外T2ガイアメモリ(ロケット、ユニコーン、アクセル、クイーン)、ハードボイルダー@仮面ライダーW [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 0:警察署に向かう。探偵事務所にはまた後で。 1:ガドル、ドウコクは絶対に倒してみせる。あかねの暴走も止める。 2:仲間を集める。 3:出来るなら杏子を救いたい。もし彼女が魔女になる時は必ず殺す。 4:現れる2体の魔女は必ず倒す。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※他世界の情報についてある程度知りました。 (何をどの程度知ったかは後続の書き手さんに任せます) ※魔法少女の真実(魔女化)を知りました。 ※第三回放送指定の制限解除を受けました。彼の制限はフィリップ、ファングメモリ、エクストリームメモリの解放です。これによりファングジョーカー、サイクロンジョーカーエクストリームへの変身が可能となりました。 【フィリップ@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、お風呂に入ってさっぱり [装備]:無し [道具]:ガイアメモリ(サイクロン、ヒート、ルナ、ファング)@仮面ライダーW、エクストリームメモリ@仮面ライダーW、首輪のパーツ(カバーや制限装置、各コードなど(パンスト太郎、三影英介、園咲冴子、結城丈二、涼邑零))、首輪の構造を描いたA4用紙数枚(一部の結城の考察が書いてあるかもしれません) [思考] 基本:殺し合いを止め主催陣を打倒する。 0:警察署に向かう。 探偵事務所にはまた後で。 1:翔太郎及び仲間達のサポートをする。 2:沖一也とともに首輪を解除する。 [備考] ※参戦時期はTV本編終了後です。 ※検索によりまどマギ世界(おりマギ含む)の事を把握しました。 ※参加者では無く支給品扱いですが首輪を装着しています。 ※検索によりスーパー1についてや、赤心少林拳について知りました。元祖無差別格闘等、伝えられた格闘流派についても全て調べているようです。 ※アンノウンハンドについて調べる事はできませんでした(孤門たちの世界でその正体が不明であるほか、記憶操作・情報改竄などが行われているためです)。 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、ソウルジェムの濁り(小)、腹部・胸部に赤い斬り痕(出血などはしていません)、ユーノとフェイトを見捨てた事に対して複雑な感情、マミの死への怒り、せつなの死への悲しみ、ネクサスの光継承、ドウコクへの怒り、真実を知ったことによるショック(大分解消)、お風呂に入ってさっぱり [装備]:ソウルジェム@魔法少女まどか☆マギカ、エボルトラスター@ウルトラマンネクサス、ブラストショット@ウルトラマンネクサス [道具]:基本支給品一式×3(杏子、せつな、姫矢)、リンクルン(パッション)@フレッシュプリキュア!、乱馬の左腕、ランダム支給品0~1(せつな) 、美希からのシュークリーム [思考] 基本:姫矢の力を継ぎ、魔女になる瞬間まで翔太郎とともに人の助けになる。 0:警察署に戻る。 1:翔太郎達と協力する。 [備考] ※参戦時期は6話終了後です。 ※首輪は首にではなくソウルジェムに巻かれています。 ※左翔太郎、フェイト・テスタロッサ、ユーノ・スクライアの姿を、かつての自分自身と被らせています。 ※殺し合いの裏にキュゥべえがいる可能性を考えています。 ※アカルンに認められました。プリキュアへの変身はできるかわかりませんが、少なくとも瞬間移動は使えるようです。 ※瞬間移動は、1人の限界が1キロ以内です。2人だとその半分、3人だと1/3…と減少します(参加者以外は数に入りません)。短距離での連続移動は問題ありませんが、長距離での連続移動はだんだん距離が短くなります。 ※彼女のジュネッスは、パッションレッドのジュネッスです。技はほぼ姫矢のジュネッスと変わらず、ジュネッスキックを応用した一人ジョーカーエクストリームなどを自力で学習しています。 ※第三回放送指定のボーナスにより、魔女化の真実について知りました。 【フィリップと翔太郎の推測】 ※このデスゲームは参加者同士の殺し合いから、主催陣対参加者の構図に以降しつつある。 ※24時以降に出現する魔女、21時以降解禁される制限は主催戦を見据えてのもの。 ※現在表向きに現れている主催陣(加頭、サラマンダー男爵、ニードル、ゴバット、織莉子)は全員、本当の敵ではない可能性が高い。 ※本当の敵(黒幕)は現在も現れていない可能性が高い、但し上述の主催陣あるいは参加者の中に潜んでいる可能性も低いがある。 ※主催側は全ての世界の地球の記憶(『無限の記憶』と呼称)とアクセスでき、地球の本棚に干渉できる『存在』を手にしている。 ※その為、その『存在』を奪取しなければ勝てる可能性は限りなく低く、仮にその『存在』が奪われたまま逃げられた場合、似た事が繰り返される可能性が高い。 ※地球の本棚は監視されている可能性が高く、核心に触れる内容の検索は危険、但し現状現れている主催者を含めた参加者については問題無い可能性が高い。 ※以上の内容は現時点での推測である為、間違っている可能性はある。但し、『無限の記憶』にアクセスできる『存在』だけはほぼ確実。 ※以上の内容は下手に明かす事は危険故、現在の段階ではまだ他の参加者に明かすべきではない。 【特記事項】 ※ソルテッカマン1号機改は、G-10 鳴海探偵事務所に放置されています。 ※鳴海探偵事務所前には、ディアブロッサ@仮面ライダーW、ふうとくんバイシクル@仮面ライダーWが放置されています。 ※リボルギャリーを動かすには、スタッグフォンによる呼び出しが必要です。 【支給品紹介】 【ハードボイルダー@仮面ライダーW】 仮面ライダーダブルが使用するバイク。最高時速580kmで走行できる。 リボルギャリーで換装する事で、ハードタビュラー、ハードスプラッシャーなど、あらゆる形態に変形する。 翔太郎は普段からこのバイクに乗っているが、何故街の人たちにバレないのかは不明。 【ディアブロッサ@仮面ライダーW】 照井竜が普段使用しているカスタムバイク。主に変身前に乗用。 普段はエンジンブレードをこれに積んでいる。 【スカルボイルダー@仮面ライダーW】 仮面ライダースカルが使用するバイク。 ハードボイルダーとほぼ同形だが、カラーリングは黒。 【ふうとくんバイシクル@仮面ライダーW】 ウォッチャマンがネットオークションで手に入れたマウンテンバイク。 二輪免許を持っていない人は使える。自転車にすら乗れない人はドンマイ。 *時系列順で読む 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