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ネギま!バトルロワイヤル25

最終更新:

匿名ユーザー

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臨海学校の帰り、麻帆良学園の3-Aの生徒が乗ったバスが事故に合ったということが報じられた。
乗っていた生徒教師31人のうち、死亡したのは26人、生き残ったのはたった5人という大惨事だった。
生き残った4人のうち、裕奈と担任のネギは軽傷、美砂は手術で軽く縫う程度の負傷、
そして、のどかと古菲は重症との報道だった。
その横には、高畑、源、新田、瀬流彦の教員も同じ事故に巻き込まれて死亡したことが伝えられていた。
3-Aを襲った悲劇に、人々は同情し涙した。
生き残った生徒も別のクラスに振り当てられ、離れ離れになってしまう。
学園敷地内のダビデ広場には、事故で亡くなった26人の生徒の慰霊碑が作られた。

その後の調べで魔法を危険視して壊滅させようとした組織を洗いざらい調べ上げ
近衛右近衛門率いる近衛家の総動員により壊滅的な被害をもたらした。
尚、学園長は何も知らされていなかったことが判明したため、首謀は高畑と断定したが内々に処理された。


柿崎美砂は靴を履いて外に出る。
病院生活からやっと抜け出せて久々に体を伸ばす。
何だか寂しく感じた。いつもなら円と桜子がいて町を歩いていることが当たり前だったのに…
ただ居ないだけでこんなにも寂しいのは初めてだった。
公園を歩く、約束の時間まではもう少し時間がある。
学園の門に着いた。
(円…桜子…私、がんばるから…がんばって生きるから…)
そう誓って走り出した。

待ち合わせ場所に着いた。そこには彼氏の姿。
もう何年も会っていないような感覚に苛まれ、美砂は彼氏の胸に飛び込んだ。

ネギは駅のホームに立っていた。
もう見ることはないだろう学園までの道。
「ネギ先生…やっぱり帰るんですね…」
「はい、ウェールズではもう大混乱でしたからね、その報告をしに戻らないと」
車椅子に乗ったのどかは寂しがる。
何とか自宅療養という形で退院したが、まだ歩けるようになるにはしばらくリハビリが必要だった。

電車がやって来る。
「それじゃあ…さよなら。宮崎さん」
「ネギ先生…」
ネギが電車に乗り扉が閉まる。
椅子に腰掛けてのどかを見る。必死に車椅子を押して叫んでいる。
「また会えますよね!先生!先生!!」
ネギは潤む目頭を必死に押さえてのどかに向かって叫んだ。
「必ず会いに来ます!それまでずっと待っててください!宮崎さん」
その頃には電車は遠くに行ってしまった。
「う…先生…ネギ先生…」
涙を流しながらもホームから出るのどか。
(待ちます…ネギ先生が来ることを信じて、私は待ちます)

その後、ネギ・スプリングフィールドがマギステル・マギの称号を手に入れ
宮崎のどかと本契約を結ぶのは、まだ遠い先の話であった。

裕奈は月に約三回、多い時は週に一回、古菲の入院している病院を訪れるようになった。
裕奈が見舞いに行く時は、必ず美砂とのどかからお菓子やら本やら、古菲へのお見舞い品を渡された。
二人も時々、この病院を訪れていた。
さすがに学園関係の物は見せられなかった。古菲が戦った相手、死んでしまった仲間達が沢山映っているから。

病院の入り口で受付をすませる。すでに顔を見ただけでOKを出されるようになってしまった。
これだけ頻繁に通っていたら覚えられもするだろう。
裕奈はその病室の扉を開ける。
ベッドに古菲は座っていた。どうやら外をぼんやり眺めているようだ。
「くーふぇ」
「…」
裕奈が呼ぶが彼女は何も答えず軽く会釈するだけである。
しかしその表情は安心感に包まれた笑顔だった。
「おはよう」
笑顔で話しかける。

彼女の左足はもう二度と動かないと宣告された。
止血や傷口を洗ったとはいえ、関節を破壊されてはさすがの医者も匙を投げるしかなかった。
しかし、もうひとつの大きな怪我がある。
今、古菲が入院している病院も、そちらの手当てだった。
心の傷。
あの日以来、古菲は心を失っていた。
人に対して極度の人間不振になり、感情を失っている。

裕奈は根気強く、自分達は友人なのだと話した。同じ学校にいてクラスメイトなのだと教えた。
今、古菲は大きな怪我をして、ここにいるのだと。
しかし 何も答えてくれない、人形のような存在への呼びかけ。
届いているのかもわからない、手応えのない努力。
それでもここ最近、ようやく言葉に何かしらの反応を返すようになった、素晴らしい進歩だ。


たった五分間の面接時間の間にたわいもない話をする。いつも裕奈が一方的に喋るだけだ。
時折、古菲が小さくうなずく。
「…でねバスケ部が地区大会3位になったんだよ。すごいでしょ……あ、もうこんな時間…」
面会終了の時間が来た。裕奈は荷物を持って立ち上がる。
「また来るね。次は来週かな?ダメだったら再来週になるけど」
古菲の反応は無い。もう慣れてしまった。それでもここまで一緒にいることを許してくれるのは、大きな進歩だ。
最初は隣に座ることすら警戒された。美砂とのどかは、まだ隣に座ることを許されていないらしい。
「じゃあ、行くから。元気でね」
そう言って背中を向けて歩き出そうとした。
ふと、制服の裾を引っ張られた。
振り返る。
古菲がじっと裕奈の顔を見つめていた。
伸ばされた右手首。
その唇が、小さく動いた。
「……また……来てほしいアル……」
聞こえるか、聞こえないか程度の声。
裕奈はこみ上げてくる涙を堪えながら、笑顔で答えた。
「……来る。必ず来るから。だから、次はくーふぇがここから出る番だからね」
またいつもの無言の古菲になってしまう。
裕奈は軽く微笑み病室を後にした。

裕奈は病院を出る。外は青い空。
(大丈夫、まだ大丈夫)
心の中で繰り返す。
(私はまだ、狂ってない)
自分のしなければならないこと。
生き残った者のすべきこと。
まだハッキリしたことはわからないけれど。
それを見つけるために裕奈は歩き出した。

―了―


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