- 102. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/09(土) 23:19:59.56 ID:7Y+nkG9z0
- 「完治するほどのものができていれば、沙都子は苦労していないわ」
「……沙都子ちゃんも、感染しているのかい?」
「村人は全員。その中でも、沙都子は酷い。一度L5になったから、もうL3以下には下がらないそうよ」
絵本さんを連れてきても、どうにもならないだろうな。
「で、診療所のトップが、『あの』入江先生、と」
「……なぜあなたが『あの』を強調したのか分からないけれど」
「ちょっと第一印象が、ね」
「……。そう……」
思い当たる節があったようだ。あれだけ人目を気にせずメイドメイド言ってたらなぁ。
- 109. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/09(土) 23:37:43.95 ID:7Y+nkG9z0
- 「……全部聞いた上で悪いけど、やっぱり信じられない話だ。
だから、とりあえず入江先生に確認を取ってくる」
「……そうね、その判断は妥当だわ」
「うん、ありがとう」
「礼なんていいわ。当然のことだもの。ええと――」
「本名を呼ばれるのは苦手でね。いーちゃん、いっくん、いー兄、とか、適当に呼んでもらってるよ」
「ひどいあだ名ばかりね」
何度目だろう、そんな台詞を言われたのは。と、気付けば、いつのまにか梨花ちゃんの表情が戻っている。
「いぃに忠告なのです。その姿で診療所にいかないほうがいいのですよ。にぱ〜☆」
……そりゃ、そうだろうな。
- 113. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/09(土) 23:59:49.55 ID:7Y+nkG9z0
- 「それで、この話は本当なんですか? 入江先生」
「……はい、全て真実です。梨花ちゃんが女王感染者であることまで、すべて。
しかし――たった一日でここまで、よくぞ辿り着きましたね。本当、あなた、何なんですか」
「ただの駆け出しの請負人ですって。本物はもっとすごいですよ。零距離射撃を喰らっても死にません」
「そんな人、想像したくもありません。
……それで、あなたはどうするつもりなんです? 今までの連続怪死事件は病気のせいでした、なんて発表するのですか?」
「それじゃあ、解決にはならないでしょうね。それに、まだやらなきゃならないことも――あります」
「何ですか、それは」
訝しげに問う入江先生。ぼくはつとめて淡白に答える。
「別に――ただ、ありがちな話です。
正義の味方として、子供たちを助けるだけですよ」
- 118. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 00:16:52.88 ID:TWsgYlNk0
- 「この話――大石さんに伝えてもよろしいですか?
もちろん、現状では何も出来ることは無い、と強調して」
三年目の事件だけは事件になりうる要素を持っている。
しかし、責任者の入江先生が捕まっては、何時になっても雛見沢症候群は根絶できない。
それは、やはり大石さんとしても――望むところではないだろう。
「判断は、あなたにお任せします。私は、今出来ることに全力を尽くすだけです」
その潔さは、なんとも言えない格好良さを持っていた。
話を切り上げようとした、その時。背後のカーテンが、ゆらりと揺れた。
「誰か、まだいるんですか?」
「ああ、研究助手の鷹野さんですよ」
訳もなく、そのアイボリーのカーテンを、見つめる。その揺れが、止まるまで。
- 122. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 00:32:22.21 ID:TWsgYlNk0
- 入江先生に送っていくかと言われたが、丁重に辞退した。
考えをまとめるために、夜風の中を歩きたかったからだ。
正直、迷っていた。
《事件》を終わらせるだけなら、このまま大石さんに伝えればいい。
しかし、それでは梨花ちゃんや部活メンバーを含め、雛見沢村そのものを救うことにはならない。
大災害を起こさないためには、梨花ちゃんの殺害を止めなければならないのだ。
「とりあえず、哀川さんに連絡しとくか」
定時連絡という意味も込めて。
あの人と話せば、きっと悩んでいたのが馬鹿みたいに思えるに違いない。
しかし、携帯電話の画面は、圏外を表示している。
まあ、後でも構わないが――と。道端に電話ボックスを発見した。
今時珍しいが、田舎なら有用なんだろう。
ボックスに入り、哀川さんの番号を押す。
『お掛けになった電話は、現在、使われておりません――』
- 123. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 00:49:27.26 ID:TWsgYlNk0
- 掛け間違いだろうか。
携帯電話のアドレス帳で、もう一度確認する。
応答は、変わらない。
もう一度確認する。
変わらない。
確認する。
――変わらない。
哀川さんに、何かあったのだろうか。
まさか。そんなことはありえない。
電話ボックスを出て、早足で空き家へと向かう。
混乱している自分を自覚しろ。
脳髄を一度完全に冷やせ。。
すぐに家に着く。ほら、もう目の前だ。
そして、扉の前で、何気なく携帯電話を開き――気付く。
「六月――十五日、すい、ようび?」
何かが、崩れていく。
- 126. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 01:03:05.44 ID:TWsgYlNk0
- 全く意味が分からない。携帯電話の故障なのか?
機能をいじくってみると、さらに驚愕の表示が出てきた。
「せんきゅうひゃく、はちじゅう、さんねん……?」
部屋のカレンダーを確認する。
昭和、五十八年。
間違っていない。
しかし、違う。
いったい何があったのか、と一瞬だけ考えて――思い出す。
梨花ちゃんに適当に話したことを。
『――まあ、その研究者は、朽葉ちゃんの存在から、《物語》の存在、運命について、確信して――』
物語が、存在するのなら。
『別の』物語だって、存在して。
物語が交差することも――あるんじゃないのか?
- 132. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 01:16:25.76 ID:TWsgYlNk0
- 待て。こんな突拍子も無い妄想、ある訳がない。
しかし、心の底では、信じている。
だって、最初から感じていたんだ。何処か、場所に対する違和感。
誰か、人に対する違和感。そして、世界への――違和感。
そう、こう考えれば分かりやすい。
奇しくも梨花ちゃんが言ったように――自分がこの世界に対するイレギュラーなのだ、と。
少し、眩暈がする。
数秒ほど目を閉じて――『世界』を、見る。
認識すれば、これほどわかりやすいことも無いだろう。
自分の取り巻くセカイが、違っている、なんて。
「……ぐ、うぅ」
目を閉じろ。何も聞くな。嗅ぐな味わうな感じるな。
ただ、考えろ。
この閉じられた世界を――打ち破ることを。
- 136. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 01:28:54.63 ID:TWsgYlNk0
- 目が覚めたのは、いつもの時刻だった。
いや、それすらもずれているのかもしれないが――それを気にしては始まらない。
このままでは、梨花ちゃんのように、世界に飲み込まれてしまう。
あの子は、もう、もたない。
物語から抜け出そうと努力して。努力しすぎて。
心が――磨耗してしまっている。
それじゃあ、ぼくはどうなんだ?
物語を終わらせるにふさわしい存在だと?
主人公にでもなったつもりなのか?
「一言一句、戯言だ」
そう。ぼくは主人公じゃあない。
脇役だって構わない。
ただ、下から支えればいい。
主人公というどこかの誰かを――輝かせれば、それでいい。
- 139. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 01:43:33.88 ID:TWsgYlNk0
- さて、具体的に何をしようか。
メインは、梨花ちゃんを助けること。
すなわち、《敵》を見つけること。
未来に起こる事件に証拠は存在しないから、動機から探っていくしかないのか。
これは、梨花ちゃんと話し合うのがベストだろう。
次に、部活メンバーの発症を抑えること。
なんでも、どの世界でも必ず発症者は出るのだという。
今までに発症が抑えられたケースはかなり稀だそうだ。
「……まるで、推理ゲームだな」
不謹慎ではあるが、なかなか的確な気もする。
そういえば、哀川さんも「探偵」の肩書きは持ってたしな……。
「っと、遅刻だ」
わざわざ波風を立てるべきではないだろう。
心持ち早歩きで、学校に向かう。
- 142. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 01:57:05.85 ID:TWsgYlNk0
- 授業を適当に終え、昼休み。昨日のように、昼食を囲む。
「センセ、朝は大変だったね。沙都子のトラップがまさか三段仕掛けになってるとは」
「相手の心理を読んでこそのトラップですのよ!」
「沙都子のやつ、裏山にありえない量のトラップを仕掛けてるらしいですよ」
「前に行ったときは圭一くん、ぐるぐる巻きにされてたもんね。はう〜」
「この借りは、部活で晴らしてやるといいのですよ」
「そうだ魅音。今日の部活は何をやるんだ?」
「うーん、そうだねぇ。推理ゲームとか、最近やってないよね。あれにしない?」
……推理ゲーム、ねぇ。
- 145. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 02:17:21.04 ID:TWsgYlNk0
- 「ちょっとみんな、いいかい?」
みんながぼくに視線を集める。
「今ぼくが読んでる小説のことなんだけど、途中から落丁で、話が分からないままの本があるんだ。
それで、皆にストーリーの続きを推理してほしい。主人公は、小学生の、小さな女の子」
はっとしたようにぼくを見る梨花ちゃん。ぼくは意味ありげに目配せする。
「その女の子はね――」
後は簡単。ありのままを、話すだけ。
不安そうにメンバーを見渡す梨花ちゃん。
しかし、彼らは自分たちのことだなんて考えもせず。
柔軟な発想と、確かな推敲で。
物語を――紡ぎ出す。
- 147. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 02:26:56.23 ID:TWsgYlNk0
- 「女王感染者ってのがポイントだよな――」
「――そんなの、設定だけで動機を構築できるよ!」
「さらなる悪役がいるんだよ――」
それは流水のような細さから。
「――泣き寝入りか、復讐ですわね」
「損をする人と、得をする人がいて――」
「――その悪役は、利用されるのさ」
大河のような、力強さを、得る。
- 150. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 02:45:49.59 ID:TWsgYlNk0
- 「みぃ……みんなすごいのです」
梨花ちゃんの言葉に、心から同意する。
ほんの少しヒントを得られれば、と言い出したことだが、ここまで形になるとは。
部活メンバー、最高だ。
「――それじゃ、今度は解決編。その女の子は、どうしたらいい?」
梨花ちゃんとまたも目が合う。しかし、さっきとは違い、その目には明らかな希望が宿っている。
仲間たちへの信頼が、そこにはあった。
現実に即した夢物語は、次第にエピローグへと向かっていく。
そして、その結論は。
「つまり、もし部活メンバーが力を合わせれば、」
「物語は、ハッピーエンドになるのですよ」
――もう一度言おう。このメンバーは、最高だ。
- 153. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 02:58:31.39 ID:TWsgYlNk0
- と、ここまで書いてアタマの脳の後頭部が重くなってまいりましたよぃやっほい!
はい、疲れてます、憑かれてます
ぶっ通しで12時間とか無理ですよホント しかも書き溜めなしとか
実は物書きで発表したの初だったりしてね
オレの底なるチカラに驚愕ですよ(自重しろ
そういうわけで、一旦ここで終わりになります
無理に保守とかいりませんよ もともとオレが立てたもんでもないですし
でも、起きて元気があってスレもあったら 書かないほうが申し訳ないですよね
戯言×ひぐらしとか、中二大好きなオレからすれば最高の組み合わせでした
きっと次があれば、山犬ヴァーサス殺し名ヴァーサス哀川さんとかカオスになってる感じで進むんじゃないかな←ネタバレか
はい、それではにーしーえいちの中で再び逢えることを願って。
「『縁が合った』らまた会おう」
- 176. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 10:37:45.10 ID:TWsgYlNk0
- 何で、
なんでみんな待ってくれているのだろう。
遅筆稚拙なこの文章に、いったい何を求めてるのだろう。
しかし、それでも。
書き始めて、未完結で、保守までされてもらっちゃあ、
物語を『終わり』まで書くしか選択肢は――ない。そうだろう?
「執筆(かい)て解(なお)して並べて揃えて晒してやんよッ!」
再開だ。
>>175
ガッ
- 177. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 10:40:24.06 ID:TWsgYlNk0
- 放課後の部活は申し訳ないが辞退させてもらった。
綿流しまではもう数日、あまりに時間が無い。
物語の確認と、補強。
裏でやることは多すぎる。
とりあえずは、入江先生だ。『実質』最高責任者を、問いただす必要がある。
「――わざわざこんな所まで呼び出して、今度は何でしょう?」
「いえいえ、警戒するのは無理も無いです。
しかし、とある泥棒さんによると、秘密の話は公然とするべきだそうで。
それにしても、丁度よく富竹さんも入江先生とご一緒だったとは、手間が省けます」
「……僕の名前を、どうして?」
「梨花ちゃんから聞いたんですよ。どうやらぼくは年下の信頼を得るのが得意みたいでしてね」
ウェイトレスさんがコーヒーを運んでくる。一口だけ啜り、入江先生に軽く問いかける。
「一つ質問ですが、入江先生。診療所で、あなたより権力のある人は――誰ですか」
- 180. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 11:02:09.26 ID:TWsgYlNk0
- うろたえる入江先生。本当に、正直な人だ。
「あなたが本当に最高責任者なら――ひとつ、不思議なところがある。それは、三年目の事件」
富竹さんも入江先生も、ぼくの話に聞き入っている。
「梨花ちゃんの両親が研究に反対したからと言って、殺してしまうのは、あまりにも早計。
それに、沙都子ちゃんや梨花ちゃんを、あなたは親のように見守っている。
殺して――失礼、あくまで山狗に命を出しただけでしたか――しまったなら、あなたの態度は不自然です。
しかし、その命を『止められなかった』なら、と考えれば、ありうる話。
受動的な罪悪感からの、償い。それでこそ、あなたの人物像に合致します」
「し、しかし――」
「仕事柄、人を見る目には自信がありましてね。まあ、とぼけるのなら、ただ調べる手間が増すだけです。
で――誰なんですか。裏で、研究を、山狗を操る権限をもっているのは」
「……」
- 183. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 11:24:01.69 ID:TWsgYlNk0
- まあこの推理は、実際レナちゃんの推測を使っただけだ。
人物像からの推理というより、行動面が主だから、説得性には欠けていた。
だからこその、戯言使い。
口車こそが、ぼくの専売特許だ。
「実質的には、鷹野さんがトップです。研究以外では、お飾りの立場なんですよ――私は」
鷹野、さん? ああ、昨日言ってた助手の人か。
待て。その人に、話を聞かれていた?
まずい。ぼくへの警戒が――
「鷹野さんが実質最高責任者だと、いったいどんな問題が起こるんだい?」
富竹さんが表面上柔らかく、しかし苛立ちを隠し切れ無い様子で、詰問する。
もしかしたら、彼は『鷹野さん』に好意をもっているのかもしれない。
だが、まだ言質は全ては取れていない。はぐらかしながら、再度問いかける
「そちらはまず置いておいて――その研究。あと三年で終了させられるのでしょう?」
- 186. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 11:41:25.95 ID:TWsgYlNk0
- 「確かにそうですが――」
「そして、彼女はその研究に生涯を掛けている。そうではありませんか?」
「そ、そこまで、きみは……」
「――それは、認める、ということでしょうか。
それならば、先ほどの質問に答えられますよ。
鷹野さん、彼女は――おそらく、復讐を、考えてます」
危ない橋はここまでだ。
ここからはただの詰め将棋。
それを真実だと思わせるのが――戯言使いの本領だ。
「――という筋書きですが、どうですか?ありえない話ではないでしょう?」
「ま、まさか――」「た、鷹野さんが?」
- 189. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 11:55:21.45 ID:TWsgYlNk0
- 「……ぼくの言葉を信じろとは言いません。
ただ……鷹野さんを、疑ってください。
彼女を盲目的に信じるよりは、その方がずっと――誠実な行為だと、思いますよ」
口を閉ざし、考え込む二人。
あとは彼らに任せれば、自然と証拠は見つかっていくだろう。
「ああ、もちろんですが、あまり不審な行動をしないでくださいね?
首を掻き毟って死にたくないなら」
うーん、なんかどんどん悪者になっていく気がする。
しかし、なりふり構ってはいられない。
これが、人類最弱の生き方だ。
「何か分かったら、連絡を。
――できることなら、この店でもう一度、楽しく語り合いたいですね。それでは」
そんな台詞を捨てて、ぼくはエンジェルモートを後にした。
- 193. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 12:10:02.31 ID:TWsgYlNk0
- 車に乗り込むと、冷房がぼくを強く迎えた。
「話は終わりましたかね」
「ええ、やはり話した通りでしたよ、大石さん」
「しっかし、信じられませんなあ。雛見沢症候群に政府の暗部の存在。
さらには、雛見沢で大災害が起きるなんて、ねぇ」
「しかし、全て真実です。証拠なら、入江先生に許可を得て診療所にでも」
「いやいや、それこそ特殊部隊に殺されちゃいますよ。はっはっは」
種はまいた。土壌は完璧。後は時間との勝負だ。
「……そういえば大石さん。いまさらですが、初対面のぼくをよくもまあこの店に連れてこれましたね」
「あなたなら大丈夫――いや、むしろ大歓迎だと、感じたんですよ。漢のカンで」
- 198. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 12:32:06.41 ID:TWsgYlNk0
- ――その夜。意外なほどに早く、二人から連絡がついた。
裏金。権力争い。そして――鷹野さんの隠れた指示。
いや、鷹野三佐、か。
敵がようやく確定した。
やっと――勝負の世界に、もってこれたのだ。
梨花ちゃんは、これまでの世界では、その勝負すらさせてもらえなかった。
ゲーム版外からの、虐殺。
最初のサイコロを振ることしか――できなかった。
それが今、対峙することが出来る。
駒もルールも、全て揃った。
こんなこと、相手側からすればありえないことだろう。
以前、誰かに言われた言葉。
《なるようにならない最悪》。
まったく、上手いことを言う人もいるものだ。
「鷹野三佐――あなたの物語を、今度こそ――殺して解して並べて揃えて、晒してやります」
- 206. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 13:04:37.46 ID:TWsgYlNk0
- 「ちょっと、みんなに話したいことがあるんだ」
次の日の放課後、部活を始めようとする彼らに話しかける。
不安そうにうつむく梨花ちゃん。
当然だ。これからみんなに、死線をくぐってもらおうと持ち掛けるのだから。
「昨日の昼に話した小説のことなんだけど――」
この世界で信頼でき、協力してくれる人は少ない。
ましてや、指揮官やトラップマスターなんてどこを探せというのだろう。
「――実は、梨花ちゃんの話なんだ」
言葉の意味が分からないというような表情。
梨花ちゃんは一人、顔を歪める。
それでもぼくは、語ることを、止めはしない。
「信じられないかもしれないけど――すべて、この村で起こっていることなんだ」
- 208. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 13:25:28.68 ID:TWsgYlNk0
- 言葉の一つ一つを、噛み締めるように。
子供だからとか、そんな誤魔化しは必要ない。
隠された全てを、ただ誠実に。
表も裏も、事件の真相も。
言葉を尽くして――ただ、伝える。
「――というわけだ。誰か、質問ある?」
言葉を無くした教室。
予想以上の途方も無い話だ。質問なんて無いわけがない。
だからこれは、遠回しの意思確認だ。
このゲームに、乗るか否かの――!
「……みんなには、申し訳ないと思いますです」
梨花ちゃんの今までの苦労を思えば、誰も何も言えなくなる。
それでは、駄目だ。
「梨花ちゃん、申し訳ないなんて、誰も思ってないよ。そうだろう? 圭一くん」
- 209. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 13:42:00.74 ID:TWsgYlNk0
- 虚をつかれ、一瞬唖然とする圭一くん。
しかし、ぼくが意味ありげに見つめると、すぐに不敵な笑みを浮かべ、宣言する。
「そうだぜ! ここにいる奴らは、誰もそんな事は思ってない。
ちょっと大事過ぎて面食らっちまったが、どいつもこいつも、面白そうなことになってきた!
そう思ってるんだろう。なあ、沙都子!」
そう、このメンバーの火付け役は、彼しかいない。
それを自分で自覚しているからこそ――次へ繋げた。
「おーっほっほ! 今までには遠慮して使わなかった、極悪トラップの丁度よい披露会ですわね!
たかが山狗ごとき、ちょちょいと揉んでやりましてよ!」
「沙都子ちゃんのトラップだったら、歴戦の特殊部隊だってこてんぱんだね!
それに、魅ぃちゃんが部活メンバーを統率すれば、もう誰にも止められない!」
「……くっくっくっく。そろそろ、対外試合でもやりたいと思ってたところさ。
村を巻き込んだ陰謀。第一回の相手として、不足はないね!」
- 212. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 14:00:33.84 ID:TWsgYlNk0
- 「梨花ちゃん。どうだい?」
「みぃ、心配して損したのです。
僕の友人は、みんな……最高なのですよ」
このメンバーなら、運命を、打ち破れる。
物語を、ハッピーエンドまで――進められる。
「そして、集まったのがこの九人ですか。んっふ、野球みたいですね」
「――攻撃が僕。一撃入れて九回裏、こっちが守りきれば勝ち。
たしかに、似てるかもしれないなあ」
強いてゲーム感覚で話すようにしているのは、緊張を隠そうとしているからだろう。
入江先生なんて、ずっと落ち着かない様子だ。
対する部活メンバーには、恐れも不安もない。
実戦の中で日々を過ごしてきたのは、伊達じゃないようだった。
- 214. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 14:23:48.32 ID:TWsgYlNk0
- 「――もう一度説明するよ。
梨花ちゃんたちは園崎家地下で待機、部活メンバーがそれを全力で補佐。
代わりにぼくが家で、山狗たちを牽制する。
大石さんと入江先生で情報の操作。
その隙を突いて、富竹さんが東京へ密告だ」
「そして戦闘部隊『番犬』の到着までの時間を、トラップ仕掛けの裏山で稼ぐのです」
「でもそれじゃあ、先生が危険にならないか? どうやって抜け出すんだ?」
「一人でのスタンドプレーは得意でね。それに――ぼくはみんなの近くにいない方がいいんだ」
みんなが「よくわからない」といった顔をする。
しかし、こればかりはどうにもならないだろう。
ぼくという存在、そのものの問題だ。
「作戦は――綿流しの日、四時に、開始する」
- 216. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 14:34:35.91 ID:TWsgYlNk0
- そして決戦当日。
見事に、捕まった。
「もう少し骨のある男かと思ったけど……」
「僕自身驚いてますよ」
本当に。
しかし、富竹さんや入江先生は上手く逃げ切れたらしい。
代わりにぼくが捕まっては、何の意味もないのだが。
「まだ、余裕そうね。仲間の助けも得られない。手錠も足錠も掛けられて。
あなたいったい、これから何が出来るって言うの?」
「出来ることはまだありますよ。
例えば――裏切りとか」
- 219. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 14:48:24.02 ID:TWsgYlNk0
- 「うら――ぎ、り?」
「実を言うとぼくはただ雇われただけでしてね。
理性的に考えて、大災害が起こることと天秤に掛けたら、圧倒的にぼくの方が軽いんですよ」
「……じゃあ、あなたに何の意味があるっていうのよ」
「それでも、子供たちになら――効果はある。
あの子たちの前にぼくを直接連れて行けば、きっと膠着状態にもっていけますよ。
ほら、時間はあまりありません。富竹さんが躊躇してる間に、早く」
「で、でも――」
「そうやって考えているうちに、出来ることは少なくなっていきます。
まったく。あなたの人生、今までもそうだったんじゃないですか?」
「う――うるさいっ!」
- 223. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 15:03:39.81 ID:TWsgYlNk0
- 憤然と部屋を出て行く鷹野三佐。
なんという高飛車のツンデレか。富竹さんが惚れるわけだよ。
などとどうでもいいことを考えながら。
「……ん、よっと」
腹部から、錐状の刃物――《錠開け専用鉄具(アンチロックドブレード)》を、取り出す。
「今度こそ、零崎に礼を言わなきゃな……」
必要だったのは、部屋に誰もいなくなること。
慢心しきった指揮官が部下を出て行かせたのが――敵の、運のつきだ。
一対一で話し始めれば、あとは伝家の宝刀。
目的から目をそらさせてこそ――戯言は、映えるのだから。
「それじゃ、いきますか……」
錠を外し、体を伸ばし、腰のジェリコ941に、手を掛けた。
- 227. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 15:28:33.90 ID:TWsgYlNk0
- 静かに窓を開け、監視をくぐり抜け、走る。
鷹野三佐は見立て通り感情的なタイプだったようで、指揮系統を混乱させた上、
診療所の衛兵ごと連れていこうとしたらしかった。
指揮官として、してはいけない事ばかりである。
「ふう。どこかの策士さんを見習ってほしいね」
だからこそ、ぼくは逃げ出せるのだけれど。
後ろが騒がしくなってきたが、おそらく追いつくことはないだろう。
十九年間逃げ続けてきた経験は、もはや逃走を得意分野の域にまで昇華させている。
「えっと……富竹さんに連絡が行けば、すぐに『番犬』は向かうのかな」
手近な家で電話を借り、梨花ちゃんの家へコールする。
富竹さんにだけ、この奇策を伝えておいた。
だからこそ、敵の監視を逃れた、安全地帯を確保できる。
《錠開け専用鉄具》で元通り鍵を掛け、民家を後にする。
そして、向かう。物語の――終わりに向かって。
- 229. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 15:42:47.82 ID:TWsgYlNk0
- 予想以上に、裏山は……地獄だった。
「これは、酷いな」
「あっれー? 先生、捕まってたんじゃ」
「今だけ『口先の魔術師』の名を借りようかな、という感じだよ。
それで、戦況はどうかな」
「――うん、こっちが押してるよ。
沙都子のトラップをメインに、レナと圭ちゃんの直接攻撃、さらには梨花ちゃんの話術。
あっちの指揮官は駄目だね。突撃以外の命令は無いと見た
このまま行けば、敵軍は全滅間違いなし」
「確かに、現状はそうかもしれない。
でも、こちらの体力も――限界なんじゃ、ないか?」
「そこが、唯一にして最大の問題だね」
- 234. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 16:00:09.71 ID:TWsgYlNk0
- 魅音ちゃんはとぼけたように言うが、実際に不利なのはこちらだろう。
診療所にいるはずの諜報員すらも戦闘に突入させたはず。
まともに攻めることも出来ないとは思うが、なんせ全軍を相手にしなければならない。
たった五人では、既に疲労も溜まっているはず。
それなのに、誰一人として交代することも出来ないのだ。
「……仕方ない。
さっき、梨花ちゃんが話術で混乱させてるって言ってたね」
「う、うん。やられた敵から無線を奪って。梨花ちゃんはもう少し下にいるけど」
「わかった。……全て、鎮めてくる」
「えぇ? いったい、どうやって!?」
「あれ、まだ言ってなかったかな?
ぼくの肩書きが――《戯言使い》なんだ、って」
- 238. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 16:29:26.89 ID:TWsgYlNk0
- 『あー、あー、山狗部隊の皆さんに朗報です――
あなたは、一切の報酬を、受け取ることが、できません』
誰もが真実を得られないのなら。
『今より、上位組織である、『番犬』が到着、すぐに制圧されるのは明白です。
そのとき、きっとあなたは、反乱分子としての烙印を押され――』
多数相手でも、問題はない。
『――受け取った物は全て、手に入れることはできません』
そのうえで、相手の立場に立ったなら。
『指揮官の無能さに、もう気付いていますね?
部隊長は、既に司法取引を考えています――』
説得力は、格段に、上がる。
『もう、死にに行く理由は、ありません』
- 240. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 16:38:19.96 ID:TWsgYlNk0
- 「みー、多分まだ誰も死んではいないと思うですよ」
「そんなの、誰も確かめる術はないよ。
その辺で意識も無く転がってる人もいっぱいいるし」
『本当』なんて必要ない。
この極限状態において、心を折られる要素があれば。
ほんの少しの疑いを持てば――そこで、足は止まる。
「あれ、回線、切られたか」
まあ、もう十分だろう。
行動の意義と、上司への、疑惑。
ただの諜報部隊員には、効果はありすぎるくらいだろう。
「いぃは、呼吸をするように嘘をつくのです。信じられないのですよ」
「それは本当、いまさらだよ」
- 243. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 17:06:40.18 ID:TWsgYlNk0
- 雨が、降りそうだ。
既に山狗はほぼ撤退。
隊長らしき人と鷹野三佐、そして虫の息の数人だけが、ぼくと部活メンバーの前に立っていた。
隊長――小此木という名前らしい――は、武装を外し、敗軍の将として、対峙している。
鷹野三佐とは違い、どうやら引き際をわきまえているようだった。
そして、こちらの指揮官として、魅音ちゃんが応える。
一対一。素手の戦いが――始まった。
明らかに体格差があるはずなのに、それを苦にもせず投げ転がす。
合気、というやつだろうか。いくらかかって行っても、ただ、投げられる。
何度目のことだったろうか。二人は足を止めた。
「――、――――」
満ち足りたような顔で、小此木は、何かを問いかける。
「――――――。――――!」
誇るように、魅音ちゃんは、何かを宣言する。
- 245. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 17:17:30.88 ID:TWsgYlNk0
- その会話は、ぼくには届かなかった。
もしかしたら、それは二人だけの言葉だったのかもしれない。
雨粒が、周囲をざわめかせ始める。
小此木は研ぎ澄ました敵意をもって、構える。
魅音ちゃんも、左半身を前にし、目を細めた。
そして時間が――一刹那か、一時間かが流れて。
緊迫が――破られる。
その光景は、落雷によって切り取られた。
魅音ちゃんは、動いていなかったように見えた。
ただ、小此木が、空を舞ったのだ。
その技の名前は――空気投げ。
- 249. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 17:28:02.38 ID:TWsgYlNk0
- 小此木が背を着くのと同時に、嵐が木々を騒がせた。
それは、大型のヘリコプター。
番犬部隊の、登場だった。
敗軍の将は、三佐をつれて、森へ消える。
終わった。
物語は、終わったのだった。
「本当に――これで、終わったの?
惨劇は――もう、無いの?」
梨花ちゃんの言葉に、ぼくは、深く頷いた。
そして無言で、部活メンバーへと、視線を向ける。
そこには、疲労困憊ながらも、最高の笑顔で応える、仲間たちがいた。
「帰ろうか、みんな」
そして、最後の片付けを、始める。
- 251. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 17:35:37.21 ID:TWsgYlNk0
- 「――なんで、一人で、戻ってきたのよ」
そこにいるのは、泥だらけで、ノートを握り締め、銃口を向けた女性。
「この銃で、責任を取れって。死んでくれって、言われたわ」
ぼくは答えない。
「こ、こうなったら、あなたを殺して、一矢、報いてやるわよ。
思えば、あなたが、全てを――ぶち壊した」
ぼくは、応えない。
「し、死ぬのが怖くないっていうの?
命乞いでも何でも、してみなさいよっ!」
ぼくは、ようやく――口を開く。
- 254. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 17:45:20.27 ID:TWsgYlNk0
- 「あなたは、引き金を引いてはいけない」
「なっ、何を――」
「その引き金を引いて、困る人が、いるでしょう?」
あなたが傷つけることを、傷つくことを――望まない人が」
この物語、最後の――戯言を。
「その人差し指は――彼とシャッターを押すために、あるんです」
ぼくは、遣う。
「じ、ジロウ、さん」
誰一人として――死なせないために。
- 257. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 17:55:23.11 ID:TWsgYlNk0
- 「彼は、今でもあなたを信じています。
今からだってやり直せると、信頼しているんです」
「でも、わ、わたしは――」
「鷹野さんっ!?」
息を切らして、彼は現れた。
泥にまみれて。眼鏡も落として。
ただ――一人の女性を、守るために。
「後は、あなたが応える番ですよ――鷹野、さん」
そう言って、ぼくは背を向ける。
きっと彼ならば、何時の日か――彼女の傷を、癒せるだろう。
ぼくは森の中へ――誰もいない場所へ、向かう。
- 260. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 18:04:13.70 ID:TWsgYlNk0
- 「――これで、どうかな? オヤシロさま」
ぼくは虚空に話しかける。
『あうあう、鷹野まで助けるとは思わなかったのですー。
……それにしても、何時から気付いていたのですか?』
「雛見沢のバス停で降りたとき、かな」
『ほぼ最初からなのです、すごいのです。あうー』
「やっぱり、物語を繋げたのは――」
『あう、ぼくなのです。こっちの解釈としては、輪廻を捻じ曲げる、という感覚なのですが』
「それじゃ、途中で完全に途切れたのは?」
「あう、梨花がお酒を飲んで、集中が途切れちゃったのですよ」
- 263. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 18:14:44.31 ID:TWsgYlNk0
- 「……そうか、じゃあ、もう一つ。
今回は、部活メンバーの発症は無かったようだけど?」
『雛見沢症候群は、他人を疑うことで悪化していくのです。
今回のケースでは、みんなが信頼し合っていたから、進行が抑えられたのです』
「うん、大体分かった。
そろそろ、元の世界に返してくれるかい?」
『……お別れとかは、いいのですか』
「構わないよ。どうせぼくは違う世界の住人だし。
それに、また――輪廻を、巡るんだろう?」
『……どうして、そう思うのですか?』
「いや、『今回のケース』って言葉から邪推しただけだよ」
- 265. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 18:22:46.38 ID:TWsgYlNk0
- 『……あなたは、とても不思議な人なのです。
どこにでもいるようで、誰とも似てない。
そして、いつのまにか――物語を、進める』
「……過大評価だよ」
『でも、結果としては、あなたにはとても助けられたのです。
あう。何もしてあげられないのが残念なのです』
「……いや、もう、受け取ったかな」
『あうあう? 何をなのですか?』
「かけがえのない友人と――請負人としての、経験を」
ぼくは――久しぶりに、微笑んだ気がした。
- 269. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 18:44:53.75 ID:TWsgYlNk0
- ………
『おーぅ、いーたん! 初仕事どうだった?』
「ええ、散々な目に遭いましたよ。
トラップにかかるわ麻雀で大敗するわ、挙句の果てにメイド服まで」
『ふぅん、いつになく饒舌じゃん? 何か楽しいことでもあったみたいだぜぇ?』
「……そう、ですかね。そんなことはないと、思いますよ
でも、請負人も悪くないかなって――思い始めました」
『そうかい、そうかい。……実は、もう次の依頼が来てるんだけど、どうだい?』
ぼくは、一呼吸おいて――明瞭に、応える。
「その依頼――『請負い』ます」
Juvenile Talk and when they cry is END.
- 278. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/05/10(日) 19:03:37.09 ID:TWsgYlNk0
- いやっはーーーーーーーーー!!!
終えました終わりました完結しましたやりましたっ!!
というわけでいーちゃんインひぐらしワールドの即興乗っ取りストーリーはここまでっす!
いやー途中で5040回ぐらい挫けそうになったんだけど、「支援」って言葉が目に入ると、もう。
やべえ物書きたのしっ!などと思えた二日間でしたよぅ!
で、がーーーーーーーーーっと遡って見れば、合計約20時間もの時間を消費してたんですね。
稚拙な作品ではあるのですが、時間を、努力を形にできたみたいで最っ高に最高です。
そしてそして、保守や支援や応援や突っ込みを入れていただいた方々!
ひいてはちょびっとでもこのオハナシを読んでいただいた方々、
心の奥やら芯やら脊髄やらから残った元気で感謝申し上げたいと思われませう。あざーーっす!!!
内容についてはもう書いてしまったんでどうしようもありませんね。
後から説明訂正後悔等は一切いたしません。なんかハズいので。
それでは昨晩に引き続き、もう一度言います。にーしーえいちの中で再び逢えることを願って。
「『縁が合った』らまた会おう」
最終更新:2009年05月10日 21:05